2023年03月25日

床暖ヘッダー

天井の中を覗いたら、
床暖のヘッダーがあったよ。


23032501.JPG


見づらいんだけれども、
往きと還りの2本が並べてあって
それぞれから細い樹脂管が何本も伸びているんだよ。


1本1本の配管にはコックが取り付けてあって
系統ごとに開け締めできるようになっているよ。


と言っても、どこかで水漏れとかしてない限り
閉めてる様子を見たことはないけれど。


やろうと思えば
室内の暖まり具合に応じて
多少流量を絞ってやるとか、
この系統は全閉ねとか
できなくはない。


多少、省エネに寄与する場合もあるかもしれない。
ないかもしれない。



さて、1階の天井内に
2階床用の床暖ヘッダーがあって
2階床に埋設される樹脂管が伸びているわけなのだが
樹脂管の施工位置によっては


「水平区画が取れてないじゃん」


ってことも有り得るので注意が必要だ。



この建物はそんなに大きくないから
そもそも水平区画が無いから
問題ないんだけれども。



ダクトだと「FD要る?」って気になるんだけど
配管だとうっかりしがち。

まして、こういう埋設物になると、ね。
(「床暖ヘッダー」おわり)
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2023年03月24日

ガス焚き温水発生機

燃焼機器には、主として油焚きとガス焚きとがある。

貯蔵性という観点であれば、油が良いことだろう。
ガスもバルクタンクで貯蔵できるけれど
液化するには高圧が必要だし
可燃性ガスの取り扱いには注意も必要だし。

災害時にも自前の貯蔵燃料で稼働できるなら
何かと助かるであろう。


都市ガスの供給があるのであれば、
ガス焚きにしておくと給油の手配・手間はかからない。

そういう便利さはある。


災害時には断水や停電と同様に
断ガスとなる可能性はある。



さて、ちょいと見かけた
ガス焚きの真空式温水発生機。


23032401.JPG


ガス管が黄色く塗ってあるので
すこぶるわかりやすい。

フレキシブルジョイントの前でも後でも
床から支持を取ってあるので
フレキの意味があるのか少々疑問ではある。

結構、こういう施工をちょくちょく見かける気がする。



このガスは、都市ガスのようで
メーターを介して送られてきている。


23032402.JPG


下に大きなメーター、上に小さいやつ。

厨房用と空調用とで料金体系が違うのだろう。
供給者の料金設定によって、
メーターの数が増える場合がある。

電気や水道も同様だけど。



23032403.JPG


と思ったら、違った。


小さいのがGHP系統で、
大きいのが温水発生機系統だったようだ。



冷暖房に使う分と、
給湯・暖房に使う分とで
料金が異なるようだ。



たま〜に、
配管の用途によって違う色で塗装してあることがある。


系統を追いかけるには、
すごくわかりやすくて嬉しいのだ。


都市ガスのように、供給者の責任施工のような場合には
やりやすいだろうけれども
そうじゃない場合には
かなり面倒くさいだろうなぁとも思う。

機械室内だけじゃなくて、
天井内やPS内、ピット内なんかで
はっきり色分けされていると
すごくありがたいんだけれども
いつでも必要となるわけでもなし、
かかる手間やコストを鑑みると
難しいのかもしれないねぇ。
(「ガス焚き温水発生機」おわり)
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2023年03月20日

曲面パネルヒーター

温水パネルヒーターって、
曲面のものもあるんだよね。



あんまり見ないけど。



23032001.JPG



いかにも、高そうじゃない?

フツーの真っ直ぐなパネルと比べると
加工も大変そうだし。

躯体(や内装仕上げ)の曲率に合わせて
特注で作ってもらわなくちゃならない。



せっかくの曲面の壁を一部隠しちゃうわけだけど、
それでも敢えて、
曲面パネルを使いたかったんだろうなぁ。



通路に据えてあるからか、
表面に何やかや擦ってしまっているようだ。


好みの問題もあるけれど、
実用的に ? と思えなくもない。



どうでしょ?


