2020年02月01日

都内を歩いていて

都内を歩いていると、
いろんなモノたちに出逢う。


別に都内じゃなくっても、
どこに行ったって、何かに逢えるんだけれどもね。



たとえば、首都高のガード下。


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至るところで、工事をしている。


だってさ、このインフラは
だいぶ古いんだ。


耐震基準も低かった時代、
高度成長期にイケイケドンドンで造ったものなんだ。



阪神や新潟や東北の地震を経験した後、
その分析がなされた今、
補強は必須なのだ。



よしんば強度が足りていたとしても、
そもそも年数を経て、劣化が進んでいる。


何やかや、補修は必要だ。


そんな箇所が、もう数え切れないほどある、はずだ。



歩道橋との立体交差も
多数ある。


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自動車と歩行者の動線分離の観点から
たくさん造られた歩道橋であるが
現代社会においては健常者向けの施設となってしまっている。

足腰の弱い方や車椅子の方にとっては「バリア」でしかない施設。


現代、新しく設けるならば
両側にエレベーターが必須であろう。

建設、維持コストが桁違いに大きくなるだろう。


時代の変遷が窺える、
そんなガード下。



道路に埋まる、各種蓋類も豊富にある。



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小口径ますの蓋だったり、



水道局の制水弁筺の蓋だったり、

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水道管に接続された消火栓の蓋だったり。

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周囲のインターロッキングとの取り合いなんかも
それぞれで興味深かったりするのだ。



そして、都内でしか見られないもの。


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昭和33年に造られてから幾星霜。


東日本大震災で頂部アンテナが曲がったりしつつ、
幾度もの改修や補強、塗替えなどを経て今がある。



昼も、夜も、存在感を放つ。


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高さ333メートル。


倍近い高さのスカイツリーが建ったり、
超高層ビルが次々と建造されていく現代において
このタワーはそんなにすんごい建造物とは言えないのかもしれないけれど
近現代日本の歴史の多くの部分を占める
そんな存在感が、ここにはあるのだ。



いろんな街に、
いろんなモノを再発見する。


楽しみの一つである。
(「都内を歩いていて」おわり)
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2020年01月31日

ダブルナットで吊る

設備機器には、天井吊りのものも多い。


改修で、既存躯体に「あと施工アンカー」を打って
そこから吊ることも、多い。


たとえば、こんな感じに。


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軽い細い配管であれば「めねじアンカー」でも良いけれど、
重量機器の場合には「おねじアンカー」を使うべきとされている。

東日本大震災後の調査結果から。



吊り棒がたわんで機器が大きく揺れるのを避けるため
4方向に振れ止めも設けられている。

振れ止め材を適切に取り付けるための
専用金具 も売られている。




機器本体を吊る部分のナットがだんだん緩んだりしないように
「ダブルナット」で吊るのが望ましい。


20013102.JPG


シングルナットよりも、圧倒的に緩みにくくなる。


この写真には写っていないけれど、
ダブルナットを締めたあと、マジックなどで線を描いておく。

もしもナットが緩んできていても
一見でわかるように。



もしも天井内を見る機会があったら、
天吊設備のそんな部分も見てみてほしい。

ちゃんとしているところ、
そんなの全然やっちゃいないところ、
いろいろあるはずだ。



意匠設計者だけで完成検査をする場合、
網膜に映っていても認識されていないかもしれない。

意識を向けて視ていただきたいのだ。
そうしたら、いろいろ見えてくるのだ、きっと。
(「ダブルナットで吊る」おわり)
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2020年01月30日

スパイラルダクトの梁貫通

古っるい建物の天井内。


これまた年季の入っていそうなスパイラルダクトが
梁を貫通しているのが見えた。


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鉄筋コンクリート造建物の場合、
適切な貫通部補強を行うならば
梁の高さの3分の1までの径であれば
貫通孔を設けることができる。


ここの場合、結構ギリギリまで攻めた感じ?


スラブ厚の分もあるから、
きっかり3分の1よりは若干小さそうだ。



構造計画に大きく依存するけれど、
径100mmまでであれば補強も不要、とされることもある。



いずれにしても、新築時、コンクリート打設時に
適切な補強を行った上でのことである。



既存の建物の梁に、あとから貫通孔をあけるのは
よろしくない。


いや、これまた「適切な処理」ってものもあるのだろうが
「適切さ」を担保するのが難しい。


だから、むやみに孔を開けたりしないことだ。



古い建物の場合、施工精度の問題もある。



鉄筋のピッチが甘かったり、
「かぶり」が足りなかったり、
施工管理上の不備があったりするものだ。


バブル期に、猫の手も借りたい状況で
経験不足の若手に任せっきりで
ちゃんとした管理が行われなかった現場とか。
(これは、人手不足が叫ばれる昨今も同様かも)



比較的新しい建物の場合、
また別の問題もあり得る。



品質の向上、工期の短縮、ロングスパンの実現などを図るため
プレキャストや、プレストレストの部材を使っていたりする。


そんな部分に後から孔など開けようものなら、
建物自体が崩壊しかねない。大げさではなく。



バブル期、工程が詰まっていてスリーブ入れが間に合わなくて
夜中にこっそりダイヤモンドカッターで孔をあけたんだ。



……そう、半分自慢気に「武勇伝」を語っていた人に会ったことがある。



それ、ヤバイやつじゃん。



鉄骨梁に、孔をあけちゃったという設備屋さんの話を
耳にしたこともある。



ええっっっ?



