視線みたいなものを感じて、
ふと振り返る。
すると、君たちがそこに居たんだ。
室外機くん? ちゃん? さん?
結構年食ってそうだから、「さん」で大丈夫かな。
「さま」ってほど偉そうでもないし
「どん」ってほどいかつくもない。
暇だったら、
もしくはそれが仕事だったら、
あるいは、附近に人の気が全くなかったら、
冷媒管のつながりだとか
ケーブルの走向だとか
架台のサビ具合とか
アンカーのあり方とか
いろいろと観察してから立ち去るんだけどね。
なかなか、そう都合よく事は運ばないものだ。
だから、ちょこっと挨拶だけして
さよならするね。
逢う機会があれば、またね。
(「やあ!室外機たち」おわり)