2023年12月14日

飾って消火栓

防災設備は、基本的に働かない。

「いざ」という時にはちゃんと働けるように
試験・訓練などはする。

けれども、その「いざ」は無いに越したことはないから
そして、しょっちゅうあるものじゃないから、
だから、働かない。基本的に。



けど、緊急時用なのだから、
ある程度存在感が無くてはならない。



「えっと、そんなの、どこにあったっけ?」


全然気づかれないような存在感の薄さでは、
困るのだ。




かと言って、ぜんぜん働きもしないヤツが
そんなに目立ってくれても……。



そんな時、こんなのはいかが。


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前にもどっかで見た気がするんだけれど、
こんなふうに存在していたとしたら
ちゃんと存在がわかりつつ、
しかし無用に目立つでもなく、
いい感じで存在できているんじゃないだろうか。



ま、これも好き好きで、

「こんなの、酷すぎ。許せん」

そういう感想を持つ方も、
たぶんおられるのであろう。



ワタクシも、
あんまり褒められた感性の持ち主じゃないから
ワタクシが評価しても
あんまり意味をなさないことだろう。



あとは、これを「良い」「まあまあ」と思う人が
どのくらいいるかにかかっているな。



もちろん大前提として、
所轄消防の担当の許諾が必要なのは
言うまでもないことであるが。
(「飾って消火栓」おわり)
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2023年12月04日

黒い消火栓

消火栓と言ったら、赤でしょ。

なんて思っていやしないだろうか。



たしかに、フツー、消防関係って赤いよね。
炎を象徴しているのかな。



でもね、道端にある消火栓は
必ずしも赤くはないのだよ。



積雪の無い地域では、
歩道にある消火栓はたいてい地下式だ。

だって、地上に出てたら邪魔になるもん。

滅多に使わないんだからさ、
蓋の下に据えておくのが良いよね。



でも積雪地の場合、埋まって見えなくなっちゃうから
地上式にするのは仕方がない。

で、目立つように赤く塗って……と思ったら
意外に赤くない消火栓も結構あったりする。



でもさ、「黒」っていうのは
ここに来るまで見たことがなかったのさ。


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逆光で陰になって黒く見えるんじゃないのさ。

実際に、黒いのさ。


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ほら!


消火栓本体も、
それの位置を示す看板も、
黒いのだ。



北海道ボールパークFビレッジ 周辺道路は
こんな感じになっているのだ。


なかなか、思い切ったなぁ。



消火栓用の止水栓蓋まで
こんなになっている。


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一応「消」という文字もあるから
用途がわかんなくなることはないけど。



北海道名物「白い恋人」もびっくりの
「黒い消火栓」なのであった。



「赤い恋人」「青い恋人」「黒い恋人」「黄色い恋人」

「面白い恋人」

こんな感じで、いろんな色の消火栓も
各地の名物にならないかしらん。
(「黒い消火栓」おわり)
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2023年10月12日

ひっそり目立たず

とある建物の、非常階段の下に、
ひっそりと、慎ましやかに、目立たずに存在している。


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一応、表示看板も出ているし
赤字に抜き文字で「送水口」という表示もあるけれど
場所的にも、色のくすみ具合的にも
目立たないこと著しい。



溶接された鋼管で、屋内の放水口(消防隊専用栓)へとつながる
水の通り道。



消防ポンプ車に接続されて、
水が送り込まれて、
火災発生階における消防隊の消火活動に寄与する。

そんな「連結送水管設備」の、
水の送り口となる部分である。



いざというときのためのもので、
実際に使用される機会はほとんどない。

「いざ」という機会がほとんどないのだから、
しかも、無いのが望ましいのだから、
当然のことだ。

飛行機の酸素マスク、
コックピットからの非常脱出装置、
転ばぬ先の杖、
そんな用途の設備であるからして。



それでも、いざというときに機能しないのでは意味がないから
定期的に試験を行う。

それによって、非常時の対応を担保している。



が、この存在と使用方法は
消防隊が認知していれば良いので
必ずしも思いっきり目立つ必要はない。


「ここにあるよ」というのは
消防当局にも届け出てあって
あちらでも把握していることになっているから。



それでも、非常時に

「どこにあるねん。わからんやん」

ということでは困るので、
ある程度の表示が設けてあるのである。



だから、探せば簡単に見つかる。

けれど、意識して見なければ、
その存在に気づくこともない。



そういう、微妙なさじ加減が
いい感じに効いている、
そんな設備なのである。
(「ひっそり目立たず」おわり)
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2023年10月04日

