2022年10月17日

ガラリに直接

換気のためのダクトは、
必ず外皮を貫通することになる。


だって、排気であれば、室内の空気を屋外へ
給気であれば、屋外の空気を室内へ
送るわけなのだから。



屋根か、壁か、軒天か、ピロティかどこかを貫通せざるをえない。



ん?




地面に接する床を貫通してダクトを地中に通して
それから立ち上げて外気に開放すれば
それは「外皮貫通」と言えるかどうか?



ま、居住空間と外界との境界面という意味で外皮と呼ぶならば
床面もその一つと言えなくもなかろう。



一応、IBECsでも土間床を含むと 説明 されているようだし。



さて、外壁面に、
空気の通り道として設けられた換気ガラリ。



その内側には、空気を搬送するためのダクトが接続される。



たいていは、ガラリチャンバーで一度受けてから
それにダクトを接続するのだけれど、
必ずしもそうでなくてはならないわけでもない。



22101701.JPG


ガラリ寸法からテーパーでそのまんま窄めて
ダクトに繋いでしまいますよ、って。



ガラリチャンバーの鉄板面積や加工手間が無駄だと考えるか、
テーパーを作ってつなぐのは寸法合わせや位置合わせが大変だと思うか、
人それぞれの得意不得意や好き嫌いが反映されてくるものかもしれない。



ワタクシの感想を言えば……。



ダクトが上方に曲がるのであれば、
このガラリの上面は真っ直ぐでも良かったんじゃないかな、と。



ま、勝手な感想ですがな。
(「ガラリに直接」おわり)
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2022年10月05日

いちばん簡単な機械換気

どんな換気設備にするか。

ま、いろんな選択肢があるものだ。



その建物ごとの状況によって、
グレードや用途によって、
「ふさわしい換気設備」は異なってくる。



けれども、法律の次に重要な要素は結局
「予算」だったりする。



建物全体の建設費に比べたら
換気設備なんてそれほどの割合ではない。


とは言え、1円でも安く造りたいとなれば
あらゆる項目に聖域を設けずに減額を図るしかなくって
特に「見た目」にあまり影響を与えない部分においては
結構大胆なコストカットが行われるものである。



とある建物にあったのは、
法的に最低限必要な機械換気のみをつけた
そんな設備であった。


22100501.JPG


換気扇を、ひたすら並べてあった。


必要換気風量を台数で割って、
トータルの換気量を確保している。



夏は屋内の冷房空気を、
冬は屋内の暖房空気を、
そのまま捨ててしまうだけなので
「省エネ」という観点は全く無いのだけれども
法定風量は満たしている。

そんな「機械換気設備」である。



外壁に ひたすら並ぶ 換気扇


22100502.JPG


川柳じゃないんだけれど。



長年使ってきたらしい汚れが
その健気な働きの足跡を示している。


22100503.JPG



これら換気扇の外側には、
フードが取り付けられている。


ただの開口部じゃ、
雨が入ってきてしまうから。



22100504.JPG


建物の側面や裏面だから、
隣に何か建っているから、
それほど気になることもないだろう、と。



オモテ面が洒落た施設であっても、
こういう部分で涙ぐましい(?)建設費削減の努力が
行われている例は少なくないだろう。


正面のキレイさだけではなくて、
ちょっと側面や裏面を見てみてはいかが。



いろんな人たちの、
いろんな苦労が見えてくるかもしれない。
(「いちばん簡単な機械換気」おわり)
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2022年09月18日

工場らしさ

売店併設の工場があった。


22091801.JPG


かなり広い敷地に、どでんと建っている。

外構とか造園とか、ところどころ作業中だったりする。



店舗内は結構洒落た造りではあるのだけれど、
やはり工場と言ったら、でっかいガラリである。


22091802.JPG


それなりの大きさのガラリが、
あちらこちらに配置されている。


工場だから、
意匠的にガラリを避けて、なんていう配慮は
それほど必要ではあるまい。


工場らしさは、そんなところに見られるのである。
(「工場らしさ」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 換気設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年09月06日

できれば取りたいホコリ

う〜ん、気になる。


気になり始めると、更に気になる。


見えちゃうと、目立って目立ってしょうがないのだ。



いや、何の変哲もない、ただの吸込口なのだ。

どこにでもある、既製品の吸込口なのだ。

でも、ね。



22090601.JPG



職業病なんです。

つい、上を見ちゃうんです。

フツーの人は見上げたりしないのに、
ついつい、見ちゃうんです。

ごめんなさいったらごめんなさい。



だけどね、
出来ることならば、
やっぱり掃除したほうがいいと思うんだよね。


接続の丸いダクトの形に
キレイ(?)にホコリがついているじゃん?


