だいぶ年数を経たと思われる、集合住宅の脇を通りかかった。
フード付ベントキャップなどというものが使われるようになる前の建物。
屋上から、煙突様のモノが生えている。
あれは、何?
暖房用の集合煙突、かもしれない。
でも開口部が3ヶ所ある。
ただの集合煙突なら、1ヶ所で良かったはず。
じゃあ、何だろう。
中に入っていないからわからないけれども、
1つは各住戸のストーブ用の集合煙突として、
あと2つは給湯器用のUダクトかもしれない。
今どきのようなFF(強制給排気)式の優秀な給湯器が無かった時代、
FE(強制排気)式の壁掛給湯器を洗面所か台所脇に置いて、
その裏になる部分に各階住戸兼用のDS的なものを造っていた時代があった。
ただの煙突状だと排気の流通が悪いから、
上部2箇所に開口を設け、下部をつなげた「U字形」のDS、
「Uダクト」などと呼ぶ縦の構造があったのだ。
そんなやつ、かもしれない。
でも違うかもしれない。
または、昔はUダクトとして使っていたけれども
現在は何も接続されておらず使用されていない、
ということもあるかもしれない。
令和3年の一級建築士試験の「設計製図の試験」の課題は
集合住宅 ということなのであるが
こんな古いタイプのものを描いちゃ、だめなんだろうね。
(「Uダクトかな」おわり)