人が、歩く。
歩道は地面だから、静止。
ほんとうは地球が自転してるから
すんごい勢いで動いちゃいるんだけど。
でも今日の話は、
動く歩道、だ。
たまたま、整備中であった。
なるほど。
こうなってるんか。
丁度昼休み中なんだろう、
作業している人は、居ない。
工具など置きっぱだけど、
警備員さんが配置されている。
結構、バラバラって置いてあるけれど
うっかりマシン内に落としちゃったり
しないのかな? 大丈夫かな?
ハッピーフライトの「工具紛失事件」などのような
ああいう点検は、しないんだろうね。
バリケードは、しっかり。
このモーターで
動かしているんだ。
意外と小さいな、という印象。
普段使うぶんには
ただの平たい板だけれど
その下にはいろんな機構があるんだ。
行くやつと、戻るやつと。
1枚1枚取り外しての、
分解整備。
いくらIT化されようが
IoTだろうが
AIが高度化しようが、
やっぱり人の手が必要な部分は残る。
高度化すればするほど、
それを適切にメンテできる人間は
より貴重になっていく。
普段、何でも無いときでも
こうやって点検整備して、
事故が起こらないようにする。
マシントラブルや自然災害があれば
当然人間が対処しなければならない。
点検も整備も修理も全部ロボットがやるようになるから
人間は不要になる……なんてことが
あるんだろうか。
産業革命以来、
人手を必要とする分野はどんどん変化してきているけれど
人手そのものが不必要になる分野が出てくる反面、
人手がものすごく必要になる分野も生じてくる。
職種は変わるかもしれない。
でも、職場が無くなりはしまい。
そんな風に、思うのだ。
「せつび」関係も、
それぞれ一品モノだけに
人手によらざるを得ない部分が
必ず残りそうな気がするのだ。
(「動く歩道が保守点検中だった」おわり)