2022年11月29日

何も無いよりも

洗面器、というよりも洗面コーナーの細工について。



カウンターはめ込みだったり、ベッセル形だったり、
とにかく壁掛形以外の洗面器を設ける場合には
カウンターが造られる。



問題は、その下である。



カウンター。以上。


ということで、下部はそのまま露出とするか。

配管類がそのままだから、
メンテもしやすいし
異常があったらすぐに分かる。



その代わり「見た目」については
「ありのまま」を晒すことになる。


別に、醜くなんか、ないんだけどね。



じゃあ隠そ、っていうんで
前面に幕板を造ってしまうとすると、
見た目はスッキリするけれども
配管類が隠されてしまうから
何かいじる場合にはすこぶる不便である。


と言ってもね、
「何か」いじるなんて、
滅多に無いことなんだけどね。



「点検」するにも、ケンドン式にしてあったとしても
ひと手間余計にかかることは確かである。



うっかり、大判の板でケンドンを造ってしまうと
一度外したあとにキレイにはめ直す際に
少々苦労を強いられることにもなる。



じゃあ、完全に隠すでもなく、
かといってそのまんま全露出でもなく、
そういう造りにすればいいじゃん。



そんな閃きや意図があったのか無かったのか、
こんな洗面コーナーに出逢った。



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完全に好みの問題でしかないのだろうけれど、
このくらいがイイなぁ。


観察、もとい、点検するには支障がないし、
何かイジるなら、手前の板を
たぶん外せるようになっているはずだ。

でもボードで囲ってある感も出ていて
無粋感はかなり減じているように思う。


完全に、好みの問題でしかないのであるが。



どうでしょ?

皆さまは、どんなのがお好みであろうか?
(「何も無いよりも」おわり)
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2022年10月21日

真っ直ぐがいいか、曲がってるのがいいか

階段にしてもトイレにしても、
手すりがついているのが一般的になった。


ただ、その手すりにはいろんなタイプがある。



金属のやつ、樹脂のやつ、
可動式のやつ、固定式のやつ、
真っ直ぐなやつ、斜めのやつ、曲がったやつ。



一体、どれが本当に使いやすいんだろう。


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実際のところ、使う人によって違うんだろう。



障害を持つ人であれば、
その部位や程度に応じて
使いやすい位置や形状が異なるのだろう。



年齢が上がって身体機能が衰えてきた人も、
その程度はさまざまで、
身長や体型によっても影響が違うだろう。



あるいは、幼い子供であったとしたら
また状況は変わってくるだろう。



正解なんて、たぶん無い。



けれども、「より多くの人が、より使いやすいように」
日々、新たな閃きと試行錯誤とを繰り返しているのだろう。



「みんな違って、みんないい」


とはならないのが、家具・道具の宿命なのである。
(「真っ直ぐがいいか、曲がってるのがいいか」おわり)
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2022年10月19日

CB二重外断熱

なんか、池の中に造られている。


22101901.JPG


なんやねん!?


ゲージュツ、なのかな。



ワタクシはソッチ方面は疎いので
単純に「へえ!」と思うだけなのであるが。



左のほうに、何かの造作が置いてある。

せっかくなので、近寄ってみる。



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おお。



コンクリートブロック外壁を二重に立てて、
間に断熱材をはさみ、通気層も取っている、と。



単純計算で、外壁材料が2倍必要になるってことかな。


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でも、断熱性能は高く取れそうだ。

無断熱コンクリートブロック造よりは、かなり。
(「CB二重外断熱」おわり)
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2022年10月02日

既存躯体は大丈夫?

天井仕上げも下地も剥がした。

大々的に配管更新をするもんだから。



するとですよ?

開けてびっくり玉手箱ってなもんですよ。



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いや、設備工事の範疇じゃないんっすけどね。

スラブ鉄筋が、見えちゃってるじゃないですか。



「かぶり厚」なんて、マイナスじゃん。



このスラブ、ダブルで鉄筋が入っているはずなんだけど
かぶりが無いもんだから、実質シングルと言えるんじゃ?



