少々、いろいろ、ありまして。
さて、散策路を続けさせていただく。
「飽きた」かもしれないのだけれども、
そこのところはご容赦いただくしかない。
今回は、「破壊されたお菓子工場」
Destroyed Sweets Factory
である。
旧国道230号線沿いに立っていた、
土産物などに重宝されていたお菓子の工場が
見るも無惨な姿のまま、保存されている。
突如、火口が出来てしまった。
もちろん、被害を受けないはずはない。
いやむしろ、ここまで形を留めていたことのほうが
奇跡的なのかもしれない。
平地だったところが
不規則に隆起した。
段々畑のようになっている地面であるが
繰り返すが、平地だったのである。
もちろん、建物もこんな「登り窯」みたいなものではなかった。
自然に還っていく様子も含めて、そのまま保存展示するという趣旨のもと
年々崩壊が進み、植物に侵食され続けている。
遠く、噴火湾の海面は
当時と変わらない。
もっとも、2000年の当地での噴火の11年後、
東北沖を震源とする巨大地震に伴う津波によって
あの海も大きく波打った筈だ。
崩れかけている建物に
何とか残る、ダクト。
がんばったね。
(「西山山麓火口散策路(3)」おわり)