説明のページは、
http://www.city.sapporo.jp/kankyo/casbee/index.html
折角行くので、事前にプログラムとマニュアルをダウンロードし、一読しておきました。
実際に評価基準を読んで、評価プログラムをいじっておいてから総論・概要を聞くと、スカスカ脳みそでも少しは残るようで、先生の説明はとても分かりやすく感じました。
少なくとも、「建築環境・省エネルギー講習会」や、4年前の「応急危険度判定士認定講習会」よりもずっと分かりやすかったですわい。
なるほどね。
CASBEEとは、そういうことだったのか。
……それなりに、わかったつもりになって帰ってきました。
「CASBEEとは建築物総合環境性能評価で云々────」
「BEEが3.0以上かつQが50以上がSランクで────」
なんて、試験対策に用語だけ覚えようとしても、ワタクシの頭にはちっとも残りません。
それよっか、
CASBEE開発の背景、
その仕組み、
CASBEEファミリー、
どういう考え方の評価ツールなのか、
その意味するところはなにか、
どのような活用を図っているのか、
……そんなこんなをいろいろ聞いてみると、字面で覚えるよりもちゃんと残っているような気がしました。
評価項目には、設備関連が多いですね。
こりゃ、しっかり勉強しておく必要がありそうです。
「義務」化されてしまいますから、お仕事にも直結しそうですし。
「CASBEE−新築(簡易版)がベースなので、省エネ計画書作成時間を除くと、所要時間は2時間程度。」
そんな説明がありましたが、マニュアルを一通り読んだ感想では
「そんなの無理でっせ」
各評価項目に関するすべての資料を用意していただければ、確かに2時間もあれば作成できそうですが、そういうことはあり得ないと思います。
図面一式渡されて、「CASBEE評価書作って」
とか依頼されるんじゃないでしょうか。
すると、各項目の内容を図面から読み取って、図面に表現されない設計コンセプトや運用計画、改修計画などについて質疑を出して。
構造設計者とのやりとりもあり。
そして多分、省エネ計算もゼロからやらなきゃならないような気が
しますし。
省エネ計算だって、設備屋はPAL値を意匠屋さんからもらって、CECを計算するだけのはずなのに、結局PALまで出せと言われたりしますよね。
基準値を超えたときに「何とかして」って言われても……。
勝手に断熱材厚くして、窓を小さくして、ガラスアトリウムをなくしちゃって良いんですかな?
そんなこんなで1週間以上は軽くかかってしまいそう。
省エネ計算までやったら、2週間あっても足りなかったりして。
で、着工21日前までに提出しなければいけません。
果たしてそれに見合う報酬を支払う余裕が元請設計者にあるのかどうか。
ただでさえ、確認申請料が高くなって大変そうなのに。
来年末からは、設備設計一級建築士や構造設計一級建築士から適合証明をもらうためのコストも発生することでしょうし。
こんなに苛めると、設計業界から人材が離れていってしまうような
気がしてしまうのは、ワタクシだけでしょうか。
あ、設備設計業界からは既にどんどん離れつつありますね。
(「『CASBEE札幌』説明会」おわり)
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