2021年07月24日

送水口、忘れてた?

通路脇に、送水口が立っていた。

建物外壁のすぐ脇に。


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改修で、あとから付いたわけではないだろう。

見るからに、新築。
ホームページには、2017年完成、と書いてある。



壁埋め込み型の送水口 にすれば、
通路を多少なりとも狭くせずに済んだのではなかろうか。


そうしないで、敢えてスタンド型にした理由は何だろう?


決して、「敢えて」ではなかったのか?


じつは送水口が必要だということについて
統括設計者がまったく把握していなかった、とか?


消火設備の設計図には描いてあっただろうけれども
一級建築士や、設備設計一級建築士の記名押印がある図面であっても
そのあたりは気づかれていなかったんだろうか?


1階の躯体を打設し終わった段階で、
これが設置されることを認識したので
埋め込みにすることができなかった?


送水口が設置されて初めて「うおっ!? こんなん、ついたん?」って、
気づかれることとなった?



真相はわからないけれど、
いろんなストーリーを想像するのは
楽しい(時として、苦しい)かもしれない。
(「送水口、忘れてた?」おわり)
posted by けろ at 09:00| Comment(0) | 防災 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年07月13日

駐車場の泡消火設備

駐車場の上部に、見慣れたものがある、と
感じられるだろうか?


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駐車される車室の上部に配置されている
在車センサーと、消火設備の噴出ヘッド。


それらをつなぐ、ケーブルや配管。



駐車場の消火、泡だったり粉末だったりする場合があるけれど
ここのやつは、泡を採用してあるようだ。



だって、壁面にはこんな表示があったから。


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防火シャッターのすぐ脇でもあって。
ほぼ同時に操作することができる。



同じ緑色のテープが巻いてあるから、
ここのレバーを操作すると、
さっきのヘッドから泡消火剤が噴出されるのである。


訓練で操作したことのある人は、どのくらい居るのだろう。


後片付けも大変だし費用もかなりかかるから
メーカーの人以外、ほとんど居ないだろうなぁ。
(「駐車場の泡消火設備」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 防災 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月14日

排煙操作は、ここで良いのか

トイレに入って、驚いた。


IMG_8534.JPG


排煙窓の開放操作用ボタンが、ブースの中にあるじゃぁないか。



人が使っているときは、その人が操作すればよいし、
人が使っていないときは、戸が開いているから操作できるし、
ってこと?



せめてブースの外のほうが……って思うのは、
ワタクシだけだろうか?
(「排煙操作は、ここで良いのか」おわり)
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2021年06月09日

屋外消火栓がしっかりと

敷地内の通路に、何やら赤いモノが立っている。


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とても、目立つ。

屋外消火栓と、ホース格納箱である。



看板も立っていて、良く目立つようになっている。



一定規模以上の建物には、屋外消火栓の設置が必要となったりするが
屋内消火栓と比べて、とてもよく目立つようになっている。


21060902.JPG


屋内じゃないから、あんまり意匠的に気にする必要が無いとういことだろうか。



そもそも、屋内だって本来目立たなくっちゃならないモノ。

防災用の設備なんだから。

そして、初期消火用として、施設利用者なり管理者なり、
身近に居る人たちが使用できることが望ましかったりする。

けど、こんなモノ使ったこと無いし、
そのための訓練なんて受けたことがない……というのが普通であろう。



消防隊専用栓のように消防士がやってきて使うものとは違うのだから
訓練・習熟を含めての「設置義務」なんだと思うのだけれど、本来は。


でもなかなか難しいところもある。



非常ベルだって、いたずら以外で押されることは、まず無い。

押すことも、まず無い。



どんな時に操作すべき?

どうやって操作するの?



ほとんどの人は、知らないのだ。



排煙口操作もそうだね。


自然排煙用の排煙窓は
実用上は換気窓として使われるのであろうし。


機械排煙の排煙口なんて、
排煙機が動いちゃうから、すごい勢いで吸い込んじゃうから、
なかなかにハードルが高い。


不活性ガス消火や、粉末消火、泡消火なんていうことになると
かかる費用も結構なものだ。



ま、ともかくも、建物には消火設備の類がいろいろと設置されている。



それらが必要とされるような火事が起こらないことが、まず第一。


そして万一の際には、適切に効果的に使用できることが、第二。



消防関係者の皆さま、そこんとこ、いかがなものでしょう?
(「屋外消火栓がしっかりと」おわり)
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2021年04月30日

駐車場の消火設備、操作できるかなぁ

自走式駐車場の上を見ると、
配管が縦横に走っているのが見える。


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粉末消火か、泡消火か。


接続されている放出ヘッドの数に応じて、
だんだん配管が細くなっているのがわかる。



鉄骨は製作段階で貫通を見越した孔があけてある。


ところどころ使用されない孔があったり、
管が梁下に通されていたり。



孔の位置や高さによっては、
配管を複雑に振り回して、その位置に合わせていたり。


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ヘッド接続部の配管には、
色がつけられていることが多い。


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ところどころについている放出用のコックのうち
どれを操作したらどの範囲に放出されるかが
見てわかるように。



でもなかなか、そんな所をしっかりと観察して判断して
操作する人なんか、居そうにない。


そもそも、この設備の存在を感知している人が
あまり居なさそう。


緊急時に、落ち着いて放出範囲を確認して操作できる人なんて
果たして居るのかどうか。



消火設備の多くは、「法律上設置することが義務だから」設けられているのだけれど
それが緊急時に正常に操作されるかどうかは
所有者や管理者に任されている。


まして、一般の人々への啓蒙活動は、ほぼ、無い。



学校や会社ビルの避難訓練で「逃げる」訓練をするのが関の山で。



屋内消火栓の放水訓練とか、
粉末消火設備の操作訓練とか、
やるとなると大掛かりになってしまうし、ね。



安くない費用をかけて設置している消火設備だからこそ、
イザというときに確実に操作できるようにしておくことも
大切なんだと思うのだ。


思うだけなんだけれど。

ビル、持ってないしね。



まあでも、せつび関係者くらいは
せめて構造と操作方法くらいは
頭に入れておくと、役に立つときが来るかもしれない。


来ないに越したことはないけれど
来たときに役に立たなかったとしたら
それこそ悔やみきれないだろうから。
(「駐車場の消火設備、操作できるかなぁ」おわり)
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2021年02月24日

中身は見えたほうがよくわかる

真っ赤に塗られていて「消火栓」と書かれているのもいいけれど、

「透明」というのもまた、オツなものだ。


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中身が見えたほうが、
その構造がよくわかろうというものだ。


これを見て、興味を抱いて、
この道を志す若人がいるかもしれないというものだ。



どっちかというと、
透けた向こう側に見えている乗り物に興味を持って
そっちに進もうとする子たちのほうが
圧倒的に多そうな気もするけれど。



でもでも、ほんの僅か、
ごくごく一部でもいいから、
こんなモノに気を惹かれる子がいても
いいんじゃないかな。



パイロットや整備士になるよりは、
よっぽど門戸が広いと思うけどね。
(「中身は見えたほうがよくわかる」おわり)
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2021年02月18日

屋根から落ちてくるのは雪じゃなくてもはや氷

軒下がこんな事になっている。


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これ、どう見ても氷の塊である。



これが落ちてきてぶつかると
落石、落盤と何ら変わらない。


ツララによって串刺し……にはならないと思うけれど
トン単位の氷塊が頭に落ちてきたら
首が折れてしまいそう。



気温がちょっとゆるんでくると、
ある時突然に落ちてくる。


結構、地面も揺れるくらいに。



よぉ〜く注意していただきたいものだ。
(「屋根から落ちてくるのは雪じゃなくてもはや氷」おわり)
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2021年02月17日

屋根からの雪が危ない

「頭上 落雪注意」



雪 と聞いて、
わたあめのような、羽毛のような、
フワフワした軽〜いものを想像していると
痛い目に(死ぬ目に)遭う。


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この屋根の雪、
軽くはないのだ。

結構な比重があるはずだ。



真下に居て、
上からドドッと雪塊が落ちてきたら
余裕で死ねる。



たとい圧死を免れたとしても、
窒息死か、凍死が待っている。



だから、こういう所の下を歩いてはダメなのだ。


下から棒でツンツン突くなんて、
言語道断なのだ。

自殺行為なのだ。


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石灯籠の上、
なかなかすごいな。
(「屋根からの雪が危ない」おわり)
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2021年01月25日

