2022年01月12日

きょうのSK

掃除用流し。

「SK(エスケー)」と呼ばれる。


トイレとか掃除用具入れとか、
水回りに設けられて
掃除なんかに使われる器具である。



オモテに出ている便器などと違って
ブース内に隠れていることが多いので
あまり目にしないかもしれない。


たまに露出でついている古いトイレがあったりするけど。



きょうは、ちょっとこのSKを眺めてみよう。


22011201.JPG


給湯栓は、改修されている。

元々は給水栓と同じく
ライニング内に配管された給湯管に接続されていたのだけれども
給湯管が劣化してきたからかどうだか、
給湯のみやり直した感じだろうか。



給水栓のような普通のハンドルではなくて
レバーハンドルにしてある。

このほうが使いやすかったのであろう。



水栓の先端には、短いホースも捩じ込んである。
水ハネがきつかったのかどうか。


元の給湯管の端部は
化粧プラグで塞いである。



ちょっと下の方も見てみよう。


22011202.JPG


給湯管を床下でやり変えて、
床面から生やして、
左側に振ってから立ち上げてある。

なかなか狭いところに苦労して配管し、
保温材と外装仕上げを施してある。


タオル、雑巾、モップの頭、バケツ、洗面器、洗剤その他。

限られたスペースに、所狭しと並べられているのである。
それがSKの宿命。


配管用として必要なのだが、
ライニングは物置台としても活躍できている。
副次的な効能である。



別のSKも、見てみる。


22011203.JPG


やはり同じように給湯管のみやり替えてある。
ホースが取り付けてあるのも同様だ。
給湯管が床から生えているのも一緒。

ただし、この給湯栓はレバーハンドルにはしてない。
その違いは、なんだろう。



もうひとつ、違いがあった。


22011204.JPG


ここ、旧給湯栓の穴が、そのままだ。

別の端部も切り離してあるから、
問題無いと言えば問題ないのかもしれないけれど
中で虫とか増えてもイヤだなぁ。


ご丁寧にプラグを付けなくても良いから
パテでくらいは埋めておきたいものだなぁ。


22011205.JPG


そう思いませんか?



ここのSKには、ライニングがない。

だから、いろいろな小物をちょいと置いておく場所がない。
そういう意味でも、ライニングはあったらいいかなぁ。

でも配管更新などの際には結局こういう感じになるから
(ライニングごとやりかえるのは不経済だ)
いっそ無くて良いのかもしれない。
別途棚でも取り付けておけば
小物置場にも困るまい。



というわけで、きょうのSKでした。
(「きょうのSK」おわり)
posted by けろ at 10:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年01月06日

大人と子どもの小便器

とある、トイレ。

壁に沿って、小便器がずらっと並んでいる。


22010601.JPG


そんなに安っぽくもないけれど、
よく見るとかなりコストを節約した感じの造りである。


機能重視。

とにかく人数を捌くことが第一。

でも、たいていはこれで十分なのだ。



日本の新築のトイレは、
ついつい頑張って、コストのかかる造りになってしまうことが
多いような気もする。



トイレは、幼い子を連れた親も利用する。



床面の清掃性を高めるために壁掛形としてある小便器だけれども
床置きの小便器と違って小さな子どもが使用するには、
位置がちょっと高すぎる。


よって、子ども用の小便器も設置されていた。


22010602.JPG


黄色いグリップと、ペンギンっぽい足型がカワイイ。



なぜか、ビニール傘が
置き忘れられていた。



お子さんのことで手一杯で
傘にまで意識が向かなかったんだろう……か?


そのあたりの事情は、わかりようがない。
(「大人と子どもの小便器」おわり)
posted by けろ at 10:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年01月03日

雨水管を屋内に通さないなら

陸屋根の場合には、
屋上面にルーフドレン金物を配して、
そこに向かって勾配をつけて雨水を捕集する。


そして、それを雨水管を通じて屋外のしかるべき場所まで
通していくことになる。


この雨水管をどこに通すのか、
常についてまわる課題であったりする。



他の配管とともにパイプシャフト内に通したり、

直近にそういうスペースが無ければ、
柱型の仕上げボードを少し大きく囲って
そこに立て管を通したり、

バルコニードレンならば、
そのまま縦に露出で通すことも多かろう。

バルコニーじゃなくても、
立体駐車場くらいであれば
露出で通していてもあまり目障りではないだろう。



ちょっと変わった造りのものを、見かけた。
築後相当の年月を経た建物のように見える。


22010301.JPG


屋根を一部出っ張らせて、
そこにルーフドレン金物を取り付けて、
そのまま配管を露出で外壁に通す、と。



コーナータイプのドレンを設ける例は
まあまあ見かけるけれど、
これは結構大胆である。


別に、良いとか悪いとか、
そういうことではない。

これも一つの在り方なのだ。



せっかくなら、
外壁のボーダー模様に合わせて
配管を一部青く塗っても良かったのでは?

なんていうのは、野暮ってもんだ。


そんなことは求められちゃいないのだ。
この設備には。
(「雨水管を屋内に通さないなら」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年12月29日

自動にあらずんば

新型コロナウイルス感染症の拡大以来、
もうどこに行っても自動化、自動化、の嵐である。



ドアじゃない。
水栓の話なのである。



21122901.JPG


とあるトイレに並ぶ洗面器も、
ことごとく後付けの自動水栓になっていた。

電源を持ってくる必要があるから、
壁面にボックスやモールが取り付けられている。


コンセント電源、
もうちょっと近くにもってきても良かった気がするのだが。



自動水栓もどんどん型番やデザインが変わるから
それらを的確に把握していれば
いつの時代の施工だかすぐにわかるのかもしれない。


21122902.JPG


ま、なかなか正確には覚えられないけれど。
切実な必要性があんまり無いから。



新築だと、もはや「自動にあらずんば水栓にあらず」
状態である。


驕る自動水栓は久しからず……となるのかどうか。

それとも完全にデフォルトとなるのか。



「せっかく手をきれいに洗っても、
 洗った後に蛇口のハンドルを触ることで、
 菌類、ウイルス類が100%再付着します!」


このように宣伝(啓蒙、なんだけど)されてしまっては
なかなかそれに抗うことは難しい。


やはりデフォルトにならざるを得ないのだろうか。

「先立つモノ」次第、なのだろうか。
(「自動にあらずんば」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年12月27日

ビタビタにくっつけて

衛生器具類を据え付けるにあたって、
納まりが厳しいことも、ままある。


特に、改修工事に際しては
据えられる部分の面積が限られているだけに
なかなか苦労することも少なくない。


バリアフリー対応において、
そんな感じだったんだろうなぁという例を見かけた。


21122701.JPG


どうだろうか?



おそらく、バリアフリーとかユニバーサルデザインとか
そういう施策により、
オストメイト対応の汚物流しを設置しようとしたのだろう。

現在はもっとコンパクトな製品もあるけれど、
ここに至るまで汚物流しはいろんな変遷を経てきている。
この施設でこれを据えた当時には、
この型しか無かったのだろう。


隣の洗面器と、ビタビタにくっつけて取り付けられていて
もちろん隙間に手は入らないから、
下から持ち上げて、右からも支えて、
がんばって据え付けたに違いないのだ。


設計図の段階であれば、
描くだけなら如何様にも描けよう。

しかしそれを実際に具現化するとなると、
ほんと、大変なものである。


作業された方々のご苦労がしのばれる、
そんな汚物流し。
(「ビタビタにくっつけて」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年12月17日

受水槽付のポンプ

公共の水道インフラが無い場所にある建物。


でも、水は必要なのだから、何とかしなくちゃ。


「何とか」って言ったって、
どこかから汲んでくるか、井戸を掘るかしかないわけで。



お、井戸があったね。

もちろん、時代劇に出てくるような
つるべで汲む井戸じゃぁない。


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深井戸用と書いてある、ポンプで汲み上げる
そういう「井戸」だ。

水量や水質の条件さえ悪くなければ、
井戸だって使うことができるのだ。



開けてみある。


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まあ、普段の用は、盤表面に出ているボタン類で
操作するだけで事足りるのであって、
中を開けてみる必要性はあんまり無い。

何か問題があったりメンテナンスや改修する際に
ブレーカーを落とすときくらいか。

あとは、たいていこのような盤の中には
図面などが押し込めてあるから
それを見るときかな。


ほら、左っかわに折って挟んであるでしょ?


盤には、こんな表示もついている。


21121703.JPG


メーカーの仕様が書かれているやつ。

工事名とか施工者名とか、そういうプレートが
取り付けてある場合だってある。



井戸で汲んだ水は、一度受水槽に貯めてあった。


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パネルタンクじゃなくて、一体形のやつ。

井戸の水量が今ひとつだったり、
状況に応じて給水したかったり、
そんな際に設けることもあろう。



この受水槽、下部に給水ポンプが押し込んであるやつ。


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水槽の六面点検も兼ねて上げてある架台部分に
ポンプも押し込めてあるから、スペースは節約されている。


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ポンプ2台、アキュムレータータンク、制御盤が一体となった
ユニット形の給水ポンプだ。

