雪の帽子を被って。
地下空間用の換気塔、だよね?
どっちかが給気用で、どっちかが排気用で、
とは言い切れず
どっちも給気かもしれないし、
どっちも排気かもしれないし。
見ただけじゃ、わからん。
地上の建物ならば、
外壁やら屋根やら軒天やら
外気に接する部分があるので
その場所に給気口や排気口を設けることで
建物内部と外気との空気交換をすることが可能だ。
が、地下空間には外気に接する場所が無い。
無いから、こうやって造るしか無い。
車が走ったり、人が歩いたり、
雨が降ったり雪が積もったりするから
それから、車の排気ガスをある程度避けたいから
こんなふうに高い位置に給気あるいは排気の口を設けることになる。
四角でも丸でも多角形でも形はどうでも良いけれど
とにかく空気が流通しなくちゃ始まらない。
だから、宇宙船とか潜水艦とか
外気と接することのできないところは大変だ。
いろんな物語、映画、ドラマなんかがあるけれど
「呼吸はどうしてるんだろう?」
「水や食料はどうやって調達してる?」
「排泄はどこでしてる? どう処理してる?」
そんな疑問は湧く。
が「お話だからね」とういことで流す。
でも、現実にはそんなところも考えなくちゃならないのだ。
だから余計に、
「戦争って大変だ」と思うのである。
兵站無く戦ったとされるインーパール作戦とか
ココダトレイルとか
狂気の沙汰だよね。
あ、今のロシア軍もか。
核シェルターの換気って、
どのくらい保つのかね。
フィルターが目詰まりしたら、
アウトだよね。
むしろ、
微小放射性物質でコーティングされたフィルターによって
放射能を与えられた空気をシェルター内に導入することに
なりかねないのでは……とも思うんだけど。
(「生えているもの」おわり)