天井をある程度区切るように防煙垂壁が設けられていて
一つ一つの排煙区画ごとに、大きな排煙口が見られることだろう。
壁の少ない空間であれば、
排煙口操作函は、柱に取り付けるしかなくなる。
おのずと、柱には隣接する区画用の排煙口と
それらの操作函が並ぶことになる。
ショッピングモールとか、スーパーとか、デパートなどの
売り場空間で、よく見られることだろう。
万が一の火災の際には
これを操作して排煙することが肝要なのだけれど、
従業員の皆さんは実際に開放操作する訓練は
実施しておられるのであろうか。
特にアルバイト、臨時職員の方々にとって
あまり縁遠いものであってはならないのである。
利用客が勝手に操作して良いものかどうか……。
迷うかも、しれないね。
「この程度のボヤで操作しちゃったら、
却っていろんな損害が出ちゃって、
損害賠償を請求されちゃったりしたら
どしよう?」
なんて、躊躇してしまうかもしれないね。
AEDの操作とかもそうだけれど
緊急時用の施設や設備って
普段から使用訓練をすることと
広範な方々に向けたPRが大切なのである。
そういう意味では、
建築物における防災設備の類は
せっかくカネかけて設置している割には
知られていないんだと思うのだ。
なんとか、ならんだろうか?
(「大きな排煙口」おわり)