2022年05月03日

視覚化された道路斜線

都市の中心部には建物が密集していて
そういうところでは、建築物の斜線制限が
視覚化されている。


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建蔽率、容積率を最大限利用したいと思えば
制限ラインギリギリを狙うのは定跡と言えよう。



その建物が建った時代の建築法規が元になっているから
新旧の建物で形状が異なる、ということもある。


駐車場になっている隣地に何か新しいものが建つ際には
たぶんこんな形にはならないんだろう。



小屋裏の防火上主要な間仕切など、見えない建築法規もあるけれど
このように如実に見える建築法規もある。



学習には適した題材なんだろうと思うのだ。
(「視覚化された道路斜線」おわり)
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2022年03月20日

雪に埋まる前提で

春の訪れとともに、
冬の諸々は忘れ去られていく。


しかしこの冬、全国各地で記録的な大雪であったことは
記憶しておかねばなるまい。

気候変動の影響か、
猛暑、豪雨、豪雪は
毎年のことになりつつあるのだから。



積雪の無かった地域は、
「積雪も有り得る」という視点が
必要になってくるのではあるまいか。



元々積雪のあった地域でも、
その量が倍になり得るという考察が
求められるようになってくるのではあるまいか。



「雪国マウント」という言葉があって、

「都心で大雪って、たった数cmで何を騒いでいるのやら」

と、雪国在住者があざ笑うということがあるようだ。



でも、「普段と異なる」状況に陥れば
それが雪だろうが風雨であろうが地震であろうが
混乱が生じてしまうのは仕方のないことだ。


ただ、設計者としては
「そういう事も起りうる」という視点が
有るのと無いのとでは
だいぶ違うことになりはしまいか。


22032001.JPG



「想定外」で
済ませてしまっても良いものか。



せめて
「想定としてはこういう事も有り得るけれども
 その頻度と効果、予算上の都合も考慮して
 設計上は割愛しています」
くらいの注釈は、しておかなければならない
時代になってきたのではあるまいか。



津波も、原子力災害も、戦争さえも、
「絵空事」ではない時代となってきている。


大変だわ。
(「雪に埋まる前提で」おわり)
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2022年03月13日

ローコストのホール

ホールの造りは
なかなか興味深い。


ガッツリ造ると、結構なコストがかかる。



とあるホールに入った。


ここは、旧来のホールが耐震基準完全アウトで
使用中止となり、
しかしながら他に同等の代替施設が無いことから
緊急避難的に建てられたものだという。


正確には、計画中の代替施設ができるまで暫くかかるので
それまでの「つなぎ」という側面があったようだ。



そのため、かなりコストを抑えた造りとなっている。



基本的な内部仕上げは、ボードに塗装。


ホールとしての機能は果たしつつ
落とせるところはすべて落とした感じの
ローコスト建築である、ように見える。

少なくとも、見た感じは。



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客席からステージを見る分には
あまり気にならないのではないだろうか。



本格ホールなら、天井面にもいろいろな吊物があるのだろうけれども
もしろんここにも最低限あるのだけれども、
極力汎用品を一般的な使い方で利用して
とにかくコストを抑えた感じに仕上がっている。


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数百億円かけた、本格的ホールというのも、
あっても良いだろう。
(経済状況にもよるだろうが)


病院、学校、役場、美術館、などなど
しっかり、がっちり、壮麗に、造りたいものは多々あろう。



けれども、何でもかんでもそうやって造ってしまうと
すぐに金欠になってしまうのだ。


だから、こういうメリハリがあっても
良いのではないだろうか。


22031303.JPG


少々「安っぽく」見えたとしても
ホールは建物そのものを見せるためのものではなくて
その中で行われる演目が主役なのだ、という解釈も
あっても良いのではないか。

選択肢としては。



そんなことを思い巡らせた、
ホール。
(「ローコストのホール」おわり)
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2022年03月08日

怖いけど誰かがやらないと

交差点の信号待ちをしていると
何やら上の方から金属音がしてくる。


金属管どうしがぶつかるような音、というのが
正確だろうか。



見上げる。



22030801.JPG



足場の解体作業が進行中であった。



外壁に関する作業があったんだね。

それらが一段落して、足場はお役御免となったんだね。



しかし、この寒い中(雪が積もってる)、
外で、しかも上空での作業、
大変だ。


そもそも、高い場所だから、普通の人間にとっては
怖いところだろうに。

そういうトコロが好きなナントカも居るというけれど、
ワタクシはそのナントカの部類に入るんだろうけれど
でも高いところは決して得意ではない。
何ごとも例外はあるものだ。

