地下鉄大通駅から地上に出ると、
温度計の表示がマイナス4℃を示していた。
かの地としては、暖かいのか。
大通公園を見渡すと、
あまり人影がない。
まあ、そうだろう。
寒い季節には、たいてい地元の人々は屋内や地下にいるのだから。
でも、例年のこの季節ならば、
たぶん、世界中からの人たちでごった返しているような
そんな地であるはずなのだ。
なのに。
そう。
この公園内に、
所狭しと大小さまざまな雪像、氷像が立ち並ぶ
雪まつりが開催されるのだから。
まつりの終了とともに雪像は危険防止のために破壊されるけれど
その名残である大きな雪山が残されているものだ。
それを見るだけで、
北国を感じられるものなのだ。
最近は、
雪まつりの翌朝、
重機で大雪像が壊される様子を見たくて訪れる人たちも
居るというのに。
しかし、上の写真の通り、
何も無いのだ。
かろうじて、イルミネーションっぽいものが
少しだけ、ある。
本来ならば、雪まつり前に閉幕しているはずの
ホワイトイルミネーションが
延長されている、ということのようだ。
でもとにかく、人が居ない。
雪像の無いのを寂しがってか、
自主的に制作する人もいたらしい。
これは、ただの雪だるまだね。
テレビ塔前も、この通り。
国内外からの多くの観光客で溢れているはずだった地が
閑散とした、ただの場所と変わり果てていた。
昨年、中国での大流行の報にもかかわらず雪まつりを開催した結果
北海道内にいち早く新型コロナが蔓延した……と言われ
大批判を受けてしまった札幌。
ま、これだけ人が居なければ、
他所から持ち込まれて流行ることは無いでしょうなぁ。
全世界、
あらゆる観光地がこんな感じなんだろう。
経済的打撃は、ものすごいものだろう。
でも病院は病院で大変で、
これ以上増えちゃ困るだろうから
人が出歩かないのはありがたいだろうし。
あとどのくらいで、
収束するんだろう。
(「この季節なのに、無い!?」おわり)