こういうの、お好き?
(「曲面パネルヒーター」おわり)
posted by けろ at 23:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 空調設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月17日

ドレンは自然にゃ上がらない

厨房内に、エアコンが吊ってあった。


23031701.JPG


ぴっかぴかの、ステンレスボディ。


そんなに軽くもない天吊機器だから、
ちゃんとダブルナットで吊ってあるのだ。



ドレン配管にラッキングするために
フィルターが邪魔でずらしてあるのは、ご愛嬌。


……って、ホントはそこまでちゃんと考えて
計画すべきだった、というわけなんだけど、ね。



ま、「思ってたのと違う」っていう現象は
無いほうがよいけれど、それでいて結構あるものだ。

特に、一品生産モノの建築においては。



白い天井仕上げに合わせて、
吊り棒も白く塗ってある。


23031702.JPG


さすがに、
ワッシャーとナットは
塗らんでも構わんよね。



ちょっとずらされたフィルターが
痛々しい。



ところでこの機器、
ドレンアップ内蔵じゃないんだ。


だから、滴ってきた結露水を一度受けて
ポンプアップしてあげなきゃならない。


で、こうなる。


23031703.JPG



もうちょっと、このドレンアップ装置が
デザイン的に何とかならんのかと思ってしまうが、
メーカーさんとしても、
そんなところにリソースを割いてはいないのだろう。



ドレン管に対するステンレスラッキングも、
要らないんじゃないか、もちょっと簡素な保温でいいんじゃないかと
思うんだけれども、
国交省の標準仕様(昔は共通仕様と呼んだ)には
こうなってるから仕方ないのだろう。



最近の室内機だと、
たいていはドレンアップ装置内蔵になっているから
あまり気にしなくて良い。


が、壁掛形や、厨房用天吊形などの場合には
「別途オプション」となっているので
気をつけたほうがいいかも。
(メーカーによっても多少異なる)



「ドレン」と呼びならわされるけれども、
要は排水なのである。


万有引力の法則によって
低い方へ流れるだけなのである。


それに逆らおうとすれば、
一時的に溜めておく水槽と、
動力で汲み上げるポンプとを備えた
「ドレンアップ装置」が必要になるのだ。


物理法則には、逆らえないのだ。
(「ドレンは自然にゃ上がらない」おわり)
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2023年03月13日

そこだけ融けない

雪国には、「マンホールトラップ」がある。


いや、設備用語じゃないんだ。
車乗りが「罠にハマる」という意味で使うこともあろう。


道路に数多存在するマンホールの蓋なのだけれども
下水道の熱が蓋上の雪を融かし、
しかし蓋以外の路面は融けないがために
蓋の部分だけ穴があいたようになる。


そこにタイヤがハマると
ガコッとなるのだ。


前面のエアロパーツなんか、
すぐにやられるし
ホイールカバーが外れてしまったりもする。


厄介な存在だ。



「断熱マンホール」という発想があって
研究も続けられているようだけれども
未だ満足に実用化されたという話も聞かない。



車としては、それが厄介なのであるが、
歩行者にとってはどうだろう。



雪と氷でツルツルになった歩道でも
マンホール部分だけは滑らずに済む、
そんなこともあるだろう。


穴があんまり深いと、
歩きにくいけれど。



それとは別に、
歩行者向けのマンホールトラップも
できてしまう。



23031301.JPG



レンガで舗装された通路には
たぶんロードヒーティングが施されているのだ。


だから、歩きやすいのだ。



けれども、マンホールのフタ部分だけには
ヒーティングが無い。


だから、そこだけ融けないのだ。



暗い時間帯で、
よく下を見ないであるいていると
蓋の上だけツルツルになっていて
スッテンコロリン、転びかねないのである。


水は、凍るとホントに厄介なものである。
冷たくて、キレイで、というだけの存在ではないのだ。
(「そこだけ融けない」おわり)
posted by けろ at 23:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 空調設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月12日

