2023年11月11日

雨宮21号

蒸気機関車の名称である。


鉄人28号の兄ではないが、
鉄塊であることにおいて、類似性は認められよう。


それほど大きな車体ではない。


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これの特長は、
現役で稼働中ということである。


もちろん、移動手段としての交通路という意味では
とっくに引退している。

しかし、観光用としてではあるけれども
動態展示として、人を載せた客車を引いて駆動する、
力強い動輪を、その活躍を、間近に見ることの出来る
今となっては貴重な存在に違いない。



「北海道遺産」と、看板にある。



北海道遠軽町にある、「丸瀬布森林公園いこいの森」内に敷かれた
鉄路を疾走る。


「丸瀬布」は、「まるせっぷ」と読む。
北海道っぽい地名である。
もちろん、アイヌ語由来。

元々は丸瀬布町であったけれども、
平成の大合併の折に遠軽町と合併した由である。

町名は遠軽であるけれども、
遠軽町・丸瀬布町・生田原町・白滝村の3町1村による
対等合併なのだそうだ。

「対等」と言いつつも、名称的にも規模的にも
吸収された感が出てしまうのは否めない。
申し訳ないけれども。


しかし、旧丸瀬布町にて守られてきた雨宮21号は
今なおその勇姿を誇っているのである。



要は、疾走る炉筒煙管ボイラー、ってことだよね?

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なんていう「要は」は、たいてい的を外している。

昭和3年製作の機関車が、令和の時代にも稼働している。
そこが、感動的じゃないだろうか。



「駅」は、このために造られたもので、
特にどこかから移築してきたわけではなさそうである。


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画像に白い線が入っているように、
あいにくの雨天であった。

平日でもあり、
決して多くの人たちが訪れているようは状況ではなかったけれども
それゆえにじっくり、ゆっくり、堪能することができた。



客車部分は大正14年製作のものを西武鉄道から譲渡されたものという。


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何度も戦力外通告を受けつつも
今なお現役生活を続けているのである。



機関車も、元々は森林鉄道であった、


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30年に満たずしてスプラップ行きの運命となるも、
保存運動のお陰で生き残ったという。

今は亡き方々かもしれないけれども、
Good job! である。



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いろいろな部品は相当置き換わっているのだろうけれども
メインの缶体はたぶん、当時のままなのだろうし、
決してテセウスの船的なモノではないに違いない。


こうしてメンテナンスをして、動かす人が居るというのが
すごいことである。

けっして多くの報酬を得られるわけでもないだろうに、
ロマンと情熱で携わっておられるのか。

世の中決して、経済屋さんが説くように
金勘定だけで回っているのではないのだ。
特に技術分野においては。

ま、資金があるに越したことはないし、
ふんだんにあるならば大規模に推進されるのは確かだけれども
損得勘定で言えば圧倒的に「損」であると
バッサリ切られてしまっても仕方なさそうな存在にも
価値を見出す人たちも決して極僅かではない、
ということなのだ。

ワタクシも、
矮小なれども、その片隅に蠢く存在であろうと
思っているのだけれど。



客車も、美しく保たれている。


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何度も塗り直されて、
決してみすぼらしくないように維持されている。

素晴らしいことである。



最初の看板にもあったように、
燃料は木材と石炭である。


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機関車のうしろに連結されたテンダーには
薪と石炭とが積んである。


スコップと一緒に。


運転士 兼 整備士 兼 火夫 である人物が
時々炉を開いてくべている。



いこいの森の中を運転するのであるが、
冬期は休業している。

毎年シーズン初めの パンフレット に
運行日が記載されている。

事前によく確認しておくのをお勧めする。
ま、たいていの旅行は、そうだね。

特に地方に、遠くに行くほど、事前準備と確認は大切だ。
もっともそれは、目的がある場合なのであって、
「雨宮21号に乗ること」を外せない目的として
設定する場合には、である。

乗り鉄でない方にとっては、
不必要な情報かもしれない。



それなりの距離を走ってくれるので、
結構堪能できる。


機関庫なども、脇を通ってくれるので
ありがたい。


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自分としてはガチな鉄ヲタである気はないのだけれども
鉄分が有るか無いかと言えば、
まあ有る方であるかとは思う。

だから、この類のものは、
事情が許すのであれば、乗りたいほうである。



現代において、3大都市圏を除いては、
鉄道はもはや産業遺産と化しつつある。


第3セクターでの運営も厳しくて
人口減少・乗客減少・運賃値上げ・減便・廃線の
一方通行路のどこにいるかの違いでしかなくなっている。


やがて、こういう動態展示でしか
見られなくなってしまう存在となるのかどうか。



鉄路の敷設、トンネル、鉄橋、動力供給、
整備、保線、安全管理、料金収受、事故対応、
災害対応、採算性、などなど
現代においては、あまりにも課題が多すぎるんだろう。


ちょいと、淋しいものである。
(「雨宮21号」おわり)
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2023年06月03日

ゼロ戦の翼

倶知安風土館 に、面白いモノが展示されていた。


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ところどころ、剥がれた鉄板。

木枠で支えられているのは、
ゼロ戦の翼である。



着氷実験に使われていたものなのだそうだ。


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戦後45年を経て発見され、
発見後さらに14年を経て回収された歴史遺産なのだそうだ。