これが時々剥がれては、
ダクトの中に供給・蓄積されていくじゃん?


そしたら、ファンの羽根にだって付着固着していくし
負荷がかかって電気は食うし(大したことはないとは言え)
騒音も出てくるかもしれないし、
ファンの寿命だって短くなっちゃうじゃん?



とは言え、こんな事は
誰も気にしやしない。


上を見ることもなければ
ホコリに目を留めることもなければ
掃除することもない。


まあ、そんなものさ。



結構、ノーメンテでがんばっている設備機器は
多いものなんだよ。



ある日突然、限界を超えて動けなくなるまで。



「なにブッ壊れてるんだよぉ。使えねぇヤツ」

そう罵倒されて、お役御免さ。



ん?


どっかのブラック企業の社員かな?
(「できれば取りたいホコリ」おわり)
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2022年08月07日

排気をしたいんだ

集合住宅の1階。


どうやら、飲食店が入っているみたい。



飲食店と言えば、調理場があって
煮炊きする際の排気をする必要があるのだ。



給気は、外部建具のガラリでいいよね。


でも排気は機械換気でやらなくちゃ
吐ききれない。



梁を避けてダクトを這わせつつ、
天吊のラインファンのちからで排気する。


22080701.JPG


ファンとダクトは、天井仕上げに合わせて
白く塗られている。

壁はタイルだけど、
ま、いいよね。



このファンは上部スラブから吊っているんだろうけれど
上階居室に振動やら騒音やら伝わらないようになっているのかどうか。



小料理屋っぽいから
夜遅くまでファンが回ってるかもしれないし、ね。
(「排気をしたいんだ」おわり)
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2022年07月03日

ちょっと下から拝見

あんまりこういうアングルで見上げることは多くないかな。


モノとして外側は見るんだけれど、
中まで見えるような状態では、なかなか。


22070301.JPG


ちょっとアールのついた外壁面に
なんとか取り付いている換気用のフード付きベントキャップ。



下面につく防虫網も、
ダクトが接続される丸い開口部も
バッチリ見える。



今はキレイだけれども
やがてホコリや昆虫や綿毛が徐々に詰まっていくんだろうな。


その時には、誰か掃除してくれるかな。
(「ちょっと下から拝見」おわり)
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2022年06月28日

きょうのフードたち

とにかく、裏に回ってみる。



何かの施設に用事で行くと、
可能であれば横に、裏に、回ってみる。



関係者以外立入禁止とか、何らかの制限が設けられている場合には
もちろん無理に行くことはない。

でもそのような制限がなく、
ふつうに道路だったり通路だったり
動線が確保されていて、
非関係者、利用者が立ち入って差し支えないと判断される場所なら
基本的に、行く。



その判断主体は自分自身なので、
世間一般全員にとって「差し支えない」かどうかは
何ともわかりかねるが
基本的にワタクシはチキンなので
むしろ遠慮がちなほうじゃないかと思ってはいる。



さて、建物の裏手だ。



22062801.JPG



この中にはショップとキッチンとが入っていて
おそらく各所の排気フードから集めてきた排気たちと
給湯器のFFトップとが仲良く並んでいる。



防風板付ベントキャップが1個、
給排気トップにとても近いのだけれど
当然これは排気であるはずだ。


給気にはとても使えない。



防風板は、外壁色に。

フードとトップは、ステンレス色そのまま。

プルボックスと電線管も、着色なし。



意匠、設備、電気の「連携」や、如何に。



それぞれのモノの高さをどこに揃えるか、
なかなか思案しどころなのであるが
外装目地に対して
四角いフードは取り出し下端合わせ、
丸いものは芯合わせ、
プルボックスは、関係ねー、
そんな合わせになっている。



別の箇所に目を転じると、
防風板付ベントキャップと排煙口。


22062802.JPG



こちらは全部外装色で揃えてある。

と言っても、排煙口は質感の違いもあって
「同じ色」とは言い難い。


ベントキャップが大小あるものを
左右対称になるように配置してある。


なかなか芸が細かい。



その気になれば、
外装の縦目地と排煙口芯とを合わせることもできそうに見えるが
たぶんそうできない、やんごとなき理由があったのだろう。

構造材や下地材の都合か何かで。



誰もこんな壁の様子、フードの様子なんて
気にしないのにね。



だからこそ、勝手に観察して勝手にコメントして
勝手に楽しんでいる。


趣味なんて、そんなもんでいいんじゃない?
(「きょうのフードたち」おわり)
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2022年06月19日

