2023年02月11日

ベッセル式って良い?

いつ頃からかなぁ。



衛生器具メーカーの洗面器に
ベッセル式のラインナップが増えてきたのは。



それ以前は、コストをかけないなら壁掛形、
多少意匠を考慮するならカウンターはめ込み式、
そんな感じだったと思うんだけど。



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カウンターにはめ込まれていたほうがスッキリする感もあるけれど、
カウンターに乗っかっていたほうが、高級感・お洒落感が
出るのかしらん。



当然、はめ込むか上に置くかによって
カウンター高さも変わってくるだろう。



陶器に合わせた開口を作らなくて済むから
カウンターの設置はやりやすくなるかな。



ま、好みと言えば好みだし、
メーカーの「推し」という要素もあるだろう。


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はめ込みだと、
周囲のカウンターが水はねでビチャビチャ感が出やすいかも。

ベッセルだと、
なんとなく陶器内に納まりそうだし、
カウンターが濃い色だとあんまり目立たなくて済みそう。



これも、また数年したら
変わっていくのかな。


TOTOやLIXILのカタログの推しの変遷、
誰か研究してる人がいるのかな。

そんな対象じゃ、
あんまり研究費を獲得できないかな。
(「ベッセル式って良い?」おわり)
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2023年02月07日

トイレ探訪

トイレがすいていると、
ありがたい。

じっくりと、観察する機会になるから。



特に、大きめのトイレが貸切状態だと
なかなかに興味深いものである。



ただし、大きいということは
利用者が来る時には来るし人数も多くなるということだから
ご迷惑をお掛けすることのないように
注意と配慮は必要なのであるけれども。



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たまたま、貸切状態であった。


もっとも、コロナ禍真っ最中で
人出がかなり減じていたのも理由の一つである。


男性トイレで、大ブースが4つあるのは
結構大きなほうではあるまいか?



折れ戸になっていて、
広い開口部を確保しつつ
共用部にドアがあまり張り出さずに済む
そんな作りである。


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不特定多数向けであるから、
側面の固定手すりと
逆側の脇の跳ね上げ手すりとが
設けられている。



脳血管障害などで体側が不自由である場合、
右勝手と左勝手と人により使いにくさが異なるから
両方あるのが望ましいのだろうけれども
たいていどちらかに偏った造りが多い気がする。



壁面には、
押し釦操作の洗浄装置、
盗難防止機構の紙巻器、
除菌剤供給装置、
各種各言語の操作説明シール。

逆側には、棚。

背面には、ライニングとセンサー。


棚やライニング天板には
スマホや財布が置き忘れられ易い。

このくらいしっかりしたライニングだと、
大きな荷物かばんを置く人も居るだろうし、
ブース内面積が広いから
キャリーバッグも持ち込み易い。

いろいろ持ち込み易いと、
いろいろ忘れやすい。

なかなか、難しいものである。



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小便器部分には、
1箇所だけ手すり付き。

消臭装置と傘掛けが並んでいる。

ここのライニングも割合幅があるので
ビジネスバッグくらいなら、置ける。

流石に、忘れられることは多くはなさそうだけど。


ただね、用足し中に、ひょいと持っていかれてしまうと
追うに追えず困ることになるだろうから
その土地土地の治安状況を鑑みて行動する必要があるだろうね。

ま、日本では比較的大丈夫とは言え。
例外もあるから。



吸込口は、それなりの大きさのものが。


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各ブースごとに小さな吸込口を設ける場合もあるけれど、
それだとダクト工事費が高めになるから、ね。


ダウンライトとセンサーと火報の感知器とスピーカーなど
見事に一直線。



洗面コーナーの脇には、
姿見と、子ども用の手洗器。


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最近は自動水栓ばっかりだから
「蛇口は使ったら閉める」
っていう文化が、消えてしまうのかもしれない。



多目的ブース。


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男女と別に多目的便房がある場合もあるし、
男女それぞれに多目的ブースが設けてある場合もある。


ここでは、後者。



「多目的」なだけあって、
いろんなメニューが用意されている。


費用も、かなりかかるんだよねぇ。
でも、必要性があるのだし、
これがあることで行動の支障が減ずる人が確実にいるので
公共的な施設や不特定多数が訪れる施設には
やっぱり必要なんだと思うのである。



……この床上掃除口の位置は
ワタクシは気に入らないのだけれども。

ま、単なる好みなんですけどね。

もうちょっと、
足や車輪からずらした位置に
できなかったのかなぁ、って。
(「トイレ探訪」おわり)
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2023年02月05日

トワレ

今日のトイレ。


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おお、珍しく、panasonic製の洗浄便座だ!

ビューティ・トワレ ってやつかな。



一般名詞化している感もあるけれど、
ウォシュレット は、TOTOの登録商標だ。
ネーミング大賞 を受賞している、商品名なのだ。


LIXILは シャワートイレ と名乗っている。


ありがちと言えば、ありがちな 名称競争 である。



んで、国交省(標準仕様書)や JIS A 4422 では、「温水洗浄便座」と呼称している。



さて、件の panasonic 製品。


ビューティ って、英語だよね?
トイレ じゃなくて トワレ ってことは、仏語?

ま、これも ありがち なのかもしれない。



フランス語では toilettes(トワレット)と複数形でしか使わないと
いうことだけれども、
ベルギーのフランス語では単数形(toilette:トワレ)で使う んだそうで、
なかなか、語学は難しいね。

言語には歴史や文化が全部ぎゅぎゅっと詰まっているから
仕方ないんだけどね。



フランス語綴りだと、「oi」は「ウワ」と読む。
語尾の子音は読まない。
語尾の「e」は弱音で「ゥ」。

なんか、そんなふうに習ったけれども。

それで、「トワレ」になるのかな。
ま、カタカナにしようっていう時点で、おかしいんだけど。



蓋を、開けてみよう。


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四角いフォルムが、
新鮮かもしれない。



単独の水抜栓がついていたり、
壁面のモザイクタイルだったり、
洒落た紙巻器だったり、
見所は多い、トイレ空間なのであった。
(「トワレ」おわり)
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2023年01月27日

きょうのトイレ

現地調査には、
トイレの調査も欠かせない。

「せつび」の中でも
重要な要素の一つだからね。



そんなこんなで、撮る。


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洗面器である。



陶器、水栓、排水トラップのセットが
ライニングに取り付けられていて
鏡と照明とが取り付けられている。



「洗面器」という名称ではあるけれど
ここで顔を洗っている人はあまり見かけない。


大抵は手を洗っているだけなのだけれども
「手洗器」という名称の衛生器具は
一回り小さなものであるからして
設備屋的には区別せざるを得ないのだ。


コンパクトカーと軽乗用車、
ヴィオラとヴァイオリン、
4年生と2年生、
B767とB737、
人差し指と小指


まあ、ちょっとしたサイズの違いだ。



内装は、至ってシンプル。最小限。




凍結の恐れがあるのだろう。

壁面には、電気ヒーターが取り付けられている。


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寒冷地のトイレには必須と言えよう。



大便器ブース内は

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イマドキ、洗浄便座(商品名ウォシュレット)は必須だろう。
が、カネをかけないなら洗浄機能は省略して
寒冷地では暖房便座だけで済ませることもあろう。

さすがに、凍結の恐れがあるような寒冷地では
「普通便座」は節約し過ぎだろう。

よって、ブース内のコンセントもまた
必須である。



紙巻器も、棚付きが多い。

けれども、棚上にスマホとか財布とか
置き忘れもまた多いようである。



予備のトイレットペーパーは
棚付紙巻器の上だったり、
写真のようにロータンクの上だったり、
ブースの床のすみっコだったり、
上部に棚が作ってあったり。



小便器も、最低限の1台だけ。


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センサー式ではなくて
だいぶ珍しくなってきた、押し釦式。

でも、昔むかしに比べると、大きなボタン。

形状も、古い古〜いU307なんかと比べると
シャープである。


床面が汚いのは、
汚物というわけではなくて
汚れた靴で入ってくる人が使うことが多いからであろう。


ある意味仕方がない。


客向けでもないからして、
清掃要員を確保できるわけでもなく。



陶器の中が茶色っぽいのも
恐らく井戸水利用施設であることが
影響している。


ちょっと、鉄分が多めなんだ。



いや、これ別に、
勝手に撮ってるわけじゃないからね?



改修設計の調査のお仕事でござんすからね?
悪しからず。



自分が利用者である場合には、
基本的に公衆向けのものであって
他に利用者がいなくて
事情が許す場合にしか撮りませんもん。



ま、撮らなくても
観察はしてますけどね。

商売柄と言いましょうか、
職業病と言いましょうか。
(「きょうのトイレ」おわり)
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2023年01月26日

給水管だけ替えました

古い施設だと、配管がダメになっちゃうことがある。


昔むかしの水道用亜鉛めっき鋼管だったり、
塩ビライニング鋼管なのに、継手が管端コア付きじゃなかったり
コア付き継手のはずなのにたまに違う継手になってたり、

そんなこんなで、配管が真っ先にイカれちゃうやつ。



トイレの全面リニューアルとかするのじゃなければ
とにかく配管だけやり替えようってことになる。



すると、こうなる。



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ライニング埋込の配管もセンサーもそのまま残置して
新設配管は露出で済ませてしまえということなのだ。



機能はこれで十分だし、
じつのところ慣れてしまえばさして不都合は感じなかったりする。



物事の良し悪しは
結構相対的だったりするのである。



むしろ


「おしっこ」


の張り紙のほうが、気になるなぁ。



まちがって「大」しちゃう人が居たってこと?
(「給水管だけ替えました」おわり)
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2023年01月23日

配管更新の跡

足元が気になる。



「人の」足元を見るつもりは、毛頭ない。

が、「設備の」となると別である。



あんまりあからさまに見つめるわけにはいかないけれども
チラチラと気にして見てしまうものなのである。



道義的に差し支えない場所で、
かつ、他に人が居ない状況であれば
こうして記録を撮るのである。



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カウンターはめ込み洗面器の、足元である。



壁面と床面とに、配管貫通孔を無造作に埋めた跡がある。

タイルの仕上げなんぞ、どーせカウンター下だから
カネかけて補修しなくても構わないじゃん。

そういう算段であったかどうだか、
とにかくモルタルで埋めただけの状況である。

埋めてあるだけ、マシとも言えなくもない。



給水管・排水管を、更新した結果なのであろう。


壁面埋込給水管から、アングル止水栓で給水されていたもの。
排水は元々Sトラップだったけれども、
梁の関係で一部スラブ埋込になっていたもの。


そういう既設の状況だったんじゃないかと、邪推する。



壁や床を壊してまでその部分の管を撤去する必要性も無いから
ピット内で切り離して、
構造上支障のない部分で床上に立ち上げると
給水排水ともこのラインに落ち着いたという感じかな。



「ここまでが梁だよ」って表示されていることはないから、
図面を見ても、それがその通り間違いなく正確である保証はないから、
位置合わせって、難しいよね。



そんなことに、いちいち文句を言っていても仕方がないから
配管屋さんは、淡々と必要な配管をつなげて
機能を確保していくのである。



「絵に描く」役割ももちろん必要だけれども、
やっぱり「実際に食える餅を作る」のは
更に重要であると、ただの画描きは思うのである。
(「配管更新の跡」おわり)
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2023年01月19日

広いトイレ

訪問先のトイレが、
ずいぶんと広かった。


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結構、広いでしょ?



鍵をかけ忘れても
用を足しながら閉められないくらい。


何なら、寝転べるくらい。



近づくと、センサーで検知されて
蓋が自動で開くやつ。


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青っぽい照明までついちゃう。

洗浄便座の予洗動作も始まる。


すげぇ。



給水は、壁から止水栓を介して。


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妙にごちゃごちゃしていた時代からすると
すっきりとシンプルになったよね。



LIXILの製品であった。


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ピクトグラムなんかは共通化されてきているけれど
デザイン関係はTOTOと違ったものになっている。



紙巻器は、手をついて体重を載せても大丈夫なやつか
そうではないのか、
やってみないとわからなくって、
やってみてダメだったら壊してしまうという
何とも難しいものである。


いや、やってみてないから、壊してないよ。
迷惑かけちゃダメだ。



最近の洗面器・手洗器がベッセル型になってるのは
流行りってことだよね?


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また数年経つと、
変わっていくんだろうねぇ。


この水栓、頂部のレバーを回す動作が
いまいちやりづらい気がする。


フツーにレバーでいいじゃん、って思う。


好みの問題だとは思うのだけれども。



換気は……。


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天井扇っていうんじゃなくって
浴室との2室換気か何かかな。



でっかい天井点検口と比べて
吸込口の小ささが目立つ。


いや、別に目立たないんだけれど
ギョーカイの人間として見ると
対比が面白いなぁって。



梁の関係か何か知らないけれど、
ライニングの奥行きがずいぶんと有る。


いろいろモノが置けるから、
100mm程度のライニングよりも
良いように思うのだけれど
ま、デッドスペースという捉え方もあろう。

ライニングの中、
スッカスカのはずだから。



天板をパカッと開けたら
中にトイレットペーパーや洗剤や清掃用具の
収納スペースがあったりしたら
面白いんだろうけどね。



あ〜、広いトイレだった!
(「広いトイレ」おわり)
posted by けろ at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年01月16日

配水管は臭わない

トイレで、ふと掲示を見る。


コロナ禍以降、よく見かける類のものだ。


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「蓋を閉めてから流そうね」っていうのは
あちこちに掲示されているのだけれど、


一般社団法人日本レストルーム工業会 や
TOTOさん や
LIXILさん では


ウィルス感染への効果等に関する医学的な知見は持ち合わせておりません。



と書いてあったりして(何年何月に書かれた記事なのかわからないけれど)

「どっちやねん」

と思ったりもするのであるが
蓋を閉めるのはそんなに大変な作業ではないのだから
設置者の要請に従えば良いだけの話である。



だがしかし、
気になるのである。



ちょー、気になるのである。



「配水管からの臭い」とは……!?



地中に張り巡らされている配水管から
水が蒸発するの?

臭いが立ち上がったり
虫が出てきたりするの?

えっ? 小バエ? なんで?



そんなに突っかかっても仕方がないのだけどね。



単なる「排水管」と「配水管」との誤変換なのだからね。

なんとなく意味が通じれば良いのだから
別に目くじら立てるようなものではないのだ。



ただし、「関係者」となると別である。



業務報告書とか論文とか
専門技術的見地からの文章などにおいては
正確を期していただきたいものである。



とは言え、
やっちゃいがちな変換ミスでもあるのだ。

ま、人の振り見てなんとやら、
他山の石なのである。



「排水管」←→「配水管」

「消火管」←→「消化管」


結構よく見る、設備あるある誤変換。



「詳細図」←→「小サイズ」


なんていうのも、見たことはある。

決して「あるある」ではないけれども。
(「配水管は臭わない」おわり)
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2023年01月12日

どうする基礎

水槽を撤去したのだ。

だから、もうそこにはタンクは無いのだ。



だがしかし。



水槽のような重たいものは
たいていしっかりした基礎に載せられているのだ。


「しっかり」しているのだ。


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これ、どないする?



こんだけのコンクリートの塊を壊すのは大変だ。
費用もかかる。



じゃあ、このまんま?



それだと、このスペースを物置などに使うにしても
すこぶる使いづらい。



どう使うか。費用をどう工面するか。



それによって決めるしかないんだけれども
なんとも悩ましいことである。
(「どうする基礎」おわり)
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2023年01月10日

収納は欲しい

ちょいと小洒落たトイレ。


床も壁も石張りで、
高級感を漂わせている、そんなトイレ。



なのに、なのに、それなのに、という感じであった。


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おわかり、いただけるだろうか?



そう。



トイレットペーパーの予備ロールの置き場所が
どこにも無いのだ。



仕方なく、ロータンクの上に載せてある。



せっかく、高級感を演出したのにぃ。

そんな感想が、出たのか出なかったのか。



壁給水にして、少しでもオモテに出る給水管を短くして
コンセントも隅角部に配してなるべく目立たせなくして、
前面はとてもスッキリとした造りにしてあるのにぃ。



洗浄便座用の給水管もダラダラぐるぐる余計な巻きもなく
極めてスマートに納めてあるのにぃ。


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そう。

世の中は、ままならぬものなのである。



そして、大抵のことは「なんとかなる」のである。



それに、気づく人は気づくのだろうけれども
多くの人は気づくことさえ、無い。

気づいたとしても、それほど気にはならない。



そんなことって、多いのだ。


それで、世の中回っているのである。


あんまり、思い悩まなくても、良いのだ!
(「収納は欲しい」おわり)
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2023年01月05日

カワイイ流し

すみっコに、ひっそりと置かれた手洗い流し。


こんなにちいちゃいのは、あんまり見かけない。


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平面的には、イスより小さいのである。



子ども用?

水の出る高さも低いから、
大人には使いづらいだろう。


これだけのためにも、
給水管は伸ばされてきているし
排水も屋外まで導かれている。

太さの違いはあれど、
「設備」としては存在しているのだ。



見た目が小さいからと言って、
侮ってはイケナイのだ。



コンセントの位置は、
フツーよりちょっと高めかな。


あんまり水モノのすぐ近くに設けていないので
配慮されてるってことなんだろう。



同軸ケーブルも来ている……って、
一体ここは何の部屋?
(「カワイイ流し」おわり)
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2022年12月24日

富良野市のマンホール蓋

冬至も過ぎ、クリスマスがやってきて
今年も残すところあと僅か。


全国各地に積雪があり、
高知や名古屋でもたくさん積もった由、
なかなかたいへんなクリスマス寒波の様相となっている。



そんなこんなとは関係なく、
富良野市のマンホール蓋を少々。



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市章を象った、よくあるパターンの蓋から。


「フラノ」の「フ」 であることは一目瞭然なのだ。

昭和中期の、古き良き時代(?)のデザインである。

たいてい、いろいろな意味付けがなされているものなのである。



近年は、いろいろなタイプのデザインマンホール蓋が
各地で多く制作されている。



富良野でも御多分に漏れず。



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ふらのワインの原料であるブドウのデザイン。



FURANO USUI


思い切り、洋風(米風?)なのである。



そして、ニセコと並ぶパウダースノーの大規模スキー場といえば
フラノなのである。


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日本人客が減っていく中、
世界各地から良質の雪を求めてやってきていたそうであるが
コロナ禍により大打撃を受けた。


それでも昨今、徐々に増えつつあるとも聞く。


コロナ「第8波」は全国に先駆けてやってきたけれども
このところは減少に転じつつあるようだ。



そして、富良野市は北海道の中央部に位置することから
「北海へそ祭り」なる行事が考案されて
現代に継承されている。


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へそを出して踊る……という、当時としても奇抜な
そして現代ではなかなか奇妙な風習として
受け継がれている。

そんな、蓋。



これらのデザインマンホール蓋には
ちゃんとしたカラー版もあるはずであるが
(だって、マンホールカードがあるのだから)
製品としてのカラー蓋ではなくて
独自に? 勝手に? 塗ったものも多く見かける。


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手作り感というか、手塗り感というか、
そんな蓋たち。


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だから、1枚1枚違っていて
これはこれで面白いかもしれない。


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誰が塗るんだろう。


色は自由にできる?


そのあたりの事情は、わからない。


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凹部に砂が溜まってしまうと
デザインが薄汚く見えてしまうけれども
これは仕方ないかな。


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「ふらの」という平仮名の独特のロゴは
市内各所で見ることができる。


一般開放されているために
いろんな製品、いろんな施設、いろんな場面で見かけることとなり
街の統一感を醸し出すのに役立っている。


利用規約 に則っているならば、無償で利用できるそうである。



さて、このところの寒波で
スキー場にも雪が満載となり
スキーヤーにとっては魅力的な場となっていることであろう。



いや、ここ数日はむしろ気温は当地としては高めで
ベタベタの重たい雪になっているから
いまいちなのかもしれないな。



まだあまり積もっていない頃の写真だけれど。

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(「富良野市のマンホール蓋」おわり)
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2022年12月18日

掃除してるよね?

集合住宅の限られた敷地内に、
いろいろとごちゃごちゃ詰め込まれている。


立体駐車場があって、水槽があって。


22121801.JPG


この水槽、当然のことながら受水槽だと思っていたのだけれど
改めて画像を見てみると、はて、どうだろう?



バルブのレバーが赤かったり、
耐熱塩ビが使われていたりと、
ちょっとアヤシイ。


給湯槽なのかもしれないと、
疑念も湧いてきた。



がとにかく、屋外水槽である。



受水槽であれば、年2回ほど内部の清掃が行われるはずだ。


じゃ、外部は……?



ちょうど上に、樹木が茂っている。



葉っぱとか、土埃とか、毛虫とか
落ちてくるんじゃないかな。



通気管には防虫網がついていることだろうけれど、
網が錆びて穴が空いていたりすると
いろいろと入り込んできやしないか?



天板が、結構ドロドロっぽく見えなくもないのだけれど
衛生上、どうかな?



いろいろ、気になり始めてしまったのである。



ま、外部の無関係な者が
何をほざこうと関係無いのだろうけれど。



でも、キレイになっているに越したことはないよね。
(「掃除してるよね?」おわり)
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2022年12月15日

系統は記したい

とある、トイレ。


配管類をPS内に押し込めてしまうことも多い中、
立管が堂々と屹立している、そんなトイレ。


22121501.JPG


排水管なんか、綿布巻だよ!


今、綿布巻なんていう技能を継承している若手の方は
おられるのであろうか!?


右2本の金属管は、保温(防露)されていないのだから
通気管か何かであろう。


その「何か」が、
知りたいこともある。


トラブルが発生した時とか、
改修工事をする時とか。



現地のほか、設計図やら何やら参照するのだけれど
だいたい「正確」ではないことが多いから
現地に記してあればありがたいことこの上ない。



こんなふうに記されていると
とても、とてもありがたいのだ。


22121502.JPG


ただし、記載事項が間違っていたりしたら
騙されてしまうだろうけれどもね。



一番手前の太い配管、
保温材は巻いてあるし、
満水試験継手はついているし、
「通気管」ってドヤ顔されても
ちょっと眉に唾を付けてしまう。


恐らく、伸長通気なんだろうねぇ。



あれって、どこまでが排水管?
どこからが通気管?


機能的には「あふれ縁」高さが区切りになるのだろう。

積算上は、それなりに区別しているのだろう。



ともかく、配管の種別と系統は
記したいものだ。


後々の為に。
(「系統は記したい」おわり)
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2022年12月13日

周りが賑やかな手洗器

ちょっと用足しに。


個室タイプだったから、ひととおり器具を見回す。
給排水や換気、電源のルーツを、
それとなく眺める。


うん。


ここの目玉は、手洗器かな。



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カウンターの上に置くタイプのベッセル形陶器と離れて
壁面に設けられた水栓金具。


脇のレバーを上に上げると吐水するようだ。



一目ではわかりにくいので
説明文が貼ってある。



元々ハンドソープは置いてあったのだろうけれど
コロナ以降はアルコールとペーパータオルも常備品になったようだ。



鏡に写るメニュー類と相まって
かなり賑やかな感じのする手洗器周りであった。
(「周りが賑やかな手洗器」おわり)
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2022年12月08日

改修の軌跡

「設備」の改修って言ったら、
冷暖房換気ももちろんあるんだけれども
「水回り」もそれなりに需要があるのだ。



特にトイレなんて、
時代とともに要求水準が大きく変わっていくものだから。


実際に水が漏れたとかニオイが酷くなったとか、
そういう物理的損壊のほかに、
水洗化とかバリアフリーだとかジェンダー対策だとか
社会的要求によって改修されることも多い。



そんな時、まずは現状がどうなっているのか
調べなくちゃならない。


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各階のトイレが平面上同じ位置にあれば、
下の階のトイレ天井内を見ることで
上の階の配管状況を確認することができる。



ある程度の年数を経ている建物であれば、
何らかのトラブルや改修を経ているはずなので
全部が全部古いまま、ということもない。


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天井内なのだけれども、古い排水管はジュート巻になっている。

かな〜り、古い仕様である。



そこに、銀色の外見をもつ部分がくっついている。



古い排水管の一部を切り取って、
別の場所につなぎ直してある。

そんな感じである。



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排水主管も部分的にやり変えてあるようだ。

トミジ管が見える。


耐火被覆があるから……という理由で、
トミジ管(耐火二層管)部分には保温材が被覆されていない。


排水管の他、給水管やら通気管やら電線管やら
いろんな管が見えていて、
保温外装の見た目もさまざまである。


天井内だし、別に合わせる必要も無いから、
その工事をした時点の標準仕様(昔は、共通仕様と称した)に準拠した
仕様となっているはずなのである。

古い共通仕様書を熟知しているベテランの方であれば
この仕様を見ただけで「昭和何年版仕様だねぇ」と
わかるのかもしれない。

国交省のOBでないと、
なかなかその境地には達しないのかもしれないけど。

だって、民間だといろいろあるから、
混じっちゃうんだよねぇ。



そのほかにも、
躯体に開けた貫通孔だとかその穴埋め跡だとか
吊り棒の状況だとか
改修の軌跡を示す情報が結構ある。


22120804.JPG


そんなこんなを、
改修工事とか全然無関係に
ただ好き勝手に眺めていることができたら
楽しいことこの上ない。


でも実際には、
これらの限定された情報を元に
改修計画を組み立てて、
建築や電気との調整を経て
図面化して、
積算しなくっちゃならない。



プロジェクトが進行していく様子は
それはそれで良いのだけれど
少々(?)面倒な作業でもある。


ま、特に公共事業関係であれば
「客観性」「公明正大さ」「基準に則った適正さ」
などが求められるので、
多少面倒でも細かくても大した金額ではなくても
しっかりやるしかないのである。


それも含めての「設計業務」なのだから。



いや、過言するならば
それが「主目的」であって
「設計」「積算」はそのための手段でしかないのだ。

……と、言い切ってみる。



ホントは「違うよ」っていうことなんだけどさぁ。
(「改修の軌跡」おわり)
posted by けろ at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年12月06日

インバートを切って

汚水桝の内側なんて、
そうそう見る機会はないだろう。


ワタクシたち、ギョーカイの者は別ですよ。


でも、他の方々にとっては
滅多にお目にかかることのない代物であろうことは
想像に難くない。



「他の方々」の中に、意匠設計者まで入るとなると
ちょっとワタクシは疑問に思うのだけれども
でも大多数の意匠の方々にとっては
「他人事」であるようだ。



設備屋さんが、配管屋さんが、
それなりにしっかりやってくれているはずのもの。

「わたくしにゃ、関係ござらん」


そんな位置づけになっている方も、
居ないわけではない。



もちろんそうではない方々もおられて
検査の際には自らの責任と権限において
ちゃんと見て、排水流下状況まで確認されることだって
あるのだ。



どちらが「良い」と考えるかは
人によるのかもしれない。



さて、とある桝。蓋を開ける。


22120601.JPG


左方向に流下する汚水桝に
3方向から合流してきているところである。

右からのものも、主管ではなくて
この桝が第一桝に相当する。



汚水桝底面にモルタルで流路を形成する
「インバート」は、職人さんの技である。


「何が流れてくるか」にもよるのだけれど
ふさわしい流路を形成すれば
流れがよりスムーズになる。



深さは、だいたい半円状の下部、
つまり配管の半分くらいになるのだが
幅だったり、合流部のカーブだったり
形状については「匠の技」によって
設けられていくのだ。



インバートを「切る」という言い方も聞く。



盛ったモルタルを切り取るわけじゃないけれど
エッジの加工とか何とかが、
「切る」行為っぽいからかな。



この桝、
まだ浅めだから比較的やりやすいだろうけれども
これが深くなってくると結構大変なのである。



人孔桝として、
それなりの径があってタラップがついていれば
まだマシなんだけれども
450φとか600φとかの径で、
なおかつ1,200Hとか1,500Hとかあったりすると
すんごく大変そうである。



もっとも、最近は塩ビ製の成形桝が一般的になった。

コンクリート桝である必要性が高くない場合には
塩ビ桝が使われるのが普通になった。



「インバートを切る技」も
無形文化財と化していくのかどうか。


大便器接続の鉛管を
絶妙なカーブで成形していく技と同じように……。
(「インバートを切って」おわり)
posted by けろ at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年11月24日

微妙に合わなかったのです

水回りの下部には
排水管があるものだ。


それぞれの衛生器具から出た排水を
床下でまとめて、
屋外に排出するのだ。



合流する継手を組み合わせて
集めていくのである。



ね。



22112401.JPG



なんか、なんか、
微妙に惜しい気がする。



主管のTYの間に、もうちょっと短管を使っておけば
真っ直ぐ合流出来たのにぃ。



偏芯の、便利な継手があるから
まあ何とでもなるんだけど。



ああ、でも、なんかビミョー!
(「微妙に合わなかったのです」おわり)
posted by けろ at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年11月22日

昔の水道管なのだ

ローマ時代には、既に立派な上水道施設が
造られていたという。


けれどもその後の混乱期を経て
欧州では長いことロストテクノロジーと化していたという。


我が国にあっては
文明開化・富国強兵・殖産興業の波に乗って
重要なインフラの一つである上水道が
明治期以降に盛んに整備されたという。



昔のことだ。

すぐに手に入る資材は、
木材であった。


だから、建物は当然ながら木造。


22112201.JPG


そして、水道にも
木管が用いられたという。


22112202.JPG


鋳鉄管と並べて展示されているけれども
これを延々と繋いでいくのは
かなり、かな〜り、
大変なことであったろう。


1本1本が手作りなのだ。


今や「文化財」という位置づけだ。


22112203.JPG



接続箇所もイマドキのような立派な確実性の高い継手ではなく
木材をオスメスはめ込んでいくだけのもの。

何か止水材でも塗りこめたであろうか。



現在のポリ管って、優秀である。
配水用の太いやつも、普通に使われるようになった。
時代とともに、技術は進歩していくのだ。



ただ、ローマの技術が喪われてしまったように、
戦争とそれに伴う混乱とは
せっかくの技術も、文化も、生活も、
あっさり破壊してしまう。


人間の愚かさと言えばそれまでなのだが
哀しいことである。



戦争によって荒廃してしまったりすると
古き技術の伝承が廃れてしまっている分、
余計に後退してしまうのであろう。



ウクライナの戦況は、真偽綯い交ぜで数多く報道されるけれども
じつのところ戦争・内乱状態にある地域は
世界中に多数存在する。

報道に乗ることがないと
「無いもの」として認識されないけれど、
実際には「有る」のだ。


それぞれの地にある人々は
不便などという言葉で表現できない困難のうちに
あることであろう。

文字通り、命の危機の中にあって、
インフラも住居も破壊され
医療どころか食糧の供給も滞り
なすすべなく一日一日を耐えるしかない。

そんな方々も多いことであろう。

たとい戦争・紛争・内乱状態がおさまったとしても
その先の復興に向けては気の遠くなるような道程があるのだろう。



何とも酷いことである。
(「昔の水道管なのだ」おわり)
posted by けろ at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年11月20日

靴洗うことある?

学校とか役場とかで、
どちらかというとちょっと古めの建物の入口付近には
「靴洗場」が設けられていることがある。



外でドロドロになった靴をここで洗って
建物の中(玄関)を汚さないように、っていう
そんな配慮のための設備、のはずである。



たしかに、昔むかしのグラウンドは
ドロッドロになってしまって
靴本体よりも付着した泥のほうが重いくらいに
なってしまうこともあったのかもしれない。


グラウンドに限らず、
未舗装道路を通ってくると
はやり泥まみれになっていたのかもしれない。



でも、現代において、
さてどのくらい該当するかな?



遠路はるばる泥道を歩いて……ということも
少なくなってきたのでは。



スクールバスだったり、自動車送迎だったりで、
なかなか泥道を歩き続けることも
少なくなったんじゃないかな。



「設計基準で設けることになってるから」



それ以外の理由で設置することは
もうあんまりないんじゃないかな。



実際、民間のフツーの建物では
あまり作らなくなったでしょ。



泥雪まみれであっても
入口の靴洗場で洗っている様子は
見かけないし。



皆さん、
靴、洗った記憶、あります?



22112001.JPG


サビサビで朽ちつつある、靴洗場。


いつまで残されていることか。


単に、使わないまま、放置され続けるだけか。


それとも、じつは10年に1回くらい、
使われることがあるのか。
(「靴洗うことある?」おわり)
posted by けろ at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする