ダクトとファンだけではない
大きな「せつび」が写っていた。
お気づきであろうか?
このブログを時々眺めて下さっている方であれば
恐らくすぐにおわかりのことと思う。
そう。受水槽なのである。
国土交通省用語だと「受水タンク」が正式名称かな。
駐車場脇に立体式の駐輪場が設けてあって
その上部に、でっかい受水槽が乗っかっているのだ。
幅8m×奥行き6m×高さ2.5mになるのかな。
かな〜り大きなパネルタンクである。
これを屋内に納めようとすると、
広大な受水槽室を用意しなくてはならない。
で、屋外に置いてしまったわけである。
写真下方にあるボックスは
おそらく給水ポンプを納めたポンプ小屋であろう。
さらによく目を凝らすと(というほど凝らさなくても見えるが)
でっかい受水槽の左上に
ちっちゃな水槽も控えている。
2.5m×2m×2.5mくらいのサイズだろうか。
これは、何だろう。
飲料水とは別の、
何かそれほど使用水量が多くはない雑用系統用の
タンクじゃなかろうか。
これだけじゃ、まったくわからんけど。
でっかいタンクとも、ビル躯体とも
600mmの離隔が全く取れていないので
後付けで無理やり押し込んだ感じもある。
最初からこれだと、確認申請も完成検査も
通らないもんね。
とにかく、あの狭そうな場所に
あとから組み立てるのは結構大変だったことだろう。
それとも、下部駐輪場からアクセスすれば、
それほど狭くはなかったのかな。
この角度じゃ、わからん。
じつは、もう1個
水槽があった。
昨日の画像では見切れている、右下部分である。
これまた、狭いところに
背の高いやつを持ってきたもんだ。
1m×3m×高さ4mか。
これも全く離隔が取れていないから
もし最初からの計画のものであれば
少なくとも飲料水用ではないはずだ。
雑用水系統用だろうか。
こういうのを見ちゃうと、
「受水槽、結構狭くても設置できるでしょ。
この広大な受水槽室、もっと面積削ってよ」
そういう要望が、意匠屋さんから出てきそうだけれど
建築士試験にも時々出てくるように、
600mmの六面点検スペースが必要なんだということは
心に留めておいたほうが良いのだ。
屋外においてあるタンクって、
上から見ると結構キタナイ。
内部だけキレイなら、
衛生上は大丈夫なのかもしれないけど
でも通気口からとか、オーバーフロー口からとか、
ホコリも入りやすくなりそうじゃん?
できれば、タンク上面や側面だって
キレイにしておきたいよねぇ。
でも、それを誰がやるかっていうと、
ビル管理のスタッフにはそんな時間的余裕は無いし、
義務付けられている内部清掃以外に外部までやるとなると
それだけコストも嵩む。
だから、やってらんないんだろうな。
かくして、タンク上面は汚れたままになるのである。
こうやって上の方から見ないと、
そもそも汚れてるかどうかさえ、
気付くこともないしね。
ちょっと横の壁を見ると、
電線管を避けたスリムダクトとか
別の見どころも出てくるんだろうけれど
今日はパネルダンクだけにしておくのだ。
(「広い所と狭い所のパネルタンク」おわり)
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