分散と集中

経営論などで、いっとき盛んに言われていた

「分散と集中」



理論や方法論はいろいろあって、
地域や時代やその他の要素に応じた
多種多様なパターンがあったりして、
だからこそ経営学など学問分野が成立して
MBAなどの教材になったりして。



でも、しがない自営の設備設計者としては
あんまりそこまで突き詰めるつもりもなくって
実際のところ、多くの経営者が日々努力研鑽しているような
「経営」の意識が乏しかったりする。


『ダメじゃん』


ま、そう言われたら、そうなんですと首肯するしかなく。



とは言え、「せつび」の領域にも
中央式、個別分散式など、似たような議論があるものであって
建物の枠を超えた地域冷暖房の是非など、
関連要素が領域が利益相反が非常にたくさんあって
やっぱり、だからして、それぞれの道の研究者が必要とされ
「メシの種」としても機能しているように思われて。



そんな一端を垣間見る、外壁。


22061901.JPG


「地下駐車場」の上の層には
縦長のガラリが一つのみあって
あとはひたすら壁面であるのだけれども

更にその上の層には各所に窓があって
個別の換気フードがこれでもかと並んでいる。

窓開口部ごとに2つまたは4つ、
給排気セットの換気フードがあるくらいがフツーのところ、
更に各所の個別換気があるのだろう、
大小たくさんのフードが並んでいる。



換気だけでもこうなのだから、
空調や給排水はどうだろ。


外面を見ただけでは全くわからないから
まあ人間みたいなものだと言えなくもない。



「ソトヅラが第一っ!」


そういう存在意義もあるだろうし、


「内臓の健康こそ真の健康っ!」


という主張も頷けるものではあるし、


結局のところ、それぞれの価値観なのである。



それらを裏付けるべく、いろいろな理論展開、測定、検証が
繰り広げられるのだけれど、
ほんまに「科学的に」解明するのは
意外に困難が伴うものだったりする。


分散と集中、

どっちが、好き?
(「分散と集中」おわり)
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2022年06月16日

ダクトスペース要らないもん

「ダクトスペース」って何? それ美味しいの?

と言わんばかりの各階平面図に遭遇することはある。



設備システムをどう考えるかなんて
気にしな〜い。

配管? ダクト? ケーブル?

テキトーに通してよ。



でもそれはそれで、建物として成立すれば
良いのである。



眼下に、そんな建物が見えた。


22061601.JPG



後から、飲食テナントが入ったのだろう。

元々のダクトスペースが足りないから
外壁を這わせたのだ。


22061602.JPG


これでいいのだ。



飲食テナントがたくさん入ったら、
ダクトもたくさん這わせれば、いいのだ。


22061603.JPG


何の問題も、無いのだ。



駐車場に面していて
丸見えではあるのだけれども
誰もこんなモノ、見てやしない。


気づきもしない。


だから、オッケー。



こういう状態も可能であるから、

「ダクトスペースは、延床面積の何%くらい必要か」

という命題は、無意味なのだ。



そもそも、飲食テナントがこんなに入るなんて
想定してなかったもん。



そういうことだって、あるのだ。
(「ダクトスペース要らないもん」おわり)
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2022年06月12日

フードとガラリ、どちらがお好み?

とあるビルの外壁の表情が
少し周囲と違う。


22061201.JPG


各窓の上部が全部、
換気用のガラリになっている。



各室、個別の換気を取る場合には
部屋ごとに給気・排気が必要となるのだが
丸い、あるいは四角い、
フード付きベントキャップや防風板付きベントキャップが
ずらっと並べられることが多い。


けれど、このようなガラリにしておくと
表情がかなり異なった感じになる。


これはこれで、良さそうだ。


何より、換気設備の改修や増設が
比較的やりやすい。



ただしこのガラリ、
風雨・風雪がまともに当たるので
内部のガラリチャンバーに水が入って来やすい。

外側に向けてチャンバー底部の勾配をつけるなどの
対策をしておかないと、室内漏水の原因となる。


よしんばそのような対策をしたとして、
ガラリ下部からの水垂れによる汚れが
外壁沿いに付くことにもなる。
(ベントキャップでも、よくあるけれど)