第二次世界大戦の戦後78年にもなろうとしている現在にも
航空機やミサイルやドローンなどを駆使して
ドンパチやっている場所があるのだが、
「ニンゲン」というものは、基本的に変わらんものなのか。


ただ、開発するエンジニアは、戦闘云々よりも
メカそのものに興味関心があるだけなのかもしれない。



ダイナマイトにしても刃物にしても航空機にしても、
そのモノ自体に善悪があるわけではなくて
それを人間がどう利用するかによって
善ともなり悪ともなる、ということか。


じゃ、核兵器はどうか。


たとい「廃絶」と合意したとしても
やはり人類は合意を反故にすることもあって
また、強力な独裁者による国家においては
合意など意味をなさなくなるのだから
「抑止力」としての意味があるのだという考え方もある。


簡単な話じゃ、ないはずのことだ。



まあ、面倒な話は置いておいて、
技術開発には実験は付きものである。


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より厳しい環境下で期待する性能を発揮すべく
実験を繰り返すしかないのである。


たとい世界最強のスーパーコンピューターを駆使した
シミュレーションを行ったとしても
そのアルゴリズムに組み込むことができなかった
未知の現象については再現しようがない。


ひたすら、「トライ&エラー」を繰り返す。

技術の発展の秘訣は、結局そこに行き着くのだと思うのだ。



それにしても、よくもこれを発見しようとしたものだ。


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そして、よく見つかったものだ。


更には、よくぞ回収して、展示したものだ。



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悲惨な交通事故による犠牲者が多数生じていたとしても、
自動車に対する格好良さに魅力を感じて虜になる人が居るように
戦時の爆撃による多大な犠牲者が世々あったとしても
戦闘機を好む人もいる。


メカとしての機能美が、
より如実に表現された存在でもあるから。



その点、建築設備は比較的平和なんじゃないかと思うのだ。

(もちろん、完全に平和な代物というわけでもないのだが)
(「ゼロ戦の翼」おわり)
posted by けろ at 23:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 交通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年05月15日

旧国鉄羽幌線跡

ワタクシは、鉄ちゃんではない。

断じて、ない。



けれども、鉄ちゃんの友人が居たこともあって
少しは染まっている。

染められている。

でも、少々である。



だから「鉄ちゃん」「鉄ヲタ」を称するような資格は、無い。



とは言え、鉄道は好きか嫌いかで言えば、
好きなほうである。



単純に、オモシロイから。

そして、車窓から移り変わる景色も好きだから。



鉄ヲタという大きな括りの中にも
乗り鉄とか撮り鉄とかいろんなジャンルがあると言う。

が、そのへんのところは、よくわからない。


キハとかキロとか、車体云々もほとんどわからないし
そもそもそれほど興味もない。


何となく、乗ったら楽しいし、見ていたら面白いし、
そんな程度のことである。



そんな中にあって、「廃線跡」というのは
少々食指をそそるジャンルではある。


立派な道路が整備されてしまって
自動車の便利さが圧倒的であって
すっかり廃れつつある、鉄道。

国鉄分割民営化を前にして、長大路線である141km全線が廃止された
かつての地方交通線の羽幌線。

北海道北部の日本海側に延々と敷設されていた鉄路である。


国道232号線が並走しているため、
その廃線跡を各所に垣間見ることができる。


何度も訪れてみたい場所である。



ところどころ、その廃線跡にアクセスできる場所があって。


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もちろんレールは外されているけれども
路盤や橋、トンネルなどの構造が未だ残されていたりする。

1987年に廃止されてから、かれこれ36年が経過しているけれども
そもそも人の住まない地が多いことと
住んでいた地も過疎化が進み、
集落ごと無人化したところもあったりして
「跡地利用」をする必要もなく、
ただ、そこに残されて在るのである。



だいたいのトンネルは、
入り口部分を鋼材で塞いであるのだけれども
そんな処理さえされないままの場所も残っている。


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すぐ前まで近寄ることができる場所も
未だ存在する。


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内部はもちろん手つかずだから
年月の経過とともに劣化が進んでいる。


ただ、レールを剥がして枕木を取り除いただけ。

そんな状態のままなのである。


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もちろん、中には入らない。
入るべきではない。

いきなり崩れてきても困るし、
そこで何らかの被害に遭ったらまずいし、
それでJRだか鉄道・運輸機構だかにとばっちりが行っては
申し訳ないし。


入口脇に彫りつけてある年号。


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1967年6月に完成したということなのかな。

じゃ、上の1957は、掘り始めた年?
そんなことはないよね。10年もかからないよね。



この部分、下には川が流れていて。


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谷になっている部分なので、
路床用に盛り土された部分を
河川が貫通している。

こんな部分が、そのまま残っている。



反対側を見ると、もう見る影もない路盤跡と
写真では見づらいけれども
向こう側に別のトンネルの抗口もある。


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この類の事物に趣向のある方であれば
垂涎の地かもしれない。


保存状態の良い構造物などに関しては
沿線自治体の観光マップ に紹介されていたりするので
国道232号線、通称オロロンラインを車で移動する際には
参考にされると良いであろう。



