それなりに異なっているものだ。
建物もまた、同様。
そして「せつび」の多くは
正面ではなくて、側面や背面にこそ
姿を見せている。
ある程度、年季を経た建物であろう。
当初からついていたベントキャップと、
後から追加したであろう、深形フードとが対比される。
屋上と、ベランダと、雨水管が露出で外壁に取り付いている。
ナナメ45°に振っている部分の配管径が細くなっているのは
なぜだのだろう。
普通は、排水系の配管径は上から下まで同径なんじゃ?
よしんば、途中で横引きする場合に、
横引き管だけ太くすることは有り得ても、
逆は無いんじゃない?
外壁、窓上部分にちっちゃくエルボ返しされているのは
通気管の開放端かなぁ。
まだ「セルフード」(登録商標)が無かった頃なのかも。
細く伸びているのは、ドレン管と電線管?
なんて、いろんなことが楽しめる。
左上の窓だけ、ちょっとだけ出窓になっているとか、
外壁目地と窓とがテキトーだとか、
右のビルに接続されているかのような出っ張りとか、
(つながっているとすると、いろんな法律大丈夫?)
意匠的にも、おそらく構造的にも、
考察のしどころはたくさんあることだろう。
こんな横顔を眺めてみた、昼下がり。
(「建物の横顔」おわり)