正面だけじゃなくって、わざわざ側面にも回って。
いや、何の変哲もない壁なんだけどさ。
でも、見たからって何も減りはしないよね。
換気フード(フード付ベントキャップ)が並んでいる部分は、
水周りだろうか。トイレとか、湯沸室とか。
一番上の階だけに小さめのフードがあると、
通気管の頂部かもしれないなんて思ったりする。
意味深な汚れが垂れていて、想像を掻き立てる。
結構目立つ、接地埋設標も、ポイントが高い。
色あせてしまって、存在感が薄れて、
刻印されている文字も読めないようなモノもある中で、
これだけ離れていてソレとわかるなんて、優秀じゃないか。
裏口側は、せつびの人間としては必見だ。
空調機械室か何かの一角であろう。
1階のドア上部のガラリのほか、
各階に防風板付のガラリが並んでいる。
微妙に大きさが違うのは、
必要な外気取り入れ量が違うから
律儀にそれぞれ必要寸法にて造ったからであろう。
改修やら何やらあるんだから、
どうせなら同じ大きさに、大きいやつに合わせても
良かったんじゃないだろうか。
なんていうのは、せつび側の都合なのであって
あまり好まれない考え方なのかもしれない。
あと付けらしい、職員通用口の風除室は
さて、果たして延床面積に参入されているかどうか。
こういうやつとか、ピロティ部を居室に造り換えるとか、
台帳に記載されている床面積と整合しない場合がある。
当初建築時の図面に無かった床面積が発生しているのに
各種書類における記載面積は変えてないまんま、って。
たまーに、別棟のはずの建物が渡り廊下で接続されていたり
屋上に増築されていたり、
まあいろいろ事情のありそうな建物をみかけるから。
そういうの(建築完了検査が終わってから勝手に増築)を
勧める建設業者とか設計事務所とかが、居るとか居ないとか。
ちょっとした増築なら、建設業許可も建築士免許も不要だから
そのへんがユルユルになっちゃうのも仕方ないのかな。
ま、そんな建築の事情はともかくとして、
正面以外の外壁面には「せつび」がしっかりと存在感を放っているのだ。
せっかく放っているんだから、
それを見て、しっかと受け止めたいというのが
ワタクシの様態なのである。
(「庁舎外壁の換気口」おわり)