じつは『万里長城』を見るためじゃない。
下川町は、国の「バイオマス産業都市」に選定されている。
平成25年の第一次募集における選定だから、
全国に先駆けてのものである。
地域の特色を活かしたバイオマス産業を軸とした
環境にやさしく災害に強いまち、むらづくりを目指す地域
のうち、下川町では豊かな森林資源を活用している。
先日、五味温泉をご紹介したところであるが、
こういう側面での見どころは
町内にたくさん存在するのだ。
町営の住宅団地も、そのうちの1つ。
一の橋地区の施設は、
木材をふんだんに使用した造りである。
人口がそんなに多いわけではないから
高層の住宅である必要はない。
すべて平屋の住戸をつないだ形状になっている。
電力引き込みなどは、
集合住宅っぽい。
木の外装材と窓枠と換気フードとの納まりが
おもしろかった。
窓上の水切りは、鋼板製である。
何が何でも全部木材で……というわけではない。
適材適所だ。
積雪寒冷地であるから、
本州であればただの屋外スペースに相当する通路だが
屋内化されている。
消防やら非常照明やら考えれば、無いほうがコストが安いのだろうが
それよりも重要だと考えられているのである。
各住戸は住んでいる方々がいるので、
見て回るわけにはいかないのであるが、
住民センターの内装はこんな感じ。
「もくもくしい」とでも形容しようか。
さて。
この「一の橋地区」は、「バイオビレッジ構想」に基づき
つくられた場所である。
木質バイオマスボイラーを利用した
地域熱供給をおこなっている。
地区の端に、熱源棟が建っているのだ。
これも、木質の外装にこだわっているのだ。
興味が湧いてきたのではなかろうか?
……という方のために。
この地区にある「宿泊ハウス」をご紹介する。
東京からであれば、
旭川空港まで飛んでから、車で2時間足らず で到着できる。
住み心地とすれば……
まあ、単なる温水暖房なのであるが
下川の地と、雰囲気を堪能できること請け合いである。
車で20分も走れば、五味温泉 もあるし。
(「下川町一の橋地区にあるバイオビレッジ」おわり)