埋設のような形の地上タンク

屋外露出の重油タンク。


23031201.JPG


立派なコンクリート製の防油堤がついていて
欠けているとはいえ、階段まで造られている
そんなタンク。



でも、形が地下埋設タンクそのままのような感じ。


もちろん、コンクリート架台じゃなくて鋼製架台だし
カーブしてるハシゴがついているんだけれども。



ま、スペースがあるならば
埋めるよりも安価に整備できることだろう。


見た目は目立つかもしれないけれど
横とか裏とか、
それほど気にならないところに据えれば
なんてこと無いのだ。


劣化状況は一目瞭然だし、
漏洩してもすぐわかるし、
良いこと尽くめなのだ!
(「埋設のような形の地上タンク」おわり)
posted by けろ at 23:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 空調設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年02月28日

存在に気づきにくい?

白い面が主で、一部黒い溝がある仕上げの天井。


23022801.JPG


ダウンライトや非常照明、吹出口、スプリンクラヘッドなどが
レイアウトされている。



天井が高くなっている部分には
風速を上げて給気できるように
ノズル状の吹き出しも設けられているようだ。


23022802.JPG


よぉく見ないと、見落としそうかも。


単体では目立つはずの大きな吸込口も
うまく梁型っぽい場所に仕込んで隠してある感じ。



意識している感じがするなぁ。



ダウンライトの輝度が結構あるものだから、
ノズルがうまく写らない。


23022803.JPG


そのくらい、存在感を消している。



「なんか邪魔だから、とりあえず隠せ」



というんじゃなくって、
建築の仕上げと設備のシステムを理解した上で
イイ感じで嵌め込むことができたら
いろんなところがスッキリしそう。
(「存在に気づきにくい?」おわり)
posted by けろ at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 空調設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年02月25日

隠れてる冷却塔

タイル貼りの外装があって、
躯体の下面になった部分の劣化が目立つなぁと
思ったのである。


どうしても雨だれなどがついて
かといって、上面のように笠木や防水があるわけでもないので
塗装などの仕上げがどんどん劣化していってしまう。

冬は凍ったりするんだろうし。


建築の外装も、いろいろ大変だなぁと
他人事のように思っていたのだけれども。


23022501.JPG


おお、向こうにおはしますは、
天下の冷却塔殿ではござらぬか。

角型でござるな。

モーターへと延びる電線管のプリカが見えて
ようやく気づいたくらいにして。


もっと近づけてから、
もちょっとたわみをもたせて設けないかな?

そんなことも思ったりして。



ま、100人いたら100人とも、
存在には気づかないことだろう。

それで、いいのだ。



ギョーカイの人間だけが
「あるなぁ」と気づくだけなのだ。
(「隠れてる冷却塔」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 空調設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年02月18日

屋根のあるタンク

灯油タンク。


なかなか、堂々としている。


23021801.JPG


そして、屋根付きになっている。



雪が積もった時に、
給油口や通気口を塞がないように。

油面計が埋まって見えなくならないように。

そんな目的なんだろう。



ただ、よく見かけるものは
屋根が斜めになっている。

そのほうが、雪が落ちやすそうだし。


でもここのやつはほぼ水平だ。



それほど雪が積もらない場所なのかな。



給油口部分も、油面計部分も、
また灯油の取り出し管の部分も、
ずいぶんと厳重な造りになっている。

がっちりガードしてある感じ。



ひと冬に、「灯油盗まれた」という報道は
ちょくちょく耳にするから
このように対策しておくに越したことはない。


結構費用は余計にかかるけどね。



こういう対策の無いタンクも多く見かけるから
対策してあれば、盗まれにくいだろうことは予想できる。

「念のため」は、大事なことだ。



あるいは、これらの対策を見て
盗みを思いとどまるとしたら
犯罪を犯さなくて済むのかもしれないし。



ま、そんなのお構いなしに
ここがダメなら他の標的を探すだけの輩もいるだろうけど。



脇の盤は、タンクとは関係ない。


「レントゲン盤」と書いてあるね。


集団検診などでレントゲン車に電源を供給できるように
設けられている盤なんだろう。


当然、電気も盗まれたくないから
カギがかかっている。



タンクと盤、関係ないとは言え、
この近さは少々気になるなぁ。



気持ち的には、
もうちょっと離れた場所に設けたかったような気がするんだ。


どうかな?
(「屋根のあるタンク」おわり)
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2023年02月15日

厚みのあるやつ

昔はさあ、
照明のスイッチもコンセントも
ロスナイなんかのスイッチも
厚みの少ない、平べったいスイッチしかなかったよね。



エアコンのリモコンも、
厚みをなるべく抑えた
慎み深い形状だったよね。



でもさ、
今は、こんなにガッチリしているんだ。


23021501.JPG


アイシンのガスヒーポンと、
三菱電機のロスナイと、
それぞれのリモコンスイッチの、
なんと堂々たること!


しっかりした厚みを持っていて
その存在感は抜群である。


右にある照明スイッチが
とても慎ましやかに見えるくらい。



それぞれの位置関係が
微妙にずれていて
ビシッッッッッッと揃っていないのは
ご愛嬌ってなもんだ。



このリモコン、
どんどん値段が上がっていくよね。

もう、ちょっとしたタブレットのようである。
(「厚みのあるやつ」おわり)
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2023年02月09日

鳩よけドレンよけ

室外機の2段積み。


23020901.JPG


よっぽど鳩が止まるのか、
上段の機器上部には、鳩よけのトゲトゲ。



ま、たしかに下方が糞だらけになるのは好ましくはない。

奴らは特段何も気にせずに、
止まりたいから止まり、
ヒりたいからヒる。


それを迷惑とするならば、
人間側でこういうモノを設置して、防止するしかない。

話の通じる相手じゃないからね。



近頃の、回転寿司その他飲食店におけるテロ事件を鑑みるに
鳩たちと同様に捉えるしかないのでは、と
思わざるをえない。


「そういうものだ」と。



2段積みの、上段と下段とのあいだには、
鉄板(なにかのトレイ?)が吊るしてある。


23020902.JPG



室外機を2段積みすると、
上の機器から出たドレンやら融けた雪やらが凍って
下の機器を害することがあるのだけれど
それを防止するため? かもしれない。


いかにも後付けだから、
何か問題があったに違いないのだ。


鳩かもしれないけど。



と思って下を見ると、
下にも鉄板が取り付けてある。


23020903.JPG


ってことは、鳩じゃないかも。



垂れた水分が、
コンクリート床の表面をスケートリンクにしないため
なのかも。


23020904.JPG


鉄板のお陰で、
写真右方向に流れていかなくて済んでいるみたいだし。



この室外機、
結構重たいやつだと思うんだけれど
それ2台分と架台の重さが
細っちい4本のねじ棒で支えられているんやね。


転倒防止の壁つなぎも見当たらないようだけど
転倒しない? 大丈夫?



ちょっと、気になってしまった。



鳩もドレンも、
話が通じる相手ではない。



鳩は鳩なりの生き方で生きている。
それぞれの気分の趣くままに行動する。

何かを言って聞かせるような余地はない。
だから、何らかの措置を講じる必要がある。

仕方がないのだ。



ドレンも、
条件が揃えば勝手に出てくる。

物理的現象であるからして
話が通じるとかどうとか言うレベルではない。

もう、出ちゃう前提で構えるしかない。

最初は考えていなかったとしても、
出てきてしまった時点で

「ああ、出るのね」

と受け入れて、
そこに不都合があるならば、
相応の対策をとるしかない。

これもまた、仕方がないのだ。



昨今の、数々の、飲食店テロ事件。



これもね、もう、しょーがない。

「そんなもんだ」

そういう前提で、考えておくしか
ないんじゃないか。



モラル向上やら厳罰化やら監視強化やら、
そういう次元じゃないんじゃなかろうか。


鳩が物理的に止まれない状況にするとか、
ドレンが出ても支障ないように受け流すとか、
そんな対策をするしかないんじゃないか。



ごく僅かかもしれないけれど、
一定程度、やらかしてしまう人物は存在するのだ。



たいていの人は、
人の家に勝手に入ったりしない。
宅内を物色して何かを盗んでいったりしない。


でも、極僅かかもしれないけれど、
そういうコトをする人間は、存在する。

だから、戸締まりをしましょう。カギは掛けましょう。

もう、理屈じゃないんだ。
被害の可能性を減らしたいなら、
そのほうが無難だ、ってだけなんだ。



露出の多い格好の女性が居たとして、
ドギマギしたり目のやり場に困ったりするかもしれないけれど
大抵の男性は、決して襲ったりしないのだ。

でも中には、前後見境なく興奮して襲いかかる、
或いはこっそり物陰に連れ込もうとする、
若しくは車で拉致する、
そういう者も皆無ではない。

だとすると、自衛のために何らかの対策をすることは
やはり必要なんじゃないか。

襲うヤツが悪いのであって、
襲われる人は全く悪くはないのだけれども
でも、仕方がない。
そーいう輩が、僅かなりとも存在する以上は。

日本は世界各国の中では、
比較的安全とは言われているし、
実際にそうなんだろうけれども、
だからと言って絶対的に安全というわけでもない。



普段から仲良く他国と付き合っていれば
絶対に戦争になることはないし、
だから武力とか軍事力とかそういうものは無くしてしまおう。


理想的には、わかる。

けれども、その理屈が、そういう話が、
必ずしも通じるとは、限らない。

どの程度必要かという議論は当然あるけれども
「全く無し」というわけにも、いかないのだ。

露宇戦争に限らず、
世界各地で戦争(紛争、軍事衝突、内乱、内戦など用語はさまざま)が
現に進行中であるからして
「キレイゴト」だけでは済まないのも確かなのである。


警察だって、警備員だって、防犯カメラだって、刑務所だって、
必要なのだ。

みんながちゃんと生きているならば、
そんなものは全然必要ないはずなんだけど。


その「ちゃんと」という定義自体が
人によって異なるのだから、
時として衝突が起こり、犯罪も生じ、戦争にもなる。


困ったもんだ。


けど、それがニンゲンなんだろうね。


鳩やドレンなんて、
カワイイもんである。
(「鳩よけドレンよけ」おわり)
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2023年01月30日

鋳鉄製放熱器

めっきりみかけなくなったものの一つ。


鋳鉄製の放熱器、である。


23013001.JPG


ちゃんと窓下に合わせて設置されていて
コールドドラフトの防止に役立っている。



イマドキ珍しい、蒸気暖房である。



右側の立上げ管から蒸気が供給されて
黒いアングル形の放熱器弁で開度調整しつつ
鋳物の中で放熱して凝結して湯になる。


それを左下の放熱器トラップ(これもアングル形)で分離して
還水管へ戻し、最終的に還水槽まで戻す。



すっかり見かけなくなった蒸気暖房システムである。



写真では13枚接続されているが、
必要放熱量に応じてこの枚数を変えるわけである。



ちょいと斜めから見てみると
全体像がわかりやすいだろうか。


23013002.JPG



これ、かなーり重たいのである。

床置形の放熱器だけれども
転倒防止用に壁から支えるための金物もついている。
設備耐震云々が言われるようになって以降、
苦肉の策っぽい作りである。

倒れたやつに足でも挟まれたら大変だし、ね。



縦に5つの柱があることから
「五細柱」の放熱器という。


23013003.JPG


二細柱とか三細柱とか、
いろんなタイプがあったようだけれど
もう、製造所も少ないんだろうな。



見かけることがあったら、
ぜひ記念に撮っておきたいものである。



もちろん、「事情が許せば」であって
周囲の迷惑や奇異な目を一切無視して撮るようなものではない。



この写真は?



