預け荷物受け取り場所まで、歩く、歩く。
けれども、ワタクシにとってはそんなに退屈な通路ではない。
だってさ、
簡素な建物ゆえに、
天井仕上げを貼っていないんだよ。
つまり、「せつび」が見放題なのだよ。
ダクトも、ケーブルも、配管類も、
ありとあらゆる設備が
全部見えるのだ。
なんて、セクシー。
こんな通路が、途中で何度も直角に折れながら
何百mも続くのだ。
その間、すべての設備が
繰り返すが、「見放題」なのだよ。
1箇所いくら、ってカネを払う必要は無いのだよ。
「一体どんだけ歩かせるのっ?」
とボヤく利用客を尻目に
嬉々として(しかしなるべく目立たないように控えめに)
写真を撮る、変な客。
と見られないように、結構気にしているんだ! これでも。
通路があんまり長いから、
あっちからこっちへ、空気を送るために吊ってある、ファン。
通路全体が、ダクトみたいなもんだからね。
このファンコイル、4管式?
だとすると、今どき珍しいような……。
こんな空間だから、
天吊ファンコイルに、接続ダクトは不要だよね。
やっぱり、4管式だよね?
理由がどこかに載ってないかな。
シロッコファンも、
そのまんま吊られている。
ここ、到着ロビーなんだけれど。
辛うじて、まあるい照明器具が
それっぽさを醸し出している、かも。
外回り。
工場、って言って差し支えない感じ。
ぜんぜん飾っていません。
むしろ、清々しいくらい。
室外機だって、この通り。
換気フード類も。
見え掛かりとか、関係ねぇ。
少〜しだけ飾った風なのが、
メインエントランス庇のルーフドレン管。
鉄骨に合わせて、
塩ビ管も同色に塗りました!
外壁ガラリも、
必要だから取り付けたよ、という体である。
通路端にあったルーフドレン金物は
まだ新しく黒々としていた。
っと、すでに錆びてきてるね!
海だしね!
仕方ないね!
こういう建物は、
見ていて飽きないものである。
ただ。
「ながらスマホ」で下ばかり見ながら歩くのも危険だけれど
「ながらせつび」で上ばかり見ながら歩くのも、やっぱり危険だろう。
気ぃつけんと、いかん。
(「中部国際空港第2ターミナルのせつび」おわり)