壁や窓のある安全の確保された高い所なら
他の建物のいろんな設備が見えるから好きなんだけれども
こういう吹きっ晒しのところはテンでダメである。
たといフルハーネスを装着していたとしても。



ただ、寒かろうが、高くて怖かろうが、
誰かがやらなくちゃならない仕事でもあって
従事しておられる方々には有り難く思うものである。


ボランティアじゃなくて仕事としてやっているのであって
給料ももらえるんだから、
当然だと宣う方もおられるだろうし
まあそういう観点も間違ってはいないと思うんだけれども
それでも「自分が出来ないことを出来る人」には
単純に「すごいなぁ」と感じるものである。


スポーツでも芸術でも特技でも
その道である域に達している方たちというのは
とにかくスゴいものだ。


建設業は、そんなスゴい人たちの集団によって
成り立っている。


最近は不人気職業らしいけど、
無くなりはしないよね。

ニンゲンが居る限り。



目下の問題は、
その「ニンゲンが居る」という前提が
覆りかねないという世界情勢にあるのだけれど。
(「怖いけど誰かがやらないと」おわり)
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2022年02月27日

積雪荷重に耐えるように

木造の、ちょっとした屋根。


金物やかすがいもよく見える造りである。


屋根には雪が載っている。



22022701.JPG



たくさんの金物が使用されている。
場所ごとに仕様規定があって
使うべき認定金物も決められていたりするから
強度的にはしっかりしてるんだろう。



積雪荷重も、地域ごとに一定程度のものは
構造計算上含まれていて、
大抵の積雪には耐えられるようになっているはずだ。

ある程度の安全率もあるだろうし。



けど、このサイズの屋根の架構で
そのあたりがしっかりできているのかどうかは
よくわからない。



大工さんの経験で、このくらいが良さそう
っていう感覚的なものだったりもするのだろうか。



もちろん、規定通りに造られていたとしても
その規定の想定を超えた積雪があれば
話は変わってくる。



全国的な記録的積雪量によって
あちこちで 建物の崩壊 が報じられている。


防火や耐震もそうだけれど、
法律的に必要だということのほかに
「どこまで考慮するか」っていうのは
なかなか悩ましいものだ。

コストにも大きく影響するし。



それは冷暖房の負荷想定であったり
換気量の設計であったり、
そんなあたりも同様なのだけれど。



これ、「足湯」の上屋なんです。


22022702.JPG


浸かれるのは脚だけだけれども
雪見風呂っていう風情は感じられそう。


22022703.JPG



誰も入ってなかったけど。
(「積雪荷重に耐えるように」おわり)
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2022年02月18日

新旧の融合っぽく

「日本三大がっかり」なんてものがあるという。

検索すればすぐに出てくるし、
結構有名どころだから、ご存じの方のほうが多いであろう。



観光ガイドなどに載っている写真と、現地で見る実物とが
だいぶ印象が異なるためにそう呼ばれるらしい。


本体があまりにもちんまりしていて、
それに比べて周囲の新しい町並みがでっかくて
「想像してたのと違う」ということになるらしい。



札幌の時計台だと、
ガイドブックのアップの写真を見るとなんかオシャレで
広い北海道、どこまでも広がる大地にぽつんと建つ時計台、
なんて勝手な想像をしていたのに、
現物は近代的な高層ビルの谷間に埋もれているようで

「ぜんぜん北海道らしくない」



長崎のオランダ坂だと、名前に似合わぬ「ただの坂」で
なんかもうちょっとオランダっぽさとか馬車の轍で傷んだ石畳とか
そんな風流を想像していたのにぃ。

「オランダちゃうやん」


高知のはりまや橋も、沖縄の守礼門も(あれ? 三じゃない!)
それぞれに「イメージとの乖離」があるわけなのである。



まあ、ほんとうに勝手な言い分ではあるんだけど。



でもそんな感覚を、敢えて狙って作り出そうという動きも
無いわけではない。


新しい建物に、昔の雰囲気を織り込むことで
相互作用、化学反応、景観の変化を作り出そうということになろうか。



全国あちこちにあって、これはこれで面白かったりする。




たとえば。


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新しそうな古そうな。



まあ、新しい んだけど。
(「新旧の融合っぽく」おわり)
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2022年02月07日

建て替えるから壊すんだ

しばらく前。


ひっさびさに脇を通りかかったら、
全体が仮囲いで覆われていた。



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そっか。そういえば そんな話 を聞いたことがあったな。



1970年完成というから、半世紀を経ているわけだ。
その気になればもっともたせることは可能なんだろうけれども
経済的・商業的に寿命が尽きたということであろう。



省エネだ省資源だ温暖化対策だ云々言われている中であれば
本来的には断熱改修か何かをして末永く使用するのが良いのであろうが
それでは経済的にはもたない。

次々と現れる新築ビルとのテナント獲得競争にも不利。
高層化することで収益性も向上できる。

ま、いろいろな「都合」ってものがあるのだろう。



原理主義的に「地球を守るために建て替えを中止せよ!」
なんていう主張は、見たことがない。
(あるのかも知れないけど)


