ちょうどこの上が、屋上駐車場に通じる車路になっていて
庇のかわりになっている。
大梁どうしをつなぐ、
筋交い的な鋼材の上部一面に取り付けられたモノ。
これが無くたって、
結構滑りやすそうに見えるんだけれど、
奴らには問題じゃないんだろうね。
奴らとはもちろん、ハトである。
時々、カラスである。
許可なく勝手に留まって、
人間の頭上であろうとお構いなく脱糞する。
あの迷惑な生物たちのことである。
1、2羽では済まずに
列をなして、群れのようにたむろしていることすらある。
とんでもない輩である。
昔、彼女とデート中に食らったことがあるだけに
迷惑加減は身に沁みているのだ。
そんなん、個人的な恨みだろって?
まあ、そうなんだけど。
白い鋼材の上に、
黒いトゲトゲが黒い結束バンドで留めてあるものだから
目立つこと目立つこと。
……なんて気にしているような変人は
世の中にはそうそう居ないんだろうねぇ。
これで構わないなら、
デザインなんで、どうだっていいじゃん。
そう思わなくもないけれど。
ま、たまたまここがこうだっただけで、
デザインは大切なのである。
(「絶対来るなって」おわり)