こういう場所を求めて、車で移動する方々もいる。

が、オロロンラインを走っていると
バイク乗りは言うに及ばず、
真っ黒に日焼けした自転車乗りや、
テントから食材から全部ザックに背負って徒歩移動している人も
暖かい季節だと割合見かけるのだ。


いやぁ、スゴい根性だなぁと、
感心しきり。


熊には、くれぐれも気をつけてね。
(「旧国鉄羽幌線跡」おわり)
posted by けろ at 20:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 交通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年05月09日

スバル360

玄関を入るとすぐに、
なんか凄いモノが鎮座していた。


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骨董品である。

産業遺産と言っても差し支えあるまい。




と思ったら、日本機械学会の 機械遺産 に指定されているのだそうだ。
実際には遺産指定は「K111型」なので、
上の写真とは 多少タイプが異なる ようだ。


結構最近まで使用していたものが寄贈され
展示に供されているとのことであった。



この小さなタイヤ、小型バイクのよう。


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極限まで軽量化・合理化されたボディの機能美が
すばらしいじゃないか。



リア面には、
なぜか FM-NORTH WAVE のステッカーが貼られている。


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「なつかしい」と感じる方が居るとすれば
それなりにお年を召した方であろう。



運転席のドアを開ける。


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前から開くのね。


大人4人が乗ったら
かなりギチギチだっただろうけれども
当時としては画期的であったことは言うまでもない。


車両重量が400kgに満たないということなので
人間の体重の影響がかなり大きそう。



ハンドルも、重量削減のために
極限まで細くしたんだとか。


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可能な限り薄い鉄板で曲面加工により強度を出して
ギリギリ当時の日本人の体型が納まるように
成形されているんだそうだ。


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クラッチペダルなんていうものも
すっかり見かけなくなったなぁ。



これが置かれていたのは、

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倶知安風土館 である。

大学の合宿所として建てられたものを改装して
使用しているという。



美しい羊蹄山(蝦夷富士)もよく見える地。

ニセコ方面を訪れた際には、
ちょいと寄ってみてはいかがであろうか。
(「スバル360」おわり)
posted by けろ at 15:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 交通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年01月17日

ごめんね停止線

雪に、負けてる。



もうちょっと押されると
カパッと外れてしまいそうな。



ここまでお辞儀していまうと、
キミの伝えたい事が
わからなくなる。



ってか、既に正面から見づらい。



あやまってるのかな?



それとも、ぐいっと頭を押さえつけられて
無理やりあやまらされているのかな。


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そもそも、ついている場所が
おかしいや。
(「ごめんね停止線」おわり)
posted by けろ at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 交通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年10月20日

鉄道の存在意義

鉄道って、何のために存在しているの?



そりゃ、人を運び、モノを運び、経済を回すためじゃない?

そのほうが人や物の流れが盛んになって経済的に益となるからだよね。



だから、明治時代には、富国強兵・殖産興業の旗印のもとに
せっせと鉄道を造った。


山奥で掘り出した石炭を港まで鉄道で運び
船舶に積み替えて各地に届ける。


大量の重たいエネルギー資源を運ぶために
無くてはならぬインフラなのであった。



しかるに、現在。



人口密度の高い都市部では、
大量の人を効率よくせっせと運ぶために
鉄道は活躍している。

経済的にも効果が高く、
社会経済を回すために必須のインフラとして
位置づけられている。



のであるが、少し都心部を離れると、
乗る人は減り、貨物も減り、
人やモノの移動は、もっぱら自家用車やトラックなどに
依存するようになっている。



かつて隆盛を誇った鉄路は
動かせば動かすほど大赤字を垂れ流す
負の遺産と成り果てている。



「もう、維持できないよ」



鉄道会社も匙を投げ、
地元自治体がカネ出してくれなきゃ
廃止するしかないね。



そう宣言している。



そして、失われたウン十年を経て
少子・超高齢化に喘ぐ地方の町村に
鉄路維持のために拠出するカネなど、無い。



ただでさえ少ない税収を
地方交付税交付金で補填し、
税収は少なく、高齢者に対する医療費その他の
支出は増すばかり。


バブル期に遠慮なく造りまくった施設やインフラの
改修・維持・更新費もままならない。


そんな火の車の台所事情で
鉄路を支えるボランティアを
するだけの体力は、無い。



今、ロシアやウクライナで、
兵站に寄与する輸送手段として活躍が報じられるが
民生用の旅客・運輸としては
果たしてどんなものか。

これだけの自動車社会、航空機社会において。



鉄道150年を記念してか、
JR札幌駅には、こんなパネルがあった。


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昔の路線図である。



ここに記されている路線名をすべて言える人は
相当に鉄分の高い方であろう。



白糠線が無いぞとか、湧網線が東線・西線に分かれてるぞとか
いろいろお気づきの方もおられることであろう。

あ、美幸線も無いし、羽幌線も繋がってないね、とか。

細かく見ていくと、結構いろいろ、ある。




現在の路線図と、比べてみてほしい。


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デフォルメされてないし、駅名は主要なものしか書かれていないから
イメージが少々異なるが、
激減しているのはおわかりであろう。