もう、築後ずいぶん経過している建物だけれども
これって最初っからこうだったってことだよね。


サイコロとか無い時代だったっけ?


それだって、何やかや鉄筋端材を加工したりして
かぶり厚を確保するようにするのが本筋だったんじゃない?


工事監理、何やってんねん。



ま、後からいろいろ言うのは勝手なものだ。

もちろんこの現状はちっとも良くない。
法令や基準や、いろんなものに違反してるよね。

でも、現実としてこういう建物が存在しているのだ。



ここにあるっていうことは、
きっと他にもゴロゴロあるってことだ。



こういう建物の耐震診断って
どこまでやってるんだろう。


スラブ配筋がところどころこのザマであることを
加味した計算・診断をしてるんだろうか。


それとも、図面通り、基準通り、正しく鉄筋施工されている前提での
架空の計算なんじゃろか。


構造屋さん、どこまで考慮してますのやら。



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梁なら、ちゃんとなってるから、
なんてことは無かった。


なんか、いろいろ出てるし。


あばら筋も浮いてるよ。

痩せすぎ状態!?



ほんとに、こんなんで強度出てんの?



ま、築後今まで何度か強い揺れに見舞われつつも
こうやって建ってんだから大丈夫、って言えちゃう?

言っちゃっていいものかな?



ある程度、安全率をみているから
大丈夫だったんだろうけども
こういう建物ってまだまだたくさんあるんだろうなぁ。



日本でも、こんな感じなのだ。


さて、諸外国では(もちろん国によるだろうが)
一体どんな感じなんだろう。



何もなくても揺れだしたり、
自重に耐えられず崩壊する建築物もあるようだけれど、

完成前に事故崩壊する橋や、
決壊するダムもあるようだけれど、

ニュースにならないだけで
いろいろあるんだろうなぁ。
(「既存躯体は大丈夫?」おわり)
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2022年09月25日

ガラスは掃除できなくちゃ

建物の色んな場所に使われる、ガラス。

たいていは、透明感を求められて使用される。



ガラスを通じて、屋内から屋外への眺望が確保される。

なのに、そのガラスの表面は、四季折々のさまざまな天候によって
徐々に汚れていくのだ。



雨に含まれる、あるいは風で吹き寄せられる、
ホコリやら砂やら泥やら。


黄砂なんかがやってくると、
急激に汚れることもある。



さて、とある施設の展望台。


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UFOのような屋根の一角から生えている、
ガラスの円筒。

あれが、展望台なのである。


他の4本のツノは、換気ガラリのように見える。



あんなところにあるけれども、
展望用なのだから当然のことながらガラスで覆われている。


アレが汚れたら、一体どうやって掃除するの?



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よぉく見ると、掃除用の点検はしごが設けてあるのだ。



あのはしごに乗り移るための出入口があって、
アレに乗って、1周ぐるりと清掃できるようになっているんだね。


あのハシゴは、レールに沿って、
奥から手前へと動くのだろうね。



入場料を支払って展望台に入ってみたら
ガラスが汚れていてよく見えない、なんて
許されないもんね。


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さて、このガラス全面を掃除するのに
どのくらいの手間がかかるものか。


高所に弱い人じゃ、とても務まらない。


ある程度手早く任務を遂行できなければなるまい。



ここの清掃には、どのくらいの報酬がもらえるのだろう。

地味で目立たない職種かもしれないけれど、
無くてはならない、大事な仕事でもある。

何より、怖い。
いろんな安全措置があって、フルハーネス装備であったとしても、
怖いよね!?



