きれいに内装が仕上がっていると、
天井の中がどうなっているかなんて
わかりはしない。
天井の中に納めるために、
どんな苦労があったかなんて、
利用者には知ったこっちゃない。
でもね、造る過程を見ていると、
きっと少し何か感じるところがあると思うんだ。
「あのスッキリした室を実現するために
配管屋さん、ダクト屋さん、保温屋さん、電気屋さんなどなど
いろんな人たちが関わっているんだなぁ」と。
天井仕上げを貼るための軽量鉄骨下地を組む人たちも
天井板を貼り付ける人たちも、もちろん関わっている。
いろんな業界団体では、一般向けに「現場見学会」などを
企画したりしている。
もしくは、建築系の学生向けに「こんな業界だよ」アピールを
している。
今はコロナ禍でどうにもならないけれど、
ひとしきり落ち着いたら、ぜひそんな機会を捉えてみて欲しいのだ。
普段見えない中身がどうなっているのか、
きっと興味深い面があると思うから。
出来上がったものを見るものもちろん良いのだけれど、
造っているいる最中にこそわかることだって
あるんだから。
(「天井に納まるファン」おわり)