昔はデカかった

通路誘導灯。


火災時・発煙時に、避難方向を指し示す
重要な(と言われている)設備である。


昔、蛍光灯を使用していた頃の誘導灯は
デカかった。


が、現在はLEDで高輝度であるため
小さなもので済むようになっている。



たまに、古いデカいやつを
新しい小さいやつに取り替えた跡も
見ることがあろう。


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こんな感じのやつ。



避難口でも、見かけるよね。



誘導灯に限らず、
ポンプでもファンでもボイラーでも
コンビニ用とかのキュービクルでも、
小さく、コンパクトに、軽くなった。


そのかわり、ぎっちり詰め込まれすぎていて
修理ができなくて
総取っ替えするしかないような
そんな機器も増えた気もする。


「エンジニア」じゃなくて「チェンジニア」

ただ、取り替えるだけのお仕事。


そう、揶揄されたりする業界もあるらしい。


いずれにしても、技術というのは発達・発展・向上していく。

願わくは、ミサイルとか戦闘機とか、
そんな殺し合うための技術じゃなくって
医療機器とか設備機器とか、
生かすため、快適になるための技術こそが
発達して欲しいものである。



が、悲しいかな、人類の歴史において、
技術革新とはすなわち戦争技術の革新なのであって
「殺し」ありきで進んできている。


愚かといったら愚かなんだけれども、

「それが人類」

そう、理解するしかないのである。



「戦争反対!」

言っている団体内で、内部抗争。



「全国民が平等に幸せに」

標榜する社会主義で、特権階級への著しい富の集積と
一般国民への政治的思想的弾圧。



「人類救済」

叫ぶ宗教間で、血で血を洗う抗争。



思想、信条、哲学、宗教、科学技術、教育、政策、

どんな手段であるかに関わらず、
「ニンゲン」という存在自体が
そういう「モノ」である、ということだ。



「平和」

叫んでいる人の、家庭を見てみたら
さて、どうなんだろうねぇ。
(「昔はデカかった」おわり)
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2023年09月27日

閉まらないよね

「せつび」じゃないけど
やっぱり気になるモノ。


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吹き抜けに面した場所に
防火シャッターが設けられているんだけれど
これじゃ、閉まらない。



いざという時に、
閉まりきらない。


区画が成立しなくなるから、
延焼が進んでしまう。



物販店でも、
商品棚がシャッター下部に並んでいたり
平積みのお薦めコーナーがあったり
カートが並んでいたりすることがある。


防火戸の脇にモノが置いてあって
どう見ても閉まりそうにないところもある。



日頃の管理運用が重要なんだけど
意識されていないよねぇ。



建築工事・設備工事で、
いろんな「ハード」を整備するんだけれども
結局は、それを「どう使うか」という「ソフト」面が
重要だったりする。



じゃないと、宝の持ち腐れである。



設置以来数十年間、
一度も使ってみたことのない「オリロー」とか
大丈夫なん?
(「閉まらないよね」おわり)
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2023年09月09日

使えるのかな

救急の日、だからでもないけれど。



建物には、いろんな防災や避難の装置が設けてあるのだけれど
さて、あれらのモノたちは、
実際に使用できるのかしらん。


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たとえば、オリロー。


「避難はしご」と、名称が記載された箱があって
中にはしごが入れてあって、
使用法を示すプレートも乗っけてある。


が、いざというときに、
「どれ、どれ」
と、これを見ながら、展開できるのだろうか。

施設運営者は、やってみたことがあるんだろうか。



施設利用者が、非常時に、
説明看板を見ながらやるようなもんじゃないよね。


管理者なり運営者なり、
避難誘導をする人たちが
手早くセッティングすることを
期待されているものだよね。



得てして、

「えっ? そんなもの、あったっけ?」

「いやぁ、あるのは知ってるけどさ、
 使ったことなんて、ないよ」

「中、開けたことないや」

「壊れたらこまるから、
 無闇に触らないことにしてるんだ」

「ここに来て10年になるけど、
 試してる様子は見たことないねぇ」


そんなことに、なっているのじゃないだろうか。



柱の向こうには、
辛うじてその姿のわかる消火器もある。

これ、同タイプのやつを
実際に使ってみたことがあるだろうか。



消火栓にしても、非常ベルにしても、
非常口にしても、
誰かが操作してはじめて機能するようなやつは
その操作すべき人が、予め習熟しておかなくちゃ
いざというときに役立つわけないよね。


どうです?