そのかわり、千歳線のルートが変更されたり
石勝線が繋がったり
青函トンネルを経て北海道新幹線が出来たりしている。


が、これからもまだまだ減る。


留萌本線も廃止される。

事実上廃止状態だった日高本線が正式に鵡川以南が廃止され
しかし残った区間も危うい。

長万部〜小樽間の函館本線も、
北海道新幹線延伸に伴い廃止される。

室蘭本線、富良野線、根室本線滝川〜新得間、
花咲線、釧網本線も超赤字路線だ。


宗谷本線、石北本線だって、
いや、新幹線(じつはこの赤字がものすごい)も含めて
すべての鉄路が青息吐息である。


はあ。



石炭産業のように、廃れざるを得ない
時代の流れなのであろうか。



札幌駅周辺は、
じつはものすごい再開発ラッシュである。


新幹線駅開業時のイメージ図が添えられていた。


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札幌駅からすすきの駅にかけて、
大型建築物が建替ラッシュの最中である。
すでに建て替わって開業している新ビルも何棟もある。



「鉄道ありき」の時代は、
すくなくとも終了しているのである。



ドローンなど、空中交通が発達していくと、
これまたあらゆる要素が激変することであろう。



戦争とか、疫病とか、天変地異とか、
そういうのが無ければ、ね。


それらが怪しい時代にも、
なってしまっているのだけれど。
(「鉄道の存在意義」おわり)
posted by けろ at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 交通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月15日

安平町のデゴイチ

「安平町」、読めるだろうか。


「やすひらまち」でも「あんだいらちょう」でもなく
「あびらちょう」と読む。



どこにあるか、見当がつくだろうか。

知っているとしたら、なかなかの物知りかもしれない。



安平町 は、北海道胆振総合振興局管内、勇払郡の町である。
と、ウィキペディアや 町の公式ホームページ に書いてある。

2022年6月現在の人口が7,375人であるとも書いてある。



明治41年(1906年)に、安平村となり、
昭和27年(1952年)に、安平村から追分(おいわけ)村が分村し、
追分村が町制施行して追分町となり、
安平村が早来(はやきた)村に改称し、後に早来町となり、
平成の大合併の際、平成18年(2006年)に早来町と追分町が合併して
かつての名称の安平を改めて称する、安平町となったものである。

平成30年(2018年)の北海道胆振東部地震において、
町内の最大震度6強を観測して多大な被害を被った地でもある。



この町に、平成31年4月19日にオープンした道の駅がある。

道の駅あびら D51 ステーション」と称する。



この中に 鉄道資料館 が設けられていて
往年の鉄道車両が保存されている。


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壁面に並ぶ、立派なノズル。

……はメインじゃなくって、
D51が格納されている。


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いろいろな鉄道関係の遺産が並べられていて
一部「鉄」分の多い方々には垂涎の施設かもしれない。


埼玉や名古屋などの大博物館には到底敵わないけれども
それでも実物の展示はたとい点数が少なかったとしても
重みのあるものである。と、思う。



撮影した日には格納庫に収められていたが、
時々屋外に出しての展示が行われる。

出し入れするための車両が、後部に控えている。


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これを記念して、D51柄のマンホール蓋が作られているようだ。


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屋外には、まるで墓標のような、
デスマスクのような、
そんな展示があったりして。


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自販機も、D51柄になっている。


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せっかくだから、敷地内の蓋を探してみる。

あった、あった。


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そして、カラー版もちゃんと設けられている。


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追分町時代の蓋も、残されているみたい。


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「せつび」はライフワークだけれども
ワタクシには鉄分も少しあるから
なかなか嬉しい施設なのであった。


「少し」なんだけどね。

昔ね、鉄分たっぷりの人に誘われて乗り鉄に付き合ったり
青春18きっぷ使いまくり旅を何度か敢行したりしてたものだから
その名残なんだよ。
(「安平町のデゴイチ」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 交通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年06月02日

経営大変そうで

時代の流れだから仕方がないものか。


JR各社の経営は大変そうである。
東京大阪の大都市圏と東海道新幹線を除き、
他の各路線は青息吐息。

100円の売上を上げるのに数千円以上の経費がかかるような路線が
地方部にはわんさか存在するようだ。



そんなJRの引込線に
作業車が停まっていた。


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人が居るところを見ると、何かをしている。
でも、しばらく見ていたけれども、車両は動かない。



特急の1編成も係留されていた。


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振り子式特急だ。



「鉄ちゃん」という存在が居て、
ファン層もそれなりにあるものの
毎日定期的に乗車する客が大量に存在しなければ
その存続はおぼつかない。

乗車人員が少なければ採算が取れないのは必至。

「ラストラン」にだけ、大勢の客が来ても仕方がないのだ。



「廃線反対ッ!」

「地域の足を守れッ!」

「鉄路が無くなると街がさらに廃れるッ!」



沿線の切実な叫びもわからなくは無いが、

「じゃあ、乗ってくれよ! 使ってくれよ! みんなッ!」

鉄道会社としては、そう言うしかない。

地元の人々も、普段はやっぱりクルマ生活なのだ。
多くの人々にとって、鉄道は日常使いになっていないのだ。


もはや鉄道事業ではやっていけず、
不動産業やホテル業、物販業のほうで稼いでなんとか帳尻を合わせている
そんな会社も多いようだ。



「ロマン」ではあるんだけどね。

「先立つもの」もまた、必要なんだよね。



好きなだけで結婚しても、
生活が成り立たない極貧状態では持続可能じゃないように、ね。
(「経営大変そうで」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 交通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月08日

本別駅跡

中川郡本別町 には、鉄道駅の跡がある。


かつて、池田町と北見市とを結ぶ国鉄池北(ちほく)線が存在していたのだが
国鉄民営化に伴ってJRから経営分離され、
第3セクターの「ふるさと銀河線」として沿線市町村で存続を試みたものの
時代の流れには逆らえず、20年ともたずに廃線となった
その鉄道駅の跡である。



現地には、跨線橋と、わずかな線路のみ残されていた。


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昔むかしの、鉄骨+木造の造りである。


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ここだけが鉄道沿線であった名残を感じさせる。


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銀河線時代の駅名看板も、だいぶ薄汚れてきていた。


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ちょっとした年表が添えられている。


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開拓期、人や資材の運搬手段が馬車しか無かった頃に
鉄道の役割はたいそう大きかったのだ。


しかし、自動車の発達、道路網の整備、過疎化、少子高齢化などにより
鉄道本来の長所を活かせる場面は無くなり、
実用交通としての廃止は已む無しという状況に追い込まれた。


これも時代の流れ。致し方ない。

鉄道は「輸送」以外の新しい目的を創造し、
体験型観光の一部として生き残る道を探るような状況であろう。



現在は駅舎ではなく、道の駅 が建っている。


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形状を見るに、
なかなか熱負荷の大きな建物のようである。



本別町は「まめのまち」である。


だから、町の公式キャラクターも「豆」である。

名前は、「元気くん」。



道の駅には、元気くんの石像も置いてある。


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眉と目と口と手足のある「豆」なのだ。



見ただけじゃわからないって?



だから、これが何なのかわかるように
背面に刻んであるのだ。


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大都市圏を除くと、
鉄道はもはや文化遺産に近い。


現存の路線も、
この先どのくらい存続するものかもわからない。



だから、乗れる時に乗っておきたいものである。



「そのうちに、機会があれば」

なんて言っていると、気がついたときには無くなっているのである。



「親孝行、したい時には〜」なんていう川柳と同様かな。

いや、そこまでの恩も義理も無いんだけどね。
(「本別駅跡」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 交通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年05月17日

廃止直前の静内駅の記録

旧JR静内駅。



JR日高線が2021年春、鵡川以南で廃止となったため
現在は「旧」静内駅だ。



その廃止直前の姿を、記録しておく。



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比較的新しい駅舎。

駅舎とその他の施設(案内所など)が一体となった建物。

ぽっぽ を名乗る観光情報センターや
バスターミナルとが一体化している。



2015年以降の台風や高波により線路などが損傷して以降
営業運転が再開されることがないまま、鉄道駅としての役割を終えた。


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もともと「静内町」であったのだが、隣の三石町と合併して
「新ひだか町」となった。


それゆえ、駅前のモニュメントには「SHIZUNAI」との文字があるが
その下の花壇には「新ひだか町」と表示されている。


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廃止後いつまで残されているかわからないから、
ホームも撮っておこう。


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かつては急行列車も運転されていたというのだが
もはやそんな面影はまったくない。


それどころか、もう5年以上も鉄道が走っていなかったから
雑草も生え放題、鉄路はサビサビである。



いくつもの分岐があって、
ここが日高線の主要駅のひとつであったことを窺わせる。


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日本全国の鉄道のうち、
現在も活発に利用されているのは一部に過ぎない。


多くは、閑散と、ひっそりとしているのだ。


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運賃表。


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苫小牧から様似までの長大路線だったのだけれど。



2015年以降、鉄道事業として廃止される以前から
「代行バス」と称して、駅間を結ぶバスが運行されていた。


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事実上バス転換されていたのだけれど、
2021年春に、それが正式決定された、というだけの話である。



バスの運行には、鉄道ほどの経費がかからないから
まあ、それなりに走っていた、と言ってよかろうか。


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正式にバス転換された後、
元々運行されていた都市間バスとともに
新たに路線が再編 された。


いずれにせよ、鉄道で採算を取ることが不可能な地域であった。
新バス路線がうまく機能して、
地域経済とともに観光の利便性も高まれば良いのだけれど。
(「廃止直前の静内駅の記録」おわり)
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2021年04月15日

日高本線鳧舞の踏切跡

先日、2021年4月1日に鉄道事業が廃止された、
日高本線鵡川駅以南。


新ひだか町内で、その踏切跡を見た。


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列車が通らなくなってから数年経っているけれども
正式に廃止されたばかりだから、
施設関係はまだそのまま残されている。



ただし、確実に何も通らないのだから
線路部分にはコーンが置いてあって

「来ないよ」

と、遠慮がちに示している。


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鉄道は来ないし、
車もあんまり走っていないから
せっかくだから降りてみようか。



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いつも思うのだけれど、
「関係者」って、便利な単語だ。



やがて、鉄路は剥がされて売られ、
枕木も、ウッドデッキやガーデニングの材料として
重宝されるようになるのだろう。


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踏切名が、表示されている。


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読めます?


たぶん「けりまいわっさむべつせんふみきり」
なんだと思う。

「けり」なんて文字、
見たことないんだけれど。


なぜ、この字を充てたのだろう。



遮断器の足元。


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何でもかんでも錆びていて
侘しさが募るのだ。



何かの、鉄道装置。


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勾配屋根・扉付きの、
大きなプルボックス的な?

いや、電気系じゃないのかも。


鉄道施設は、さっぱりだ。
ほとんど何も知らない。



名前で検索してみたら、
なんと、 踏切専門の趣味ブログ が作られている。


踏切という踏切を踏破しようということなのだろう。

凄い、としか言いようがない。



こういうデータベースって、
趣味だからこそ出来るというものだ。


委託費なんかを払って、コンサルなんかに発注すると
幾らかかるかわかったものではない。


業務ゆえ、素早く、漏れなく、確実に調査できるから
網羅性・正確性という意味では良いのかもしれないけれど、
調べた結果「それで?」と言われちゃうから
高額な委託費を費やされることは無かろう。


報酬が発生しないという意味では「アマチュア」だけれども
こういう人々も「研究者」なんだと思う。

「探求者」と言うべきか。



ワタクシは、そこまでのエネルギーはないけれど
やっぱり「せつびの探求者」たらんとして、
日々過ごしているのである。


……ってのは大げさで、
単に、好きでやってるだけなんだが。

人はどう思うか知らないが、
楽しいんだもの。
(「日高本線鳧舞の踏切跡」おわり)
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2021年04月09日

日高では実質とっくに廃止されていたのだけれど

JR北海道の日高本線。

「本線」を名乗るだけあって、苫小牧市から様似町までを結ぶ
全長146.5kmの長い路線なのであった。

……過去形だ。



というのも、むかわ町の鵡川駅以南は、2021年4月1日に廃止・バス転換されてしまったから。



とは言えこの区間は、実質的にすでに廃止されていたに等しい状態ではあった。



2015年1月に高波によって土砂が流出し、更には秋の台風により被害が拡大し、
復旧方法や費用について検討を続けている間に
2016年に3個連続して襲来した台風により 壊滅的打撃 を受けた。

路盤、鉄路、鉄橋、橋脚などの被害が甚大で
元々大赤字路線であった日高本線に、
巨額の復旧費を投じることの困難さは言うまでもない状況となった。


2015年以降「代行バス」と称して、JR北海道バスが輸送を担っていた。
事実上、この時点で「バス転換」が開始された。


その後も紆余曲折、地元自治体の協議などを経て、
2021年4月1日に、正式に鉄道事業の廃止となった。



その日高本線の南部にある、
浦河(うらかわ)駅に、寄った。


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遠からず解体され無くなるであろう駅舎や鉄路を目当てに
鉄分の高そうな方々が、次々に訪れる。



もうだいぶ長いこと、無人駅であったようだ。
そのうえ、2015年以降は「駅」としては使用されなくなっていた。


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改札口は残っているものの、
改札などされなくなって久しいようだ。


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「丘と海のまきば」と称している。



この看板も、いつまで残されているものか……。


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浦河町内の駅名が列記されている。


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様似方面。

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もちろん、単線だ。



苫小牧方面。

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立派な跨線橋が、
かつてはそれなりの交通量・利用者数であったことを
物語る。


「青色申告と諸税完納宣言の町」との文字が、
だいぶかすれてきている。



駅前にあった木柱が、
なかなか年代を感じさせるものであって。


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北海道開拓の頃、
海岸から内陸まで、
次々と鉄路が伸ばされて
人々や物資の輸送に著しく貢献した。


けれども、人口減・過疎に加え
自動車の普及と道路網の整備に伴って
鉄道は徐々に衰退し、
大都市圏を除けば完全に赤字産業である。



無人駅で電動車いすを利用したいからと
事前連絡なく訪れた方が
「バリアフリー対応がなくて酷い!」と 気勢を上げて おられたが、
それを主張すれば主張するほど、
コスト的に全く合わない無人駅や路線は廃止されていくことだろう。

却ってますますバリアを拡大してしまうことに
彼女は気づいていないのだろうか。



毎年のように、駅が廃止され、路線が減少していく。

そういう時代なんだ、と思うしかないわけで。


もしも大赤字だろうが何だろうが、
地域の足として必須だ、というのであれば
公営化するしかないのだが、
その財政負担に耐えられる自治体は
恐らく無いだろう。


いっそ国鉄に戻す、としても、
やはり維持は容易ではないはずだ。


かつて栄華を誇ったニシン漁、石炭産業などのように
時代や社会構造や人々の意識の変化によって
栄枯盛衰の波に呑まれていくのは
万象の辿るところなのである。
(「日高では実質とっくに廃止されていたのだけれど」おわり)
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2021年01月16日

箱根ロープウェイ

鋼索線で早雲山に登った以降、
更に上に行くには、ロープウェイ に乗る。


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鋼索線(ケーブルカー)は1階に到着する。


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そして、ロープウェイは2階部分から発着となる。


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壁面から出てくる感じ。


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発着場は、こんな感じ。


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ケーブルは動きっぱなしだけれど、
乗降部分についてはゆっくり動く。
乗り降りの際には、一旦停止する。



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上部には、
タイヤがいっぱい。


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滑車やケーブルも、いっぱい。



ゴンドラを収納しておくスペースもあって、
そちらへの分岐線もあった。


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レールがあるだけだから、
手動で押していくのだろうか。



ゴンドラに乗り込むと、
下界を見渡すことができる。


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あいにくの曇天で、遠方はあまり見えない。


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晴れていれば、富士もよく見えそうだ。



ゴンドラ内部は、こんな感じ。


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混み合っていれば、密なことこの上ないだろうが
なにせ貸し切り状態だ。

ゆったりと景色を堪能できる。


床面には、換気口。


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火山の、硫黄の臭いがする。



ロープウェイの斜度も結構なものだ。


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小田原から、ひたすら、ひたすら登ってくるのである。


ガラスに写った換気口が、
うっすらと見えてしまっている。



大涌谷の上が壮観だ。


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誰も乗せていないゴンドラ、
貸し切りのゴンドラが多い感じ。


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大涌谷まで登る。


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この先、芦ノ湖方面に行くには乗り換えとなる。



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駅舎の外観は、新しい感じ。


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駅舎とは別に建つ、
くろたまご館の外壁には
たくさんの「せつび」が
取り付いていた。


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首都圏に近い、というのが
箱根の強みであろう。


これが、もっと離れた地であると
ここまでの交通系を整備するコストが回収できないから。



元々は国内客だけで十分に繁盛していた地。

インバウンドがゼロの現在でも、
やっていくだけのポテンシャルはあるはずなのだ。


訪問者としては、
陰ながら応援するくらいしか
できないのだけれど。
(「箱根ロープウェイ」おわり)
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2021年01月15日

箱根登山鉄道鋼索線

箱根ケーブルカーのことを
正式には『箱根登山鉄道鋼索線』と呼ぶらしい。


鋼索、すなわちケーブルなのである。



鉄道線の強羅駅にて、乗り換える。


鉄道線の改札を出て、
改めて鋼索線の改札に入る。



鉄道線も結構な勾配であったのだけれど、
鋼索線はもう、言及するまでもない。


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何をどう見たって、ナナメでしかない。

一番上にある早雲山駅まで、坂道を登るのだ。



乗車して前方を見ると、
線路の間に「鋼索」が見える。


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これで引っ張られているのである。


単線なのだけれど、前方に車両が見える。

こちらは上り、あちらは下りであって、
途中の分岐部分ですれ違う。



鋼索の両端に車両が接続されていて、
言ったり来たりするのだ。

エレベーター設備における、
かご と おもり との関係のようだ。



途中の駅も、
ナナメの場所に建っている。


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『箱根登山鉄道 2020.7.23 全線運転再開』というポスターが
あちこちに貼ってあった。


2019年10月の令和元年東日本台風(19号)の直撃により
寸断されていた路線が、ようやく復旧となったのである。

当初の想定から3ヶ月前倒しで再開できた ということなので
関係者のご尽力の賜物としか言いようがなかろう。



ホームから、鋼索を見る。


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上り用と下り用のガイドがついているのが見えた。



車両内は、階段状になっている。


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外観も内観もものすごくナナメなのだから
当然のしつらえ。


人間は水平を必要とするから、
階段状にせざるを得ない。


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階段が、そのまま移動しているようなものである。



窓も段々に取り付けられ、
天井もナナメ。


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天井は階段状にする必要がないから。



建築物用のエアコンが、
そのまんま利用されていた。


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水平に取り付けるようにしてあった。



外から見ると


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ホームは、ナナメ。

出入り口は、水平。


したがって、乗り降りの際には
足元に特に注意をようするのだ。



このナナメ感は、
普通の鉄道では味わえないもの。


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なかなか楽しい乗り物なのだ。



鋼索線の最大勾配は、200‰ だという。

1000分の200、100分の20、10分の2、5分の1である。

角度にすると、11°18′ということだから
山スキーなどに慣れている方であれば
全然大したことないと感じられるのかもしれないけれど。




乗車口には、ホームドアが取り付けてある。

ドアと言っても、ナナメなのでバー状のもの。


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もう、何でもかんでもナナメなので
設計も施工もとっても面倒くさくて大変だったことと思う。


フツーの建物だと、水平と鉛直に留意するのだが
ここでは勾配にも気を遣う。

排水管の勾配と違って、
基準面に勾配があるわけだから。



最上部の、鋼索。


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上り・下り2本がしっかり見える。



端部の緩衝装置。


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鋼索巻き上げ機の暴走でも無い限り、
最上部に激突することはあまりなさそう。


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最下部は、かなりヤバそうだけど。



上部。


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電気はパンタグラフから取っているのだ。



早雲山駅の屋上から、
入線してくる車両が見えた。


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これだけのものを整備できるだけの訪問者がいる、
ということなのだろう。



JR→鉄道線→鋼索線のハシゴは
非常におもしろい乗り継ぎである。

そしてケーブルカーの終着駅の早雲山から更に上方に、
山越えして芦ノ湖まで、
ロープウエイが設置されている。



乗り物いろいろ、
景色もいろいろ、
火山と温泉もあって、
なかなかステキなところ。


首都圏から、諸外国から、
大勢の訪問者がいるわけである。



だからこそ、
コロナの渦中における客足の激減は
相当に厳しいことであろう。


落ち着いたら、ぜひ多くの人々に訪れていただき、
回復に貢献していただければ。



……というところが、全国、いや世界中にゴマンとあって、
経済情勢も結構に厳しく、
各方面、いったいどうなることなんだろう。
(「箱根登山鉄道鋼索線」おわり)
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2021年01月14日

スイッチバック式の鉄道

箱根登山鉄道は、箱根湯本から強羅までの区間を
標準軌の電車が走る。


最大勾配が80‰にもなるという、
とんでもない傾斜を登っていく鉄道である。

1,000m進むと、高低差が80mにもなるのである。

全長14.66mの車両1両の前後で、1.17mの差がついてしまう。


乗っている間中、ずっとナナメなのである。



それでも解消しきれない高低差があるために、
この鉄道にはスイッチバックが設けられている。


出山信号場と、大平台駅と、上大平台信号場の3ヶ所である。



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路線は単線であるため、
ダイヤにもよるけれど、
信号場で一旦停止している間に
上り・下りの列車のすれ違いも行う。


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大平台駅も、スイッチバック&行き違いの拠点である。


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異なるタイプの車両が並んだ。



当然、どちら向きの線路も行き止まりである。


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駅を出ると、上り・下りそれぞれに分かれる。


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とにかくカーブがキツイのがわかるだろうか。
もちろん、見るからに勾配がついているのも、
わかるだろう。



スイッチバック以外にもすれ違うための信号場がある。


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鉄道線最上部、強羅駅の端部。


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更に上に向かうには、
ここで鉄道線を降りて
鋼索線(ケーブルカー)に乗り換える。

ここからは更に急勾配になるので
もはや自走式の鉄道での登坂は不可能になるのだ。



いろんな乗り物がたくさんあって、
子どもたち(もちろん大人も)の心をくすぐる
都心からほど近い異世界、
それが箱根。


春になって、
緊急事態宣言が明けて、
コロナ禍の動向に一定の光明が見えてきた頃、
足を伸ばしてみてはいかがであろうか。
(「スイッチバック式の鉄道」おわり)
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2020年12月22日

モノレールって、いいな

「せつび」は好きなのである。

が、それ以外にもいろいろと興味はある。

メカ系も、結構好きだ。



だから、移動時に代替ルートがあるならば、
もちろん、相応の時間が確保できるならば、
なるべくいろんな交通手段を利用しようと
試みるのである。


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このぐにゃぐにゃ曲がっているのは、
モノレールの軌道だ。

線路じゃ、ない。



ポイント切り替えも、
とっても独特だ。



これに跨って、
車両が走る。


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懸垂式のやつもあるけれど、
ここのやつは跨座型だ。



車止めも、鉄路とは異なる。


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ついでに上を見上げると、
建屋としてはフツーだ。


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当たり前だ。


雨水管などが、鉄骨スリーブを通って
縦横に走る。


当初の想定より
配管本数が増えてしまったのかな?

そんなふうにも、見える。
(「モノレールって、いいな」おわり)
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2020年02月22日

車の抜け殻

まとまった積雪のあった朝には、
車の抜け殻を見つけることができる。



一般家庭や社用車であれば、
周囲をちゃんと除雪してから車を出したりするのだけれど。



「カーシェア」だと、そもそも除雪スコップが無かったりするし。
(車の中には積んであるんだけどね)



結果、こうなる。


20022201.JPG



一晩で、こんだけ積もったんだね。


車の輪郭に沿って盛り上がっているところを見ると、
屋根やボンネット上の雪は
ある程度落としてから発進したようだ。
(「車の抜け殻」おわり)
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2020年02月09日

線路に落ちている

駅のホームに立っていると

線路の上に落ちているのは、雪の塊。


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この駅、屋根がついているはずなんだけれど、
誰かイタズラで投げ込んだ?



もちろん、そんなことはない。

ホームのカメラですぐに見つかってお目玉を食らうであろう。



行き来する列車が走行中に、
その裾に、その腹に、その屋根に
たんまりと溜め込んだ雪が
駅停車中にボロボロと落ちてしまうのである。


20020902.JPG



放置しておくと、そのまま春まで残りかねないから、
いろんな融雪装置があったりするのである。


あまりに激しい降雪があると、
融雪が追いつかなくなって走路に支障を来し、
遅延や運休の憂き目に遭うのである。



積雪寒冷地の鉄道保守は、ホンマ、大変や。
(「線路に落ちている」おわり)
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2019年11月07日

中部国際空港第2ターミナルに行くには外が近い

中部国際空港の第2ターミナル。

第1ターミナルから、結構離れている。


/つづき
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2019年03月09日

大阪モノレール

伊丹空港に接続する鉄道は
なぜかモノレール。


/つづき
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