ワタクシには、とうてい出来ないなぁ。
体力的にも、精神力的にも。
(「ガラスは掃除できなくちゃ」おわり)
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2022年09月20日

停車場跡

ちょいと、新橋。というか、汐留というか。


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かつての停車場跡が、再現されている。


そしてほんの少しではあるけれど、
鉄路も保存されている。


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そっか、昔は枕木が見えないように
埋められていたのであるか。


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いちいち、このような看板があるのは
たいへん嬉しいものである。


じゃないと、「なんか、ただの古そうな線路」にしか見えないから。



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どの程度が元の部分で、
どの程度が復元であるのか、
見ただけではよくわからないのだけれど
まあとにかく趣のある建屋である。


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すぐ脇には、高層ビルが建つ。


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そういう街だから、仕方がない。


と同時に、停車場の空間だけが歴史を切り取っている状態になっている。



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部分的に、当時の石積みが掘り出され保存されている。


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植物たちによって侵食されてしまうのは、これもやむを得ない。



ガラス部分は、当然当時のものではない。

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以前は何らかの飲食店舗があった気がするが
コロナ禍のせいかどうか、閉鎖されてしまっている。



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スロープとか階段とか、
あと付けの部分も多かろう。



裏側の建物もまた、
奥ゆかしいものである。


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雨樋は、四角断面から丸断面へと変換されている。


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古い部分を保存活用しつつ、
新しいものを付加して、現代の要請に合う造りとなっている。


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外観すなわち印象に直接かかわるだけに、
なかなか難しい課題であろうと思う。



中に入れなかったので、
設備的な云々についてはよくわからなかったけれど。



ビル街の谷間にあるこの類の施設について、
人によっては趣を感じるし、
人によってはがっかり感を持つのかもしれない。

感性は、人それぞれで良いのだと思う。


そこにこそ、いろんな楽しさの源があるのだから。
(「停車場跡」おわり)
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2022年09月14日

使ってる? 使ってない?

街中に、ちょっとステキな感じの建物があった。


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結構古いものなのか、そうではないのか、
ちょっとわからない。

けど、丸いステンドグラスなんかが嵌っていて
洒落た造りである。



けど、なんか使ってないようにも見える。

人気(ひとけ)は無いし、
門扉も錆びた感じだし、
看板にも何もない。


ああ、でも外灯は点いてるんだよね。

曇ってるとは言え、真っ昼間なんだけど。


22091402.JPG


軒天の照明も点いているから、
やっぱり使っているんだよね?



ま、教会だったら、平日の真っ昼間には
人が出入りしていないのはおかしくないか。



「教会っぽい結婚式場」なのか、
「教会」なのかによっても、
状況はだいぶ違うかもしれない。



こういう石造りの感じの建物って
魅力的だなぁ。
(「使ってる? 使ってない?」おわり)
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2022年09月02日

カギは無い方がありがたいけど

天井点検口は、情報への入口だ。

これが無いと、天井内がどうなっているのか
さっぱりわからない。



「完成図があるじゃない」



そういう建前は存在するのだけれど、
アテになるもんじゃない。


「つながりは、だいたい合ってるよ」


くらいに思っておいたほうがよい。
あんまり期待すると、面食らうことが多いからね。



そんな天井点検口にも、
いろいろタイプがあるのだけれど。

・フックがついていて簡単に開けられるもの

・マイナスドライバーや硬貨で開けられるもの

調査の際には、簡便で助かる。



けれど、時々カギ付のものも存在するのだ。


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天井点検口のカギ、
床点検口のカギ、
パイプシャフトのカギ、

どーしてこんなにカギだらけなの?



「それはね、カギかけとかないと
 いろいろやらかす輩がおるからなんよ」



いつぞや、公衆トイレの天井点検口から出入りして
天井内に居住しておった御仁も居たようだから
仕方がないのだよね。



でもね、面倒くさいよね。
(「カギは無い方がありがたいけど」おわり)
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2022年08月24日

サイコロ並べてる

設備なんて、ドレンホースがちょろちょろあるだけの場所。


床がこれから造り上げられる。


鉄筋が下面に接しないように、
「かぶり厚」が適切に取れるように、
コンクリートの「サイコロ」が並べられている。


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サイコロ + 支持金物 の場所と、サイコロ2段積みの場所と。



設備的には、ホースが潰れないようにちゃんとなっていればOKかな。
(「サイコロ並べてる」おわり)
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2022年06月07日

賑やかな共用廊下

駐車場に面した、
とある集合住宅に目が留まった。


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なんか、賑やかだったから。



片持梁で支えられた共用廊下用のスラブが
なんとなく心もとなく見えるのだけれども

それとともに、廊下に面した外壁面の賑やかさに
視線を奪われたのである。


給湯機や電力量計が埋まった、パイプシャフト風の出っ張り、
ぽつぽつと並ぶ玄関灯、換気フード、
片持梁同様の形状で下ろされる雨水排水管、
これらが、とってもいい表情を出しているように見えたのだ。


自転車まで置いてあるけれど、
避難通路としての幅は大丈夫?

