2023年07月06日

骨董品

昔ながらの商店街を構成するのは
かなり年季を経た建物たち。


23070601.JPG


いつ頃の建物だろう。


昭和40年代くらい?

わからんけど。



それでも、鉄筋コンクリート造4階建てのように見えるそれは
現代にその姿をしっかりと留めている。



地デジ化された現在、機能を果たすことのないVHFアンテナが残ってるけど
UHFアンテナだって、こんなになってたら、役には立つまい。


23070602.JPG


屋上に建つ小屋は、明らかに後付けで、
もちろん建築確認申請なんて通しているまい。


古いビルの屋上には、
こんな感じで自主増築されていることもある。



そもそも、躯体自体の健全性は如何に。


旧耐震下の建物にあっては
そもそも現基準で想定されている大地震には耐えられない。



各室用のエアコンも、相当に年季モノだ。


23070603.JPG


ほぼノーメンテで何十年も働いてきたのだろう。

冷媒管外装もボロボロだし、架台も細っちくてサビサビだ。

出窓部分の防水も、
たぶん雨漏りのたびに何度か塗り直しているのだろうけれど
小手先の手段では難しい状態なのではあるまいか。



外装のタイルは、ちゃんと接着されているのかどうだか。


23070604.JPG


ボロボロ剥がれていないところを見ると
かなりしっかりした施工だったものか、
それとも浮き浮きでヤバいものか。

アーケードで受け止められるから、
直接的被害には繋がらずに済みそうではある。



「骨董品」なんて呼んでしまうと
失礼に当たるのかもしれないが
建築物としては、そう言っても差し支えのない代物じゃないかな。


しかるべき耐震・補修措置を施すのであれば
更に半世紀も経てば、
歴史的建造物として珍重されるようになるのか、どうだか。



時代を表す典型的な造りというわけでもなく
有名建築家の手によるものでもなければ
単に古い建物扱いしかされないのかな。



建築とか街づくりとかに関わる政策は、とても息の長いものだ。


何らかの状態を企図してから、
実際に地区全体で実現を見るまでに
何十年もかかることがザラである。


広大な土地をまとめて再開発事業をやるにしても
10年20年は平気でかかってくる。

まして、所有権がバラバラな街区全体では
半世紀経っても実現しない場合も多い。


その間に、時代が変わり、世代が変わり、
世の中の思想や価値観が変わってくる。


それに応じて都市計画を修正して再度取り組み始めると
またしても半世紀以上かかってしまったり。



それを何とか早く早く……ということになると
地上げ屋だとか反社とか、そういう関与が生じてしまうんだろう。



それに、多くの人が関わる場合、
必ず「大勢には流されんぞ!」という人も出てくる。



計画道路にしても、古いマンション建替にしても、
「絶対に認めないっ!」という人が、出てくる。


だから、どうしても「全員一致」とはなりにくいし、
ある程度「多数決」「強制執行」のような
本人の意思に反していても物事を進めていく仕組みが
必要とされてしまうのだ。


難しいよね、ニンゲンって。



それに比べると、
建物だったり設備だったり、
自らはモノを語ることのない無生物は
単純でわかりやすくて良いのかもしれない。


「骨董品」と呼ばれたからって
怒りだして暴れ回って街を破壊することもないし。



ただし、強度が足りなくって地震で倒壊することは
無いとは言えない。
(「骨董品」おわり)
posted by けろ at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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