鉄骨は鉄骨の特徴と表情があって、
じつは設備としてはこれらの構造形式のほうが
何かとやりやすかったりするのである。
けれども、木造の建物にだって、
設備は存在していて
だからこそ、お目にかかることだってあるわけで。
RC造やS造の壁の場合には、
壁下地材が等間隔で縦に並んでいるのだが、
木造の場合にはナナメの材料もあちこちに出てくる。
そして、それらを留めるための金物も、たくさんついてくる。
「筋交い」を留めるための、筋交い金物。
コーナーにつけるものと、横につけるものと、
2種類が写っている。
この壁を貫通する配管、ダクト、ケーブルは
筋交いを避けて通さねばならない。
自ずと、ルートが制限される。
土台部分には、ホールダウン金物。
RC造やS造の壁であれば、
下に梁さえ無ければ床から直接壁内に
配管やケーブルを入れることも出来るのであるが。
木造の場合には、土台の下に必ず基礎があるために
そういうことが出来ない。
設備系の自由度は、RCやSに比べてかなり制限されるように
思うのだ。
だんだん、大規模な木造にお目にかかることも増えてきた。
RCやSに慣れた状態でいると、
面食らうことも多くなるんだろうなぁ。
木造準耐火に関する制約も多いし。
日々、勉強やね。
(「金物っ!」おわり)