とか

手すり脚部の曲げモーメント大丈夫?

とか、

他人事ながらちょこちょこ気になったりしつつ。



ぱっと見で目を引くイマドキのオシャレなスッキリした建物ではない、
ごちゃごちゃ感があったり、
古さを感じさせたり、
生活感ダダ漏れだったり、
そういう「フツー」の建物のほうが
味があるよなと思う。



じゃあどういう所に住みたいかと問われれば、
そんな表面的なことよりも
間取りだったり周辺環境だったり交通の便だったり
何より家賃との費用対効果とか、
そっちのほうが自分にとっては重要な要素だったりするものだ。

商売柄、給水給湯冷暖房のシステムも気になる。



見た目の賑やかさなんて、二の次なのである。
(「賑やかな共用廊下」おわり)
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2022年06月06日

北側外壁にあるもの

北半球の中緯度地域にある日本においては
北側外壁というのはあまり日射のあたらない面である。


太陽の良く当たる南面はきれいに着飾って
設備関係などがあまり表に出ないように計画されることが多い。


あとは、建物の立地やアプローチ面などを考慮して、
メインとなる面を決めて
そうではない面に「見た目の悪い」要素を並べることになる。


その対象となるのは、北面が多いのではなかろうか。



とある庁舎の北面。


22060601.JPG


北面の西側には、
おそらく、たぶん、トイレが配置されているんじゃないかな、
小さな窓が2つずつ、きっと男女トイレとして、
あるのでは、と思うのだ。

そして、天井面と梁下との間の横長の面を
換気用のガラリとして並べてある。

割合良く見られる配置である。



しかし、執務室部分とおぼしき壁面は
その表情を異にする。

大きなガラス面に、
棚状の何かが設けられている。



庇?


でも、北面だ。

夏場の朝と夕、限られた時間帯しか
日射が当たることはない。

当たるとしても、かなり斜めからだ。



では、ライトシェルフ?


直達日射は無いけれども
天空照度を室奥まで届ける効果がありそう。



各層に2枚設けられているのは、
上記それぞれの役割を持たせたものなのかな?



見ただけでは設計上の意図は図りかねるけれども
「ただの飾りだよん」ってことは無いだろう。

ちゃんと、何らかの意味付けが在るに違いない。



この棚をどのように支持するかも含めて、
外観イメージの形成に大きく影響している。


こういう影響力は、
設備には無いなぁ。
(「北側外壁にあるもの」おわり)
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2022年06月05日

日射遮蔽も大事だと思うのだ

南側ファザードのほぼ全面が
ガラスに覆われている。


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ほんと、ガラスって好まれるよなぁ。



文字通り「透明感」が出るものね。



でもさ、いっつも思うんだ。

「ものすごい冷房負荷じゃない?」



夏期の日射熱は、馬鹿にできない。

冬期は日射熱をうまく取り入れることで暖房エネルギー削減になるだろうけれど
夏期は逆にそれをいかに入れないかが大切なんじゃないかと思うんだ。



「ちゃんと効く冷房にしてね」



そりゃ、日射取得熱に見合うだけの能力を持った冷房設備を設けさえすれば
効くことは効くけどね。



「地球環境にやさしい、省エネもよろしくね」



それは、ちょっと違うと思うんだなぁ。



もしもそういう要望があるんだったら、
設備に要求する前に、何かないのかなぁ。



「熱線反射ガラスを使うからね、エコなんだよね」

そういう問題なのかなぁ。

そりゃ、フツーのガラスよりはマシかもしれないけれど
きっちり断熱した外壁や、太陽高度に基づいた適切な庇があるのに比べると
レベチじゃない?