改修工事の調査なのだから
正当な業務である。
(「鋳鉄製放熱器」おわり)
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2023年01月20日

ペリメーターの設備

ちょっと時間調整に座っていた。


大きな開口部を有するスペースである。



窓ガラスからのコールドドラフトで冷えるから、
それに抗うべく温水パネルヒーターが据えられていた。


23012001.JPG


あまり背の高くないやつ。

そのかわり、ギザギザのフィンをつけて
放熱面積を大きくしてある、そんなヒーター。



ここで上昇気流を作ってやって
コールドドラフトに対抗するのである。


手前の椅子に座っていても
冷感は感じなくて済むのである。



ちょっと視線を下げてみようか。


23012002.JPG


床スラブに、しっかりとボルト・ナットで留め付けてある。
かなり、がっしりと据えてある。

これなら、地震動で転倒することは有り得なさそうだ。



踏んだり蹴ったりする輩がいたら……。

ま、その程度によるかな。


フツーの人は、そんなことしない。

フツーじゃない人は、するかもしれない。


頻度と程度、それに尽きるだろう。



今度は、上を見てみる。


23012003.JPG


上部には、ブリーズラインからの温風が(たぶん夏は冷風)
吹き出すようになっている。


が。



ちと、開口部から遠すぎるかな。

「ペリメーター負荷処理」という観点からすると、
もうちょっとガラス面に近い部分から
吹き出したいという気がする。


けれど、まあ、そこまでこだわるものでもないかな。

なんか、支障でもあったんだろう。
それか、特に気にしなかっただけかも。


上から温風、
下からヒーター。



ペリメーターの設備の基本、のはずだけれども。



マルチパッケージが当たり前になりつつある現代、
こういう設備も「古い」ものになっていくのかも。



上は天井隠蔽ダクト接続形パッケージからの空気を
ブリーズラインで、
下は電気の放熱器で


っていうのは、今後も残りそうかな。



躯体+断熱材 の断熱効果に匹敵する
超高性能のガラスでも出てくるようになると
そんなモノたちも、不要になってくるのかもしれないね。
(「ペリメーターの設備」おわり)
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2023年01月18日

養生してもらえなかった冷却塔

シーズンのお役目を終えたら、
ちゃんと養生してもらえるのが当たり前。


なんて、思うでしょ?



でもさ、何事も例外ってものが
あるんだよ。



中に雪が入り込まないように、
モーターとかファンとか、
凍結膨張の圧倒的な力に破壊されることのないように
養生して欲しいところでしょ?



でも、そうじゃないヤツだって、
いるんだよね。



もちろん、
循環する冷却水は
完全に抜いてもらってるだろうね、
いくらなんでも。


冷却水管内で凍ってしまって
あちこちの継手やバルブを
ぶち破っちゃうもんね。



さて来夏、
キミはちゃんと働けるのかな。


冬季間に受けた多くの傷により
稼働不能になってなきゃいいんだけど。



23011801.JPG
(「養生してもらえなかった冷却塔」おわり)
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2023年01月14日

配管が伸ばされていく

配管工事が、粛々と進められている。



工期的に、スケジュール的に
いろいろあったのかもしれない。


すでに内装ボードが仕上がって、
配線器具や避難口誘導灯なども仕上がって、
そんな中で蒸気配管が伸ばされているところだ。


23011401.JPG


支持金物が、先に取り付いている。


勾配とか微妙に合わせなくちゃならないから
結構大変な作業である。



工場的な部屋? のため
蒸気配管は露出であるようだ。


まあそもそも、イマドキ一般的な建物で
蒸気設備が出てくることはあまり無いだろう。



冷温水や給排水管とは異なる施工になるわけだけれど
そんなノウハウも失われつつあるんだろうなぁ。


施工者も、設計者も、
どんどん限られてくるんだろうなぁ。



時代とともに。
(「配管が伸ばされていく」おわり)
posted by けろ at 20:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 空調設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年01月13日

やあ、GHP

外壁の凹んでいるところに
ガスヒーポンが埋め込まれているよ。


23011301.JPG


いや、「埋め込まれている」というほど
埋め込まれてる感は無いのだけれど、
機器が外壁からあまり出っ張らないように配されているから
やっぱり「埋め込み」の趣ではある。



まだ、配管はつながっていない。

だいだい施工が終わって、気密試験中であるようだ。


23011302.JPG


燃料としてのガス管は写っていないけれど、
そっちもつながらなくちゃいけないし、
電源も必須だ。



だんだんと、機能を果たせる状態が近づいていく。



設備機器なんて、「働いてナンボ」であるからして
早く役に立つ日を思い見ている……なんてことはないな。

モノだからね。


でも、無意味な感情移入をしてしまいそうにもなるね。


子どもの成長を見守るような?
(「やあ、GHP」おわり)
posted by けろ at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 空調設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年01月08日

典型的なペリ放熱器

ホールの屋外側はガラス張りになっていて
ガラス下部には放熱器が設置されている。


典型的なペリメーターのカウンターであり、
埋め込まれているファンコイルユニットも
典型的な付き方となっている。



23010801.JPG



室内側最下部のスリットから室内空気を吸い込み、
カウンター内に隠されている冷温水コイルで温度調節されて
カウンター上部の吹出口から空調空気が吹き出される。


ガラス面に当てて、
外界からの熱擾乱を極力緩和し
室内環境を快適に保つ。

そういう存在である。



ガラス上部にブリーズラインが配されていれば、
「典型的な」配置である。



しかし近年、冷温水システムを使用しない施設も増えた。


全部マルチエアコン(またはマルチガスヒーポン)で
賄えてしまう。

冷温水システムよりも、お守りがやりやすいし。



こういう造りが「典型的」ではなくなる日も
近いのかもしれない。



昔から言われているように、この世は移ろいゆくもので
変わらないものはそうそう無いのであるけれど、
「せつび」もまた、諸行無常なのである。
(「典型的なペリ放熱器」おわり)
posted by けろ at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 空調設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年01月07日

熱源インフラ

「インフラ」と言ったら?



上水、下水、ガス、電力、電話、ネット
あたりが、最近の定番であろうか。



なんだけれども、「企業城下町」に行くと
熱源のインフラも通っていたりする。



「地域冷暖房」のような感じで
工場の熱源から熱媒(蒸気)が供給されるものである。



近年では埋設にするのであろうが、
昔の施設であれば露出になっているのが普通だ。

埋設するよりも安価に出来る。



こんな配管を、ぱっと見ると
「一体コレナニ?」ってなるんじゃないだろうか。


23010701.JPG


だいぶ錆びついている鋼管架台に
架空の配管が伸ばされている。


ここでいう「架空」とは「現実には存在しない」という意味ではなく
「空中に架けられた」という意味である。
見ての通り、実在していて、写真に写っている。



この主管は、何棟もの集合住宅の脇に通されていて
各棟に分岐管が飛び込んでいる。


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トランスを経て電力引き込みが行われるのと同様に。



配管そのものもそれなりの重量があるのだけれど
引き込み用に重たい弁類が設けられることもあって
また継手部分に荷重がかかるのを避ける意味もあって
分岐部には鋼製の引き込み柱が設けられている。


23010703.JPG


分岐箇所を、いろいろな角度から見てみる。


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それにしても、引込柱の良く錆びていること。


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インフラ主管から下方に取り出された分岐管から、
凝縮水が排出されるようになっているようだ。


主管も引込管も、保温材が巻かれた上にラッキングが施されているため
配管そのものよりも見た目がだいぶ太くなっている。



主管が振り上げられる部分には
凝縮水の放出管が設けられていた。



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写真では写っていないが、
末端からしゅうしゅうと音がして
湯気と凝縮水とが出ていた。


通りがかりの人が火傷したら大変なので
フェンスで囲われていた。



分岐部の近影を撮る。


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バルブ操作用に、背かご付きの鉄梯子も設けられている。

ラッキングは何度か更新されているんだろうか。
見た感じ、それほど劣化していないようだ。



配管の支持間隔は、主管の支持柱の間隔よりも短いから
いろんな鋼材等を駆使してうまく吊ってある。
「建築設備」の範疇ではないなぁ。



もちょっと、角度を変えて。


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地元企業もかつての隆盛が過去のものとなり
規模縮小・事業移転などが繰り返されていて
最盛期に向けて増設に増設を重ねられた社員向けの集合住宅も
どんどんその数を減らしているところである。


現在はまだ現役であるが、
いつまで活躍できるやら。



すでに、自前で敷設した上水管や下水管は
地元自治体に移管されている。

電力もたぶん、電力会社に移管されたものなのだろう。



いわゆる電柱と同じように、
識別のプレートが貼られている。


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「新日鉄住金柱」

そう記されている。



NTT線も共架されている。
権利関係が、一般の地域よりも複雑かも。


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電話線と、光回線と。


この中では光回線が一番新しいのだろう。
ネット社会になる頃からなのだから。



多くの地域ではあまり見かけない蒸気のインフラも、
やがては廃されていってしまうのだろうか。

人口が減り、都市規模が縮小し、
需要先が減っていけば
そうならざるをえないのだろう。


今ならまだ辛うじて稼働中のものを見られる
「生きた化石」のような存在に
なりつつあるのかもしれない。
(「熱源インフラ」おわり)
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2022年12月23日

捕まってる? 暖房機

でっかい床置きの温風暖房機が
鉄格子の向こうに監禁されている。


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監禁しなくったって、
逃げて行きはしないのに。



目隠しされているようでいて
スカスカルーバーだから、
むしろ見せしめに遭っているみたい。



どんな悪事を働いたというの?



もうかれこれ何十年も
囚われのままここに在るようだ。



差し入れ、もとい、スイッチ操作のために
格子が1本だけ外されている。


看守(管理人?)との接点は、
そこだけ。


差し入れも何も無し。



メシとして、直結された配管で灯油が送られてくる。
電源もケーブルを通じて送られてくる。


燃焼空気はルーバーを通じて室内から供給される。


排泄は下じゃなくって、上方へ燃焼排気として排出される。


外界との繋がりも、そのくらいだ。



すぐ目の前に置かれた椅子に座る人は
強烈な温風に驚くだろうか。


それによって、
この囚われの温風暖房機に気づくだろうか。
(「捕まってる? 暖房機」おわり)
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2022年12月22日

客室のノズル

宿泊施設によくあるのは
ドアから入ってすぐの天井内にファンコイルや室内機を収めて
ベッドルーム方向へ空調空気を吹き出すという形。



玄関部分は下がり天井になっていて、
天井の高い居室部分との段差壁に制気口を設けるのだ。



ファンコイルや室内機は、
吸い込みパネルがそのまま見えるビルトイン形であったり、
多少グレードを上げたところなら別途吸込口が設けてあったりする。


吸込みグリルも吹出しグリルも、
機器メーカーの標準付属品が使用されることもあるし、
制気口メーカーの標準品が使われることもある。



ちょっと珍しく感じた例。


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ノズル、だった。



たいていVHSタイプのものであった記憶しかないので
ちょっと新鮮に感じたわけだ。



風向を調節できるタイプなので、
なにかと便利かも。


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誰かが動かすかどうかは別として。



感知器が近くにあるけれど
ノズルからの空気が直接吹きかかることはないから
消防の方も問題にはしない、よね?
(「客室のノズル」おわり)
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