身近な(学校とかオフィスとか)ところにある
避難器具や防災器具、
使えますかね?
(「使えるのかな」おわり)
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2023年06月20日

西山山麓火口散策路(5)

長いシリーズになってしまった。

散策路は今回が最終回である。


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散策路の南端に、幼稚園跡がある。
旧洞爺湖幼稚園である。


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この幼稚園も、関わる人たち全員が避難していたため
負傷者などは1人も生じることなく難を逃れている。


しかし、建物と敷地とは、
旺盛な火山活動の直撃を受けて大きなダメージを負った。


そしてその様子を、そのまま保存して
散策路に組み込んであるのだ。



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灯油タンクやガスボンベに火山弾が直撃して炎上でもしていたら
このような遺構は残らかなったであろう。
ちょうど噴石の飛来方向の陰であったのも
幸いしたであろうか。


少量危険物の責任者名は「とうやこようちえん」で
よろしかったのかどうか。

一般的には責任者名を記入すべきところと思われるのであるが。


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ガラスが割れているのは、経年劣化、というわけではないように思わえる。

電力量計が剥がれ落ちかけているのは、どうだろう。
どちらとも考えられそう。



外装も、被害による損傷と
経年劣化によるものとが同居していそう。


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短管パイプで柵はこしらえてあるが
比較的近くで観察することができるのだ。

ありがたいことなのだ。



散策路沿いの各所に、このような説明板が設けられていて
すこぶるありがたいし、わかりやすい。


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「無差別爆撃の戦場のような光景でした」


この看板が設けられた当時は、
飽くまで比喩としての表現だったのだけれども
現在のウクライナ戦争の状況を見ると
もはや現実である。


ただ、襲ったのが人類によるミサイルではなくて
噴石・火山弾による質量攻撃であったこと。

爆発物ではなかったことが
実際の戦場とは趣を異にしている部分ではある。



火口を向く側には、大きな孔が開いている。


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噴石による孔が、経年により広がったものか。



当たった部分は損傷しているが
当たっていない部分は健在。


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スピーカーも、照明も、直撃されていなければ無事である。



被災後十年余を経て、植物も育っている。


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「そのまま保存」という方針により、
手を加えられることなく、
育つがまま放置されている。


自然の生命力というものは
人類が考える以上に強いものなのである。



内部を見てみる。

と言っても、近寄れる部分の窓際から
ちょっとズームで撮っているだけだが。


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屋根もあちこちぶち抜かれている。



もちろん外壁もガラスも
そこかしこがぶち抜かれている。


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外壁にめり込んだままの石も、
そのまま残っている。



直撃を免れたFFのトップは
誰が見ることがなくとも
その陰を外壁に伸ばす。


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当時通っていた園児と保護者にとって
思い出の幼稚園の無惨な姿は
心を痛める対象かもしれない。


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しかしそれとともに、
誰一人被災することなく無事であったことの
記憶ともなろう。



園庭に置かれていたバスの車体も
そのままである。


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バスとして稼働していたものか、
その役目を終えて遊具、あるいは物置として
置かれていたものなのか。


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これとは別に、
送迎に使用されていたと思しきバスも
遺されていた。


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車輪が半分ほど埋まっているのは
沈下したものか、火山灰等により埋まったものか。



鋼製の遊具を
火山弾が直撃した様子がわかる。


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じつは、敷地一面に
数多くの火山弾が散らばっている。


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文字通りの「無差別爆撃」状態であった。

まあ、爆発はしないので
「無差別落石」ではあるのだが
昔の大砲による質量攻撃と何ら変わることはない。



園庭に、大小さまざまな火山弾が
今もそのままめり込んでいる。


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園庭中央のひょうたん池の水面が
土地の傾きを示している。


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「建築設備」にもいろんなスケールのものがあって
巨大な冷却塔や熱源機器に圧倒されることがあるけれど
地球規模の活動とは比ぶべくもない。



「ジオパーク」



なんてものにも、たまに目を向けてみたい。
(「西山山麓火口散策路(5)」おわり)
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2023年06月19日

西山山麓火口散策路(4)

破壊されたお菓子工場の近くには
破壊された住宅 Destroyed Homes も遺されている。


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看板の絵だとすぐ隣であるが、
少々下る。

House ではなくて Homes って訳すんだね。
家庭が破壊されちゃってる感がするんだけどね。


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まっすぐであった国道は見るも無惨。

もはや道路の体を成していない。



よく見れば、アスファルトだよね。

そんな程度。


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それでも、道路を構成していた(曲がりなりにも国道だ)
さまざまな構造物が、そこかしこに顔を出している。


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長い年月と莫大な予算を投じて建設・維持されていた国道も
地球の威力の前には赤子も同然なのである。



そこから更に下ると、
住宅跡。


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「下る」と書いたが、
現在は確かに下ることになる。

が、平地だったのだ。元々は。



住宅も、被災車両もそのまま。



所有者が、このように保存することに同意したのだ。
痛ましい被災の記憶であるのに
後世のために決断されたのだ。


とは言え、他に利用のしようもないのだから
仕方がない面もある。



それに、この噴火では犠牲者は一人も居ない。

噴火予知が的確に行われたため
(予知しやすい、素直な火山であることが幸いしている)
地域一帯の人々は全員が避難を完了していて、
人的被害なくこの噴火活動を乗り切ったのである。

(ただし避難生活の中、慣れない環境や不安などにより
 体調を崩されて後に命を落とされた方は皆無ではない)


住宅や車に思い入れがあったにせよ、
人の死の記憶が結びつかないが故に
保存に賛成しやすかった面もあろう。



東北の震災においては、夥しい犠牲者が出たこともあって
震災遺構の保存に反対する方も多かったという。

記憶を伝えるために遺すということは、
腸が千切れるような苦悩を常に思い起こさざるを得ない対象物を
眼前に残し続けることでもあるのだから。



とは言え、被災した本人にとっては、
たとい人的被害がなかったとしても大きな傷であることは確かであって
東北と比べてどうの、という比較は乱暴すぎるものでもある。


第三者ゆえ、当事者ではないゆえに
当事者の痛みが理解できないのだろうという批判は
当然のことである。



ただ、目を、視線を後世に向ける時に、
少なくとも後世の人たちにとっては
実際の被害を伝える遺構が
必ず役立つはずであるという期待のもとに
「保存する」という行為を選択することが
第三者の立場としてやはり有効であると
ワタクシは思うのだ。



他の遺構と同様に
時とともに朽ちていく。


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更に時間が経過して、樹木も生長していくと
やがて森に埋もれることになるのだろうか。


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現在は「平地」とは呼び難いけれども
かつては、そうだった。


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国道を構成していた、さまざまな構造物も
遺構である。


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部分的には、もう、森に還っていると言えよう。


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「ここね、昔ね、道路だったんよ」


「えー、わからん」



ミニチュア地溝帯


そんな命名が、なされていた。


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プレハブ物置は無事だったの?


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そう思ったけれども
あれは後から置かれたもののようだ。


散策路から分岐して踏み固めた道があったから
何らかの用があってのことなのだろう。



松の木も、すっかり立派に育ったものだ。



ケンチクも、せつびも、楽しいものであるけれど
「ジオ」もまた、楽しい。


それに、スケールがでっかい。


人類の力を超越した存在であるからこそ
そこに惹かれたりするのである。
(「西山山麓火口散策路(4)」おわり)
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2023年06月18日

西山山麓火口散策路(3)

更新ペースぐちゃぐちゃで申し訳ありません。

少々、いろいろ、ありまして。



さて、散策路を続けさせていただく。

「飽きた」かもしれないのだけれども、
そこのところはご容赦いただくしかない。



今回は、「破壊されたお菓子工場」
Destroyed Sweets Factory
である。


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旧国道230号線沿いに立っていた、
土産物などに重宝されていたお菓子の工場が
見るも無惨な姿のまま、保存されている。


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突如、火口が出来てしまった。

もちろん、被害を受けないはずはない。
いやむしろ、ここまで形を留めていたことのほうが
奇跡的なのかもしれない。



平地だったところが
不規則に隆起した。


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段々畑のようになっている地面であるが
繰り返すが、平地だったのである。


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もちろん、建物もこんな「登り窯」みたいなものではなかった。



自然に還っていく様子も含めて、そのまま保存展示するという趣旨のもと
年々崩壊が進み、植物に侵食され続けている。



遠く、噴火湾の海面は
当時と変わらない。


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もっとも、2000年の当地での噴火の11年後、
東北沖を震源とする巨大地震に伴う津波によって
あの海も大きく波打った筈だ。


崩れかけている建物に
何とか残る、ダクト。


23061806.JPG



がんばったね。
(「西山山麓火口散策路(3)」おわり)
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2023年06月17日

西山山麓火口散策路(2)

続けて西山山麓火口散策路をゆく。


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旧国道が盛り上がってしまった部分だが
噴火に伴う噴出物によって
だいぶ埋まってしまっている様子が
未だ確認できる。


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最高速度50km/hの標識が、
あんなことになっている。


と同時に、
その後芽生えて育った木々が
だいぶ大きくなっている様子もわかる。



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ところどころ、水の溜まっている場所があって、
あるところは隆起の差異による凹み、
あるところは活動を終えた噴火口、
その成り立ちはいろいろのようだ。



大きな凹部の斜面から
何かが覗く。


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そう。


かつて、埋まっていた水道管である。


冒頭の地図に

「埋まったショベルカーや地中の水道管が見えるのよ!」

と書いてある部分だ。



そう。よく見ると、斜面にかからない上のほうの地面には
ほぼ全身が埋まっているショベルカーのアームが
辛うじて見える。



水道管(配水管)は、もちろん被災以降
このまま放置されている。


23061705.JPG


蛇でも棲みついているかしらん。




火山活動はほぼ収束しているが
ところどころ地面が熱かったり噴煙や水蒸気を上げている部分も
まだまだ残っている。



噴火後20年以上を経て、
徐々に「ただの自然」に戻りつつあるけれども
かつて人の営みがあった場所なのだ。


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ほんと、人類の力は、小さなものなのである。



なのに、未だ奪い合い、罵り合い、傷つけ合い、殺し合う。

科学技術は進歩しているのだけれども
ニンゲンの本性というものは
ちっとも進歩なぞしていないのであろうと
考えざるを得ないのである。
(「西山山麓火口散策路(2)」おわり)
posted by けろ at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 防災 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年06月16日

西山山麓火口散策路(1)

有珠山2000年噴火の遺構が残されている。

その中で、西山山麓火口群に沿って
散策路が整備されている。


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至るところで噴火活動が起こり、
あちこちに噴火口が出来、
地面が隆起あるいは沈降した。


当時国道230号線であった道路は
隆起によって引き延ばされたのである。


上の地図左上のほうにある「伸びた道路」の箇所である。


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隆起して路面が引き伸ばされたために
正断層型の階段状になっているのである。


道路両脇にあった鉄柵も
地形変化に伴ってぐにゃぐにゃに曲がってしまっている。


路面に生えた樹木の大きさが
噴火以後の年月の経過を物語っている。


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横から見ると、路盤の構成の名残が見える。


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地形変化により断面形状自体に変形が生じているのと
時間の経過に伴う劣化損傷とにより
実際の当時の道路断面が正確に表現されているわけではない。


人の立ち入りによる劣化を避けるために
また見学者の危険を避けるために
立ち入り禁止の杭とロープが設けられている。
が、それらも傾いたりしつつある。


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道路の縁石は、埋まったり転がったりしている。


人の手によって1個1個丁寧に組み上げられ伸ばされていた縁石も
自然の力に対しては儚いものである。
それほどに、彼我の力の差があるということなのだ。


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インフラというものは、しっかりつながっている状態でこそ
その効果を遺憾なく発揮する。

それをつなげるために、
長い年月と莫大な予算を投入して
ようやく日の目をみる。

が、いざ自然災害が相手となると
あっけなく寸断され、崩壊させられ、機能を失う。


人類は、地球を目の前にして
決して驕ってはならない存在なのだと
思わされることである。



このように文字通り寸断された国道230号線は
噴火活動域を避けたルートに迂回新設され
洞爺湖と噴火湾とをつなぐルートは回復されている。


「建築」とは圧倒的にスケールが異なる土木構造物に
たまに目を向けると
いろんな刺激が与えられる。

それもまた、興味深いものなのだ。
(「西山山麓火口散策路(1)」おわり)
posted by けろ at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 防災 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年06月07日

有珠山1977年噴火の遺構

有史以前より噴火を繰り返している有珠山。


現在は、洞爺湖有珠山ジオパーク として
ユネスコ世界ジオパークに登録されている。


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有珠山周辺にはたくさんの見所が存在しているが
その中に、前々回噴火の遺構が遺されている。


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ただ「遺構」があるだけでは何もわからないので
WEB上に情報が掲載されているほか、
現地にも案内看板が日英二ヶ国語で掲示されている。


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地殻変動により倒壊した病院跡である。


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地盤に建つ建物として、
その土台たる地盤が隆起変形してしまったのでは
ひとたまりもない、ということが
半世紀近く経過した現在においても
如実に目視できる遺構である。



倒壊の憂き目に遭ったものをそのまま遺すというのは
当時としてはかなりの英断であったのではなかろうか。


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躯体もろとも崩れているのだから
仕上げだって建具だって設備だって
全部だめになっている。当たり前だ。


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設備関係でよく見えるのは、
太めのダクトと排風機、あるいは送風機か。


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屋根はすっかり苔むし、
周囲の植物もかなり繁茂していて
自然に還りつつある。


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葉が生い茂る前の季節が
観察には適している。



このスペースは、厨房であったようだ。
排気フードがそのまま残っている。


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となると、先に写っていたのは給気系だろうか。


半世紀前にはすごく流行っていたらしい
ガラスブロックだが、
何とか形を留めている部分もある。


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タイルの色を鑑みるに、トイレだったスペースであろう。



ここは、病室だった部分だろうか。


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窓ガラスはすっかり無くなっているが
天井ボードは未だ落下し尽くさずに耐えている。


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屋外への通用口、あるいは非常口だったことであろう、
廊下の突き当りになる外壁。


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建具は取れてしまっているが、
外灯は残っている。


屋上緑化状態に、
自然の力と、経過した年月とを感じるのだ。



少し望遠で撮ると、
廊下の様子が見えた。


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床面が、地盤の変形に沿ってうねっている。


この当時のことだから、
天井は木下地である。

まだ頑張っている天井板も
いつまで保つことやら。



裏面も、こんな感じ。


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「セルフード」など、無い時代。
スッキリしたもんである。



2000年噴火の遺構も各所にあるけれども
基本的に「あるがまま」遺されている。


崩れても、草木が生えても、そのまま何もしない。


被害の状況はそのままに、
徐々に朽ち、自然に還っていく様子が
リアルタイムで観察できるように配慮されている。



人間の一生と、地球の営みとの
絶対的な時間感覚の違いを
眼前に突きつけられる。


そんな「遺構」もまた、楽しからずや。
(「有珠山1977年噴火の遺構」おわり)
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2023年06月02日

有珠山頂

有珠山にはロープウェイで上がることができる。


山頂駅から、ややしばらく坂を登ると
展望スペースがある。


そのど真ん中に、怪しいドームが立つ。


23060201.JPG


異星人による、通信装置か!?



もちろん、そんなわけはない。


裏側に回ると、正体が書いてある。


23060202.JPG



有珠山火山観測装置なのだ。



北海道大学理学研究院により
継続的に観測されているようだ。
(責任者名と電話番号は画像上消去した)

そしてそれは、リアルタイムで送信・集約・監視されていることだろう。



いちばん新しいのは、20世紀の最後、
2000年の3月のことであった。

数日前から火山性地震が観測され、
明らかに噴火の前兆であるとして、
付近一帯すべての人が避難した。

そのため、かなり大きな火山活動であったにもかかわらず
人的被害を生じることなく済んだのである。



数十年ごとの火山活動 が同じようなパターンで顕在化しており
それゆえに比較的予知のしやすい火山だということである。



さて、上の観測装置を支えるのは
エスロンパイプである。


23060203.JPG


口径150mmの塩ビ管である。



露出で常に紫外線に晒されているから
パキパキになっているんじゃないかと危惧するけれども
今のところは用を為しているものと思われる。



展望スペースから南を見ると、
噴火湾がある。


23060204.JPG


その向こうには、駒ケ岳が見える。


写真はイマイチだけれども、
なかなかの絶景である。



そして西側を見ると、
溶岩ドームが屹立している。


23060205.JPG


ホントの山頂は、あっちである。

たまに、崩落していることだろう。



北を見ると、
洞爺湖と、その中央部に浮かぶ中島。


23060206.JPG


更に奥には、蝦夷富士たる羊蹄山が聳える。



繰り返される火山の噴火という、
人間の力ではどうしようもない自然災害の地ではあるが
それゆえに温泉資源が豊富であって、
またダイナミックな大地の造形を間近に見られる場所として
平時には魅力的な観光地となっている。

そもそも、洞爺湖自体が大きなカルデラ湖である。

有史の噴火を遥かに凌ぐ超巨大噴火があった名残である。




ユネスコ世界ジオパークの認定地となっている。


23060207.JPG


実物も素晴らしいし、
過去の噴火を解説した火山科学館などもある。

何なら、洞爺湖観光汽船も運行している。



ジオマニア垂涎の地のひとつなのである。
(「有珠山頂」おわり)
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2023年04月27日

掘ってあります

雪に埋もれた屋外駐車場。


そこに設置されている、移動式粉末消火設備の周囲にも
容赦なく雪が積もる。


23042701.JPG


が、埋もれたままではマズイのだから
日々、いつでも使用できる状態を保つべく
人の手を入れる必要があるのだ。


23042702.JPG


駐車場各所に点在するこれらを
1つ1つ手掘りしていかなくてはならないのだから
ご苦労さまである。



ノーメンテで済む設備なんて、
無いのであるからして。
(「掘ってあります」おわり)
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2023年02月06日

首を伸ばした

ホントはね、天井ぴったりに付けたかったんだよ。

そのほうが、スッキリするからね。



でもね、ダメだって言われちゃったのさ。

ここから水が出たって、ルーバーに邪魔されて
ちゃんと届かないよ、って。



そうだね。

言われてみたら、その通りだね。



でもさ、ぜぇ〜んぶ対応するのって、
なかなか大変なんだよね。

とは言え、当局の「指導」という名の強制力のある措置なんだから
無視するなんていう選択肢は全く無いわけで。



……なんていうやり取りが、
有ったのか、無かったのか。



23020601.JPG



防災モノって、
そこに在るだけが意義だなんて
言われかねないけれども、


そして、全然働くことが無いのが
一番良いのだけれども、


いざ働く機会が生じた際には
的確に働いてくれないと困るわけで。



「いやぁ、想定外でしたぁ」



そんなことも、ちょくちょくあって、
福島原発は最たるもんだけれど、
ホントはそれじゃ困るわけで。



建築(ま、土木も、だけど)は一品生産モノだから
どうしてもいろいろ「落ち」や「抜け」が生じる。


厳しい細かい建築基準法やら施行令やら施行規則やら関係する条例やら
消防法関連やらがあったとしても、
それらを完璧に遵守できている建物っていうのは
実に少ない(有る?)ことだろう。


あらゆる法律に抵触すること無く人生を送ることができる人間が
たぶん皆無なのと同じように。



それでも。


目立つところ、わかりやすいところ、
ダメな場合に悪影響が大きいところ、
実際の事故事例が酷かったところなどを
少しでも改善する。



そういう心意気で、
今まで何とかかんとかやってきているんだろう。



必要だったら勝手に首が伸びてくれるようだったら楽だけど
「せつび」は、そう都合よくいくわけはなく。


1つ1つ、ちまちまと、
多くの人手を経て、
求められる姿へと近づいていくのである。
(「首を伸ばした」おわり)
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2023年02月02日

信号色の消火栓

古くたって、使えるものはある。


見た目は多少古びていたとしても
中身の機能さえ果たすことができるなら
存在意義は、あるのである。



とある建物の中に据えられていたもの。


23020201.JPG


緑の消火栓箱に赤文字、
黄色の機器収納箱(総合盤)、
赤い粉末消火器。


信号色、なのである。



文字と押し釦とランプが赤ければ
他の部分は何色でも問題ない……かどうかは、
所轄消防に確認が必要であるけれども、
赤・緑・黄の信号色というのは初めて見た気がする。

記憶にないだけかもしれないけれど。



普通と異なる配色だと、
却って人々の印象に残りやすくて
非常時に良いのかもしれない。


やたらと赤色・赤文字を使うだけだと、
せっかくの注意喚起も慣れてしまうのかもしれない。



なあんて。



ごくたまに、こういうのを見かけるから
楽しいのであって、
どこもかしこもこんな感じだったら
有り難みが減じてしまうのだから
「ほどほど」がよろしいのだ。
(「信号色の消火栓」おわり)
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2023年01月24日

密かに存在している

それは、ひっそりとそこに在った。



敢えて見ようとしない限り、
まず人目につくことのない、その場所に。



結構な費用が投じられて
そこに据えられているにもかかわらず、
ひょっとすると全く使われることがないかもしれない
そんな存在。



いや、「ひょっとすると」なんかじゃない。
基本的に、使用されることのないモノ。



使用されないことが通常で、
万が一使用されるような事態になることが異常なのだ。



ただし、その異常時には
確実に作動して的確に使用されることが求められる。
だから定期的に試験は行われる。

本来の用途に使用されることが全く無かったとしても……。



でも、それでいいのだ。


それは、幸せなことなのだ。



使用されないことが、
もっとも人々にとって良いこと。


人々に不幸が訪れたその時に
それを少しでも減じられるように
ただそれだけのために、存在しているのだから。



カッコいい、目立つ、人々に称賛される、
そんな存在も居ていいだろうさ。


だけど、みんながみんなそうだったら
世の中は成り立たないし、
そもそもそういう存在は、ごく一部、
一握りで十分なのだ。



その陰にあって、
普段は「カネばかりかかる役立たず」呼ばわりされようとも
緊急事態に備え、黙してただそこに在る。



誰からも認識すらもされていなかったとしても、
重要であることは、
世の中にたくさん存在しているのだ。



そんな、防災設備。


23012401.JPG


ずいぶん厳重に施錠されているけど、
作動は大丈夫だよねん?
(「密かに存在している」おわり)
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2022年11月28日

過ぎとるでぇ

ついつい、気になっちゃうことがある。



気になったら、事情が許せば、撮る。



記念に? いや、参考がてら。
もっと言うなら、ネタとして。

いやいや、研究のため(!?)。



まあともかく、
気になったから、撮った。


221128.JPG


昨日今日の話じゃないにしても、
今年のことである。



「おお、立派なガードが取り付けてあるねぇ」



近寄ったのは、そんな興味から。だったんだけど。



よく見ると、蝶ネジがついていて
警報機の取替がし易いようになっているじゃぁないか。


なかなか優秀だね、キミ!