わざわざ『温室』を作っておいて、

「高効率高性能のエコな冷房設備を使ってるから地球にやさしい」

なんて、欺瞞じゃないかな?

『温室』にならない造りのほうが、
よほど良いんじゃないかなぁ。



そんな考えを持つのは、

「デザインを軽視する、ケンチクのわからんヤツ」

「融通の訊かない、頭の変な設備屋」

なのかなぁ。
(「日射遮蔽も大事だと思うのだ」おわり)
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2022年05月03日

視覚化された道路斜線

都市の中心部には建物が密集していて
そういうところでは、建築物の斜線制限が
視覚化されている。


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建蔽率、容積率を最大限利用したいと思えば
制限ラインギリギリを狙うのは定跡と言えよう。



その建物が建った時代の建築法規が元になっているから
新旧の建物で形状が異なる、ということもある。


駐車場になっている隣地に何か新しいものが建つ際には
たぶんこんな形にはならないんだろう。



小屋裏の防火上主要な間仕切など、見えない建築法規もあるけれど
このように如実に見える建築法規もある。



学習には適した題材なんだろうと思うのだ。
(「視覚化された道路斜線」おわり)
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2022年03月20日

雪に埋まる前提で

春の訪れとともに、
冬の諸々は忘れ去られていく。


しかしこの冬、全国各地で記録的な大雪であったことは
記憶しておかねばなるまい。

気候変動の影響か、
猛暑、豪雨、豪雪は
毎年のことになりつつあるのだから。



積雪の無かった地域は、
「積雪も有り得る」という視点が
必要になってくるのではあるまいか。



元々積雪のあった地域でも、
その量が倍になり得るという考察が
求められるようになってくるのではあるまいか。



「雪国マウント」という言葉があって、

「都心で大雪って、たった数cmで何を騒いでいるのやら」

と、雪国在住者があざ笑うということがあるようだ。



でも、「普段と異なる」状況に陥れば
それが雪だろうが風雨であろうが地震であろうが
混乱が生じてしまうのは仕方のないことだ。


ただ、設計者としては
「そういう事も起りうる」という視点が
有るのと無いのとでは
だいぶ違うことになりはしまいか。


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「想定外」で
済ませてしまっても良いものか。



せめて
「想定としてはこういう事も有り得るけれども
 その頻度と効果、予算上の都合も考慮して
 設計上は割愛しています」
くらいの注釈は、しておかなければならない
時代になってきたのではあるまいか。



津波も、原子力災害も、戦争さえも、
「絵空事」ではない時代となってきている。


大変だわ。
(「雪に埋まる前提で」おわり)
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2022年03月13日

ローコストのホール

ホールの造りは
なかなか興味深い。


ガッツリ造ると、結構なコストがかかる。



とあるホールに入った。


ここは、旧来のホールが耐震基準完全アウトで
使用中止となり、
しかしながら他に同等の代替施設が無いことから
緊急避難的に建てられたものだという。


正確には、計画中の代替施設ができるまで暫くかかるので
それまでの「つなぎ」という側面があったようだ。



そのため、かなりコストを抑えた造りとなっている。



基本的な内部仕上げは、ボードに塗装。


ホールとしての機能は果たしつつ
落とせるところはすべて落とした感じの
ローコスト建築である、ように見える。

少なくとも、見た感じは。



22031301.JPG



客席からステージを見る分には
あまり気にならないのではないだろうか。



本格ホールなら、天井面にもいろいろな吊物があるのだろうけれども
もしろんここにも最低限あるのだけれども、
極力汎用品を一般的な使い方で利用して
とにかくコストを抑えた感じに仕上がっている。


22031302.JPG



数百億円かけた、本格的ホールというのも、
あっても良いだろう。
(経済状況にもよるだろうが)


病院、学校、役場、美術館、などなど
しっかり、がっちり、壮麗に、造りたいものは多々あろう。



けれども、何でもかんでもそうやって造ってしまうと
すぐに金欠になってしまうのだ。


だから、こういうメリハリがあっても
良いのではないだろうか。


22031303.JPG


少々「安っぽく」見えたとしても
ホールは建物そのものを見せるためのものではなくて
その中で行われる演目が主役なのだ、という解釈も
あっても良いのではないか。

選択肢としては。



そんなことを思い巡らせた、
ホール。
(「ローコストのホール」おわり)
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2022年03月08日

怖いけど誰かがやらないと

交差点の信号待ちをしていると
何やら上の方から金属音がしてくる。


金属管どうしがぶつかるような音、というのが
正確だろうか。



見上げる。



22030801.JPG



足場の解体作業が進行中であった。



外壁に関する作業があったんだね。

それらが一段落して、足場はお役御免となったんだね。



しかし、この寒い中(雪が積もってる)、
外で、しかも上空での作業、
大変だ。


そもそも、高い場所だから、普通の人間にとっては
怖いところだろうに。

そういうトコロが好きなナントカも居るというけれど、
ワタクシはそのナントカの部類に入るんだろうけれど
でも高いところは決して得意ではない。
何ごとも例外はあるものだ。

壁や窓のある安全の確保された高い所なら
他の建物のいろんな設備が見えるから好きなんだけれども
こういう吹きっ晒しのところはテンでダメである。
たといフルハーネスを装着していたとしても。



ただ、寒かろうが、高くて怖かろうが、
誰かがやらなくちゃならない仕事でもあって
従事しておられる方々には有り難く思うものである。


ボランティアじゃなくて仕事としてやっているのであって
給料ももらえるんだから、
当然だと宣う方もおられるだろうし
まあそういう観点も間違ってはいないと思うんだけれども
それでも「自分が出来ないことを出来る人」には
単純に「すごいなぁ」と感じるものである。


スポーツでも芸術でも特技でも
その道である域に達している方たちというのは
とにかくスゴいものだ。


建設業は、そんなスゴい人たちの集団によって
成り立っている。


最近は不人気職業らしいけど、
無くなりはしないよね。

ニンゲンが居る限り。



目下の問題は、
その「ニンゲンが居る」という前提が
覆りかねないという世界情勢にあるのだけれど。
(「怖いけど誰かがやらないと」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 建築工事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年02月27日

積雪荷重に耐えるように

木造の、ちょっとした屋根。


金物やかすがいもよく見える造りである。


屋根には雪が載っている。



22022701.JPG



たくさんの金物が使用されている。
場所ごとに仕様規定があって
使うべき認定金物も決められていたりするから
強度的にはしっかりしてるんだろう。



積雪荷重も、地域ごとに一定程度のものは
構造計算上含まれていて、
大抵の積雪には耐えられるようになっているはずだ。

ある程度の安全率もあるだろうし。



けど、このサイズの屋根の架構で
そのあたりがしっかりできているのかどうかは
よくわからない。



大工さんの経験で、このくらいが良さそう
っていう感覚的なものだったりもするのだろうか。



もちろん、規定通りに造られていたとしても
その規定の想定を超えた積雪があれば
話は変わってくる。



全国的な記録的積雪量によって
あちこちで 建物の崩壊 が報じられている。


防火や耐震もそうだけれど、
法律的に必要だということのほかに
「どこまで考慮するか」っていうのは
なかなか悩ましいものだ。

コストにも大きく影響するし。



それは冷暖房の負荷想定であったり
換気量の設計であったり、
そんなあたりも同様なのだけれど。



これ、「足湯」の上屋なんです。


22022702.JPG


浸かれるのは脚だけだけれども
雪見風呂っていう風情は感じられそう。


22022703.JPG



誰も入ってなかったけど。
(「積雪荷重に耐えるように」おわり)
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2022年02月18日