東京大阪名古屋などの大都市圏で次々と進められる
巨大プロジェクトのために生ずる環境負荷に対して、
いろんな団体は何か物申さないのかね。


リングプルやペットボトルキャップの収集とか
何ならベルマーク運動とか、
そういう「ちまちました」目先の事には一生懸命だけれども
もっと規模の大きなお話には目を向けないのはどんなもんだろう。

そのくせ「地球が」っていきなり飛躍する。



大雪が降れば、すぐ除雪されないことに文句たらたら。

「カーボンゼロ」を推進・称賛・奨励するのであれば、
除雪は人力でやるべきなのだ。
化石燃料をガンガン使った重機は動かしちゃならんのだ。

ロードヒーティングも、求めちゃイカンだろう。
あれこそ、地球温暖化に直接貢献しているじゃないか。



自動車は使わない。鉄道のほうがエコだから。

そういう主張もわからなくもないが、自分で計算してみたのだろうか。
「原単位」の妥当性について、どのくらい理解しているのだろうか。



結局のところ、自分の主義主張を訴えたいだけで、
ほんとうは「環境」や「地球」なんていうものは
「材料」に過ぎないんじゃないかなんて思うことがある。

その対象がたまたま「環境」であったり「野生動物」であったり
「政策」「宗教」「理論」「芸能」「知識」……。

何でもよかったりするのだ。


「自分が認められたい」最終的には、そこに行き着くのかもしれない。
あるいは「自己満足」。



とは言え、これはデリケートな問題だ。


こんなことを書いているワタクシ自身、
「せつび」を愛でたくてただひたすら書き殴っているだけの
自己満のモノでしかない。

たまたま対象が「アヤシイ陰謀論」ではなくて「せつび」であった
それだけなのかもしれない。



確かに、高尚で崇高で紛れもなく善人である人物も
皆無ではないのだろうけれども
そうそう多くは無いのではなかろうか。

たいていは「それっぽく」見せている、演じている、自ら思い込んでいる
そんなヒトなんじゃないだろうか。



いつの世にもそうだけれども、
かつての、また現在の有名人の訃報などを見るにつけ、
あるいは身近な方々のお悔やみに接するにつけ、
いろんな思いが心を巡るものである。


このビルは無生物で感情も意思も無いけれど、
そんなモノにさえ「もののあはれ」を思ってしまったりする。



構造的には寿命じゃないけれども
機能的・経済的にはもう寿命なんだ。


そう割り切るしか、無いよね。

たかが、建物なんだから。



となると、ね?



生物学的には寿命じゃないけれども、
社会的・経済的にはもう寿命なんだ。

ニンゲンに対しても、
そういう考えが生じてくるのも
仕方がないのかもしれない。

では、ヒトの価値を、どこに見出すのか。

その性格? 人格? 業績? 著作物?



そうじゃないところにこそ、
価値を、存在意義を、見つけたいところではある。

少なくとも、他人に対しては。



自分の事は……客観的に見えないから、
わかんないや。

とっくに寿命が尽きているけれども
自分が気づいていないだけだったりして。

いや、最初からそうだったのかな。



ま、それはともかく。



省エネ、環境対策、云々は
方向性としては当然良いことであって
ぜひ推進すべきものと思うのだ。


ただ、その方向性であったり方法論であったり
政治的経済的思想的事情も相まって、
たいそう複雑であるのだ。


だからあまり劇的なことはできやしない。
それをしようとすれば、独裁政治にせざるを得ない。

しかしそれを率いる人物が正しいという保証はどこにもなくて
いやむしろ間違っていても決してそれを認めず
突っ走ってしまうわけで、それはそれで良いはずはない。

いろんな相互作用があるはずだから、
良かれと思って進めたことが逆効果だったと後日判明することも
多々あるはずなのである。



そして、何をするにもカネが要る。
どこかから湧いてくるわけではない。
となると、経済的にも成り立つ計画でなければならない。



何より、平和でなくてはならない。
国家存亡の危機に際して、省エネなどに構っている場合じゃなかろう。

大地震、大噴火、大津波、パンデミック、そういう事態に臨んでは
環境対策は後回しにならざるを得ない。

現に、この2年間は全世界でコロナ禍に陥り、
ゴミを大量に生み出すとしてもマスク、ビニール、ボトル、その他
どんどん使用しているではないか。

経済活動停滞に伴い二酸化炭素排出量が減少した、という副次効果はありつつも
経済的にはこのまま成り立ち続けるはずもなく、
国家が破綻して暴動・内戦にでもなってしまえば
もう省エネどころじゃなくなる。



