2020年12月13日

現物は現物なりに、復元は復元なりに

「ホンモノ」は、良い。

現物がそこにあるのは、心も踊る。


20121301.JPG


この石垣、補修されているとは言え、
やっぱり良いではないか!



これが出来てから、一体何百年を経たか。


時を経て、今なお存在することに
感嘆するのである。


20121302.JPG



一方で。

かつてのモノ、実物とは異なるけれども
「復元」「再築」などを経て、
今その姿を現すものも、ある。



20121303.JPG


鉄筋コンクリート造で、エレベーターまでついているから
「現物」には程遠い。


それでもまあ、これが建てられてからそれなりの年月を経ているし
往時のホンモノとは異なるにしても、
それらしい意匠と威厳とを放っている、と言えなくもない。


これはこれで、
唾棄すべきものとは思われない。


やっぱり、ステキなのである。


学術的には、いろいろと齟齬もあろう。

歴史に精通している方にとっては、
非常に物足りないものであるかもしれない。



しかり、これはこれで、
実際に各地より訪れる人々が多く居るということからして
やはり魅力的な存在なのである。



20121304.JPG


元々のものから、様々に手を加えて、
特に設備系はもうそっくり入れ替えたような状態で、
それでも「現物」の良さは(100%ではないにしても)残っているわけで。


現行法規、耐震、防災、バリアフリー、その他多くの制約をクリアしながら
現代に遺してきたその事実がまた、尊いのである。



最新の建物は、いろんな流行り廃りに左右されつつも
やっぱり魅力を持つものであるし、
朽ちかけの廃墟を専門に回るマニアだっているし、
世の中の様々な事象には、
とにかく魅力が詰まっている。


そんなこんなを、垣間見つつ、
仕事に、学業に、励むのも良かろう!



あ、なんか報道らしきカメラが回ってる。


20121305.JPG


府内で、なんかの事件なり不祥事なりあったんだろうか。


ニュースの背景に、役場庁舎や警察庁舎が写っているのは
とってもよくある構図。



でも、そんな安易に流されないで、
もちょっとちゃんとした「画」を撮ったらいいと思うんだけれど。

面白くないじゃん?



現物でも、復元でも、それぞれが特長を持っていて、
魅力を放っているからこそ、画になるんだ。


没個性の、ありきたりの、決まりごとのような「画」なんて
望まれちゃいないんだと思うよ。


いや、他の人のことはわからんのだけれど、
少なくともワタクシは、望んじゃいないのだ。



それにしても、「報道」って、
もっとどうにかならんものか……。

(「現物は現物なりに、復元は復元なりに」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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