なんて偉そうな態度が出せるのは、
妄想の中だけの話。


設計にせよ監理にせよ、
下請け孫請け曾孫請け玄孫請けの身分では
なぁんにも言えませんよ。



ま、それはともかくとして、
でも施設の管理者がいたとしたら
一応業界の者としては言っておく責務は
あるんじゃないかな、と思わなくもない。



だって、期限、切れてるよね?


安全に関わることだからさ。

もちろん、強くは言えないよ?
そんな権限なんて、どこにも無いからさ。


チョー弱小、卑賤な身分ではあるけれど、
いちおう技術者を名乗ってる立場ではあるからさ

「そういえば、期限切れてますよね。
 交換しておかなきゃならない時期ですよね」

軽〜く、触れておくのは良いよね。
っていうか、せめてそのくらいは、言っとかなきゃね。


聞いた人が受け取ってくれるかどうかは
別だけどさ。


たいてい、受け取ってくれるような事は
無いんだけどさ。



「何を言うか」

よりも

「誰が言うか」

が大切なんだと、誰かが言ってたような気がする。
やっぱり、ワタクシが言ったんじゃね、
受け取り難いかもね。



やっぱり、それなりの権威・能力・信用のある方を通して
お伝えしなくちゃね。


(消防にチクる、という意味ではありません。
 誤解なきよう)
(「過ぎとるでぇ」おわり)
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2022年09月05日

建具のような

赤いランプと赤い押し釦と赤い文字。


「消火栓」であることが、とてもよくわかりつつ。


22090501.JPG


それでいて、周囲の内装仕上げも意識した塗装が施されていて。



こういうの、好きだなぁ。



封緘のテープも赤くって、素晴らしい。



こういう消火栓が増えると楽しいのに。


でも確実にコストが増えるよね。
だから、あんまり好まれないのかな。
(「建具のような」おわり)
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2022年07月24日

せんだい3.11メモリアル交流館

仙台市営地下鉄 東西線の東側の終着駅は
荒井駅である。


地下鉄の駅なのだが、
「駅ビル」的な、地上部の大きな駅舎が建っている。


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鉄路自体は地下であるから「地下鉄と称しつつ地上を走る鉄道」ではない。



南側は車寄せもあって駅前っぽいが、
北側は裏口にあたるのだろうか。あんまり建物がない。

が、カラフルな外装になっている。


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荒井駅は仙台東部道路の仙台東ICにほど近く、
震災後新しく整備された地区に建っている。


だから、既存の街並みを考慮する必要は無かったものと思われる。


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この中に、「せんだい3.11メモリアル交流館」という施設が入っている。


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壁一面に、ここから海岸までの絵地図と
付箋によるコメントとが貼られていたりする。



「メモリアル」というくらいなので、
震災の記憶に関する展示がある。


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昨日までクドいくらいに紹介した荒浜小学校に関する記事もある。


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せんだいメディアテークでは、地震動による被害が大きかった。


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内装全滅状態だ。

耐震性能の向上により、構造材の被害は少なかったそうだけれども
設備機器を含む非構造材の被害は多かったという。



3月11日の地震で、3月29日にほぼ復旧した上水道。


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全国から応援が派遣されたとはいえ、
この規模の都市でこの短期間で復旧させたのは
ものすごいことであると思う。



この建物の屋上には
多くの設備機器があって
見どころは多い。


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誰も見ないけれども、ワタクシは、見る。



将来機器設置用の、予備の基礎がすごくたくさん。


22072410.JPG


いちばん向こうは、予備のハト小屋だよね!?


何か計画があるんだろうね。


22072411.JPG


一般の施設も、このくらい用意しておけば
将来的にフレキシビリティが高いんだけれど。


なかなか、ね。費用もかかるし、ね。



散水栓箱が、カワイイ。


22072412.JPG


ここは縦じゃなくて横につけるべきなんじゃないかとか
人によって議論(ただの好み)はあるかもしれない。


鍵は、出っぱらないほうが良いようには思うけど。
(「せんだい3.11メモリアル交流館」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 防災 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする