その無粋なフォルムから、
意匠設計者には敬遠される。
あんまり好かれるものじゃないんだけれど、
でも換気は必要なんだから、どこかに換気用の開口は設けざるを得ない。
ちょっとした軒天部に設けられていたガラリ。
ルーバーがそのまんま見えるのは、イヤだったらしい。
こんなモノは、表面に出したくなかったらしい。
で、こうなった、と。
んんん……?
これだったら、中のルーバーは無くても良かったんじゃ?
外側の木材部分だけで「ガラリ」としての機能は
何となく果たせているんじゃなかろうか?
意匠設計と設備設計のハザマにある、
外壁ガラリとか、
煙突の陣笠とか
機械基礎とか
設備用鋼製架台とか。
お互いが、お互いのコトをどのくらい理解しているか
(理解しようとしているか)が問われる部分かも知れないなぁと
思うのだけれど。
得てして、設計スケジュール的に、
そんなコトにかかずらわっている場合じゃない、なんてことも
常なんだけれど。
斯くして、こういう状態のモノが
至るところに出来上がるわけなのである。
でもそんなのが、
人間味があって面白かったりするのだ。
(「ガラリを更に目隠し?」おわり)