何やかや言いつつも、
こうして築50年の高層ビルを壊して、更に高層に建て替えるなんて
平和で安定している国に居てこそのことなのだ。


そして建て替わるビルは、従前とは比べ物にならないほどの
省エネルギー性能・環境対策の進んだものになるはずだ。

そうやって、時代は進んでいくのである。
たぶん。
(「建て替えるから壊すんだ」おわり)
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2022年02月02日

スマホが置き忘れられないように

結構前に報道されていたような気がする。


とあるサービスエリアのトイレのカギが
小物置き付きであった。



トイレにスマホなどを置き忘れる例があとをたたず、
それを防止するには……と考案された由。



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ここにスマホ(に限らず小物)を置いたままだと、
ドアを開けることができない。

必然的に、「ああ、そうそう、忘れてた」と気づく。



傘かけも同様で、
ドアのところについていれば、うっかり見落とす可能性が減ずる。



いろんな設備や家電、機械類もそうだけれども
こういう工夫の積み重ねで、現代は構成されている。

そしてこれからも、伝承されていく。



今の時代、この国に生きていることは、
とても、とっても、有り難いことなんだ。
(「スマホが置き忘れられないように」おわり)
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2022年02月01日

屋根の谷間に雪たまる

積雪地では、屋根形状にも注意が必要である。



もしそれが平坦な陸屋根であるのならば、
その積雪荷重に耐えられるだけの耐力を有しなければならない。


また平坦であったとしても、そのパラペットからは雪が落ちるから
下部に対する配慮も必要である。



もし屋根に勾配がついているのなら
積もった雪は長い時間をかけて流れ下る。



そして屋根に谷間があると、
そこに集まってきた雪がつっかえて溜まる。


22020101.JPG


溜まった重量に屋根や構造体が耐えかえる場合もあろうし
溜まりに溜まったあとでドスンと落ちてくる場合もある。


ひと冬そのような事態になることなく
持ちこたえるのならば良いかもしれないが
なかなかそれは難しいことだ。


いずれにしても春先になって緩んでくれば
いつか必ず落ちてはくるものだ。



だから、複雑な屋根形状にする場合には
雪が積もった時にどのような挙動になるかを
想像してみたほうが良い。

いや、想像した上で、必要な対策をしておくべきだ。


そう思うんだけど、
意外と無対策っていう場面を
良く見かけるんだよねぇ。


なしてやろ?
(「屋根の谷間に雪たまる」おわり)
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2022年01月14日

あとからサイディングしたから

本日で、2500記事目である。

だから何だということなのだが、
一応ひとつのキリ番、節目ではある。

ただ、それだけなのである。



さて、住宅の外壁に
こんなものを見つけた。


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プロパンボンベ庫があって、
ガス配管がしてあって。



そのガスの配管が、
建物外壁のサイディングに
がっつり埋まっている。



これって、ガス管があるまんまで
無理やりサイディングを張ったってことだよね?



ガス管を一度外してやりかえるほうが
面倒くさくないんじゃなかったろうか?



これじゃ、配管更新もままならないし
ビタビタにつけてしまったサイディングとの隙間に
雨水が入ったりして余計に錆びやすくなってしまわないかい?



職種が違うと守備範囲外になるから
自分の手で可能な範囲だけ無理に仕上げる。



ま、致し方ない面もあるかな。


でもできるなら、
他の手を借りてでも
ちゃんとやりたかったんじゃないかな。
(「あとからサイディングしたから」おわり)
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2022年01月07日

ガラス熱性能の進化

いやあ、隔世の感があるねぇ。


22010701.JPG


ガラスって言ったら、
ペアでも3.5、単板なら6.5なんていう感じだったのにさ。


でも、とってもイイことだよね。



とは言え、熱性能だけで考えるならば
しっかり断熱された外壁には全然及ばない。



じゃあ、窓の存在意義って……?



もちろん外部を見ることができること、
そして、採光。


現代であれば、冬期の日射取得、であろう。



夏期にはしっかり遮蔽して、冬期には熱取得のゲートとして
窓を利用する。活用する。



そういう時代になったんだなぁ。
(「ガラス熱性能の進化」おわり)
posted by けろ at 14:00| Comment(0) | 建築工事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年12月14日

その板は何のため

ありがちな、マンションの外壁である。


窓と、それなりに換気用のフードが並んでいる。


21121401.JPG


ここの換気フードは、表面が平になっているタイプのもの。

昔からある丸っこく出っ張ったやつじゃなくて
こういうのを採用すると、
外壁表面の凸凹感が少し減じられるかもしれない。



一番左側の窓は、出窓になっている。
少しでも、室内を広く感じさせたい。

そういう意図があることであろう。

だからと言って全ての部屋でこれをやると、
建築コストや工期に跳ね返ってくるから
この面ではこの1ヶ所で済ます、というのが
落とし所だったに違いない。



では別の面は、どうだろう?


21121402.JPG


お、こちらは居室が並んでいるのだろうか、
2面の窓が出窓になっている。



が、出っ張った窓の上の部分に、
何かついているのだ。


わかるだろうか?


21121403.JPG


窓の上、斜めになっている部分に、
板が取り付けてあるのだ。


さっきの窓には無かったけれど、
こちらの面には設けてある。


なんとなく、造り的に後付けっぽくも見える。


なぜ?



例のごとく、勝手極まりない推測をすることにしよう。


こちらの面は、下部が居住者用の駐車場になっている。
そして、北面であって、冬期には日射が無い。


冬になると、雪が振り、
こんな斜めの面であってもへばりついて、凍りついて、
ある程度の塊が乗っかった状態になる。


そして、重量と傾斜と摩擦とのバランスが崩れた時、
あるいは気候が少し緩んで暖かくなった日・時間に
前触れ無く「どしゃ」っと落ちてくることになるのだろう。



車に向かう居住者に直撃しても大変であるし、
下に停めてある車の屋根に落ちたとしたら
凹ませてしまう可能性もある。


いや、たぶん実際にそういう事態が生じてしまって
止む無く費用をかけて後から設置した……のではあるまいか。


何の根拠もない、ほんとうに好き勝手な想像でしかないけれど
無意味についている筈もないのだから。



「雪庇(せっぴ)防止板」とか「雪庇発生防止装置」とか
そんな類の名称で検索すれば、
建物やトンネル入口などに設けられた画像が
わんさか出てくるはずである。
(拙ブログでも 載せたこと がある)


寒い地域の建物の設計をする場合には、
降雪時の事も想定しておくことが必要なのだ。

得てして、意匠性とは相容れなかったりもするのだけれど。
(「その板は何のため」おわり)
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2021年09月29日

こういう主張があってもよい

訪問先で、興味深いモノを見た。


いや、大したことじゃないんだ。
(昨日も言った)



こういう表示って
あったほうが良いと思うんだけれども
いかがであろうか?



21092901.JPG



防火戸は「防火設備」と呼ぶけれども
工事区分としては「建築」で「設備」じゃないんだけれども
そういう言葉の定義云々はともかくとして
意味があって設けられているわけだ。

もちろん「防火」のために。



でも、一般の建物利用者にはそういう意識はない。
存在にも気づいていないのが普通であろう。



だもんだから、
非常時には自動閉鎖しなくてはならない防火戸なのにもかかわらず
この前にダンボール箱を積んで置いちゃったり、
プランターなんかを飾っちゃったりしてしまう。


常閉防火戸は常閉でこそ意味があるものなのに
「換気のため」とか言ってストッパーとか木片とかスリッパとかを挟み込んで
ピタッと閉まらないように、隙間が開くようにしちゃったりする。



こうやって「防火戸!」と主張しておけば
「ああ、これが閉まらないとダメなのかな」と
少し意識付けが出来るんじゃないだろうか。


意匠的には目立って邪魔なのかもしれないけれど、
実際に使用している建物でこういう表示が付けられているということは
意識して欲しかったからなんじゃないだろうか。



少なくとも防火、防災に関わるものについては
こういう自己主張があっても良いのではないかと
思うのだ。


「命よりも、見た目っっっ!!」

そういう気合の入った方もおられるから
強要はしたくないとも思う。

個人所有の物件で、
その主義主張を受け入れてくれる人たちだけが出入りする建物であれば
誰にも文句を言われる筋合いはなかろう。



でももし、外部からそれなりの人数がやってきて利用するような建物であるならば
たとい見た目に難が生じたとしても、
こういう主張はあっても良いのではないかと
個人的には思うのだ。



建築基準法や消防法も、そういう思想の元で
「見た目邪魔で目立つけど設けなくてはならないもの」を義務付けている。

たとい法的義務は無くとも、
目立つものを付けたって、構わないのだ。



オシャレなスマートな機器類に、
「わかりやすいように」いろんな操作説明が テプラなどで 貼ってある、
ああいう感覚だ。



異論は、大いに認めます。
ってか、ワタクシのほうがたいがい異論だわな。フツーじゃないんだ。
(「こういう主張があってもよい」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 建築工事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年09月04日

札幌ドームはどうなる

アーティストによる全国ドームツアーなどの会場の一つに
札幌ドーム がある。


文字通り、札幌にあるドーム型の施設である。



元々は、FIFAワールドカップ2002大会の誘致のために建設された
野球場としてもサッカー場としても使用できる競技場、という施設だという。


ワールドカップの会場では天然芝であることが必要だが、
ドームで覆ってしまっては芝が育たない。

しかし寒冷地ゆえドーム状に覆うのが望ましい。

その両方を満たすために、開閉式のドームとするのではなくて
芝面を出し入れする方法を考案したということなのだ。

そんな施設。



ホバリングサッカーステージ が、ドーム部とオープンアリーナとを行き来する。

観客席も、野球モードとサッカーモードで移動させることができる造りになっている。



現在は、野球では北海道日本ハムファイターズの本拠地として、
サッカーでは北海道コンサドーレ札幌の本拠地(厚別公園競技場と併用)として
利用されている。



コロナ下にあって、入場者制限のある中、訪れてみた。


21090401.JPG


座席は全席指定で、一つおきに座るようになっていた。



中央右上にある小さな楕円の窓は、展望台である。
そこに昇降するためのエスカレーターが、空中に吊られている。
展望台は反対方向にも伸びていて、
ドームの屋根を突き抜け、市街を見渡せるようになっている。

なかなか斬新な造りである。


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外野後方には大型ビジョンがあって、
当初建設時から何度かの更新を経て
現在はかなり大型・高画質のものとなっているという。


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ビジョンの下部には「ニッタン」「能美防災」と
防災メーカーの社名が大きく記されていた。


システムをこの球場に納入したから、
広告費とともに掲出を強いられたのかどうか、それはわからない。



だいぶ前で、コロナの状況もずっと軽かった時期であったけれど
1つ飛ばしの座席では4万人の座席のうち、
このくらいしか入るまい。


21090404.JPG



ドームの通路に、こんな大きな展示が据えてあった。


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2023年に、球団が北広島市にオープンする予定の
新球場の案内である。



北海道ボールパーク と銘打って、現在建設中である。



札幌ドームの所有者である札幌市と日本ハム球団とのいろいろな軋轢があって
結局球団が飛び出して自前の球場を建設してしまう結果となった由、
報道されているようだ。



となると、現在の札幌ドームはどうなってしまうのだろう。


サッカーの試合は、そんなにたくさんあるわけではない。
はっきり言って、野球で成り立っていたようなものだ。

その球団が出ていってしまうと、採算がとれるわけがなさそうで。


維持費や修繕費は毎年かかるし、古くなればなるほど修繕費が増えていく方向になる。


コロナが収まったとしても、アーティストのドームツアーが
球団並みに利用することはあるまいし、
収入の見通しが全く立たないのではなかろうか。


どうなってしまうのかな。このドーム。
500億ほどかけて建てたはずなんだけど。



ドームの外に立っていた、謎のオブジェ。


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ブレーメンの音楽隊的な。


こういうものも、一体どうなる?



オリパラ後の、国立競技場をはじめとした各競技施設にも言えることなんだろうけど。


でっかい箱モノに、あんまり経済的な夢を見すぎないほうがいいんじゃないかな。
(「札幌ドームはどうなる」おわり)
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2021年09月03日

基礎、造ってる

道を歩いていると、建設現場に出くわすことがある。


誰かが一所懸命に作業中だったりすると、
撮るのも憚られるのだけれども
昼休み中だったり養生中だったりして
誰も現場に居ないこともある。


そんな時、敷地に入らないで歩道から撮る分には
問題ないよね。



21090301.JPG


布基礎の底盤を打ち終わって、基礎立ち上がりの型枠を組む前。


設備設計が関わるようなある程度の規模の建物と比べると
ずいぶんこじんまりした基礎に見えるけれども
住宅を見慣れないのだから仕方がない。


ちょっとズームすると、
紙スリーブが多数セットされている。


21090302.JPG


補強筋の入った太めのやつは、
排水管なんだろうなぁ。



十数年、あるいは数十年したら、
配管類の改修や更新もあるだろう。

だとしたら、予備スリーブも入れておくべきなんじゃないかと
いつも思うのだけれど、
このうちのどれかは予備なんだろうか。


それとも、必要な分だけしか入れていないのだろうか。


住宅の現場に関わることがまず無いから、
わかんないや。
(「基礎、造ってる」おわり)
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2021年08月19日

