2020年07月27日

似鳥美術館のせつび

似鳥美術館について、展示品佳し、建物佳し、とくれば
次は「せつび」なのである。



何度も用途変更を含む改装が行われているので
内部の設備関係はかなり入れ替わっているはずだ。

20世紀初頭の建築時は銀行であり、その後ホテルとしても利用されていたのだから、
給排水も空調換気も配電も何度も更新されているに違いない。

防火耐火避難関係も、消防設備関係も、一切合切基準が変わるのだから。



それでも、いにしえの香りのする設備類と、最新の設備類とがほどよく混在する
そんな状態になっているように思えてくるのだ。


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1階展示室、ステンドグラスギャラリー内には、床置の放熱器が据えられている。

あるものは、露出で。

あるものは、壁埋込みで。


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用途はじっくり追いかけていかないとわからないであろう配管も
ところどころに見ることができる。


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ただし、目立たないように壁と一緒の真っ白に塗装されている。


配管は、床下から来ているのであろう。


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この展示室は2層吹き抜けだからか、
上部にも放熱器が吊られている。


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放熱器、といっても水系ではなくてHFC冷媒系だけれど。

そういえば、外にGHP室外機が並んでいたっけ。



船室をイメージしたような……


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エレベーターの かご である。


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これは、ホテルとして利用されていた頃のものであろうか。


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そして、照明器具。



展示室内は、基本的に現代の照明器具なのだが
階段室や廊下などに使用されているのは、


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展示室から出張してきたような、美術品そのものである。



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結構贅沢に、ふんだんに利用されている感じである。



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現代のライティングレールとスポットライトは真っ白なので
「美術品照明」が映えるのである。



ミュージアムショップで、ふと上を見上げると


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このシャンデリアもまた、結構な美術品そのものであるようだ。



後付けのダクトは、これまた真っ白に仕上げられていて
たぶん誰にも気づかれない。(exceptせつび屋さん)



展示室内には、機械排煙設備の排煙口。


20072713.JPG


どうせ暗いから、目立つことはない。

ちなみに、上記写真は地下1階の撮影可能な展示室内である。

2〜4階は撮影禁止だから、画像は無い。



「せつび」の仕事をしていて嬉しいのは、
こうやって展示品、建築とともに「設備」をも楽しめるということなのだ。

1粒で3度「おいしい」のである。


グリコ にまさる、おいしさ!?
(「似鳥美術館のせつび」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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