正面ファザードには、
見せるための工夫が盛り込まれていて
それはそれで良いのだろうけれど。
でも設備屋としては、
ほとんどの設備が隠されてしまっているファザードなど
お呼びでない。
むしろ、それらが追いやられている
側面や裏面こそが
活動フィールドなのである。
電柱からの引込みあり、
壁面に貼り付いた給湯機あり、
無造作なダクトあり。
インターホンが、裏口感を増幅させている。
隣の建物だって、同様だ。
壁面を這うドレン管。
給湯機用なんだけど、微妙に離れた屋外型コンセント。
律儀に窓芯に合わせた換気フードと、
合わせてないヤツと。
あのゴミ箱は、
道路占用許可を取得しているのか?
ギリギリ、アウトなような……。
表面は、古びてくると情けない感じになってくるけれど
裏面は、古びるにつけ、味が出てくると思うんだよなぁ。
歴史を感じさせるって言うか。
ま、好き好きやね。
(「建物裏には裏の味が」おわり)