あとは、好みと、費用との兼ね合いであろうか。



とにかく、ベントキャップにするのが圧倒的に安く済む。

ガラリにすると、建築工事も設備工事もちょっと余計にかかる。

でもいずれにしても、これらは「各室個別換気」という
比較的安価な換気計画によるものである。



都心の洒落た高層ビルでは、こんなふうにはなっていない。
中央式の空調・換気設備が設けられていて
目に見える外壁には換気口らしきものは見当たらない。

しかし、機械室スペースにしてもダクトにしても
安価なビルに比べると桁違いにカネがかかる。

でもその分、外壁の表情は意図したように計画できる。



ワタクシの好みは、
上の写真のガラリタイプかなぁ。


費用は比較的安く済むし、
でもズラリ並ぶ換気フードのクドさはなくて
改修の自由度も高い。


あとは、外壁清掃を
こまめにやっていただこう!
(「フードとガラリ、どちらがお好み?」おわり)
posted by けろ at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 換気設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年06月09日

軒天井も使いよう

よくあるマンションの裏手なんだけれども。


2階以上の専有部については
よくある換気フードが点在している、
そういうある意味ありふれた造りではあった。


けれど、1階部分、共用部の換気口が
ちょっと良かったのだ。


22060901.JPG


いや、機能的に良かったとか、グレードが高かったとか
すばらしい技術を駆使しているとか、
そういう意味での「良かった」じゃぁなくって、
単にワタクシの偏屈な好みに適合していただけの話なのだが。



それなりの風量を処理するために
軒天井部分を有効に活用してある。

こういうのが、好きなんだ。


外壁にそのままガラリ開口を設けているよりも
なんか、気に入っているのだ。


風雨を避ける意味でも、
横向きより下向きのほうが良さそうだから
機能的にもベターとは言えるだろう。



建物の用途や立地にもよるとは思うけれども
あのフェイス部分は
何か色をつけても良いんじゃないかな。

赤とか青とかさ。



たま〜に、コンクリ打ちっぱなしの外壁面で
窓枠だけ赤とか黄色に塗ってあるやつがあるでしょ?

あんな感覚で。



でも、設備側から色の提案をするのは
なかなかハードルが高いかな。
(「軒天井も使いよう」おわり)
posted by けろ at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 換気設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年05月29日

吹抜けにありがちな

吹抜けで、上部がガラスのアトリウム。

一時すごく流行って、
今でもそれなりに設けられる、そんな空間。



そこにありがちなのは、
側面に並ぶノズルと上部に露出されたスパイラルダクト。


22052901.JPG



この上部ダクト、
よく見ると射流ファンが挟まれている。


右のほう、下を向いているノズル部分から吸い込んで、
スパイラルダクト上部に並べられたノズルからガラス面に吹き付ける
そんな「サーキュレーター」的な役割だろうか。



反対面も同様の作り。


22052902.JPG


夏は、上方に溜まった熱気を排気できるといいのだけれど
ここにあるのは単にかき回すだけのファン&ダクトのようだ。



左側、アトリウム端部に露出となっている太いダクトは
側面ノズル行きの空調ダクトなのかどうか。



今ドキだから、照明器具はみな
LED化されているようだね。
(「吹抜けにありがちな」おわり)
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2022年05月22日

ルーフファンと粉末消火

二層になった駐車場の、上層部分に
煙突状の角筒が何本も生えていた。


22052201.JPG


下層部分の換気をすべく設けられた
ルーフファンに相違ない。



2本ずつセットで、あちこちに立っている。



更に、赤い移動式粉末消火設備のボックスも
散在していた。



これらがある駐車スペースは
軽自動車やコンパクトカー用になろうか。


大型or長さのある車種だと、
鼻先が車路にはみ出してしまって
納まりが悪そうだ。



青空の元で、
映える銀色のファンカバーと赤いボックス。



どのくらいの人が、
気を留めてくれるかな。
(「ルーフファンと粉末消火」おわり)
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2022年05月15日

排気リール、いいよね。

あんまり見られる場所が多くはないんだけれども
時々見かけるわけさ。


ここは空港のバス発着所。


22051501.JPG


風雨や雪を避けるために
ピロティ部分に送迎バスをつけるんだけれども
排気ガスが充満しちゃったら良くないよね、ということで
排気管近傍で排気を補足して
ファンで屋外へもっていこうというやつ。



