その一角に、室外機設置スペースが設けられていた。
すぐ脇の駐車スペースが空いていた。ラッキー!
これなら、あまり不審者っぽくなく、観察できるね。
サンヨーのガスヒーポンだ。
パナソニックに吸収されちゃったから、
もう三洋ブランドの新設機器は見られないのだ。
ある意味、貴重な遺産に遭遇したわけでもある。
上部にフードがついているのは、
防雪のための役割ではなくて
上部ファンから排出される排熱を、
なるべく外気側の開口部に向けてやろうという意図であろう。
ガスエンジン搭載なのだ。それなりに振動があるのだ。
ということで、防振架台に乗っかっている。
せっかくだから、裏側にも行ってみよう。
店舗入口に行く途中、ついでに観察するだけで済むのだ。
ぜんぜん、不審じゃない。
なんて自然なんだろう!
冷媒管は、スリムダクトの中を通してあるようだ。
ガス管はどうだったかな。
しゃがみ込んで下の方までは観察しなかったな。
だって、怪しく見えるじゃない?
でもちょっと気になるね。
まさか、スリムダクト内には入れてないよね。
たぶん、下部に沿わせてあるんだよね。
いや別に、入れたって構わないんだけどさ。
大変だな、って。
ガス管は、コックと強化ガスホースとで連結されている。
そうそう。
ガスヒーポンからは、ドレンが出てくる。
それを受けるドレン管も、ちゃんと設けられている。
下部に垂れ流しじゃないんだ。
よく見ると、奥のほうでドレン管内に凍結防止ヒーターが突っ込んである。
冬場、ドレン管内がガチガチに凍結してしまったら困るからね。
さてこのスリムダクト、
どこかから屋内に導入されているわけで。
「店舗入口」と書かれた屋内部分に、
少し立ち上げられた上で接続されていた。
写真に収めたはずが、見切れちゃってるよ。
一応、雰囲気は辛うじて残されているはず。
なんで見切れちゃったかと言えば、
その奥のダクトが気になったのである。
防火ダンパーを介して、
プレートで塞がれた角ダクトが2本、
外壁から生えているのだ。
閉塞プレートの表面には「将来用ダクト」と記されている。
なるほど。
将来、下階に換気を要するテナントが入った際にも
対応可能な造りになっているのだ。
どのくらいのサイズにするか、
何本確保するか、
答えなんて無いんだけれど、
2本、このくらいのサイズを想定しておけばいいじゃん?
そういうことなんだろう。
ま、貫通経路だけ設けておけば、
多少通過風速が大きくなっても
機外静圧を確保しさえすれば
とりあえず機能するし、ね。
騒音も、それほど問題になる施設じゃないよね。
駐車場内は、頻繁に車両が通行しているし、
店舗内にも常にバックミュージックや宣伝が結構な音量で流れているから。
(「並べる室外機」おわり)