2023年06月03日

ゼロ戦の翼

倶知安風土館 に、面白いモノが展示されていた。


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ところどころ、剥がれた鉄板。

木枠で支えられているのは、
ゼロ戦の翼である。



着氷実験に使われていたものなのだそうだ。


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戦後45年を経て発見され、
発見後さらに14年を経て回収された歴史遺産なのだそうだ。


第二次世界大戦の戦後78年にもなろうとしている現在にも
航空機やミサイルやドローンなどを駆使して
ドンパチやっている場所があるのだが、
「ニンゲン」というものは、基本的に変わらんものなのか。


ただ、開発するエンジニアは、戦闘云々よりも
メカそのものに興味関心があるだけなのかもしれない。



ダイナマイトにしても刃物にしても航空機にしても、
そのモノ自体に善悪があるわけではなくて
それを人間がどう利用するかによって
善ともなり悪ともなる、ということか。


じゃ、核兵器はどうか。


たとい「廃絶」と合意したとしても
やはり人類は合意を反故にすることもあって
また、強力な独裁者による国家においては
合意など意味をなさなくなるのだから
「抑止力」としての意味があるのだという考え方もある。


簡単な話じゃ、ないはずのことだ。



まあ、面倒な話は置いておいて、
技術開発には実験は付きものである。


23060303.JPG


より厳しい環境下で期待する性能を発揮すべく
実験を繰り返すしかないのである。


たとい世界最強のスーパーコンピューターを駆使した
シミュレーションを行ったとしても
そのアルゴリズムに組み込むことができなかった
未知の現象については再現しようがない。


ひたすら、「トライ&エラー」を繰り返す。

技術の発展の秘訣は、結局そこに行き着くのだと思うのだ。



それにしても、よくもこれを発見しようとしたものだ。


23060304.JPG


そして、よく見つかったものだ。


更には、よくぞ回収して、展示したものだ。



23060305.JPG


悲惨な交通事故による犠牲者が多数生じていたとしても、
自動車に対する格好良さに魅力を感じて虜になる人が居るように
戦時の爆撃による多大な犠牲者が世々あったとしても
戦闘機を好む人もいる。


メカとしての機能美が、
より如実に表現された存在でもあるから。



その点、建築設備は比較的平和なんじゃないかと思うのだ。

(もちろん、完全に平和な代物というわけでもないのだが)
(「ゼロ戦の翼」おわり)
posted by けろ at 23:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 交通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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