ふと窓の外を見る。
網戸越しに、室外機たちが陣取っている。
防水層を巻き込んだ、立派なコンクリート基礎の上に載っていて
脇と頭とにこれまた立派なフードを被った、
そんな室外機。
防振架台にも載せられている。
よぉく見ると、
ガス管がつながっているようでいて
じつはつながっていないのかも。
元々置かれていたGHP(ガスヒートポンプエアコン)を撤去して
EHP(電気式のヒートポンプエアコン)を設置したのかどうか。
あいにく、この建具は鍵がかかっていて開かない。
確かめに行く術はない。
一番近くから見られる窓が、
ここだったのだ。
まあ、無闇に屋上に出ていかれたら
施設管理者としては困るだろうから
眺めるだけにしておくのだ。
仕事で行ったんじゃないから。
(「網戸の向こうの室外機」おわり)