新旧の融合っぽく

「日本三大がっかり」なんてものがあるという。

検索すればすぐに出てくるし、
結構有名どころだから、ご存じの方のほうが多いであろう。



観光ガイドなどに載っている写真と、現地で見る実物とが
だいぶ印象が異なるためにそう呼ばれるらしい。


本体があまりにもちんまりしていて、
それに比べて周囲の新しい町並みがでっかくて
「想像してたのと違う」ということになるらしい。



札幌の時計台だと、
ガイドブックのアップの写真を見るとなんかオシャレで
広い北海道、どこまでも広がる大地にぽつんと建つ時計台、
なんて勝手な想像をしていたのに、
現物は近代的な高層ビルの谷間に埋もれているようで

「ぜんぜん北海道らしくない」



長崎のオランダ坂だと、名前に似合わぬ「ただの坂」で
なんかもうちょっとオランダっぽさとか馬車の轍で傷んだ石畳とか
そんな風流を想像していたのにぃ。

「オランダちゃうやん」


高知のはりまや橋も、沖縄の守礼門も(あれ? 三じゃない!)
それぞれに「イメージとの乖離」があるわけなのである。



まあ、ほんとうに勝手な言い分ではあるんだけど。



でもそんな感覚を、敢えて狙って作り出そうという動きも
無いわけではない。


新しい建物に、昔の雰囲気を織り込むことで
相互作用、化学反応、景観の変化を作り出そうということになろうか。



全国あちこちにあって、これはこれで面白かったりする。




たとえば。


22021801.JPG


新しそうな古そうな。



まあ、新しい んだけど。
(「新旧の融合っぽく」おわり)
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2022年02月07日

建て替えるから壊すんだ

しばらく前。


ひっさびさに脇を通りかかったら、
全体が仮囲いで覆われていた。



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そっか。そういえば そんな話 を聞いたことがあったな。



1970年完成というから、半世紀を経ているわけだ。
その気になればもっともたせることは可能なんだろうけれども
経済的・商業的に寿命が尽きたということであろう。



省エネだ省資源だ温暖化対策だ云々言われている中であれば
本来的には断熱改修か何かをして末永く使用するのが良いのであろうが
それでは経済的にはもたない。

次々と現れる新築ビルとのテナント獲得競争にも不利。
高層化することで収益性も向上できる。

ま、いろいろな「都合」ってものがあるのだろう。



原理主義的に「地球を守るために建て替えを中止せよ!」
なんていう主張は、見たことがない。
(あるのかも知れないけど)


東京大阪名古屋などの大都市圏で次々と進められる
巨大プロジェクトのために生ずる環境負荷に対して、
いろんな団体は何か物申さないのかね。


リングプルやペットボトルキャップの収集とか
何ならベルマーク運動とか、
そういう「ちまちました」目先の事には一生懸命だけれども
もっと規模の大きなお話には目を向けないのはどんなもんだろう。

そのくせ「地球が」っていきなり飛躍する。



大雪が降れば、すぐ除雪されないことに文句たらたら。

「カーボンゼロ」を推進・称賛・奨励するのであれば、
除雪は人力でやるべきなのだ。
化石燃料をガンガン使った重機は動かしちゃならんのだ。

ロードヒーティングも、求めちゃイカンだろう。
あれこそ、地球温暖化に直接貢献しているじゃないか。



自動車は使わない。鉄道のほうがエコだから。

そういう主張もわからなくもないが、自分で計算してみたのだろうか。
「原単位」の妥当性について、どのくらい理解しているのだろうか。



結局のところ、自分の主義主張を訴えたいだけで、
ほんとうは「環境」や「地球」なんていうものは
「材料」に過ぎないんじゃないかなんて思うことがある。

その対象がたまたま「環境」であったり「野生動物」であったり
「政策」「宗教」「理論」「芸能」「知識」……。

何でもよかったりするのだ。


「自分が認められたい」最終的には、そこに行き着くのかもしれない。
あるいは「自己満足」。



とは言え、これはデリケートな問題だ。


こんなことを書いているワタクシ自身、
「せつび」を愛でたくてただひたすら書き殴っているだけの
自己満のモノでしかない。

たまたま対象が「アヤシイ陰謀論」ではなくて「せつび」であった
それだけなのかもしれない。



確かに、高尚で崇高で紛れもなく善人である人物も
皆無ではないのだろうけれども
そうそう多くは無いのではなかろうか。

たいていは「それっぽく」見せている、演じている、自ら思い込んでいる
そんなヒトなんじゃないだろうか。



いつの世にもそうだけれども、
かつての、また現在の有名人の訃報などを見るにつけ、
あるいは身近な方々のお悔やみに接するにつけ、
いろんな思いが心を巡るものである。