非常にコンパクトになっている。



さっきの負荷井戸ポンプ制御盤の中に入っていたのは
これだった。


21121707.JPG


なんと。

井戸ポンプの図面じゃなくて、
受水槽一体形給水ユニットの図面だった。


ポンプの性能曲線や

21121708.JPG

制御盤(井戸ポンプじゃなくて給水ポンプのほうの)の
仕様書なんかも一緒だった。


21121709.JPG


んんん。


井戸ポンプの情報は、無いんかい。



新築の時には、設備設計図や計算書をはじめ、
機器類の納入仕様書やら取扱説明書やら
さまざまな情報が建物本体とともに引き渡されるのであるが
いざ何か改修しようとなると、
たいていその類のモノは無くなってしまっている。

まあきっと捨てたわけじゃなくて
どこかにあるんだろうけれども
行方不明になっていることが多い。

民間建築だけではなくて、
公共建築であったとしても。



なんでだろ〜。



役所によっては、「10年後に廃棄」という
恐ろしい表示の箱に入っていたりする。


この建物、10年しか使わんつもりかね?


むしろ長寿命化を図って、50年も60年も
使いたいんじゃなかったっけ?


なのに図面以外の資料(計算書とか技術資料とか)は
すぐに廃棄しちゃって大丈夫なの?

大丈夫なわけ、ないじゃん。

だから、改修計画の際に困ってるんだけど。



なぁんて、ちょっとしたトラウマが蘇ってきてしまったよ。


井戸ポンプ制御盤の中に隠されていた
給水ポンプの資料。

一種、宝探しみたいなもんだね。
(「受水槽付のポンプ」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年12月08日

とにかく無理矢理つなげたのだ

食堂的なスペースに
洗面器が2組、取り付けられている。


ここで顔面を洗う人を見たことはないが、
ほとんどの人は手を洗うために使用するのであるが、
洗「手」器ではなくて、洗「面」器と呼ぶ。

もう、そういう一般名詞であると認識されているから
特に違和感は感じないのだ。



そして、その横に、
給茶機か何かが置かれていた。

コップを置いてボタンを押して、
水やお湯やお茶を出す、あれだ。


このための水は、水道管から引いてくるわけだ。


後付けなんだけれども、
壁や天井や床下から給水管を持ってくるのは大変だ。
内装仕上げや躯体をいじらなくちゃならないから。

排水も取りたいのだけれど、
床に穴をあけてどこか近辺の排水管に接続するのは
やはり大変だ。



だから……


21120801.JPG


手近にある洗面器用の給水管と排水管とに
とにかく繋いじゃえっ!

ということだったのかどうだか。



長〜い給水用のフレキ管は、
まあ、良いとしよう。

つながってさえいれば、給水されよう。



駄菓子菓子、いや、だがしかし、
排水はこれで良いのか!(反語)



だら〜んと撓んだ部分には
排水が溜まりっぱなしである。

U字にもならない、
ゆるやか〜な皿型トラップとでも呼ぼうか、
そんな、なんちゃってトラップを形成している。



これを見ちゃあ、近寄りたくなるよねぇ。


21120802.JPG


ふむふむ。



給水は、止水栓以降で分岐をかけているのか。

排水は、Pトラップを無理矢理押しやって、
ライニングからの排水管を伸ばして分岐して
そこにホースを突っ込んでいる、と。

突っ込めていると言えるのかどうか。(反語)



少〜し、角度を変えて。


21120803.JPG


頑張ったことは、認めるべきかもしれない。

機能上、美観上の難は、如何ともし難いけれども。



ついでに右隣の洗面器の付け根も見てみるけれど、


21120804.JPG



このカバー、
外れているのを「よく」見かける。


ま、どうせ洗面器の下で、
こういうことでもなければ誰も見ないし、
気が付かないんだろう。



ま、とにかく、繋がっていないよりは、
排水垂れ流しよりは、
マシなのかもしれない。
(「とにかく無理矢理つなげたのだ」おわり)
posted by けろ at 12:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年12月07日

和の流しだったはずのもの

たぶん、茶道をするような、そんな部屋のはずだ。



ただ、築後だいぶ年月を経て、
給水管更新の必要なんかがあって、
しかも内装を剥がしてまで配管を隠蔽にするのは
手間もコストもかかるから、
露出でいいや、っていうことで
やり変えたんだろう。


21120701.JPG


たぶん、おそらくは、新築当初は、
こんな無粋な自在水栓なんかじゃなくって、
銅で出来ているような、和室っぽい蛇口がついていたんじゃないかな。


「蛇口 銅」なんかで画像検索すると出てくるようなやつだ。



まあ、見た目だけなんだけどね。


でも、それほどものすごく高いわけでもないから、
ウン万円も余計にかかるわけじゃないんだから、
すこ〜し気を遣っても良かったんじゃないかなと
ちょっと残念に思ってみたり。


自分がカネを出すわけじゃないのに、
まあ、勝手な話である。
(「和の流しだったはずのもの」おわり)
posted by けろ at 23:48| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年12月05日

たまには掘ってあげても

散水栓ボックスを、開けてみた。


仕事ですよ? 仕事。

いくらワタクシだって、
何の脈絡もなしに他所様の散水栓ボックスを
無闇矢鱈に開けて回ったりはしません。



ずいぶんと長らく使用されていなかったようで、
こんな有様になっていたのである。



21120501.JPG



もっと底は深いはずなのに
カランのハンドルも埋まりそうな勢いで
土? 泥? 葉っぱまで入り込んでいる。


何かの生物による繊維状の放出物が
湿気で輝いている……。



一応、飲料水とおんなじ給水管に接続されているのだ。



水栓のコマで止水されているとは言え、
あんまり衛生的じゃあないんじゃないかな。



ほんとうに、ごくたまにでいいから
掘り出してあげても、バチはあたらない。


1年に1回、なんて贅沢なことは言わないからさ、
5年に1回くらいは、掘ってあげてもいいんじゃないかな。



もっとも、まだこうやって見つかるだけマシなのかもしれない。



もはや地中に埋まってしまって
その所在さえわからなくなってしまった散水栓ボックスも
あるやもしれぬのだ。



完成図に描いてある散水栓が、
埋没して行方不明になっているものなのか
単に実際の工事では取り付けなかっただけなのか
もはや誰にもわからないことになっている例は、
気づかれていないだけで、
多々あるんじゃないだろうか。


そうではないことを願うのだけれど。



上の散水栓ボックスも、
あと5年くらい放置していたら、
行方知れずになっているのかも。
(「たまには掘ってあげても」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年11月28日

掃除用流しって、健気じゃぁないか

「掃除用流し」って、
必要であるのだけれども
たいていどこか隅の方だったり掃除用具置場内だったり
狭いところに押し込められていて、
どっちかと言うと陰キャなのである。


きれいな水は流してもらえず、
鼠色に汚れた雑巾水を流されたり
すえた臭いのするゲロ掃除後のモップを洗われたりして
あんまりキレイなイメージは持たれようがない。



周囲には所狭しとバケツ、洗剤、モップ、ちりとり、ゴム手、
その他何でも置かれまくって文字通り足の置き場もない。


21112801.JPG



洗面器のように誰かがその前で化粧直しをすることもないし、
洋便器のように上に座って考え事をしたり、スマホを眺めたり、
つらさをじっと堪える人も、来ない。



たまに、忙しそうな掃除係の人が
テキパキと、あるいは気だるそうに、
自らの仕事をただ黙々と果たしに来るだけだ。


でも、文句も言わず(ただの陶器だ。言えるわけもない)、
ただ、そこに在る。

便所改修に伴って撤去される、
あるいは建物自体が解体される、その時まで。


こういうのを、「健気」って呼んでもいいのかどうか。



でも敢えて言おうじゃないか。


「健気だね」と。



次々とデザインも機能も洗練されていく他の衛生器具と違って、
変わらない、SK22A。
(「掃除用流しって、健気じゃぁないか」おわり)
posted by けろ at 13:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年11月26日

酸素を貯めてある

あんまり普通の建物では見かけないけれど、
ちょっと大きめの病院の脇には、結構あるモノ。

液化酸素の大きなタンクが置いてあった。


21112601.JPG


なかなかに厳重な柵で囲われていて
「火気 油脂厳禁 無断立入禁止」と
看板が貼り付けてある。



手術室とかICUとか、一般病室であっても、
酸素吸入が必要な患者さんがそれなりにいるから。


病室にもたいてい、酸素(と吸引)については
壁面にアウトレットが備えられているはずだ。



お世話にならないに越したことはないけれど
万が一の際にはとても助かるものである。



うしろには、蒸発器。


21112602.JPG


絶賛稼働中であれば、
ここに霜がびっしりついていたりするのであろう。



それにしても、だ。


冒頭の画像の看板なんだけれど、

「火気 油脂厳禁」は、まあわかる。


でも「無断立入禁止」ってのは、一体何なんだろう。

そもそも柵で囲ってあって鍵までかけてある場所に
うっかり入ってしまうような輩がいるのかしらん。



うっかりじゃないとしたら、
故意に入ろうと目論む人物が居たとしたら、
そういう御仁がこの看板を見て

「ああ、無断じゃダメなんだね。やめとこ」なんて
引き返すだろうか?

故意に入ろうとする時点で非常識なのだから
看板の注意を見て思い留まるなんていう
常識的な行動を取るだろうか?



「立入禁止」


この表示、いっつもモヤッと来るんだよなぁ。



いや、ワタクシは入りゃしませんよ。

たとい看板が無くったって、
「どれどれ」なんて、入りませんよ。



「観察家」だから、怪しいって?



そんなぁ。疑わないで欲しいものです。

ワタクシはいつだって、
ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ
「せつび」への興味関心が人よりも強めだっていうだけの
善良な一市民として「観察」をしているだけなのです。


それも、仕事じゃなければ、
長時間じっくり観察するなんていうことはなくて
ほんとにごく一瞬、せいぜい数十秒の観察と撮影。

それだけなんだから。
(「酸素を貯めてある」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年11月25日

バイブラ装置に送るためのブロアポンプ

機械室内で唸っている、
ちょっとした装置。


モーター直結の回転体があるように見える装置。


21112501.JPG



配管が2本接続されていて、
手前左のやつは送り出す管。

装置から出てすぐに上方に分岐して
バルブを介して漏斗状のものが取り付けられている。


もう1本は、ただ上部が開放されている管。
ここから空気を取り入れて、
この装置で圧縮して、
空気を送り出す「ブロアポンプ」である。

「ブロワ」と書いてあることもある。



この先は、浴槽の底につながっていて
底面からブクブクと気泡を放出する「バイブラ」として
利用される。



ただ湯が溜まっているだけの浴槽だけではなくて
気泡浴(バイブラ)だったり、ジェット噴流浴だったり、
打たせ湯だったり、
大浴場なんかの浴槽には、いろんな機能が付加されているものも多い。



それぞれの機能には、
それぞれの配管が、装置が、接続されていて
人の見えないところで
しっかりと働いているのである。


「黙々と」というわけではない。
動作中は結構唸っている。

でも、客前ではそれを見せないのである。
陰で密かな努力を続けているのである。



ビッグボスみたい?
(「バイブラ装置に送るためのブロアポンプ」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年11月24日

何とかして固定しようと

何度も改修を重ねたと見える、
とあるトイレのブース内。


紙巻器の取付に少々困難が生じていたのか
それを何とか解消すべく
なかなかガンバッタ細工が施してあった。


21112401.JPG


手すりと紙巻器とを結構無理矢理という感じで接続して
固定しようと努めている感じ。


紙巻器用の固定ビスが、うまくボードに刺さらなかったか
ボードが劣化していてビスをうまく受け止められなかったか、
紙巻器自体は何とか留まっているけれど
利用者が手をかけたりしてちょっと力がかかると
すぐ取れちゃう状況だったか。



理由は何ともわかりかねるけれども
誰かが苦心して取り組んだ成果であろうことは
想像できる。


新築・改修後のピカピカの状態であったら
こういうのはご法度であろうけれど
改修に改修を重ねてあちこちその痕跡が満ちているような場合だったら
こんな応急処置もまあ、良いんじゃないだろうか。
(「何とかして固定しようと」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年11月08日

とあるトイレにて

ちょっと小用を足そうと寄ると、
足元にあるモノ。


21110801.JPG


何だか、わかるだろうか。


わからない方は、フツーの人。

わかる人は、たぶん寒い地方に住む人。
または、住んでいたことがある人。



水抜き栓、もしくはドレンバルブ用の
フロアハンドルである。



床面にフラットになっているレバーを起こして回転させると、
給水管の引き込み管側を閉止して
屋内側配管内の水を排出する機構になっている。


詳しくは、メーカーのカタログ なんかを見ると、わかる。

水道凍結が日常的である地方には、
必須のモノであるが、
日本国一般の地域に住む人にとっては
一生お目にかかることがないかもしれない品でもある。



21110802.JPG


床下から給水されているようだけれども
たとえば夜間冷え込んだりすると
屋内の水道管内が凍結してしまう恐れがあるから
暖房機や温床線巻きなどの手段で「暖める」か、
凍る水そのものを無くしてしまう「水抜き」か、
どちらかの手段が必要となるわけだ。


暖めるには、エネルギーが必要だし、
水抜きには、手間が必要。
抜いてしまう分の水は、無駄にもなる。

でも、凍らせてしまったならば
それはそれはエライ手間と苦労と費用を要する事態になるので
侮るわけにはいかない。


たまに、甘く見て懲りた方の体験談に接することも
無いわけではない。

ワタクシ自身も、苦い経験がある者の一人ではある。



寒いから、手洗いの水も冷たい。そのままだと。

というわけで、やはりお湯を出したいものである。


21110803.JPG


このトイレの手洗器の下部には
小型の電気温水器が設けられていた。


小さいけれども、それなりの値段するので
TOTOさんとかせっせと宣伝して販促に努めている。

「コロナ対策で、しっかり手を洗うには、
 水よりもお湯!」

とても説得力があるから、
自動水栓とともに需要は拡大中であるという。

商魂逞しい、と感心するか、
公衆衛生に多大な寄与をしている、と賞賛するか。
いずれにせよ、長期の低迷により衰えたと言われて久しいとはいえ、
日本国の豊かさの一端を表していると言えないだろうか。



と、この画像、
何やら右上のほうからおりてきた配管が
排水系統に接続されているように見える。


21110804.JPG


ちょっと、あまり見かけない
特殊なつながりじゃないだろうか?



この管の先は、天井内へと伸びている。
(というか、天井内から降りてきている)


21110805.JPG


トイレの外の天井部分を見る限り、
どうやらエアコンのドレン管のようである。

エアコンドレンの処理は、
それなりに悩みどころでもあるので
こういう感じもまたアリかな、ってところか。

途中、ウォーターベストみたいなやつを
つけてあるよね? きっと。

そのまま排水系統につながっていたら
天井内が臭くなるから
何らかのモノは必要なのだ。


頻繁に人の出入りがあるトイレだと、
なかなかこうじっくりと観察できないだろう。

空いてるところで、良かった。



仕事で調査する時には、
ちゃんと「調査中」って表示つけたり
時間が短い場合には、いかにも調査中とわかるように
敢えて工具カバンとかドアの所に置いておいたりするんだけど。

トイレを使おうとして何気なく入ってきた時に
なんか写真撮ったり床点検口開けたりしてたら
びっくりされるもんね。

使いたそうな人が近づいてきたら、
「どーぞ、どーぞ」って言って
その場を暫し離れていれば良いのだ。



仕事じゃないとき、
自分自身が利用者として入ったときに、
人が居ない&暫く来そうになければ
観察して、面白ければ撮る。




いろんなトイレの「ちょっとした違い」が嬉しくって撮るんだけれども
初めての子供が生まれた時に写真を撮りまくる親みたいなもので
他人が見たら、ちっとも変わりばえのない
同じような写真ばかりになっている
そんな感じで、ね。


いいんだよ。

本人が満足してるんだから。
(「とあるトイレにて」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年11月03日

便座の色を意識するかしないか

昔の衛生陶器には、
いろんな色があった。

カタログにもいろんな色のバリエーションが載っていて
なかなかカラフルであったものであるが、
最近はめっきり色数が減った。


TOTO株式会社の2021年カタログ P.17には

#NW1 ホワイト
#SC1 パステルアイボリー

この2色が標準色としてあるのみで、

#SR2 パステルピンク
#NG2 ホワイトグレー

の2色が納期約2週間の受注生産品となっている。


よほどの大型物件で大量注文があれば
特注対応をしてもらえるのかどうか。

生憎該当するような案件に関わったことがないので
知る由もない。


古い飲食テナントビルに入る店のトイレなんかに
昔のいろんな色の便器が据えられているのを見ることもあるが
徐々にその姿を減らしているのであろう。



ロータンク式の洋式トイレは
便器・タンク・便座の組み合わせになっているのだけれど
改修やら取り替えやらの都合で
色が揃わないこともある。

洗浄便座など、陶器メーカー以外でも造っているし。



そんな便器セットを見かけると、
やはり撮っておきたくなるのである。


21110301.JPG



白い便器・白いタンクに、クリーム色と表現したらよいのか、
そういう便座が載っている。


元々普通便座で、後から温水洗浄便座に取り替えた、
そんな感じだろうか。



21110302.JPG


照明がいまいち明るくないので違いがわかりづらいかもしれないが
こっちの便座はピンク系だ。

洗浄機能の無い、暖房便座である。


これも、普通便座からの置き換えか。



これらのように、便器と便座、
ごくたまに便器とタンクとの色が違ったりするのを見ると
嬉しかったりする。


止むを止まれぬ事情により
心苦しいながらも仕方なく
心ならずもそうせざるを得なかった苦渋の決断に対して

「嬉しい」

なんて言ったら、怒られるかもしれない。



でも、むしろ心を軽くしていただきたいものだ。

「不本意ながら」と思っていたことが
実はある人物にとっては希少価値を感じるものである
可能性もあるのだと。



切手とかコインなどの収集家にとっては、
何かしらの「エラー」が出来てしまったものこそ
価値あるものだったりするのだ。


ペットの動物でも、
特殊な模様や毛並みを有する個体のほうが
重宝されたりするものなのだ。



そんな風に捉えることができたら、
物事結構気楽に取り組めるのではないだろうか?



だからと言って、
エラーに満ちた設備設計図は
誰にとっても希少価値などではない
ただの「クズ」と言われてしまうので
そっちのお仕事はちゃんとやらないとならないのだ。

(っていう、自戒なのだ)
(「便座の色を意識するかしないか」おわり)
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2021年10月30日

配管改修をした後の洗面器

あるところのトイレに寄ったら
配管改修をした後と思われる洗面器が並んでいた。



その改修自体が、結構前のことだったのだろう、
すでに「故障中」となっている。


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何が故障しているんだろう?

カランがダメになった?

排水が詰まった?

少なくとも止水栓は機能しているようだ。



水石鹸入れと、混合水栓のスパウト部が取り外されていて
こういう状態を目にすることは珍しいだろう。



給水管も給湯管も排水管も、
一斉にやり替えたのだろう。


元々ライニング内に配管されていたものを
ライニングごと壊してやるのではなくて
配管のみ露出で通してつなげましたという状態。



こうなると、ちょっとしゃがんで下から見てみるしかなくなる。


21103002.JPG


なかなか、うまい具合につなげたものである。



Sトラップには、この長さのものが部品としてあったものか
下部を切断して使ったものか、
よくわからない。



配管保温の外装材が綿布巻きになっているから
結構昔の施工によるものだ。

保温材を巻いて、針金で留めて、
綿布を巻いて、目止めを塗って、
中塗りと仕上げ塗りをして……。

すごく、すごく手間のかかる仕上げなのだ。

よくこんな事してたなぁ。


最近の仕様だと、カバーをかけておしまいだ。


21103003.JPG


支持金物もボルト・ナットも、全部クリーム色に塗ってあって
執念を感じるくらいだ。



タイルも、目地も、
だいぶ劣化してきている。


打診棒を当てたら、
かなり浮いているヤツが多いんじゃないかな。



遠からず、トイレの全面リニューアルでも行われるんじゃないかな。
(「配管改修をした後の洗面器」おわり)
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2021年10月21日

人が降りられる排水桝

既設の桝を調べる必要があることもある。


21102101.JPG


排水をつなぐ必要があるとか、

流れが悪いことの原因究明だとか。



最近は塩ビ製の桝がかなり多いけれども
既設の桝にはコンクリート桝もたくさんある。



深いものになると、ある程度の大きさを確保して
メンテナンスできるようにしてある。


21102102.JPG


タラップが取り付けてあって、
人が降りていくことができるようになっている。

これが無いと、中で何かするのはとても大変な作業になる。



あんまり大きな鉄蓋だと重たくて開けるのも大変だから
蓋口径は600mm、内部の桝は900mm、というふうに
なっているものも多い。

「人孔桝」などと呼ばれることもある。



最近の塩ビ桝だと、口径は150mmとか200mmとかだから
絶対に人は入っていけない。

かわりに棒付きの鏡とか、
内視鏡的なカメラとか
そういうもので内部を確認できれば良し、
という発想になっている。

建築では。



公共下水道では、
特に流量が多く太い系統になれば、
やはり人が入っていくことができるのが理想だ。


もっとも、管内探査ロボットなど
いろいろなものが出てきているから
人が入るなんていう「原始的なこと」は
どんどん減っていくのかもしれない。
(「人が降りられる排水桝」おわり)
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2021年10月19日

寒冷地の水道管は深いのだ

地面に、鉄蓋がある。

長方形のやつ(角は面取りされてるけど)。


21101901.JPG


ご丁寧に「水道メータ」と鋳出してあるから
それであることが誰にでもわかる。


「メータ」「コンピュータ」「センサ」など
カタカナ後の最後に「ー」を付けない表記は
JIS Z8301:2011 に基づくものだから、
本来これが正しいとされている。

ま、日常生活では意識されないけれど。



蓋を開けてみる。


21101902.JPG


中には更に蓋がある。

断熱材の板である。



これを更に開けると


21101903.JPG


水道管とメータが出てくる。

ずいぶん深い位置にあるから、
目盛りを読み取るには
視力が良くなくてはならないだろう。



東京都心だとこんなに深い位置にメータがあるなんて
あり得ないのだけれども
寒い地域ではこのくらい深く埋めておかないと
冬になったら凍ってしまう。



建物の基礎などの「凍結深度」とは別に
各水道事業者などによる「凍結深度」によって
最低限の土被りが決められている。

建築のそれとは異なる(水道のほうが深い)ので
寒冷地における設計・施工時には注意が必要だ。


深く掘らなくてはならないから、
土工事も費用が嵩む。

積雪寒冷地では、断熱も含めて工事費が割高になってしまうのは
仕方ないのだ。

人件費はちょっと安いのかもしれないけれど。
(「寒冷地の水道管は深いのだ」おわり)
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2021年10月17日

洋式便器化したのだ

トイレブースの中に、
便器が斜めに取り付けられている。


そして、給水管とフラッシュバルブが
特徴的なつながりになっている。


21101701.JPG


元々和風便器ブースだったところを
なんとか洋式化しようと
苦心した跡なのであろうか。



既設の和風便器の向きによって
給水管取り出し位置が逆パターンになっているところもあった。


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給水管を床から350mmほど立ち上げてから横引きしているのには
何か深い理由があるのだろうか。


もうちょっと床ころがしに近い低い位置で横引きすると、
踏む人が出てくるからだろうか。


それとも、保温材の施工しやすさを考慮したものだろうか。


もしくは、設置可能なフラッシュバルブの寸法に合わせてみたのか。



新築のトイレではたいそうキレイに納まっているものだけれども
部分改修されたトイレではさまざまな工夫が、
あるいは苦心が満ちていて
味があるものだ。



そんなに気にすることはないのだ。



誰も気付きゃしないのだ。



一瞬違和感を持ったとしても、
そのうち慣れてしまうものなのだ。



なんていう言い訳も、できなくもないのだ。



壁給水パターンもあった。


21101703.JPG


便器の前出の少ないコンパクトなものならば
斜めに付けなくてもなんとか納まった感じ?



改修トイレは、見どころ満載なのだ。
(「洋式便器化したのだ」おわり)
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2021年10月13日

鋳鉄管と鉛管と

見た目、格好良いと思うんだ、
鋳鉄管って。


なんか、メカメカしてるじゃん?


21101301.JPG


どう? この赤っぽいやつ。



これに比べると、後方に移っている鼠色の配管は
あんまりメカっぽくない。

配管用炭素鋼鋼管(白)だ。

炭素鋼鋼管に亜鉛メッキを施してあるやつだ。



継手の前後が赤いのは、錆止め塗料だ。

錆止めにもいろんな色のやつがあるけれど
赤っぽいと、鋳鉄管とうまくマッチする。


なんて、誰もそんなことは気にしちゃいない。



鋼管の末端につけられている砲金製プラグが青緑色なのは
銅が酸化してしまったからだ。

ふっるい十円玉でこんな色になったやつを見たことがあるだろうか。



鋳鉄管に他の管種のものがつながっていることもある。


21101302.JPG


ジュート巻きの給水管(たぶん)でちょっと隠れてしまっているけれども
鋳鉄管から通気管が取り出されていて、
通気は白管(配管用炭素鋼鋼管(白)を単にこう呼ぶ)だし、
掃除口接続の管もそのようだ。



もちょっと下から見てみる。


21101303.JPG


おお、これならつながりがよくわかる。


掃除口と通気管の他に、斜めにつながっている管が何本もある。

これは鉛管である。


なんとなく、ビミョーに曲がっている感じがするのがわかるだろうか。



鉛は柔らかいので、中に砂を詰めて木槌で叩いて
目的の曲率に成形するんだとか。



もう、イマドキの配管屋さんで鉛管の施工をやる人なんて
居ないんじゃないだろうか。
かなりのご年配の方を除くと。



さあ、各管種の配管の乱舞を見たまえ!


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美しいであろう?



ピット内の排水管は通常、保温材を巻かない。

多少結露しても、まあ、ピット内だから下階に迷惑はかけない。

それに、給水管や冷水管ほど結露するものでもない。

下階があると、ポタッ、ポタッとちょっと滴下するだけでも
天井板にシミが出来てしまったりするから、
排水管でも保温するのだけれど。


ピット内の保温の外装材は、
得てしてカビやすいものだ。


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呼吸に注意しないと妙な肺の病気になっても困るだろう。


各配管が、しかるべきつながりを正しく形成されて初めて、
設備は機能するのである。


排水にせよ、給水にせよ、その他配管だったとしても。



しかも排水管には一定の勾配を設ける必要さえあるのだ。



こういう配管を、3Dで適切に施工できる方々はスゴいのだ。

特殊な技能なのである。

だから、配管工には技能士制度があるのだ。



ま、ものづくりにはすべからく技能が必要であって、
だからこそいろんな分野の技能士がおられる。



普段だあれも関心を持ってくれなかったとしても、
それでもこのような技能者によって
健康で文化的な生活は維持されているのである。



災害や故障などがあって初めて
意識されるようになるのだけれど
普段意識されないということは、
そのくらい適切に働いているということなのだ。



水管橋が破断して断水して困った事例が報道されていたけれど
ああいうことでもなければ
「水管橋」なんて誰の意識にも上っていなかったはずなのだ。
(「鋳鉄管と鉛管と」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする