2022年06月12日

フードとガラリ、どちらがお好み?

とあるビルの外壁の表情が
少し周囲と違う。


22061201.JPG


各窓の上部が全部、
換気用のガラリになっている。



各室、個別の換気を取る場合には
部屋ごとに給気・排気が必要となるのだが
丸い、あるいは四角い、
フード付きベントキャップや防風板付きベントキャップが
ずらっと並べられることが多い。


けれど、このようなガラリにしておくと
表情がかなり異なった感じになる。


これはこれで、良さそうだ。


何より、換気設備の改修や増設が
比較的やりやすい。



ただしこのガラリ、
風雨・風雪がまともに当たるので
内部のガラリチャンバーに水が入って来やすい。

外側に向けてチャンバー底部の勾配をつけるなどの
対策をしておかないと、室内漏水の原因となる。


よしんばそのような対策をしたとして、
ガラリ下部からの水垂れによる汚れが
外壁沿いに付くことにもなる。
(ベントキャップでも、よくあるけれど)



あとは、好みと、費用との兼ね合いであろうか。



とにかく、ベントキャップにするのが圧倒的に安く済む。

ガラリにすると、建築工事も設備工事もちょっと余計にかかる。

でもいずれにしても、これらは「各室個別換気」という
比較的安価な換気計画によるものである。



都心の洒落た高層ビルでは、こんなふうにはなっていない。
中央式の空調・換気設備が設けられていて
目に見える外壁には換気口らしきものは見当たらない。

しかし、機械室スペースにしてもダクトにしても
安価なビルに比べると桁違いにカネがかかる。

でもその分、外壁の表情は意図したように計画できる。



ワタクシの好みは、
上の写真のガラリタイプかなぁ。


費用は比較的安く済むし、
でもズラリ並ぶ換気フードのクドさはなくて
改修の自由度も高い。


あとは、外壁清掃を
こまめにやっていただこう!
(「フードとガラリ、どちらがお好み?」おわり)
posted by けろ at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 換気設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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