こういう実が目につくようになってくる。
ナナカマド の実である。
冬の間、野鳥たちの貴重な食糧になるのだろうか。
この頃になると、大きな河川敷には
ブルーシートが敷かれるようになる。
何の護岸工事? って感じだけれど、
工事用のものではないのだ。
もう少し季節が進み、街中に多くの雪が降り積もるようになると
その雪を搬出して、どこかに捨てる。
その雪捨て場、正式には雪堆積場とでも言うのか、
その準備なのだそうだ。
雪堆積場はあちこちに設けられるのだが、
この河川敷もそのうちの一つなのだそうだ。
雪がかぶってくると、
シートの存在はわからなくなってくる。
そしてやがては、
堤防と同じくらいの高さになるまで
大型ダンプで次々に雪が搬入されてくるようになる。
なんでも、除雪・排雪にかかる費用が
毎年何百億円にもなる自治体もあるそうで。
積雪地特有の経費である。
「ただ捨てるだけの無駄ガネ」
そういう捉え方をされることもあるし、
この除排雪によって、市民生活や経済活動が正常に維持されるのだから
決してムダなどではない、という意見ももっともだし、
建設重機類が冬も活躍できて、維持管理経費や雇用も守られる、
そういう側面もある。
何でもかんでも、「無駄、無駄、ムダァ〜!」と切って捨てられるような
単純な話ではなさそうだ。
でもね、世の中結構、単純な マルかバツか? っていう二元論に
動かされやすいんだよなぁ。
いろんな分野で。
(「雪捨て場の準備」おわり)