ひたすら、海岸沿いに走る、オロロンライン。
新千歳空港から北海道入りして、
「ちょいとひとっ走り」なんていう距離ではない、
そんな道路。
波が穏やかで晴れていれば
たいそうのどかな、海岸線である。
途中、初山別村(しょさんべつむら)のマンホール蓋は
天文台である。
夕方にこの道路を走ると
夕陽が映える。
晴れていれば。
時間的余裕があるならば
ぼけ〜っと眺めているのも
乙というものだ。
落日を眺めていると
地球の自転が意外に速いということに気がつくかもしれない。
地球一周約40,000kmを24時間で自転するのだから
時速にすると、1,667km/h。
28km/分。
463m/秒。
ゆったりと観ていたつもりが
なにやら気忙しくなってきたような。
あんまり、換算値を考えないほうがいいかな。
でもね、こうやって一日一日が過ぎていくのだ。
一年一年が過ぎていくのだ。
平均寿命が80歳を超えているとはいうけれども
じつはそんなに長い時間というわけじゃ
ないのかもしれない。
年齢を重ねるほど、
5年、10年なんて、あっという間と
感じられてくるんじゃないかな。
(「日本海に沈む陽」おわり)