室内機(当然、室内に設置する)と
室外機(これまた当然、室外に設置する)との間に
冷媒配管や電源ケーブルや制御ケーブルを接続しなければならない。
元々、そういうモノを想定した内外貫通場所があればよいのだけれど
普通はそういうことはないのであるからして
内外の通過場所に苦慮することになる。
外壁に穴をあける、というのが一般的な方法。
ただし、構造躯体に穴があくわけであるから
柱や梁や耐震壁部分に後から設けることはできない。
新築であれば、初めから補強筋を入れるなどして、
構造強度が保たれるように施工するわけであるが
改修工事で後から穴をあけるのであれば
そうもいかない。
やってできないことはないだろうが、手間とカネとが結構かかる。
さて、この建物では
外壁貫通という手段を選択しなかった。
窓のガラスをくり抜いて、
そこを貫通することにしたようである。
窓を潰してパネルにしてしまう方法もあるだろうが
この加工手間を惜しんだのかどうか。
強い地震が起こった際に、
この貫通部の配管の動きによって
ガラスが破損する、なんていうことは
あまりなさそうかな。
程度にもよるか。
躯体と地面との間に亀裂があるところを見ると
それなりに変位が生じるようではあるのだけれど。
(「冷媒配管は内外を貫通する」おわり)