使わないときには巻き取っておくことができる

はずなんだけれども、
いちいちそのたんびに巻き取るのが面倒くさいのか
引き出したまんまにしてあった。



ま、いずれバスが来るんだから
いいよね。



排気ファンも、普通のシロッコファンとは一味違う
ヤマダコーポレーションのファン。


22051502.JPG


平べったい巻き貝みたいなやつ。



床置用の足がついているっぽいけれど
上から吊ることだって出来ますよって感じで。



スライドシャッターに干渉しないようにダクトを伸ばしてあって。



だあれも見てくれないかもしれないけれど
ボクはいつだって見てるよ。
(「排気リール、いいよね。」おわり)
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2022年05月13日

ガラリはこんなところにも

ガラリ。


英語の発音的には「ギャラリー」なんだろうけど
たいて「ガラリ」と呼び倣わされていて。
特に古い人ほど。


建物のウチとソトとをつなぐ、
空気のゲートとでも言おうか、
そんな部分なのだ。



しかし、建物が大きくなればなるほど
その換気量は多くなり、
付随してガラリも大きくならざるを得ない。

大きいのがイヤなら、数を増やさざるを得ない。


せっかくの外壁仕上げをぶち壊す
厄介な存在、邪魔なモノとの誹りを受けることも
少なくなかったりする。



どこに、どのくらい、ガラリを確保するか。



いつだって、悩みどころであり
意匠設計と設備設計との鬩ぎ合いの種でもある。



外壁にいろいろと取り付く設備モノを見せないように
ルーバー塀で囲った建物。


22051301.JPG


そして上部、明かり取りの窓と並べて設けられた
三角形のガラリ。



それほど大きくはないけれど、
ベントキャップ数個分の開口面積は取れるだろう。


この状態を、カッコ悪いととるか、うまく設けたととるか、
人によって感想は異なるかもしれない。


そもそも、こんな部分に着眼する利用者が
そんなに居るとも思えないけれども。


ともかく、「こんなところに設けられていることもある」。


そういう目で建物を見ると、
結構意外な所にガラリを発見できるかもしれない。
(「ガラリはこんなところにも」おわり)
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2022年04月14日

地下駐車場の空気を動かす

所用で寄った場所で
車を停める場所が無かった。


仕方なく(?)ちと高めだけれどもビルの地下駐車場に入れた。



すると、天井になかなか面白そうなものがあった。


22041401.JPG


これ、デリベントファン か!

昔とだいぶ見た目の違った機器になったんだね。

あんまり最近関わることが無かったから
ちょっと新鮮。



この角度で見ると、
何か配管がつながっているかのようにも見えて
放熱器か何か? エアコン室内機? っぽくも見えなくもない。


でも換気用なんだな。


広い駐車場内に気流を作り出して
空気の澱みを無くそうっていうやつだ。



この機器をアングルから吊って、
そのアングルはスラブから吊ってある。

機器を梁下から直接吊らないようにしているのは
さすが大手が関わっている現場(たぶん)だよね。


梁下にばしばしアンカー(やインサート)を設けている所も
少なからず見かけるけれども
引張力の働く梁下に敢えて欠陥を作ってどうする!
って感じだから、やめたほうが良いのだ。



車室上部に見えた、
かわいいダクト。


22041402.JPG


区画を貫通しているんだろうね。

防火ダンパーがついているように見える。



あのスカスカな網は
用紙を吸い込まずに済むくらいなもので
まあそんなもんで十分なんだろう。



消火の配管(粉末消火かな?)の躯体貫通部には
ちゃんとプラスチックテープが巻いてある。

溶接部の錆止め塗装も美しい。


やっぱ、こうでなくちゃね!
(「地下駐車場の空気を動かす」おわり)
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2022年04月10日

何年モノなのか

とある場所の、吸込口。


図面には寸法の表示が無いから
測ってみる。


22041001.JPG


写真撮影するときには、
こういう当て方はダメだよね。

でも撓んじゃたんだもん。仕方ない。
400×400 って感じかな。


で、だ。



取り付けられてからこのかた、なのか
それとも一度くらいは清掃されたことがあるのか
とにかく付着しているホコリがかなりの年代物である。


22041002.JPG


何年くらい放置しておくと
こうなるかなぁ。



そもそも「誰が掃除するか」っていう問題があって
設備屋さんの定期的なメンテ契約でもあれば別だけど
そんな契約ない建物も多かったりする。


じゃあ、オーナーさんが自ら?

それとも、利用者が自主的に?



