地域によって少雪だったり豪雪だったり
違いが大きいようである。
普段あんまり雪が積もらない地域の方々は
当たり前だけれど、積雪に関する感覚が無い。
だから、結構軽く考えているフシがある。
屋根に積もった雪って、
見た目キレイだったりするけれど、
侮ると危険だったりする。
この冬もすでに、
結構な方々が落雪の犠牲になっている。
こんな、ほんの数cmの雪なら、
しかも凍って塊状になっていないのであれば、
あんまり酷いことにはならないんだけれど。
でもこれが30cmくらいに増えて、
しかも融解と凍結を繰り返して、
厚さ30cmの岩盤と化してしまってくると
そんなモノが直撃してしまった日には
生存が困難になる。
当然、軒先に雨樋なんか付けてあっても
すぐにぶっ壊れる。
軒下に玄関があったら、
埋まる。
車が置いてあったら、
潰れる。
普段雪に縁の無い地域の方が
積雪寒冷地の建物を設計するんだったら、
その地の厳冬期を一度訪れてみるべきだ。
それを見て初めてわかることも
多いはずだから。
その「地」というのは、
その「地域」という意味ではなくて、
文字通り、建てようとする場所のことである。
「長野県」なんていう、広い括りじゃ、だめだ。
白馬のスキー場関連の建物計画なのに、
長野の市街地を見ても参考にはならない。
「北海道」なんていうんじゃ、もっと無意味だ。
「関東甲信東海近畿」という括りと変わらない。
とにかく雪は、
侮らないほうがいいんだな。
(「屋根の雪侮るなかれ」おわり)