NHK大阪放送局と球状のガラスアトリウムを介して隣接した、
大阪歴史博物館 が建っていた。
現在は、なかなか大変な時期ゆえ、
臨時休館となっているようだが。
ガラス面とタイル面とのコントラストを際立たせた外観。
日本設計ほかによる共同設計 という。
2本セットのスリット状の部分は、
ガラリの代わりか何か?
換気用のスペース、かもしれない。
周囲にもそれなりに高層建築が建っているのだが
正面側の視界は結構開けている。
南側には、難波宮跡が公園として整備されている様子が見える。
舞台のように見える部分は、
難波宮大極殿跡である。
古い時代から、都として栄えていた地、なのだ。
現代は現代なりの都市化が進みきっている感じだ。
北東方向には、大阪城公園がある。
少し上空の、この高さから見られるのは
なかなか絶景である。
北側には、大阪府警の本部庁舎が建っている。
半円柱状の切り欠きが大胆だ。
黒川紀章氏の設計 だ。
氏の建築には、
ガラスの円柱や円錐を取り込んだ作品が多くあるように思う。
氏は、この完成を見ることなく世を去られたということである。
上層階のナナメの屋根は
雪が降ったら下部が大変なことになるのかもしれないが
この地はそんな気候ではないから大丈夫だ。
日本の歴史の中でも、かなり古い時代から栄えていた地で、
千数百年にわたる栄華を誇ってきた大阪。
そこにある「歴史博物館」で示される歴史は当然のことながら
たいそう長い期間のものなのだった。
エジプトや黄河など4千年とも5千年とも言われる期間と比べると
短いのかもしれないけれど
ここ日本の中においては、
多くの人々が都市を築いていた時期の長い
まさに「歴史的」な地であると言えよう。
(「大阪歴史博物館」おわり)