べつに「せつびなんてちゃちいモノよりも、デッカイのがいいね」
というわけではない。
せつびを愛でたいのは変わらないのだけれども
他のモノにも目がいく、それだけだ。
移り気が多いって?
対人じゃないから、いいだろ。
さて。
鋼製の構造物も、なかなかたのし。
いろんな震災を経て、
橋桁にはたいてい落橋防止装置が装備されている。
かな〜り、ゴツいものたちだ。
剛で固めるもの、
ワイヤーで引っ張るもの、
いろいろだ。
あのへんのヒンジがガシンガシンと動いて変形して
巨大ロボットにでもトランスフォームしそうな、
そんな造り。
第二次大戦後、
何度も何度も各種怪獣やロボットの類に破壊され続けてきた
(つい最近も、シン超人や怪獣どもによってやられている)
首都高速の防衛機能の一環として、
そういう装備があっても良いのかもしれないが、
しかし現状設けられているものは基本的に地震対策である。
「せつび」と比べると、とにかくスケールが大きいのであるが
計算上必要な張力に耐えるだけの強度と断面積を有していれば
その機能は果たすはずである。
これらを支える、鋼製の橋脚の
継手部分のボルトナットの数と言ったら。
穴の数による断面欠損はもちろん計算に入っていて
結果このようになっているに違いないのだ。
少なくとも、定常の熱負荷計算に比べれば
遥かに工学的に確実性の高い計算となっているはずだ。
長円形の点検口が、カワイく見えるくらいだ。
汚垂れ防止なのか、傘付の点検口もあって、
どういう使い分けをしているのか、
とんとわからなかった。
でも、「移り気」だなんて言っても、
やっぱり地面のほうに意識が向く。
どこだって、いつだって、
何らかの配管が埋まっているんだ。
(「橋桁とか橋脚とか」おわり)