室内と屋外とを隔てるものであって、
室内環境と屋外環境とを分離して
人間にとって(場合によっては製品にとって)
適切な環境を構築・維持するためのものなのだ。
そうに決まっているのだ。
なのだが、こういう商売をしていると
ついつい「設備機器を取り付けるため」にこそ
外壁が存在しているのだ、なんていう気に
なってしまいかねなかったりする。
だって、室外機を取り付けるに
ちょうど良いじゃない?
窓とか扉さえ避ければ、
もうそこは機器たちのためのワンダーランドじゃない?
下から上まで、
余す所なくスペースを有効利用できるじゃない?
何なら、配管やダクトを通す場所としても
屋内にパイプシャフトを設けずに済むんだから
内装工事との段取りや時間の奪い合いを避けられるんだから、
とっても良いじゃない?
いやホントはそんな事無いって、
わかってるんだ。
当たり前だ。
でもさ、やっぱりさ、
そう思いたくなる事だって
あるんだよ。
心の内で、密かに思うくらい、いいじゃない。
打合せ時に大声で叫ぼうってんじゃないんだから。
屋上も、設備機器のために。
建物は、機械室のために。
天井内は、機器や配管やケーブルたちのために。
本末転倒なんだけれどね。
プラント建屋なんかだと、遠慮なく堂々と言えるんだけど。
それが本来目的だから。
(「壁は室外機のために?」おわり)