どちらも、無いよね。



かくいうワタクシも、
調査で訪れたんだからという言い訳でもって
この状態を見て見ぬふり、
いや、見て、撮影して、「汚れてますね」って
言及するだけ。

口だけ野郎なんだ。

進んで「汚れてたのでキレイにしておきましたからっ!」
そういうデキた人間じゃございませんです。


掃除機とかも、持ってきてないしね。



ゴメンナサイ?

いや、謝るほどのことではない?


でもなんか、罪悪感っていうか、申し訳無さっていうか。



あと50年経ったら、
これさえも歴史的資料にでもなるかなぁ。

ならんだろうなぁ。
(「何年モノなのか」おわり)
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2022年04月03日

地下からこんにちは?

本日の一句。


壁沿いに カワイく並ぶ 塩ビ管

(なんてお粗末なんだ……)


時々、建物脇の外壁沿いに
塩ビ管が2本立ち上がっているのを見かけないだろうか。



22040301.JPG



たいてい、エルボ返しになっていて、
開口部は下向きだ。


そして、2本それぞれ別の向きに曲げてある。


なんだろうねぇ?



正確には、図面を見たり実地に調査しなくちゃ
わからないんだけれども、
多くは地下またはピットの換気用なんじゃないかな。


場合によっては、通気管だったりするかも。



太さは、いろいろ。


ここに写っているのは、結構細めかな。
VU100と表面に表示されている。


換気風量が多くなれば、
150mmとか200mmとかそれ以上の太さにもなるだろう。



どうせなら、
地面に砂を盛って、
塩ビ管にドット模様とか縞々模様とか描いたら
チンアナゴやニシキアナゴっぽくて
楽しいのに、なんて思ったりもするけれど
そんなこと思う人はそんなに居ないに違いない。


近づいても、何なら触っても
砂の中に潜ったりしないし、ね。



でも、なんかカワイイと思わないだろうか?

いや、思っておくれ。

勝手なお願い。



その脇の壁から、なにやら電源線っぽいものが。

その行く先は、たぶん銀色のハコ。

たぶん、ヒーティング用のボイラーか何かが
入っているんじゃないだろうか。
(「地下からこんにちは?」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 換気設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年04月01日

屋上の排気ファン

ビルの外壁を這い上る、平べったいダクト。


壁沿いだから、
あんまり真四角のダクトを通しづらいから、
アスペクト比の大きな、平べったいダクト。


22040101.JPG


後から入った飲食テナントの排気ダクトかな?



こういう形で良いのであれば
ダクトスペースなんて無くても済む。

これも、一つのあり方なのだ。



そして、屋上に排気ファンを2台
並べてある。


屋上露出にしてしまえば、
ファンルームだって要らない。


22040102.JPG


排気ファンの出口には
ぴっかぴかのステンレス板が敷いてあって
屋上防水を保護(?)してある感じ?



屋上面に造ってあるコンクリート基礎は
エアコン室外機を想定して設けられたものかどうか
ちょっと空振り気味だけれども
何とか役に立ててある感じ。



建物の側面&屋上面だから
あんまり目立たないと踏んで、
換気用のフードも遠慮なく並んでいる。



すぐ向こう側の屋上は
駐輪場となっていて
片隅に遠慮がちに室外機。



ナントカは高いところが好きと言われるけれども
こういうモノが見られるから
やっぱり高いところは好きなのだ。


ただ、自分が安全なところに居るからなのであって
枠組足場から見るんだと
やっぱり怖いのである。
(「屋上の排気ファン」おわり)
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2022年03月25日

外壁フード、じゃない

ビルの外壁に、換気用のフードが並んでいる姿は
良く目にする光景である。


あまり人々には意識されていないかもしれないけれど
とにかく建物には換気が必要なのだから
何らかの方法で外界と内部とを結ぶ換気口が
どこかに設けられているに決まっているのである。



ふと、通りがかりのビルを見上げる。



外壁を見る、建物に入ったら天井面を見る、
一種の習慣であり、職業病でもある。



22032501.JPG



少し見慣れない様相が、そこにあった。



外壁から突き出しているのは
ダクト?



あちこちでフツーに見かける換気フードとは
だいぶ違った趣である。


汎用品の換気フードにも、
いろんな種類・形状があるのだけれど
恐らくここにあるのはそういう類のものではない。


22032502.JPG


デザインして特注で製作すると高くつくから
汎用品で済ませるのが一般的だけれど
外壁の表情が結構変わってくるから
ちょっと意識してみるのも良いかもしれない。


これはこれで、一局では?
(「外壁フード、じゃない」おわり)
posted by けろ at 12:00| Comment(0) | 換気設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする