言わずと知れた、日光東照宮や鬼怒川温泉郷を擁する地である。
この地のマンホール蓋を見掛けたので撮った。
少し砂がかかっているけれども
よくある地の柄に、
日光市の 市章 と NIKKO の文字があしらわれている。
この市章は平成の大合併に際して平成17年に決定されたものであるというから
この蓋はそれ以降に設置されたものと考えられる。
まだ20年も経ていないものであるが、
だいぶくたびれて見えなくもない。
鋳型の異なる蓋もあった。
こちらは、先ほどのものよりも新しそうに見える。
鋳物だから、「デザイン料」も結構かかるんだろうなぁ。
蓋メーカーには、全国各地のいろんなデザインの鋳型が
保管されているものなのかどうか。
近くには、消火栓も。
積雪のある地ゆえか、埋設式ではなくて地上式である。
消火栓といえば、やっぱり赤がイメージに合う。
けれども、必ずしも赤いものだけではなくて
全国にはいろんな色のものがある。
まあ、それはそれで良いのじゃないか。
地元の消防関係者しか使わないものであるから。
男鹿川沿いに、廃ホテル? 旅館? を見掛けた。
いかにも浴槽跡といった感じの部分は
大浴場だったのか露天風呂だったのか。
全面ガラスが崩れ落ちたのか、
木製の目隠し板が朽ちただけなのか。
屋上部分には冷却塔や高架水槽も残されていて
はたらかなくなって久しい設備類の悲哀も偲ばれる。
バブル崩壊やレジャーの多様化などにより
日本各地の温泉地には営業をやめたまま放置されている宿泊施設が増えてきて
問題になっているという。
コロナ禍や戦争による物価高騰などにより
拍車がかかる状況にもなっている。
事業者が倒産して解体費も出せず、
と言って、地元の旅館業組合加盟宿もそれぞれに経営状況は厳しく
行政も厳しい予算状況の中おいそれとは援助できず。
しかしながら、廃墟は放置しておけば
いずれ朽ち、崩れ、周囲に被害を及ぼすことにもなる。
悩ましかろう。
ほんとうに、先の見えない時代だ。
とは言え、いつだって先なんて見えたためしはないのだ。
いつだって「想定外」のことは起こるのだ。
ある程度の余裕を持ちつつ、
ある程度の対策はしつつ、
それでも起こる想定外には
その時その時で最善を尽くして対処するしかないのだ。
何の想定も対策もせず、あらゆることが想定外、っていうのは
さすがにマズいんだけど。
(「日光市のマンホール蓋」おわり)
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