長沼町の高木記念館

北海道長沼町 に、
高木記念館という建物が保存されている。


それは 北海道長沼高等学校 の敷地内にあって
白い外壁が青い空に映える、そんな建物である。

なぜか、北海道の高校は「北海道立〜高等学校」と称さずに
「北海道〜高等学校」と呼ばれるようだ。
歴史的経緯 があったのか、無かったのか。



21081901.JPG



だいぶ年季が入っている感はある。

また、いろいろな部分に手が加えられていることもわかる。



小さいから目立たないけれども
白く塗られた換気用のセルフードがついているのもわかる。

あれは、当初の建物には当然無かったはずのものである。



21081902.JPG


階段を上がって、入り口がある。

今だったらバリアフリーの観点からあり得ないけれども
浸水や腐朽から建物を守るために
床面を地面から上げて造るのが当たり前であった当時は
普通のアプローチであった。



「であった」なんて書いているけれど、
そんな時代にワタクシは存在していないから
全部伝聞でしかない。


町教委による説明文には、こうある。


21081903.JPG


大正12年築の旧役場庁舎であって、
しかもその「2階部分」なんだそうだ。

1階部分は、保存するほどの価値が無かったのか、
予算その他大人の事情なのか、
あまりに朽ち過ぎていて仕方なかったのか、
その経緯については書かれていない。



建築当時は、おそらく薪か石炭のストーブにより
暖房していたことであろう。

けれども現代はむしろそれらの調達が大変であるし
取り扱いの難もあるから、
移築に際して灯油ストーブを取り付けたものと思われる。


なぜなら、タンクが屹立しているから。


21081904.JPG


脚の錆び具合から見ても、
相応の年数を経ていることがわかる。

長沼町は内陸部に位置するため、
潮風による腐食ではないのだ。


ずいぶんと長足だねぇ。


仕方がないのだ。

これだけ床面が高い建物の暖房機器に灯油を供給するなら
タンクはこの高さにしないと自然流下で到達できないのだ。

さもなくば、オイルサーバーにて揚油してやらなければ
ならなくなるのだ。

そんなに多量の電力を要するわけではないけれども
自然流下で供給できるなら、それに越したことはないのだ。

そんなわけで、こんなに長い脚となっているわけである。



重心が高いので、これを留めるアンカーやコンクリート基礎も
それなりの強度を持ったものにしてやる必要がある。

短い束石を埋めただけじゃ、
ひっくり返ってしまうから。



学校の敷地内だから、
無断で出入りすることはできない。

校門を入って駐車場脇にあるから
物理的には用意に到達できるけれども、
正当な理由なく立ち入れば「不法侵入」に該当する恐れがある。

なので、気になったとしても無闇矢鱈に見に行くことはできない。



えっ? ワタクシは?



学校に用事(お仕事でんがな)があって訪れたので
不法には当たるまいて。



でもさ、せっかくこうやって保存してあるんだから、
せめて案内のWEBページくらい作ればいいのに。

そして、見学案内でも載せておいて、

「ご見学の方はご自由にお越しください。ただし
 校地の他の部分へのお立ち寄りはご遠慮下さい」

くらい書いておけばいいのに。

そしたら、仕事のついでじゃなくて
目的地としてじっくり見に行くこともできるのに。


なんて、好き勝手なことを書いてみたりする。
(「長沼町の高木記念館」おわり)
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2021年07月25日

網戸だけじゃあ足りない

サッシの隙間に、違和感を覚えた。


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窓と網戸との隙間に、テープが貼ってある。


もちろん、網戸は開けられない。
開けてもらっては困る、そういうことだ。


ネズミ一匹どころか、虫一匹も通さない、
厳重な隙間処理である。



なぜ?



テーブルの上に、
説明文をラミネート加工したものが置いてあった。
ガムテープと一緒に。


21072502.JPG


「手付かずの自然の中にある施設」ゆえ、
虫が、とくにカメムシが侵入してくるから、
そういうことなのであった。



「虫出たくらいで、いちいち騒いで従業員を呼びつけないでね。
 自分で取ってちょうだい」


ぶっちゃけ、そういうことなんだろう。



そうそう。



すっかり都市化された場所に住んでいる人にとっては
ムシたちが我が物顔でやってくるのは非日常なんだろうけれども
やつらの生息域に割って入っているのはヒトなのであって
ヒトこそが邪魔者であったりするのだ。


それが嫌なら、自分で何とかする。

または、それらの生息域から出ていく。



それしか、ないのである。



オロフレ荘、明治32年からあるっていうんだから、
北海道内としてはかなり由緒あるところだ。


登別温泉から、更に奥地に入ったところに存在する。



北海道発の 国民保養温泉地 に指定されたところだともいう。

こういうリストを順に訪れてみるのも
一つの楽しみ方であろう。
(「網戸だけじゃあ足りない」おわり)
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2021年07月23日

松山千春の家のロケセット

北海道足寄町には、『松山千春の家』がある。

実際に縁者が住んでいるという家の他に、
彼の実家が再現された、古い木造家屋が保存されている。


映画『旅立ち〜足寄より〜』 のロケセットとして使用されたという。



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劇場公開が2009年というから、
撮影後十数年を経て更に老朽化が進んでいる。


21072302.JPG


北海道足寄町は、北海道の内陸部にあって
夏は暑く、冬は寒い、しかも相当寒い土地であるという。



吹雪ふき荒れる、氷点下20℃を下回るような中で、
隙間だらけのサッシと、断熱も入っていないであろう板張りの壁。


家の中でもモノが凍る、そんなところであったろう。


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木柱に取り付けられた電灯も、おそらく仄暗く
雪中ではことさらに冷え込みを強調したことであろう。



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雨漏りが酷くなったからなのか、
屋根にはブルーシートが貼り付けてあった。



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何本も建てられた、煙突。
各部屋にストーブを置かないと、とても寒くて居られないだろうから。

軒側の煙突は、
屋根からの落雪により度々破損しているんじゃないだろうか。
雪割りなどの措置がまったくないのだけれど。


外壁にちょこっとついている電力量計はとても小さい。

今のように50Aとか60Aなんていう容量じゃないからね。



古い時代の建物を見ると、
現代の建築がいかに優れているか、
居住環境がどれほどに向上したのか
痛切に感じざるを得ない。


意匠、断熱、遮熱、構造、設備、電気すべての領域で
驚異的な発展を遂げているのである。



今の時代の日本人が
かつてのこのような住宅で過ごすとなると、
果たして生存を続けられるのか?
というレベルの話になるかもしれない。



100年後の人類が現代の住居を見て、
やはり同じように感じるだろうか?


感じるかもね。



スマホも携帯も無い30年前のことなど、
今の中高生には信じられないだろうから。
(「松山千春の家のロケセット」おわり)
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2021年05月26日

フリーアクセスにしたものだから

とある、執務スペースの窓際には
ペリカウンターが設けられていて、
その中に、ファンコイルユニットが納められている。


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床置隠蔽形で、カウンターの下部のスリットから吸い込んで
窓台の面から吹き出す、そういうタイプ。

(前面のパネルは、外してある)



なんだけれども、当初設置されたときには無かったものが
増設されている室なのだ。


フリーアクセスフロア、である。



ほんの少しだけ、床面を上げたのだけれども
そうすると、ペリカウンター下部のスリットが
完全に床下になってしまう。


そうなると、吸込口がなくなってしまう。



それじゃあ困るから、
床面に吸込みパネルを設けて、
そこからファンコイルに空気が流通するようにしてあった。


21052602.JPG


パネルを外すと、
もともとのPタイルが見えてくる。



既存の建物でフリーアクセスフロアにする場合、
室の大部分は規定の脚やパネルを並べていくだけで良いのだけれど、
設備機器などが外周に配置されていると
こんな支障が生じてくることも有る。


で、規定のパーツだけじゃ済まなくなるから
平方メートルあたり幾ら、という概算から加算されてくる部材に
意外に費用がかかってくるものだ。


元々ついている「せつび」にもある程度意識を向けておくと
うっかり安めに概算を見積もってしまって
あとから予算追加ができなくて悩む、なんていうことが
減るかもしれない。
(「フリーアクセスにしたものだから」おわり)
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2021年02月11日

科学未来館の造り

「未来館」という名称だけれど、
開館してから今年7月で20周年になるそうだ。



21世紀のはじめに開館し、
「20年前の未来感」を一所懸命に表現した建物、
と言えるのではないだろうか。


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スペースシャトルに搭乗する初の日本人宇宙飛行士となった
毛利衛氏が開館以来館長を勤めてこられたが、
この3月末で退任されると 発表 されている。



当然、建築技術としても当時の最先端を駆使しているのだろう。


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国立科学博物館の、
古いどっしりとした建物とは
対極をなす存在である。


もっとも、設備的には
古い時代の建物こそ、何度も改修を繰り返されていて
内容としては決して見劣りするものではないのだが。



吹き抜け部分の上部。


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内装と、設備との調整が行われている。



1階シンボルゾーンの天井面は
後からの設備改修もやりやすそう。


21021104.JPG



設備的なフレキシビリティー、
改修のし易さというのは、
この類の施設には特に必要なんだと思うのだ。



外にあった、碑。


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スペースシャトル石像と
毛利氏直筆を掘った石板。


200年もすると、
史跡巡りを趣味とする人たちが
こぞって訪れる先の一つになるだろうか。
(「科学未来館の造り」おわり)
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