屋根の雪侮るなかれ

この冬は、
地域によって少雪だったり豪雪だったり
違いが大きいようである。



普段あんまり雪が積もらない地域の方々は
当たり前だけれど、積雪に関する感覚が無い。


だから、結構軽く考えているフシがある。



屋根に積もった雪って、
見た目キレイだったりするけれど、
侮ると危険だったりする。



この冬もすでに、
結構な方々が落雪の犠牲になっている。



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こんな、ほんの数cmの雪なら、
しかも凍って塊状になっていないのであれば、
あんまり酷いことにはならないんだけれど。



でもこれが30cmくらいに増えて、
しかも融解と凍結を繰り返して、
厚さ30cmの岩盤と化してしまってくると
そんなモノが直撃してしまった日には
生存が困難になる。


当然、軒先に雨樋なんか付けてあっても
すぐにぶっ壊れる。


軒下に玄関があったら、
埋まる。


車が置いてあったら、
潰れる。


普段雪に縁の無い地域の方が
積雪寒冷地の建物を設計するんだったら、
その地の厳冬期を一度訪れてみるべきだ。

それを見て初めてわかることも
多いはずだから。



その「地」というのは、
その「地域」という意味ではなくて、
文字通り、建てようとする場所のことである。


「長野県」なんていう、広い括りじゃ、だめだ。
白馬のスキー場関連の建物計画なのに、
長野の市街地を見ても参考にはならない。


「北海道」なんていうんじゃ、もっと無意味だ。

「関東甲信東海近畿」という括りと変わらない。



とにかく雪は、
侮らないほうがいいんだな。
(「屋根の雪侮るなかれ」おわり)
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2021年01月12日

我々はリスクの中で生存している

新型コロナウイルス感染症の影響は
未だとどまることなく継続中である。


救命活動か、経済活動か、といった果てしのない議論も
双方の主張がまったく相容れないような状態で
罵り合いが活発である。

何が正しいのかを追求するのではなくて、
ただ異なる意見を糾弾することが目的であるかのような
わけわからん罵倒が氾濫している。

ま、それが人間なわけであるが。



日本科学未来館に、そんな展示があった。


もちろん、こんなコロナの渦中であるからして、
「お願い」「取り組み」はあちこちに掲示されている。


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risk≠0


(理系には)わかりやすい表現ではなかろうか?



その展示は、5階の常設展コーナーの一角にある。


100億人でサバイバル」というタイトルである。


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われわれの社会が、さまざまなリスクの下に置かれているのだということを
視覚的に展示してあるのだ。



ピタゴラスイッチのような装置に生じるさまざまなアクシデントが
人間に見立てた小さなパネルをパタパタとなぎ倒していく。


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そういう模型。



あまりにもナマナマしいわけでもなく、
しかし人の安全というものが何と儚いものであるかを如実に示す、
なかなか工夫された展示であると思うのだ。



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リスク低減のための方策の有無や
それでも避けきれない被害など、
ひとしきり眺め続けてしまった。


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この地球上のリスクのうちのごく一部を表現にしたに過ぎないけれども
眼前でパタパタと倒れるパネルが
過去のさまざまな人的被害を想起させる。


甚大な被害を身近に受けた方々にとっては
少々つらい展示かもしれない。


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当然、こういう社会情勢であるから
パンデミック関連についても、主として文字情報ではあるけれど
展示されている。


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日々の報道は、
「理系ではない人々」の思考・感覚によって
時としてセンセーショナルな扱われ方をし過ぎて
物事の判断材料として不適切であることが多いように思う。



各分野の専門書をじっくり読み込むことができれば
それが良いのであろうが、
このような形で吟味を重ねられた展示を観るのも
考察のための良い材料になるのではなかろうか。



もちろんこれらの展示も、吟味されているとは言え、
ある一定の見解・判断・考察の元に編集されたものであって、
絶対に正しいとか、専門家共通の認識であるとか
そういう保証は無いのではあるが。


少なくとも芸能人やらレポーターやらが
ロクに材料もなく、その場の思いつき感覚で
あーだこーだ言っているのを聞くよりは
余程ためになるはずだ。



現在は、事前オンラインチケット予約が必要で、
逆にそれゆえに過度に密になることなく見学が可能である。


大勢で行ってワイワイ、ではなくて
個人で、あるいは家族限定で、
観に行くのが良いのではなかろうか。



他の展示も、いろいろ興味深いから、
楽しめることは確かである。


(個人的には、霧箱の前に1時間居ても
 飽きない気がする)
(「我々はリスクの中で生存している」おわり)
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2021年01月11日

赤く塗るなら壁まで

消火関係の設備は、
赤く塗られているものが多い。

本体が赤くないとしても、
赤い文字で表示されていたり。


消火栓とか、消火器とか、消火用のポンプとか。



あるところについていた消火用の器具は
もう、器具のみならず壁面全体が
真っ赤っかであった。



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非常電話と、消火用散水栓とが一体となったボックスが
壁埋め込みで取り付けられていて、
その壁全体が赤く着色されているのである。



なお、これは消火栓ではない。

スプリンクラー消火設備が設けられている建物で、
ヘッドのカバー範囲以外の部分に消火栓的に設けられるもので
消火栓とは異なるモノなので「散水栓」と称されている。

機能としては、消火栓と変わらないけれど。



内装のデザイン上、ホントは目立たせたくないんだけれど、
消火器具って目立たさせなくちゃならないから、
そのジレンマに悩む……くらいなら、
もう全体を真っ赤にしてしまえっ!

っていう勢いだったのかどうか。



「毒を食らわば皿まで」みたいな?
(「赤く塗るなら壁まで」おわり)
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2021年01月06日

パッケージ型消火設備、よく見かけるようになった

施設の壁面に、
パッケージ型消火設備。


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屋内消火栓の設置義務がある防火対象物において
替わりにこれを取り付けることが可能だったりする。


詳しくは、

消防法施行令 第29条の4とか

平成16年総務省令第92号 とか

平成16年消防庁告示第12号 とかを

参照いただきたい。



屋内消火栓とは包含範囲が違うので、配置に注意を要する。



消火水槽、消火栓ポンプ、消火配管を設けなくて済むので
コスト的にも工期的にも設備的にもメリットが大きい。



屋内消火栓が必要となる建物なんだけれど
コストダウンしたいなぁ、とか
消火ポンプ室のスペースが惜しいなぁ、とかいう場合、


そうだ、パッケージ型消火設備で代替できないかな?


と考えてみるのも良いのでは。



念のため、所轄の消防に確認しておくと良い。


確認申請の時点で「これ、ダメよ」と言われたんじゃあ
目も当てられないからね。
(「パッケージ型消火設備、よく見かけるようになった」おわり)
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2020年09月22日

厨房排気ダクトの中にも消火設備

厨房の中には、
たいてい排気フードがあって。


その排気フードには、排気ダクトがつながっていて。


油分を多く含む排気中から、油を分離するためのグリースフィルターが
取り付けられていたりして。



そういう排気ダクトの中は、
結構油でギトギトになっていたりするのだけれど。



そこに火がついて燃え広がると
結構大変。



というわけで、グリースフィルターやダクト内部にも
消火設備が設けられることがある。



グリースフィルターを外してみたところ。


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銅管が、ダクト消火設備の配管である。

その先のヘッドから、消火剤が放出される。



なにせ費用がかかるから、
法律的に(あるいは所轄消防の指導として)必要でない限り
自主的につけることは、まず無いけれど。



でっかい厨房を作る際には、
こういったものも必要になるのだと知っていると
予算を過度に低く見積もってしまうこともあるまい。



この手のものは、作動しないのが一番。


そして、万一の事態には、
確実に作動することが求められる。



とは言っても、なかなか目にする機会はないかもしれない。
(「厨房排気ダクトの中にも消火設備」おわり)
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2020年09月12日

天井仕上げに同化したスプリンクラーヘッド

ある公共施設に立ち入ると、
なかなかに賑やかな天井仕上げが目に飛び込んでくる。


20091201.JPG


天井から、たくさんの棒が生えてきているのである。



棒の合間合間に、ダウンライトが埋め込まれているけれど
この「棒」たちに埋没している感がある。



天井仕上げのボード目地に、ばっちり合わせて取り付けられた多数の棒。


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全部同じ棒のようでいて、実は少し違和感のあるモノが混じっている。

お気づきであろうか?



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棒のうちの一部は、配管とスプリンクラーヘッドに置き換えられているのだ。

包含範囲を満たすように、
一定間隔でこのセットが配置されている。



「よく考えたなぁ」と言うべきか、


「何もここまでしなくても」と言うべきか。



必要なものは必要なのだから、
それをどのように取り付けるか、
どのように建築仕上げと調和させるか、
いつだって頭の悩ませどころ、気の遣いどころなのであるが
こういうやり方も有りなんだなぁと
つくづく。



吹出口や吸込口もこれに同化させようとすると……
径が小さいので、ほとんどの棒は制気口と化してしまうかな。

そうなると、天井内のダクトの収まりがとんでもなく面倒になりそう。

だから、やらなかったに違いない。
きっと、誰かが検討したに違いない。


「でも、スプリンクラーなら……」


誰かが、目を輝かせたに、違いない。
(「天井仕上げに同化したスプリンクラーヘッド」おわり)
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2020年09月09日

遺構のような送水口

とあるビルの壁面に、古い古いレリーフのようなものがついている。


連結送水管の送水口なのだろう、たぶん。


20090901.JPG


鋳物だから文字は無くなってはいないが
通常つけられているはずの赤い表示板もない。



蓋も片方破れてしまっていて、
けしからん輩がゴミでも突っ込んでいるかもしれない。



さてこれは、機能するのか?



定期的に試験されているのか?



それとも、内部はすでに改修されていて
以前使用されていただけで現在は死んでいる送水口の遺構でしかないのか?



外壁は少なくとも一度は塗り替えを施されているようだけれど
この送水口は古いまま。



日々、朽ちつつあるのである。
(「遺構のような送水口」おわり)
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2020年07月03日

乾式って貼ってある

「乾式」の消火栓って、知ってますか?


消火栓なんだから、
消火配管の中には水がいっぱい詰まってなきゃならないんだけれど、
「火事だ」ってなったら、栓を開いてすぐ放水できなくちゃならないんだけれど、
でもそこが寒冷地だったりすると、そうもいかなくなるんですよ。



24時間稼働の常時暖房している建物なら良いんだけれど、
夜間は人が居なくなって暖房も止まるような建物で
消火管の中に水が入っていると、凍っちゃう危険性がある……。

そんな場合、消火管の中は空っぽ(乾いた状態)にしておいて
非常ベルが押された時点で消火ポンプを起動、
管内を水が送られてきて、やや暫くしてから放水、という算段になるんです。



普通は、ダメなんですよ。
すぐ放水できなくちゃ。

だから、敢えてそう呼びはしないけれど「湿式」の消火栓が普通なんです。

けど、事情によって「乾式」も認められるのです。
まあ主として立地条件ですね。

くれぐれも、勝手に判断しないで、所轄の消防に確認しましょうね。



逆に言えば、寒冷地においてはごくごく当たり前の存在。

なんだけど。



20070301.JPG



たまに、「乾式」って敢えて表示してあるのもあるみたい。

普通は、その地方では書いてないですよ、わざわざ。

まあ、こういうのも、いいじゃない。わかりやすくて。

特に、温暖地にある設計事務所が、寒冷地の建物の改修設計にあたるような場合。



でも、普通は書いてないから、注意が必要なのです。

放水試験をした後に「水抜き」するためのバルブと配管も必要だから。
そのバルブの位置表示も必要だから。



ついでだけど。



上の消火栓、「1人で操作できます」っていう表示も貼ってある。

ご丁寧なことで。
(「乾式って貼ってある」おわり)
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2020年05月20日

アラーム弁、なんだけど

パイプシャフトの中に、
アラーム弁が入っていることもある。


流水検知装置 とか、自動警報弁とか、アラーム弁とか
いろんな用語が乱立しているけれど、
それは「せつび」の常。



バルブやら圧力計やら、いろんな部品が周りについているものだから、
モノを引っ掛けておくのに都合が良い……


20052001.JPG


と考えたからなのか、ただ単に「そこに引っ掛けられるものがあるから」なのか。



まあ、これらの弁類を操作する頻度よりは
引っ掛けてあるものを参照する機会のほうが多いかもしれない。



防災設備なら、基本的に「作動しないこと」が平常だし。



ただ、「万一の際にも作動しない」のでは全く意味がないので
日頃のメンテナンスは遺漏なきよう願いたいものだ。
(「アラーム弁、なんだけど」おわり)
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2020年05月05日

防火ダンパーが設置されているかどうか

ある、室。

廊下から入ってくる作りになっている。



廊下とこの室との間仕切り壁は
「防火上主要な間仕切り」ということになっている。



すると、この壁を貫通するダクトには
防火上の措置が必要となる。


具体的には、ダクトの途中に
「防火ダンパー」を取り付けることになる。



もしもこの室で火災が起きた時、
ダンパーについているヒューズが溶け落ちて
ダクトを閉鎖してしまう。

それによって、廊下に延焼していくのを防ぐのである。



この室の入口ドアは、別に防火戸ではないのだが
天井内には防火措置が施されるのだ。



法律上、そうしなければならないし、
設計図上も、そうなっているはずだ。



でも、本当にそうなっているか?



20050501.JPG



確認してみることは、必要である。



そして、確認できるように、
その近傍には天井点検口などが設けられているはずだ。



20050502.JPG



あった!



ご丁寧に、赤く塗ってある。

てか、スプレーを吹き付けてある。



えと、
スプレーかけたせいで、
機能が阻害される、なんてことはないよね?



ついでに、スプリンクラーの配管も見える。



全く、一度も、作動することなく建物の生涯を終えるのが理想だけれど
もしも、万が一の場合に、ちゃんと働いてくれなくちゃ困る。


防災設備は、そんなものだ。



だから、それが確かについているのかどうか、
確実に作動するのかどうか、
時々確認しておくべきものである。

そして法律上も、定期的に確認して
報告すべきことを定めているのである。
(「防火ダンパーが設置されているかどうか」おわり)
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2020年04月22日

シースルー消火栓

結構 いろいろ あるんだけれど。



ちょっとした古い建物を改装した施設に
ついていましたとさ。


20042201.JPG


しっかし、暗めの屋内だと
どうもピントがよく合わない。

撮影のウデが無い。
というほどのメカでもないが。



「中身の見える設備」は
隠しゴトが無い誠実な人柄が出ているようで
好ましい……なんていうと、変態扱いされそうだ。



だけどね、
何でも隠せばいいやってもんじゃないと思うんだよね。



まあ、 こういう隠し方 も、アリなんだろうけど。
(「シースルー消火栓」おわり)
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2020年03月02日

梅!

梅前線が、北上中だ。



20030201.JPG



桜ほどの人気ではないにせよ、
毎年気になる、可憐な花である。



20030202.JPG



昨年末に発表された 開花予想 とともに、
各気象官署で開花が観測された様子が、
逐次公表 されていく。

URLが「sakura」となっているけれど、
やはり我が国では桜こそがメインなのである。



20030203.JPG



こんな感じ で地図上に描かれると、わかりやすい、かな。



COVID-19(通称:新型コロナウイルス感染症)が拡大し、
全国的に何か停滞感がある(実際に、繁華街の人通りが
激減している感がある)けれど、
「春の花」は人心を和ませる効果があるんじゃなかろうか。



COVID-19に関して、
マスクが高額転売されるとかトイレットペーパーが品切れになるとか
怪しい予防情報が飛び交うとか、情けない状況が引き起こされているが、
データソースが明らかなものとそうでないものとの峻別は必要である。

テレビのリポーターのやたらとテンションの高い、
ホントだかウソだか、
デマを沈静化させたいのか煽りたいのかわからないような
そんな「雰囲気」に左右されないようにしたい。



今回の感染症に関して、
感染力、重症になる率、死亡率、罹患者の特徴など、
例年のインフルエンザと比べてどうなのか、
どのくらい「恐れる」必要があるのか、
イマイチ確たる情報が届いていないような気もする。



COVID-19 だけに注目されている陰で、
インフルエンザの感染者数や死亡者数はどうなのか、
そっちも考える必要があるんじゃないだろうか。



インフルエンザは、今のところ昨年や一昨年に比べると、
かなり少なめに推移している ようだ。

新型コロナ対策が功を奏して、
インフルエンザの感染拡大をも予防していたのだ、
というような研究結果が、後に出るのかもしれない。



国立感染症研究所のページ を覗いてみると、
感染症にはホントにいろいろ有るもんだと
喫驚せざるを得なかったりする。



まあ、人混みは避けるにしても、
梅でも愛でて、気分転換を図るのもよかろうて。


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(「梅!」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 防災 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする