外回りに取りつく設備関係には気を遣うものだ。
たとえば、寒冷地でありがちな灯油タンク。
エントランス脇にタンクが並ぶものだから
木板でルーバーっぽい細工を施して
目隠ししてあったりする。
もっとも、危険物看板と消火器が目立つから
それは仕方がないのだけれども
表面積からするとタンク本体よりもずっと小さくて済む。
もうちょっと近づいてみる。
板を少々切り欠いて
水道メーターの指示計をはめ込んであるなんざ、
なかなか芸が細かい。
看板のペンキが垂れてきてしまっているのは
ご愛嬌!?
もちろん、タンクを完全に囲ってしまうと
給油の時なんかにすごく面倒くさいから
側面にはルーバーは無い。
利用者動線からすると裏手になるので
これで良いのだろう。
木枠の剛性を確保するため
筋交いもしっかり入れてある。
カボチャを置くことで
他のモノには視線が行きにくいように
配慮されている……のかもしれない。
いや、他意は無い、のかもしれない。
当然のことながら、側面もしっかりと観察する。
人が入っていくには
筋交いが微妙に支障になりそうだが
まあ毎日のことではないので
目を瞑ろう。そういうことなんだろう。
灯油タンクとかLPGボンベとか、
室外機とか電気メーターとか、
ガラリとか換気フードとか
その他、屋外に見える設備関係については
どう見せるか、どう見せないか、
気にするか、気にしないか、
重要性や価値観や予算や事情によって
扱い方はさまざまであろう。
ただ、
「えっ? そんなモノつくの? 知らんかった。
みっともないから、隠してしまえっ」
っていうのだけは、避けたいものだ。
知っていた上で、事情に応じた対応をする。
そうあって欲しいものである。
(「灯油タンクは隠したい?」おわり)