世の中には、そんな建物が
実はたくさんあるのかも知れない。



構造強度には、それなりの余裕があるから
何とか辛うじて保っているだけなのかもしれない。

大地震が来たりすると、そういう部分から崩壊していくのかもしれない。



どこかの国で、地震で建物が崩れたなどという報道があると

「日本は大丈夫っ!!!」

そう啖呵を切る方もいる。



それは、ちゃんと基準通りに設計・施工されていればの話。

どこかに、上記のような欠陥が無ければの話。



そして昨今、コストダウンのために
昔むかしよりも「安全率」の小さな建物も
多いんじゃないだろうか。

「余裕」を見ればみるほど、コストは上がるわけだから
構造計算を精密に行うことにより「ギリギリ」を狙うことができるわけで。



昔は、昔。



今、下手なところに後から孔など開けようものなら
その賠償として建物ごと建て直しを求められる可能性がある。

だから、梁に無闇に孔など開けてはいけない。



……やはり昔、大阪かどこかで
設備改修工事で柱に孔を開けまくって
(役所がそういう設計で発注した!)
後で問題になって、
結局取り壊しになった公営住宅があった。



恐っそろしいこった。



ハインリッヒの法則によれば、
顕在化していない同様の事象が
きっとたくさん隠されているはずなのである。



あ、冒頭の梁貫通は
ヤバそうじゃなかったですよ。

念のため。
(「スパイラルダクトの梁貫通」おわり)
posted by けろ at 10:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年01月29日

密閉形隔膜式膨張タンクという

機械室内に仲良く並ぶ、膨張タンク。


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いや、こいつらが実際に仲良いのかどうか、
それはわからない。


並べて設置されちゃったから、
仕方ない、我慢しているだけかもしれない。


いや、そもそもコイツラにそんな意識はないのだ。

勝手に擬人化しちゃ、ならん。


「膨張たん」


そんな、マンガやアニメ、
誰が見るっていうんだ。



こういう製品が無い時代には、
膨張タンクといえば開放式であったろう。

ていうか、それ以外の選択肢がなかったであろう。



けど、開放回路にすると、いろいろ厄介だ。



空気に接しているから、
配管の錆びにもつながるし。



管内圧力の計画・メンテナンスも
いろいろ面倒だ。



密閉形の製品がいろいろ出てきたから密閉回路が実現できて、
回路ごとの圧力設定もやりやすくなったのだろう。



「膨張管にはバルブを設けない」ということになっているので
膨張タンク接続部分にバルブをつけないで
配管が直接つながっているのも時々目にする。


でもそれは、まずいでしょ。



タンク手前に、バルブはちゃんとつけておいて、
それとは別に、回路直結でバルブを設けない位置に
正しく安全弁を配置しておくべきなのである。


異論のある方も、おられるだろうけど。
(「密閉形隔膜式膨張タンクという」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年01月28日

冬期の屋外調査は

積雪地では、
屋外の調査に困ることがある。



雪に覆われてしまうと、
屋外の様子がわからなくなってしまうからだ。



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薄っすらと積もっているだけであれば、
ギリギリセーフだが、
これで積雪が10cmもあると
桝がどこにあるのか、
さっぱりわからなくなる。



軒下なんかで、積雪が1mもあると
もはや掘り出すこともかなわない。



屋上だって、そうだ。


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タップリ積もってしまうと、
屋上に上がってもただの雪原でしかなくなる。


上の写真くらいの状態が、調査できる限界であろう。


もっとも、これくらいでも防水の良否については
見えやしない。



でも、ちょうどこのタイミングで見ると、
梁の配置がよく分かる。


屋上に断熱は施してあるけれど、
梁や柱の部分は体積がある分、熱容量が大きくて
それだけ熱が逃げやすいってことなんだろうなぁ。


わざわざこんなタイミングを待ち構えなくっても
サーモカメラでも使えばいいのだけれど。
(「冬期の屋外調査は」おわり)
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2020年01月27日

配管貫通部の鉄筋補強

鉄筋コンクリートの躯体を構築するとき、
人通孔を設けたり、配管を貫通させるための孔を設けたりする。


そういう孔の部分は強度が落ちてしまうから、
鉄筋を余計に配置して、補強する。




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ピット内に人間が通れるような四角い開口をあけるため、
鉄筋が密に配置されているのがわかるだろうか?



床面には、釜場のための「箱抜き」が設けられている。



配管が貫通する部分には
紙管や塩ビ管を埋めておいて
コンクリートが来ないようにしておく。

「スリーブ」という。



太め(一般的には、径100mm程度以上)のスリーブには
補強用の鉄筋を追加する。


鉄筋をダイヤ状に配置してもいいし、
専用の製品 を使っても良い。


構造設計者に確認することだ。


スリーブと鉄筋との「かぶり厚」をちゃんと取れるように
気をつけなくちゃならない。


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んんん?


かぶり、足りてないね?



このままコンクリートを打設してしまうと、
スリーブ表面に鉄筋が顔を出してしまう!
(「配管貫通部の鉄筋補強」おわり)
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2020年01月26日

帯広駅前のモニュメント

北海道は、帯広駅。


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FURICO特急が、停止する駅である。


札幌〜釧路間をむすぶ「おおぞら」と
札幌〜帯広間の「とかち」の2系統の特急が
走っている。



そんな帯広の駅前広場に、
手、手、手。


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地面から、生えている3本の手。


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「空を拡く」と題されている。


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こういうのって、
誰かが企画して、
誰かに依頼して、
設置するんだろう。



時の市長とか、地元選出の国会議員とか、
もしくは業界の重鎮とか、
誰か彼か、権力と権限を持った人が
決めるんだろう。



各地にある、この類のモニュメント。



あいにく、美術・芸術には造詣が無いのであるが、

「見て楽しい」「笑っちゃう」「なんだこれ?」

いろいろなモノがあって、興味深いものだ。



そんなこんなを眺めるのも
旅の楽しみの一つなのである。
(「帯広駅前のモニュメント」おわり)
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2020年01月25日

空気の流れを作るために

空港の、搭乗口。


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出発ロビーから、ボーディングブリッジを経て
飛行機に乗り込む。



ブリッジに向かう通路の上方に、
こんなモノが。


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ファン、だね?



ガラス面の結露を除去するために
空気の流れを作ろうってんだろうか。



ドライヤーみたいなもんだね。



ガラスって、向こう側がよく見えていいんだけれど
いかんせん断熱性が極めて悪い。


最高品質の断熱性を誇る現代のガラスであっても、
昔むかしの外壁と大して変わらない熱貫流率だ。
熱的には、欠損部でしかない。



外気が冷えてくれば、
結露も生じてしまうものだ。

物理現象なんだから、仕方がない。



それを防ごうとすれば、
何らかの機械的措置によって無理やり解決するしかない。


というわけで、このファンなんだろう。



見た目を重視するか、
熱性能を重視するか。


いつだって、せめぎ合いなのだ。
(「空気の流れを作るために」おわり)
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2020年01月24日

埋込のスイッチボックス

壁を剥がすと、出てくる。


埋込の、スイッチボックス。


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剥がす前には、
ここにコンセントでもついていたんだろうな。



断熱材を切り欠いて埋め込んであるようだけど、
断熱欠損を補う処理は、裏側に施してあるかな?



寒い地方だと、
このボックス部分だけ冷たくなって、
ボックス内で結露を生じて、電気がショートしてしまう
なんてことになりかねないし。



外壁側でなければ、
だいぶ違うのだろうけれど。



あと、古い建物ほど
躯体に埋め込まれた電線管が多いような気がする。



配管貫通孔などをあける際に、
うっかり電線管をぶち抜いてしまったりすると
大変である。



何十年にもわたって使用する建物だ。

電線管やボックス類は、
なるべく躯体には埋め込んでほしくないなぁ。
(「埋込のスイッチボックス」おわり)
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2020年01月23日

スプリンクラーポンプユニット

機械室内に鎮座する、
スプリンクラーポンプユニット。


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消火ポンプの類は、
赤く塗装された製品となっている。


殺風景な機械室内を彩る、そんな存在。



ポンプと、各種弁類と、圧力タンク、呼水槽、制御盤などが
一体化されている。



共通架台に乗っかった状態で納入されるから
搬入も据付もやりやすいのだ。



ちょっと、背面から。


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床下が消火水槽となっていて、
緊急時にはそこから水を汲み上げて送水するのだ。


建物の用途と規模によって、
屋内消火栓が必要だったり、スプリンクラー設備が必要だったりする。

建築基準法上の建物用途ではなくて、
消防法上の用途が何であるかが関係してくる。



消防法施行令別表第一 というやつがある。


これの 第(六)項ハ とか、第(十二)項イ とか、
そういう呼び方をする。



複合用途となる場合など、
設計段階で所轄消防としっかりと確認しておかないと、
あとで困ったことになるのだ。



それはそうとして。



真っ赤なスプリンクラーポンプユニット。


カワイイでしょ?
(「スプリンクラーポンプユニット」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 防災 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする