2020年07月10日

開拓の村の家々のせつび1

北海道開拓の村 には、いろいろな建物が移築されている。


建物もそうであるが、外構にも気を使ってあるようで。


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木製の電柱と、傘のついた裸電球用外灯が雰囲気を出している。


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住宅兼店舗のような建物が、いくつか建っている。


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ここでは実際に「昔の駄菓子・昔の飴」が売られていて
昭和のガキの買い食いを体験できるようだ。



住居部分も再現されていて。


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木床にはめ込まれた、便器。
便器の「蓋」が乗せられている。

汲み取り式であったなら、
蓋でもしておかなくては、臭くて堪らないだろう。



台所。


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給水は、左上に貯めた水を使い、
排水は、壁側から排出される。


壁といい、窓といい、
冬はさぞや寒かったのではないだろうか。



竿縁から吊り下げられた、照明器具。


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裸電球用の器具であったのだろうが、
現在ついているのはイマドキ(いや、ちょっと前、か)のもの。

こんな吊り下げコードなんて、普段見ることは無い。


感知器は……もちろん現代だから必要なモノ。



現代に建つ建物、しかも不特定多数の見物客が訪れる建物であるから、
防災関係はどうしても取り付けざるを得ない。


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これは、仕方がないのだ。



この類の移築建物は、
所詮は「紛い物」なのかもしれない。


でも、それはそれで、過去の生活を現代に伝えるための
貴重な伝達装置として機能するのだから、良いではないか。


鉄筋コンクリート造、エレベーター付きの城郭建築 も然り。



現物が、現地にそのままの状態で残されているのは良いのだが
誰にも見られないまま「保管」されているのでは、
果たしてそれが人々に何の影響を与えられるかというと
皆無に近いのではなかろうか。



「人」の営みの遺物なのであるからして、
人が見て、触れて、感じてこその存在意義なんじゃなかろうか。



なので、こういうモノたちを見るのは
心躍り、楽しいものなのである。
(「開拓の村の家々のせつび1」おわり)
posted by けろ at 11:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月26日

ここには何が?

所用で訪れた役場庁舎の一角。


何やら、扉がついているじゃあないか。


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カギまで付いて。ご丁寧に。



さて、ここには何が入っているんだろう。

パイプシャフト?

ダクトスペース?

EPS?



ここの調査に行ったわけじゃないから
勝手に開けるわけにはいかないし、
もちろん開ける手段も無い。



気になるぅ。



せ、せめて、扉の表面に
ちっちゃくでいいから「PS」とか書いてあると
安心するんだけど。



安心してどうするって訊かれると
それはそれで答えようがなくって狼狽するしかないんだけど。



設備屋としての、性(サガ)?



ただの、物好き?



はたまた、変質者?



まあ、そういう趣味がある者と言うので
変態扱いする御仁もおられようけれど
決して人様にご迷惑はお掛けしないと、
いやむしろ、何かの時には調査・計画・提案などで
お役に立てる機会も無いわけじゃないと、
必死に抗弁したくなるような。



「人には言えない趣味」

なのかも知れないけれど、
社会的にどうこう後ろ指さされるようなものじゃないと
自分では思っているのである。
(「ここには何が?」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(2) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月23日

せんとぴゅあのせつび

せんとぴゅあ』 の中は、
いかにも「元、教室」である。


しかし、使用目的に合わせた室内環境を整えるために
新たな設備が付加されている。


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どうだろうか。

「教室」だったことが、一目瞭然であろう。


しかし現在は「椅子」を展示してある空間である。

だから、それにふさわしい照明器具をセットしてある。
展示状況に合わせて移動し照射角度を変えられるように
ライティングレールで格子が組まれている。



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「窓を開ける」ことに依存しない居室換気として、
カセット形の全熱交換ユニットが据え付けられている。


梁の寸法と窓開口の関係上、梁下のダクトは窓を塞いだパネルに通している。



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元の教室には無かったであろうエアコンもまた
追加されている。


別途FF式温風暖房機が設けられているところを見ると、
冷房専用機としての位置づけであろう。

実際には暖房も可能なのかもしれないけれど。

これも、一番台数が出ていて安価であろう、天井カセット形の室内機と
なっている。



建物のところどころに、防火区画が形成されているけれど、
その部分を貫通するものもある。


ケーブルラックに乗っかっているケーブル類はそのままでは貫通させられない。
被覆を通じて、火炎が区画を跨いで伝搬してしまうからである。


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それを防ぐために、貫通部分は金属電線管の中を通して、
しかも配管内には大臣認定の貫通処理材を充填してあって、
これにより区画の役を果たすようになっているのである。



そんなこんな、いろいろな措置を、間近に見ることができる。

だから、改修された建物は面白い。


新築だと、大抵これらのものは隠されてしまって
見ることができないから。



かつてのバブル期のような、スクラップ&ビルドの時代は
もう来るまい。

変わって、古い施設を改修して改修して永く使う時代が続くだろう。

そんな現代にこそ、
「せつび」は大手を振って自己主張できるのである。

「われ、ここに在り、と」



まあ、ちゃんと働いていればそれで良いので、
別に主張なんかせんでもいいんだけれど。

「主張」しているようで、
実は誰もその存在に気づいていないのだから。


……てことは、新築の場合だってコストを掛けて敢えて隠さなくっても
構わないんじゃないかな。そう思う、この頃。


改修だって、楽になるし。
メンテも、やりやすいし。

良いことづくめだと思うんだな。
(「せんとぴゅあのせつび」おわり)
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2020年06月22日

元校舎を活用して、せんとぴゅあ

北海道東川町。


1985年に『写真の町』を宣言してから35年、
写真甲子園 の開催など、『写真』をキーワードにした街づくりが進められている。


その役場のそばに、『せんとぴゅあ』なる施設があった。


旧東川小学校の校舎を利活用した、複合交流施設 である。



東川町複合交流施設 せんとぴゅあT



校舎であった造りを活かし、さまざまな活動に使用されている。


見た目は、もう「学校」そのもの。


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用途変更するにあたり、
必要な設備類を加えたりしている。



いかにも学校、の正面玄関。


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職員玄関だったのかもしれない。



内装は一新されていて、
まるで新築。


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新しい配管に、新しいケーブルラック。


「写真の町」だから、
カメラもたくさん展示されている。



吹き抜けのホールには、
煙突式のストーブとともに、
FF式の温風暖房機も。


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照明器具も一新されている。

けれど、この吊り照明は地震には弱そうだ。



隣には せんとぴゅあU が建設され、
図書室、写真コレクションなど が設けられている。


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この東川町には、上水道がない のだそうだ。

全国の自治体で上水道の整備が進んでおり、8〜9割は当然、
最も立ち遅れているところでも6割程度の普及率と言われる中、
東川町の上水道普及率は数%なのだという。



大雪山系の豊かな水に恵まれ、
非常に質の良い 地下水 が町内至るところで汲み上げることができるから
敢えて上水道を整備・維持・管理する必要がないのだ。


普通の住宅で、蛇口から常にミネラルウォーターが出てくる のである。



天然水は、文字通り 売るほど ある。


条件の良くないごく一部地域で、
大きめの井戸と受水槽、加圧給水ポンプによる簡易水道施設があり、
それが「数%」に数えられるのだという。



生物の体は水でできている、などと言われる。
「良い水」のもとで生活できるのは、
とてつもない贅沢なのであろう。



コロナ禍で、テレワークの味をしめた方々で事情が許すならば、
「移住」という選択肢 も、あるかもしれない。



この地には、岐阜県中津川市から 酒造会社が移転してくる のだという。

諸事情もあってのことらしいが、
新しい挑戦というのはなかなか出来ることではないし、
だからこそ凄いことである。

「水」も、決め手の一つであったろう。

そんな東川町。一度は、行ってみては?

じつは、旭川空港からほど近く、
首都圏も(東京からなら)日帰り圏内だったりするのである。
(「元校舎を活用して、せんとぴゅあ」おわり)
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2020年06月21日

寄ってたかって間接排水口

機械室内には、いろいろな機器があって。



水モノの機器であれば、それぞれに排水があって。



それらの排水は、たいていそのまんま排水管に接続されてしまうことはなく、
「間接排水」ということで排水管から「縁を切る」ことをする。



縁を切るために、排水を受ける漏斗を「間接排水口」とか「排水ホッパー」などと呼ぶ。


排水モノが多い場合、
1個の間接排水口に多くの排水管が放り込まれることになる。


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どれがどれやら……というのは、
管理者であればわかっているので、あまり問題ない。



あっちこっちに在るよりも、状態がわかりやすくて良いのかも。



でも、あんまりたくさん入ってきていると、
中の掃除もままならないし、
いっつも湿ってると、錆びっ錆びで「赤茶けた何か」に変貌していることも
あるわけだ。



排水元の種類によっては、
「排水口空間」を確保すべきモノもある。

あんまりテキトーに寄せ集めるのは、よろしくない。



何ごとも、ほどほどに。
(「寄ってたかって間接排水口」おわり)
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2020年06月17日

穴埋めを忘れてる

ふと、見上げると。


そこには、壁を貫通する、ダクトや配管。


ダクトには、防火ダンパーがついている。
てことは、防火区画を形成する壁だってことだ。


電線管は金属管で、
壁貫通箇所には鉄板を貼ってある。
それによって防火区画の要件を満たしてあるようだ。


スプリンクラーの配管も、同様にこの壁を貫通しているんだけれどね。


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あれ、れ?


配管貫通孔に、隙間があるまんま、だ。



ここは、モルタルで埋めとかなくちゃ、ダメだよね。

それに、鋼管がコンクリートを貫通する部分、
防食テープくらいは巻いておきたいよね。



新築時にこれが発見されると、
完成検査に通らないはずだけれど、
改修工事なんかだと、特に小規模な補修工事的なものだと
見過ごされてしまうのかもしれない。



気がついたから、埋めておかないとね。



法定の「定期点検」でも、チェックされるべき項目になっているよね。

もっとも、たいていは天井の中に隠されてしまっていて、
このように「見える位置」にあることは珍しいかもね。
(「穴埋めを忘れてる」おわり)
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2020年06月16日

配管スリーブの補強筋

躯体を打つ時に、
あらかじめ配管貫通孔をあけておく。

それが、「スリーブ」。



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紙の管(ボイド)を使ったり、
実管を使ったり、する。


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ある程度大きな貫通孔を開ける場合、
その部分の躯体が弱くなっちゃうから、
補強筋を加える。


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当たり前の事だが、あらかじめ、
配管を通すルート、設置高さを決めておかなくちゃならない。

ここで間違うと、あとからどうしようもないから。
(無理やり孔を開けざるを得なくなる)



スリーブの端部には、コンクリートが入っていかないように
ガムテープなどで蓋をしておく。

ついでに管の用途を書いておけば、後からもわかりやすい。


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鉄筋に引っ掛けてある赤い丸いやつは、「スペーサー」。



鉄筋と型枠との隙間を確保して、
ちゃんとコンクリートの「かぶり厚さ」を確保するためのものだ。


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でも、これはどうだ。


スリーブと鉄筋との「かぶり」が全然取れてないや。



「必要かぶり厚さ」は、部位ごとに決められている。

建築士試験(学科)にも、出るんだ。
受ける際には、覚えておかなくちゃならない。



捨てコンクリートの上にスラブを打つ際にも、
下部の「かぶり」を確保する。


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コンクリート製の「スペーサー」(サイコロ、と呼ばれる)などを使用するが、
ここでは金属製のモノが使われていた。


下部が型枠だったり土だったりすると、金属が錆びてきてしまう恐れもあるが
ここでは砂利敷の上に捨てコンクリートを打設した後なので
まあ大丈夫だということなんだろう。



「鉄筋コンクリート配筋標準図」などに基づいて
「かぶり厚」は、しっかり確保できるように施工管理しなくてはならない。


結構、たいへんな事なのである。
(「配管スリーブの補強筋」おわり)
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2020年06月14日

電動三方弁装置だ

機械室内にあった。



最近、変流量・二方弁使用が多い気がする。

ポンプもインバーター制御するなら、それで良いのだし。



でも、ある程度前の設備だと、定流量で三方弁ってのが
普通だったようにも思う。


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この三方弁には、文字通り3方向に配管がつながっていて
流れる先を変えることができる。

0% or 100% で切り替えることもできるけれど、
どちらかというと流路ごとの流量を変える比例制御のほうが
需要があるかな。



いちいち人手で調整してらんないから、
温度センサー、温度調節器などを駆使して、
モーターを自動で動かして制御する。

「自動制御」なのだ。



ただの開閉弁よりも流路が多いし
弁体がその分複雑だから、ゴミが噛んだら大変だ。

弁のメンテも、たまに必要になったりする。



それで、弁本体の他に、各方向を閉止するための仕切弁、
ゴミを取り除くストレーナー、
弁だけ外しても回路としてつなげられるように、バイパス管、
それらを組み合わせて「三方弁装置」とする。


場合によって、温度計や圧力計を加えたりする。



当然、モーターを動かすための電源も
もってこなくてはならない。

ここでは、金属電線管の中に電線を通してあるようだ。
上から来るところも多いけれど、
これは下から来ているみたい。



三方弁装置、二方弁装置、減圧弁装置、差圧調整弁装置……など
「弁装置」にはいろいろある。

水循環系の空調システムがある機械室内なら、
たいてい何らかの「弁装置」があるはずだ。



ただただゴチャゴチャしているだけに見える機械室内も
それぞれの意味を探りながら観ると、見えてくるものが違ってくるはず。


身近なところで、探してみて!



って、機械室自体が、ぜんぜん身近じゃないね。
(「電動三方弁装置だ」おわり)
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2020年06月07日

ああ、あの人の曲だ。伊福部昭。

伊福部昭 という人をご存知であろうか。


独学で作曲を習得した作曲家 ということである。


「公式ホームページ」というのが、いつまでも暫定版のまま。



北海道釧路で生まれた後、音更(おとふけ)町に移り、
札幌二中〜北海道帝国大学農学部を経て帝室林野管理局勤務となり
その傍ら作曲活動をしていたそうである。



それを記念して、音更町には 伊福部昭音楽資料室 が設けられている。

資料室は、音更町図書館 の一室にある。



図書館正面。


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ガラスの直方体と、RCの左右に広がるアプローチが特徴的である。


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設計は、山下設計 が担当したようだ。



正面入口は……実は、視認しづらい。


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図書館、の文字が小さく、自動ドアも中の様子が伺えないもので

「ここから? 入っていいんだよね?」

初見だと、戸惑う。


まあ、戸惑うのは最初だけで、2回目以降は気にならないだろうし
町民のための施設であるからして問題はないのだろう。



音楽資料室の看板のほうがだいぶ大きいので、
かなり力の入った資料室であることが期待される(かもしれない)。



エントランスを入り、展示ホール的な場所を通過しそのまま奥に進むと
資料室が2階にあることがわかる。


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図書館は1階この奥にあるのだが、
その存在よりも目立つ、資料室の表示なのである。



階段を上がり、折れて少し進むと「資料室」があった。


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中には、氏の業績を物語る、様々な文字、文字、文字、写真。


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文書庫 + 文字資料

そんな感じの展示であった。



そう。

「博物館」「記念館」なのではなく、
文字通り「資料室」なのであった。

そして、「室」は、この1室のみ。
そんなに広いスペースではない。

「博物館」の期待感を持って行くと、ちょっと拍子抜けするかも。



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音楽CDやレコードの収蔵もある。

脇のミュージックボックスで240曲聴けるとのこと。



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作品リストのうち、映画音楽部分。


そう。あの「ゴジラ」のテーマは
彼の作品であった。

他にも、実際に聴けば「耳にしたことのある」曲は
きっと多いに違いない。



本来はクラッシック音楽の作曲家であって、
国際的な作曲コンクールで優勝したりしているらしいのだが
映画音楽のほうが一般には馴染みが深そうである。


うん、いろんな人がいるものだ。



さて、折角なので「せつび」も観る。



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廊下端部、階段室手前・エレベーターホールの外壁には
温水パネルヒーターが設置されている。

北海道十勝の寒冷条件を考えれば、
この広い窓面の外皮負荷処理は重要である。

天井面には、ファンコンベクターの吸込口とおぼしきものも見える。



エントランスホールの外壁面は、
全面ガラスである。


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足元まですっきりと、中庭を見渡せる。



この寒冷地で、このガラス面が結露してしまわないために、
窓下に放熱器を置くのが一般的なのだが、
ここではそれを、このような納めにより実現している。


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窓下の、グレーチング。

放熱器は、この下に入れてあるのだ。


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どうせピットは造るのだし、
配管も通すのだから
放熱器ごと納めたって構わないよね。



放熱器は、敢えて見せても良いだろうし、
このように表に出さなくても良かろう。


意匠設計者の感覚・考え方・好みに合わせたい。



設備設計にかかわるワタクシ個人の好みにも
これは合致している。

デザインを重視するあまり機能を犠牲にするものではなくて
機能性も維持した上で実現されている計画であるから。



「意匠」は大事だろう。


「人は見た目が9割」なんて言われるくらいだ。
「見た目」は、たといそれを意識していなかったとしても
人の思考に及ぼす影響力は大きなものである。


けれど、もし「見た目だけ」にこだわるならば、
それは不健全でもある。



昔、女性の肌が白くなるからという理由で
水銀化合物が化粧品として使われていたというが
それは単に水銀中毒で顔が青白くなるだけであった。


理屈がわからなかった時代は仕方ないのかも知れないが
現代でそれをやればもはや犯罪である。



「室外機の見た目が邪魔」という理由で、
厳重に目隠しの板で覆ってしまえば
効率は激減し能力も下がり
人にとっても機械にとっても良いことはない。

邪魔にならない場所に置くとか
効率を犠牲にしない隠し方をするとか
できることはたくさんある。

何も考えることなく
単に「邪魔」と片付けるのは、
非常に乱暴なことだ、とワタクシは思う。



その「乱暴」が、結構いろんなところで見られるのは
悲しいことだとも思う。



逆に、そのあたりがとても良く調和してると、
楽しく、嬉しくなる。

そんな「作品」に、たくさん出会っていきたい。
(「ああ、あの人の曲だ。伊福部昭。」おわり)
posted by けろ at 12:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月06日

日本で唯一のビール博物館、ということだ

「日本で唯一のビールに関する博物館」と称している、
サッポロビール博物館



同じ会社の ヱビスビール記念館 は、違うの? という疑問はさておき。
(URLにも museum って入ってるけど)



明治時代、国策として行われた多くの事業の一つが、
ビール醸造、なのであった。

「殖産興業」のもと、そのバイタリティはもの凄いものである。



その産業遺構を博物館として残してあるのだ。



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天気が、悪い。ので、映えない。
けど、訪れた日がそうだったのだから仕方がない。



レンガ造りの建物が遺されていて、
一部が博物館やレストランとして利用されている。



現代の利用に耐えるよう、
耐震補強、設備追加など、さまざまな改修が加えられているに違いない。
そうでなければ、いろんな法にひっかかるし、いろんな不都合が生じる。



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当時の雰囲気を最大限残しつつも、
傷んだ部分は補修し、汚れた部分はきれいにし、
建築的にも必要なものを添加している。



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「博物館」としての動線計画もあるから、
おそらく従来とは異なるエントランスを新設したのであろう。


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今どきはスロープが必須だし、
「完全に元のまま」というわけにはいかないものである。
また、その必要性もあるまい。



連結散水設備の、送水口。


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すでにこれもだいぶ古ぼけてきているから
ピッカピカのものよりも溶け込みやすいかもしれない。



屋外消火栓ホース格納箱も、それっぽい塗装。


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ガス管も塗ってあるけど、
ガスメーターには「指定色品」なんて無いから
まあ仕方ないんだろう。

プロパンなら無理やり塗ってる建物もあるんだろうけど
都市ガスだとそうもいくまい。



自販機も、レンガ柄。


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内部も、元のレンガのイメージを最大限保ちつつ、
おそらく全面改修したに違いない。



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螺旋階段は、どうみても後付け。


元はどうだったのかわからないけれど、
壁面のノズルがいい感じで取り付いている。



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喫煙所も取り付けられていて、
換気扇やダクトもナマのスパイラルダクトじゃなくて
化粧が施されている。



配管類、照明器具類、コンセント類も
全部後付け。


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外壁面には、補助暖房なのか、メインの暖房なのか、
ローボーイ形っぽいファンコイルユイットっぽいものがある。


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これだけでは、冷温水がつながっているのか、温水だけなのか、
電気式なのか、判別しかねる。

蒸気ではないっぽいけど。



「博物館」としての展示も、ちょっとだけご紹介しておく。


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「重要科学技術史資料」としての、麦汁煮沸釜。


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結構貴重なもののようである。



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これは何だったのか……。
忘れちゃった。

何か搾る感じのものかな?



村橋久成、中川清兵衛の物語が
パネルによって紹介されている。


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各国語で書かれたラミネート説明板も用意されている。
英、中、韓のほか、タイ語などもあったような気がする。


有料のプレミアムツアー参加者には、
専用の英語・韓国語の音声ガイド端末貸し出し(有料)もある。

今どき中国語もありそうだけれど、無いんだね。



官営であった麦酒醸造所が、民間に払い下げられて産業化していった。


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大成建設との繋がりは、こういうところからあったんだ、と
認識できよう。


あ、次回一万円札の人も関係してるんだ。



「ただの暗記科目」としか認識していなかった地歴科目だけれど
時代の流れ、人物の関係性などとともに見ていくと
なかなか面白いものなんだなと、やっと気づくようになってきたような。



サッポロビール園 も併設されている
(というか、博物館のほうがオマケで、メインがビール園)ので、
羊肉とともに堪能できるのである。



もうもうと立ち込める煙を堪能したい人向け、
無煙ロースターで楽しみたい人向けなど、
いくつかの建物があるので目的に合わせて選ぶことができる。



通販や物産展で、あるいはアンテナショップで、
今どきは全国・全世界どこにいても食材は手に入るかもしれないけれど、
やはり本場で食べてこそ。

雰囲気・気分も含めての味なのである。



コロナ禍は過ぎ去ったと言える状況がいつになるのか
見当もつかないけれど、
様子を見つつ、ある程度経済を回すという意味でも、
そろそろ訪問を考えても良い時期じゃないかと思ってみたりする。



「以前(Before Corona)と同じ」には、たぶんならないだろう。

けれど、「今後(After Corona)の新しいあり方」は
形作っていかなくてはならない。



我々の敵は、決して SARS-CoV-2 だけではない。

毎年万人単位の犠牲者を出す季節性インフルエンザも、
未だ根絶とは程遠い結核、梅毒、HIVなど各種感染症も、
各種のガンも、不慮の事故も、
猛暑も豪雨も台風も地震も噴火も高潮も津波も、
経済不況も雇い止めもセーフティーネットの崩壊も
国際関係の悪化も家庭内不和も、
ありとあらゆる「危機の源泉」が存在している。



たとい健康であっても、経済的に立ち行かなくなれば
やはり生きてゆけない。

経済最優先、とするのは危険だけれど、
優先度は決して低くはないはずだ。


そもそも、ある程度経済的裏付けが無ければ、
各種の危機への対策も打てないのだから。



ここで経済をうまく回すアイディアと実行力を見せる人がいたら、
ノーベル経済学賞が貰えるんじゃないだろうか?

よくわからんけど。
(「日本で唯一のビール博物館、ということだ」おわり)
posted by けろ at 14:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月05日

ビールとカブト

これ、何でしょう?


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タイトルで、すでに全部説明しちゃってる感もあるのだが。



現在は、モニュメントとして保存されているのであるが、
元々は煙突の頂部に取り付けてあったものなんだそうで。


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「機能美」の典型的なものなのかもしれない、と
勝手に思う。



あまり気づかれていないけれど、
後代になると取り上げられる、こういうモノたちが
現在もたくさんあるに違いない。



「せつび」たちも、その中の一領域のはずなのである。
(「ビールとカブト」おわり)
posted by けろ at 10:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月30日

ゲートバルブとバタフライバルブ

バルブ、もしくは、弁。


発音的には「ヴァルヴ」の表記が近いのかな?



会社名として バルヴ と表記しているところもある。



流路の開閉を司るものにもいろんな種類があるけれど、
なんか、いろいろ写ってるやつがあったので。


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赤丸のやつ、赤いハンドルがついているのが
「ゲートバルブ」もしくは「仕切弁」と呼ばれるやつだ。

青銅製、黄銅製、ダクタイル鋳鉄製、ステンレス製ほか
いろんな材質の製品がある。


流体の種類によって、あるいは接続する配管の材質によって
いろいろと使い分ける。


たいてい、「常時開」とか「常時閉」とか書いてある、
バルブ札が下げられている。


写真に写っているのは、だいぶ小さいやつだ。
これが大きくなってくると、かなりの寸法&重量になる。


寸法 と 重量 の感覚(ついでに、値段も)が
わかるだろうか?

呼び径200Aの鋳鉄製バルブだと、
フランジ面間寸法が241mm、バルブの背の高さは635mm、
重量85.2kg、定価が195,000円と記されている。

すごく、でかい。



で、口径の大きな弁(50Aまたは65A以上)になると
特別な必要性が無い限りは違う形式の弁を使用する。


緑丸で囲った形式のバルブ、
「バタフライバルブ」である。


これまたいろいろな開閉機構があることはあるのだが、
蝶が羽根をパタパタやるような開閉動作をするものがあるので
このような名称になったとか。


面間寸法が小さく、背の高さも小さくて済み、
ハンドルの形状もでっかいゲートバルブよりは操作しやすい。



軽・小・短・薄と、簡潔に説明 されている。




いろんなバルブがあるので、
東洋バルヴ とか キッツ とか
たくさんのメーカーがあるので
覗いてみると楽しい。


工業会 にも 会員企業 が載っている。

113社って、すごくない?



上の写真で、青丸のがチャッキバルブもしくは逆止弁、
黄丸のものは、防振継手である。



それぞれ、意味があって、必要があってついている。
無闇矢鱈に、テキトーにくっついているわけじゃない。


こんなモノたちが、そこかしこについているのだから
機械室内は、それだけでも愉しからんや!
(「ゲートバルブとバタフライバルブ」おわり)
posted by けろ at 17:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月26日

ドライエリアに室外機、有りや無しや

地下に機械室があって、
機械室に面してドライエリアがある。



機器類の搬入搬出のため。

地階の換気のため。



理由があって、
必要性があって、
ドライエリアが設けられる。



ドライエリアの大きさも、
必要に基づいて決められている、はずだ。



20052601.JPG



となると、
こうやってあとからドライエリアに室外機を並べてしまった場合、
大丈夫なのかなぁ。


のちのち、邪魔になって困ったりしないのかなぁ。


その時はその時。


どうしても邪魔なら、
どけるまで。



そういう割り切りなら、まあそれも良かろう。



ただ、この床面、
だいぶ傷んでいるようだ。



20052602.JPG



ここを何とか処置しようとすると、
早速邪魔になるなぁ。



まあ、この下に室があるわけでもなく、
誰かが良く見る場所でも無いから、
このまんまでもいいかもしれない。
(「ドライエリアに室外機、有りや無しや」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月23日

乾燥室、じゃないけど

熱源配管の入っている、管廊部分。


熱い配管は、ぶ厚い保温材で覆われているのであるが
それでも保温材を通過して周囲に滲み出す熱は結構なものである。


それで、だ。


熱の、有効活用?



20052301.JPG



暖かいPSや、機械室の中は
結構こんな感じの「乾燥室」として「利用」されていたりする。



ただ、ボイラー室では避けてほしいところではある。

燃焼室に「可燃物」は置いておきたくないのである。



それでも、「便利」だから、ということで
結構干されているんだよなぁ。



ここは、火気のない管廊だから
安心なのだ。
(「乾燥室、じゃないけど」おわり)
posted by けろ at 23:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月19日

仕上がっちゃったら見えなくなるけど

天井の仕上材を貼る頃には
天井内の設備モノは粗方出来上がっていなくてはならない。


20051901.JPG


たとえば、ダクトを吊って、繋いで、ダンパーも取り付けて、
保温施工も済ませておかなくてはならない。



燃焼機器の給排気管の場合には
所轄消防の指導によってラッキングが必要だったり
することもある。


20051902.JPG


こんなのを、天井を貼ってしまった後にやるのはすごく大変だ。

だから、予め済ませておかなければならない。



でもなかなか、工程が詰まっていたりなんかすると
そのタイミングを掴むのが難しくなったりする。


夜中にちまちまやるしかなくたったり……。



きれいに仕上がってしまったら
全部見えなくなってしまうけれど
無くてはならぬもの。


そんな「せつび」が、愛おしくなってこないだろうか!



「在宅ワーク」なんか出来っこない、
現場作業をこなしている多くの建設関連従事者に
幸あれ!
(「仕上がっちゃったら見えなくなるけど」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月17日

サッシを貫通する配管

既存の建物にあとからエアコンを設置するような場合に、
室内機〜室外機間の冷媒配管やケーブルを通すルートが
見当たらないようなこともある。



そんなときに重宝する(?)のが、サッシ。

(「重宝」なんて言葉を使うのは、設備の人間の身勝手と
 言われかねないけれど)



20051701.JPG



開閉しなくてもよいガラス部分であれば
貫通させることができなくもない。


コンクリート壁に孔を開けるよりは
やりやすかろう。



ガラスにそのまんま孔を開けることもあれば
四角く切り欠いて枠をまわし、
アルミパネルか何かを嵌め込んで
そこに通すこともある。


20051702.JPG


この画ではアルミパネルよりもむしろ、
切り欠いたカーテンのほうが気になるけれど。



あとは、ちょっと開けた状態でサッシを固定して
隙間にパネルを嵌め込んでそこに通したり。


20051703.JPG



設備的には、なかなか都合が良かったりするのだけれど、
換気上、排煙上、採光上、面積が足りなくならないか、
注意は必要である。
(「サッシを貫通する配管」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月10日

馬の資料館

帯広競馬場 には、馬の資料館 というものが併設されている。


20051001.JPG


入場は、無料。


20051002.JPG


(現在は、コロナの影響で閉館しているはずだ)



館内はそんなに広くないのだが、
「馬」のうんちくが、結構詰まっている。


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いろいろな展示に、英文のほか簡体字・繁体字の解説がつけられている。
海外からも多くの来訪者があったことがうかがえる。



模型、ジオラマ、イラストも、
結構力がはいっている。


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それだけ儲かっているのか、
アピールに真剣なのか。



何度か廃止の瀬戸際を迎えつつも
何とか頑張っているということなので
後者なのであろう。



馬具の類は、普段縁が無いだけに
なかなか興味深い。


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写真や模型と見比べないと、
何をどこに使用するのか
わからなかったりするけれど。



蹄鉄にも、
いろんな種類・形式があるのだそうで。


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開拓期には、各所に馬具屋さん、蹄鉄職人さんたちが
活躍していたという。



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料金表が、なかなか。


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米俵の金額と比較されている。

もっとも、米を俵で買うことがないので、
そんなにピンとくるものでもない。


いわゆる「郷土資料館」ほとではないけれど、
雑多な感じも、漂いつつ。


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かつて、馬が無くては生活が成り立たなかった頃の栄光の数々が
紹介されている。


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ルームエアコンが、しっかりついている。


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ウマの人工授精……。


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道具も、でかい。



人間だけではなく、
馬にも戸籍があって。


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そのまんま「馬籍」というそうだ。



寿司屋には、魚偏の漢字がたくさん書いてある湯呑があったりするが、
馬偏の漢字も結構あるようで。


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ま、魚偏ほどじゃないだろう。



暖房は、FF式の石油暖房機。


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換気は、換気扇。



石油暖房機の裏側。


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暗いし、狭いし、撮りにくいけれど。



冷房は、ルームエアコン。


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柱幅と壁仕上げと後方からの配管取り出しと……
協議の結果、裏板を当てることになりました。

っていう感じかな。



とにかく、今はどこもかしこもコロナ対策で
自粛、閉鎖、無観客、などの嵐だ。


卒業式、入学式、入社式も軒並み中止。

新人研修もオンライン。新人合宿は中止。

下手すると採用中止、内定取り消し。

甲子園も、高校総体も、吹奏楽コンクールも中止だ。



設計・施工のプロジェクトについても、
「中止」の知らせがちらほら。



アフター・コロナ、
全世界が、今までとは違ったものになる。



価値観が、覆る。



そういう、歴史の1ページを垣間見つつ。



正常化(といっても、以前と全く同じになることはもうないだろう)の暁には、
いままでと違う歩みを始めていくことであろう。


そんなついでに、

「馬の資料館」は、いかが?

豚丼食べ歩きとともに。
(「馬の資料館」おわり)
posted by けろ at 22:22| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月09日

天井の中は、時々見てみたらいい

天井の中。


20050901.JPG



普段は、そんなに見る機会はないはずだけれど
それでも、たまに見てみたらよい。



「階高、どのくらいにするかなぁ」


「天井内、設備スペースどのくらい必要?」


常々疑問を抱いている、設備以外の建築関係者は、特に。



1ヶ所2ヶ所見て、良しとしてはならない。



どんな冷暖房、どんな換気をしているかによって、
ダクトや配管の大きさ太さや数がずいぶん違うのだから
簡単に一般化して考えてはならないのだから。



とにかくいろいろ見て、
実際のイメージを掴んでいただくに限る、と思うのだ。



20050902.JPG



用途によって、規模によって、方式によって、
どのくらい違うものかを体感するには
見てみるのが手っ取り早い。

設計図集成なんかを見るのももちろん参考になるけれど。


古いビルが、設備改修に改修を重ねた結果どうなっているか
実際を見知れば、
新築時にどのくらい余裕を持たせたいか、
考えが変わるかもしれない。



20050903.JPG



ぐっちゃぐちゃに張り巡らされたケーブルを見れば
キレイにケーブルラックを通せるスペースを
用意しておきたくなるかもしれない。



梁の大きさと天井懐との関係が
よりリアルに迫ってくるかもしれない。



20050904.JPG



設備方式によっては、
ダクト配管ケーブルだけではなくて
機器本体、ファンなどが押し込められる場合もある。



ただの建物利用者には必要ないことだけれど、
設計者・施工者であるならば、
「自分には関係の無い、設備屋の責任範囲」ということにして
見もしないのはどうかと思うのだ。
(「天井の中は、時々見てみたらいい」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月08日

共同溝の中

とあるところの、とある共同溝。

何系統かの設備用配管と
何系統かの電気用配管とが
整然と伸びている。


20050801.JPG


天井内やピット内よりも
よほど施工・点検・改修などがしやすい。


もっとも、この躯体の築造や埋設は
かなり手間も費用もかかるから
一概に絶賛はできないけれど。



ここのように、
照明器具も適宜配置されていると
たいへんよろしい。

真っ暗な中、ヘッドライトを頼りに進むよりも
ずっと行動しやすい。



もし機会があるなら、
入ってみてほしい。

いや、勝手にじゃないよ。
ちゃんと、しかるべき機会を捉えて、ということだよ。


最近は、いろんなインフラツアーが組まれるようになっている。

建設行政、建設業者のPRの一貫でもあるけれど、
とにかく実物を見て触れて(勝手に触ってはいけないけど)おくのは
良いことだと思うのである。



もっとも、コロナ騒動が沈静化しない限り、
今はなんにもできない。


「長い付き合い」」になるとも言われる、
人類とウイルスとの鬩ぎ合い。


さて、今後どうなることか……。
(「共同溝の中」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月04日

古い建物を利用するなら

古い建物には、味のあるものが少なくない。


そういうものだけが現代に残されている、というべきか。



味も素っ気もない古い建物はただみすぼらしいだけだから
取り壊され、建て替えられてしまうのだろう。



さて。



味のある建物は、壊すに忍びない。

また、何らかの文化財指定が行われて
おいそれとは解体できない場合もあろう。



すると、内外装の補修、耐震措置のほかに
設備的な手入れがどうしても必要になる。



古い建物ほど、
当時の設備システムじゃ、現代の使用に耐えないから。



時代を経た建物ほど、
何度も何度も、設備改修が繰り返されて
現在の姿となる。



ある、美術館の建物。


20050401.JPG



元々は、銀行であったという。


後に、ホテルであった時期もあり、
現在は美術館なのだという。



大きく用途が変わっているのだから、
いろんな建築・消防関連法規に適合させるべく、
また、それぞれの用途の目的に適うように、
設備改修が再三行われたに違いない。



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この煙突自体は、元々のものを補強・化粧して
利用しているのだろうか。

もしくは、もう煙突としての機能は使われていないのか。



窓は、空気の取入口・排出口として利用されている。
現代は、機械換気をしなくてはならないから。



また、長いダクトが、非常階段に沿って立ち上げられている。

どうしても、必要だったんだろう。



いずれにしても、建物の裏手に、この類のモノは設置される。

せっかくの歴史的建築物のファザードに
これらのものを現すわけにはいかないから。



20050403.JPG


地上に並ぶ、室外機たち。



外気処理も、空調も、
空気熱源ヒートポンプパッケージ形空気調和機によっていることが
わかる。



寒冷地ゆえ、外気処理の主目的は
冬期導入外気の加熱、ということになろうか。



その隣には、
ガスヒートポンプの室外機が並ぶ。


20050404.JPG



階ごとのマルチシステムにしてあるようだ。



降雪があるため、
防雪フードが取り付けられている。


また、積雪に備えて、
ある程度の高さの基礎に乗せてある。


基礎と基礎の間に、誰かが潜り込まないように?
こういうガードが取り付けてあるのは、
あまり見たことがなかった。



このガスヒーポン(GHP)、
パナソニック製である。

元々は、三洋電機。

「SANYO」の表示も、
すっかり見かけなくなった。



新築の建物の設備ももちろんおもしろいのだが、
明治期・大正期の古い建物に後から後から追加された設備には
新築とは異なる面白さがある。



なぜ、このシステムを選んだんだろう。



なぜ、この機種を選んだんだろう。



どうして、こうなっちゃった?



おお、なんとうまく据えたことだろう。



いろんな感動が、そこにある。



美術館は美術館で、大層良いのであるが、
建物自体にも、非常に興味をそそられたのであった。
(「古い建物を利用するなら」おわり)
posted by けろ at 11:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする