2022年02月25日

屋上緑化……

千代に八千代に、っていうほど時間はかからない。

苔むすまでには。



だって、百年も経ってはいないよね?


22022501.JPG


そりゃ、周囲から砂や泥だって飛んでくるだろう。
葉っぱや虫の死骸や、そういった有機物も供給されるだろう。

適度に日も当たるだろう。

そして、適度に湿潤環境が保たれるような
ちょっと陰になりやすい、そんな場所なんだろう。

胞子だって、どこかしらから浮遊してくるんだろう。



だからって、
成長するまま、放置しておくのはどうかと思うのだ。



確かに、SDGs などと称して、環境配慮は叫ばれているよ?

「屋上緑化」も、省エネメニューのひとつに
数えられてはいるよ?



でもそれは積極的な、アクティブな行動としての
屋上緑化のはずだ。



いや、現代はむしろ、エネルギーを使わないで
目的の環境を構築する
パッシブな手法が好まれるって?



そっかぁ。


パッシブ屋上緑化なのか。


なぁるほどぉ。


22022502.JPG



建物維持管理の怠慢じゃないんだ。


日頃の状況確認を疎かにしたわけでもないのだ。


むしろ、積極的に手を加えるんじゃなくって
少しずつ少しずつ成長するコケ植物を
慈しむ気持ちを持ちながら
毎日、毎月、毎年
愛で続けて今があるんだ。



そういう理屈だって、
成り立たつと言えなくもないのかもしれない。


なんて。



まあ、安保理の常任理事国が
隣国の首都に爆撃しちゃっても正当化するような時代。


国内の治安維持と称して、
特定民族の不妊手術を強制的に行ったりする時代。


何十年間も内戦に次ぐ内戦で
あるいは統治機構の崩壊により
北斗の拳のような国々が現存する時代。


なんだから、そういう言い方も、通ってしまうのかもしれない。



今に限ったことじゃないか。


ある民族を根絶やしにすべくガス室に送って殺したり
他国の大統領を暗殺したり
「共栄圏」と称して「ありがた(?)迷惑」を押し付けたり
あちこちの占領地の住民の居住地をシャッフルして反抗勢力を押し込めたり
敗戦国の支配階級を一族郎党皆殺しにしたり

まあ人類がこれまでもやってきたことであったりする。



科学技術は目覚ましく発達したかもしれないけれど
「人類」という種の考え方や行動に関しては
ちっとも変わらないのじゃないだろうか。



さざれ石の巌となりて……


誰の代であったとしても、
栄枯盛衰は常で、諸行無常で、
たいてい酷いことになるのである。


残念ながら。



そんなこんなに比べたら、

「パッシブ屋上緑化」

かわいいもんだ。
どんな屁理屈を並べたとしてもね。

見た目と雨漏りくらいの実害しか生じないんだから。
(「屋上緑化……」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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