このビルは無生物で感情も意思も無いけれど、
そんなモノにさえ「もののあはれ」を思ってしまったりする。



構造的には寿命じゃないけれども
機能的・経済的にはもう寿命なんだ。


そう割り切るしか、無いよね。

たかが、建物なんだから。



となると、ね?



生物学的には寿命じゃないけれども、
社会的・経済的にはもう寿命なんだ。

ニンゲンに対しても、
そういう考えが生じてくるのも
仕方がないのかもしれない。

では、ヒトの価値を、どこに見出すのか。

その性格? 人格? 業績? 著作物?



そうじゃないところにこそ、
価値を、存在意義を、見つけたいところではある。

少なくとも、他人に対しては。



自分の事は……客観的に見えないから、
わかんないや。

とっくに寿命が尽きているけれども
自分が気づいていないだけだったりして。

いや、最初からそうだったのかな。



ま、それはともかく。



省エネ、環境対策、云々は
方向性としては当然良いことであって
ぜひ推進すべきものと思うのだ。


ただ、その方向性であったり方法論であったり
政治的経済的思想的事情も相まって、
たいそう複雑であるのだ。


だからあまり劇的なことはできやしない。
それをしようとすれば、独裁政治にせざるを得ない。

しかしそれを率いる人物が正しいという保証はどこにもなくて
いやむしろ間違っていても決してそれを認めず
突っ走ってしまうわけで、それはそれで良いはずはない。

いろんな相互作用があるはずだから、
良かれと思って進めたことが逆効果だったと後日判明することも
多々あるはずなのである。



そして、何をするにもカネが要る。
どこかから湧いてくるわけではない。
となると、経済的にも成り立つ計画でなければならない。



何より、平和でなくてはならない。
国家存亡の危機に際して、省エネなどに構っている場合じゃなかろう。

大地震、大噴火、大津波、パンデミック、そういう事態に臨んでは
環境対策は後回しにならざるを得ない。

現に、この2年間は全世界でコロナ禍に陥り、
ゴミを大量に生み出すとしてもマスク、ビニール、ボトル、その他
どんどん使用しているではないか。

経済活動停滞に伴い二酸化炭素排出量が減少した、という副次効果はありつつも
経済的にはこのまま成り立ち続けるはずもなく、
国家が破綻して暴動・内戦にでもなってしまえば
もう省エネどころじゃなくなる。



何やかや言いつつも、
こうして築50年の高層ビルを壊して、更に高層に建て替えるなんて
平和で安定している国に居てこそのことなのだ。


そして建て替わるビルは、従前とは比べ物にならないほどの
省エネルギー性能・環境対策の進んだものになるはずだ。

そうやって、時代は進んでいくのである。
たぶん。
(「建て替えるから壊すんだ」おわり)
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2022年02月02日

スマホが置き忘れられないように

結構前に報道されていたような気がする。


とあるサービスエリアのトイレのカギが
小物置き付きであった。



トイレにスマホなどを置き忘れる例があとをたたず、
それを防止するには……と考案された由。



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ここにスマホ(に限らず小物)を置いたままだと、
ドアを開けることができない。

必然的に、「ああ、そうそう、忘れてた」と気づく。



傘かけも同様で、
ドアのところについていれば、うっかり見落とす可能性が減ずる。



いろんな設備や家電、機械類もそうだけれども
こういう工夫の積み重ねで、現代は構成されている。

そしてこれからも、伝承されていく。



今の時代、この国に生きていることは、
とても、とっても、有り難いことなんだ。
(「スマホが置き忘れられないように」おわり)
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