空いている施設があると、
多目的トイレを利用してみる。
配置など、参考にしたいからね。
ご迷惑をおかけしちゃいけないから
混んでいる時や、必要そうな人が見かけられる場所では
もちろん避けるのである。
結構な広さを持つ、多目的トイレがあった。
中に入ってしまうと
全体が写るようなアングルにはできないから
面ごとに撮ってみた。
まずは、小便器とおむつ替えコーナー。
カワイイ幼児用小便器には手すりがついていて
大きな押し釦もついていて
専用のライニングも設けられている。
汚垂石が設けられているにもかかわらず
別途シートが敷かれている。
シート類の回収取替洗浄を外部委託しているなら
それも有りだろう。
おむつ替え台や、着替え台も備えられていて
幼児、乳児、大人それぞれの用足しや着替えにも
対応可能となっている。
大便器部分にも
いろいろな品々がこれでもかと並べられている。
荷物掛け、くねくね手すり、シート除菌液、リモコン、幼児用便座、
はね上げ手すり、ベビーチェア。
呼び出しボタンは、衛生器具メーカーのものではなくて
玄関などに設けるインターホンタイプである。
ベビーチェアの説明書は、多言語表記。
ほんとうに、盛りだくさん。
衛生器具としてのサニタリーボックスではなくて、
市販のゴミ箱が置かれている。
更に、幅は広くないものの、全身が映る鏡。
そして、オストメイト対応の汚物流しユニット。
ユニットは、カタログが新しくなるたびにちょっとずつ変わる。
最初の頃と比べると、かなり省施工・省スペースである。
値段はどんどん上がっている気がするけれど。
サニタリーボックスは、この脇に置かれている。
入り口脇に、手洗いがある。
L103などのような、車椅子専用の洗面器は
設けられなくなってきた。
時代の流れ、であろう。
傾斜鏡も、見なくなった。
大きな鏡にして、車椅子よりも高い目線でも
利用できるようになっている。
傾斜していると、普通に立っている人間には使えないから。
コロナ以降使用停止されていたジェットタオルも
復活しつつある。
ジェットタオル停止にともなって付加されていた
ペーパータオルは、今後どうなっていくことやら。
洗面器に電気温水器がつくのも
珍しくなくなった。
給水接続、給湯栓への接続、逃し弁排水の接続など
これも少しずつシンプルに、省施工タイプに
変わってきている。
汚物流しユニットには
電気温水器が内蔵されているかな。
あんまり冷たいと困るし。
費用はかさむけれども、目的を鑑みると致し方ない。
現代は、
人工肛門装着者が結構多いのである。
だから、この設備があることで
助かる人が少なからずおられるはずだ。
外見からは健常者と違いが無いので
縁の無い人にとっては意識することも無いのだろうけれど。
それにしても、ほんとうにコンパクトになったものだ。
ちょっと、天井面も見てみる。
センサーと感知器とダウンライトと、吸込口。
天井扇でないところをみると
ダクトファンが天井内に納まっていることであろう。
だから、天井点検口も必要となる。
この多目的トイレ一式で
おいくらになるだろう。
内装や自動ドアを除いても
ウン百万かかりそう。
メニューが増えれば増えるほど
費用もぐんぐん増えていくので
何をどこまで用意するかの検討は
大切なのである。
(「多目的トイレの配置」おわり)