英語の発音的には「ギャラリー」なんだろうけど
たいて「ガラリ」と呼び倣わされていて。
特に古い人ほど。
建物のウチとソトとをつなぐ、
空気のゲートとでも言おうか、
そんな部分なのだ。
しかし、建物が大きくなればなるほど
その換気量は多くなり、
付随してガラリも大きくならざるを得ない。
大きいのがイヤなら、数を増やさざるを得ない。
せっかくの外壁仕上げをぶち壊す
厄介な存在、邪魔なモノとの誹りを受けることも
少なくなかったりする。
どこに、どのくらい、ガラリを確保するか。
いつだって、悩みどころであり
意匠設計と設備設計との鬩ぎ合いの種でもある。
外壁にいろいろと取り付く設備モノを見せないように
ルーバー塀で囲った建物。
そして上部、明かり取りの窓と並べて設けられた
三角形のガラリ。
それほど大きくはないけれど、
ベントキャップ数個分の開口面積は取れるだろう。
この状態を、カッコ悪いととるか、うまく設けたととるか、
人によって感想は異なるかもしれない。
そもそも、こんな部分に着眼する利用者が
そんなに居るとも思えないけれども。
ともかく、「こんなところに設けられていることもある」。
そういう目で建物を見ると、
結構意外な所にガラリを発見できるかもしれない。
(「ガラリはこんなところにも」おわり)