2023年03月17日

ドレンは自然にゃ上がらない

厨房内に、エアコンが吊ってあった。


23031701.JPG


ぴっかぴかの、ステンレスボディ。


そんなに軽くもない天吊機器だから、
ちゃんとダブルナットで吊ってあるのだ。



ドレン配管にラッキングするために
フィルターが邪魔でずらしてあるのは、ご愛嬌。


……って、ホントはそこまでちゃんと考えて
計画すべきだった、というわけなんだけど、ね。



ま、「思ってたのと違う」っていう現象は
無いほうがよいけれど、それでいて結構あるものだ。

特に、一品生産モノの建築においては。



白い天井仕上げに合わせて、
吊り棒も白く塗ってある。


23031702.JPG


さすがに、
ワッシャーとナットは
塗らんでも構わんよね。



ちょっとずらされたフィルターが
痛々しい。



ところでこの機器、
ドレンアップ内蔵じゃないんだ。


だから、滴ってきた結露水を一度受けて
ポンプアップしてあげなきゃならない。


で、こうなる。


23031703.JPG



もうちょっと、このドレンアップ装置が
デザイン的に何とかならんのかと思ってしまうが、
メーカーさんとしても、
そんなところにリソースを割いてはいないのだろう。



ドレン管に対するステンレスラッキングも、
要らないんじゃないか、もちょっと簡素な保温でいいんじゃないかと
思うんだけれども、
国交省の標準仕様(昔は共通仕様と呼んだ)には
こうなってるから仕方ないのだろう。



最近の室内機だと、
たいていはドレンアップ装置内蔵になっているから
あまり気にしなくて良い。


が、壁掛形や、厨房用天吊形などの場合には
「別途オプション」となっているので
気をつけたほうがいいかも。
(メーカーによっても多少異なる)



「ドレン」と呼びならわされるけれども、
要は排水なのである。


万有引力の法則によって
低い方へ流れるだけなのである。


それに逆らおうとすれば、
一時的に溜めておく水槽と、
動力で汲み上げるポンプとを備えた
「ドレンアップ装置」が必要になるのだ。


物理法則には、逆らえないのだ。
(「ドレンは自然にゃ上がらない」おわり)
posted by けろ at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 空調設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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