ロートヒーティングの装置が据えてあった。
そう書いてあるわけではないけれど、
それ だよね?
地面に長方形の蓋がいくつもあって
開けられるようになっているじゃないか。
きっとこれを開けると、
ロートヒーティングのヘッダーが入っていて、
各系統行きの樹脂管が
所狭しと並んでいるはずなのだ。
これくらいの寸法の蓋を要するところを見ると、
20系統くらいはあるのかな?
そのための熱源は、たぶんビニルシートで覆われている
あの四角い箱なんだろう。
だって、手前にあるガスメーター以降のガス管が
接続されているじゃないか。
そして、いかにも温水の往き還りとおぼしき
2本の配管が接続されているじゃぁないか。
足元も見てみるよ。
ロートヒーティングするくらいだから、
雪が積もるはずなのだ。
だから、まとめて雪が降った際に埋もれてしまわないように
架台で少し高い位置に持ち上げてあるのがわかる。
30cmくらい?
今はこの装置にとってのシーズンオフだから、
シートで覆って養生してある。
ゴミや葉っぱや虫などが入り込みにくくなるから
こういう手入れは必要だ。
ノーメンテだと、絶対に装置寿命が短くなる。
積雪地の都心部に行けば、
こういうものがたくさん見られる。
気にして探さないと、
見過ごしてしまうのだろうけど。
見慣れた全国チェーンの店が並び
どこに行っても同じような建物ばかりに見えるかもしれないけれど
実はその土地土地の気候に合わせて
建物そのものも、そこに据えられる設備類も
ちゃんと違うものになっている。
そんなところを探して見つけることができると、
「同じような建物」では無いことに時めくのである。
ただただ時間に追われ、
取引先との打合せだけで終えてしまうよりも
そういうちょっとした違いを発見しつつ移動するのは
楽しいことではなかろうか。
たとい足早に通過するだけであったとしても
それらを「観る」ことは出来るはずなのである。
(「ヒーティングヘッダーだ」おわり)